記録ID: 867207
全員に公開
積雪期ピークハント/縦走
剱・立山
ソロ立山 天候不良のため立山三山ならず雄山のみ
2016年04月29日(金) ~
2016年05月01日(日)
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- GPS
- 56:00
- 距離
- 13.7km
- 登り
- 1,021m
- 下り
- 1,012m
コースタイム
1日目
- 山行
- 1:00
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 1:00
9:10
60分
室堂
10:10
雷鳥沢キャンプ場
2日目
- 山行
- 11:55
- 休憩
- 2:50
- 合計
- 14:45
7:00
150分
雷鳥沢キャンプ場
9:30
10:30
85分
一ノ越
11:55
12:10
35分
雄山
12:45
7:00
425分
一ノ越
14:05
15:40
20分
雷鳥荘
16:00
雷鳥沢キャンプ場
3日目
- 山行
- 1:10
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 1:10
9:05
70分
雷鳥沢キャンプ場
10:15
室堂
■1日目 4月29日(金) 吹雪
数日前から高層天気図と睨めっこ。
こりゃ初日は吹雪いて動けんなと諦めモードで、前夜、何とか予約できた夜行バスで扇沢へ出発。
初日に劔を拝みに別山方面に行く予定だったが、諦める。
バスは予約大変だったのにガラ空き。予約していた席とは別の席に座れた。
扇沢では予想通り、到着時点で吹雪。
あたりを見渡すと、登山客は2割、観光客は8割といったところか。
登山客も軽装の人が多く、テント泊装備となると全くおらず、
しかも女性単独なのもあり何だか浮いてしまって恥ずかしかった・・・。
室堂はガスガス。真っ白。
−21℃の強い寒気のおかげで荒れて、風びゅーびゅー雪もわんさか。
雷鳥沢キャンプ場までところどころ膝下ラッセル状態。
視界もきかない中、途中でお兄さんとラッセル交代しながら進む。
雷鳥沢ヒュッテからキャンプ場まで面倒くさくなって、雪原を適当に駆け下ってキャンプ場に到着。
単独で悪天候となると、テント一つ立てるのも大変。
とはいえ、昨年も単独雪山山行やっているので、多少慣れた。かも。
毎度のことながら、山行くと頭が痛い。テント設営後、シュラフにくるまってうとうと。
夜は、闇夜が深まるほどますます強く吹雪いた。耳栓をしても、テントに吹き付ける雪の音が凄かった。
夜中3時頃、一回目が覚めたが止みそうもない吹雪に「こりゃ、明日もダメかな」と思った。
■2日目 4月30日(土) 晴れ→雪
新調したシュラフマットのおかげか、わりと気温が高かったためか快眠。
ぐーすか寝て、気が付いたら6時!外は晴れてる!
急いで準備して雄山へ出発。
昨日はあたり一面ガスって見えなかった、白く美しい山々が広がっていた。
これが見たかったんだよな〜♪
日帰り装備なのに、ザックを背負い、歩きだして早々足がお、重い・・・。
調子がいいときと悪いときの差が激しくげんなり・・・。
気温も高く汗ばむ。
一ノ越へと向かって歩いていると、近付くにつれ段々と風が強まり、一気に気温も下がってきた。
目の前を見ると、親子らしき3人組がいるが、見てみると、
父親らしき人は登山の恰好をしているが、もう2人はジーパンスニーカーでびっくり。
一ノ越に着くと、山スキーヤーであふれ返っていた。
槍穂や常念の山々が見える御山谷に向かって颯爽と滑っていく。気持ちよさそうで羨ましい。
それにしても風が凄い。風が強過ぎるので、しばらく一ノ越山荘で様子見して弱まったら行くことにした。
弱まりかけた頃に登り始めたら、天気もそこから下り坂に。
雄山頂上まで2箇所ほど雪壁状のところがあったが、雪壁手前で前にいた単独のお兄さんに
「今日はどちらまで?」と話しかけられる。
きっと単独なのもあり不安からか話かけたのかな。わかります、その気持ち。
適当に答えて、雪壁途中で進まなくなったお兄さんをよそに先に行かせてもらう。
至るところトレースだらけだが、氷化してるところもあったり、新雪がたんまりなところもあったりで、どのルートでいったら楽に登れるか考えるのが面白い。
雄山山頂に着くと、後立山や槍穂、常念の山々が一望できた。来てよかったなぁとしみじみ。
当初は、大汝山までピストンし、さらに龍王岳、浄土山をピストンして一ノ越から下山する予定だったが、
天気は悪くなる一方でまた吹雪そうであったこと、時間もなし、体調も芳しくなかったため、そのまま下山することにした。
翌日、この直後に真砂岳〜富士ノ折立および雄山で立て続けに2件遭難が発生したことを知った。
下山はあっという間。一ノ越まで登りのときの記憶から下山も楽なルートを選びながら下山。
2箇所ある雪壁のうち、下部の方は出だしがなかなかの斜度な上、新雪もふもふな雪で不安定で少し不安だったため、出だしだけクライムダウンして下降した。
途中、雷鳥荘の温泉に立ち寄ってさっぱり。いい湯でした。
ついでに雷鳥荘で明日の天気もチェック。
予報は晴れになっているが、天気図を見るとあまりいい天気ではなさそうだ。
夜、夕飯時に事件発生。
ミネストローネを作って、野菜足しておかわりしようと思い、バーナーに火をつけようとしたらつかない!
何回やってもつかなかったため、明日の朝、温かいご飯にありつけないかもと諦めて就寝。
夜はまたずっと吹雪。一晩で30cmは積もった。
夜中にお手洗いに行くために外に出てみると、新雪ずぼずぼ。
あまりの積雪に翌日は劔を拝みにできれば室堂乗越あたりまで登るつもりだったが雪崩が怖い&ラッセルで下山する体力削がれそうなので諦めた。
■3日目 5月1日(日) 雪
朝、外を見るとやはり雪。
バーナーは何とか火がついてご飯にありつけた。
雪がしんしんと降る中テントを撤収したが、30cm以上積もった雪に撤収も一苦労。
またいつ来れるかわからない立山にさよならを告げ、帰路へ。
在京に下山報告がてらに、合宿で奥穂南稜と明神東稜・主稜行っていたパーティの下山報告があったことも確認し、ほっ。
立山アルペンルートは臨時便が出ており、いい感じに乗り継ぎ、夕方5時台に帰宅。
東京あち〜わ!おつかれちゃん。
数日前から高層天気図と睨めっこ。
こりゃ初日は吹雪いて動けんなと諦めモードで、前夜、何とか予約できた夜行バスで扇沢へ出発。
初日に劔を拝みに別山方面に行く予定だったが、諦める。
バスは予約大変だったのにガラ空き。予約していた席とは別の席に座れた。
扇沢では予想通り、到着時点で吹雪。
あたりを見渡すと、登山客は2割、観光客は8割といったところか。
登山客も軽装の人が多く、テント泊装備となると全くおらず、
しかも女性単独なのもあり何だか浮いてしまって恥ずかしかった・・・。
室堂はガスガス。真っ白。
−21℃の強い寒気のおかげで荒れて、風びゅーびゅー雪もわんさか。
雷鳥沢キャンプ場までところどころ膝下ラッセル状態。
視界もきかない中、途中でお兄さんとラッセル交代しながら進む。
雷鳥沢ヒュッテからキャンプ場まで面倒くさくなって、雪原を適当に駆け下ってキャンプ場に到着。
単独で悪天候となると、テント一つ立てるのも大変。
とはいえ、昨年も単独雪山山行やっているので、多少慣れた。かも。
毎度のことながら、山行くと頭が痛い。テント設営後、シュラフにくるまってうとうと。
夜は、闇夜が深まるほどますます強く吹雪いた。耳栓をしても、テントに吹き付ける雪の音が凄かった。
夜中3時頃、一回目が覚めたが止みそうもない吹雪に「こりゃ、明日もダメかな」と思った。
■2日目 4月30日(土) 晴れ→雪
新調したシュラフマットのおかげか、わりと気温が高かったためか快眠。
ぐーすか寝て、気が付いたら6時!外は晴れてる!
急いで準備して雄山へ出発。
昨日はあたり一面ガスって見えなかった、白く美しい山々が広がっていた。
これが見たかったんだよな〜♪
日帰り装備なのに、ザックを背負い、歩きだして早々足がお、重い・・・。
調子がいいときと悪いときの差が激しくげんなり・・・。
気温も高く汗ばむ。
一ノ越へと向かって歩いていると、近付くにつれ段々と風が強まり、一気に気温も下がってきた。
目の前を見ると、親子らしき3人組がいるが、見てみると、
父親らしき人は登山の恰好をしているが、もう2人はジーパンスニーカーでびっくり。
一ノ越に着くと、山スキーヤーであふれ返っていた。
槍穂や常念の山々が見える御山谷に向かって颯爽と滑っていく。気持ちよさそうで羨ましい。
それにしても風が凄い。風が強過ぎるので、しばらく一ノ越山荘で様子見して弱まったら行くことにした。
弱まりかけた頃に登り始めたら、天気もそこから下り坂に。
雄山頂上まで2箇所ほど雪壁状のところがあったが、雪壁手前で前にいた単独のお兄さんに
「今日はどちらまで?」と話しかけられる。
きっと単独なのもあり不安からか話かけたのかな。わかります、その気持ち。
適当に答えて、雪壁途中で進まなくなったお兄さんをよそに先に行かせてもらう。
至るところトレースだらけだが、氷化してるところもあったり、新雪がたんまりなところもあったりで、どのルートでいったら楽に登れるか考えるのが面白い。
雄山山頂に着くと、後立山や槍穂、常念の山々が一望できた。来てよかったなぁとしみじみ。
当初は、大汝山までピストンし、さらに龍王岳、浄土山をピストンして一ノ越から下山する予定だったが、
天気は悪くなる一方でまた吹雪そうであったこと、時間もなし、体調も芳しくなかったため、そのまま下山することにした。
翌日、この直後に真砂岳〜富士ノ折立および雄山で立て続けに2件遭難が発生したことを知った。
下山はあっという間。一ノ越まで登りのときの記憶から下山も楽なルートを選びながら下山。
2箇所ある雪壁のうち、下部の方は出だしがなかなかの斜度な上、新雪もふもふな雪で不安定で少し不安だったため、出だしだけクライムダウンして下降した。
途中、雷鳥荘の温泉に立ち寄ってさっぱり。いい湯でした。
ついでに雷鳥荘で明日の天気もチェック。
予報は晴れになっているが、天気図を見るとあまりいい天気ではなさそうだ。
夜、夕飯時に事件発生。
ミネストローネを作って、野菜足しておかわりしようと思い、バーナーに火をつけようとしたらつかない!
何回やってもつかなかったため、明日の朝、温かいご飯にありつけないかもと諦めて就寝。
夜はまたずっと吹雪。一晩で30cmは積もった。
夜中にお手洗いに行くために外に出てみると、新雪ずぼずぼ。
あまりの積雪に翌日は劔を拝みにできれば室堂乗越あたりまで登るつもりだったが雪崩が怖い&ラッセルで下山する体力削がれそうなので諦めた。
■3日目 5月1日(日) 雪
朝、外を見るとやはり雪。
バーナーは何とか火がついてご飯にありつけた。
雪がしんしんと降る中テントを撤収したが、30cm以上積もった雪に撤収も一苦労。
またいつ来れるかわからない立山にさよならを告げ、帰路へ。
在京に下山報告がてらに、合宿で奥穂南稜と明神東稜・主稜行っていたパーティの下山報告があったことも確認し、ほっ。
立山アルペンルートは臨時便が出ており、いい感じに乗り継ぎ、夕方5時台に帰宅。
東京あち〜わ!おつかれちゃん。
天候 | 4/29(金) 吹雪 4/30(土) 晴れ→雪 5/1(日) 雪 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
|
コース状況/ 危険箇所等 |
・4/28夜〜29朝にかけて新雪約30cm。ざらめ雪の上の載っている状態。 ・4/29夜〜5/1朝にかけても、新雪約40〜50cm。 ・奥大日岳方面、南側斜面にて雪崩の跡あり。 ・一ノ越〜雄山 一部氷化 ・雄山〜別山乗越 氷化 |
その他周辺情報 | ・雷鳥沢キャンプ場 トイレ・水場使用可能。管理棟は完全に出ている。 |
写真
撮影機器:
感想
立山で雪山の洗礼を受け、雪山体感できてよかった。
今シーズン雪山らしい雪山に行けていなかったので、立山三山とはならなかったものの、ソロだったのもありそこそこ充実したものとなった。
シュラフにくるまりながら読んだ植村直己の「青春を山に賭けて」に以下の言葉があった。
「どんなに小さな登山でも、自分で計画し、準備し、ひとりで行動する。
これこそ本当に満足のいく登山ではないかと思ったのだ。」
まさにこれ。みんなで行く山もいいけど、単独でないと得られない喜びというものだろうか。
最近、所属する山岳会で一緒に山に行くメンバーはいつも何を大切に登っているのだろうかと思う・・・。
そういうのを泊まり山行とかで語り合えたら楽しいのになぁと思っちゃった。
また、今回、同日に立山で遭難が発生したが、もしかしたら、自分の身に降りかかっていたかもと思うと他人事ではないなと感じた。
山ではちょっとした判断ひとつで簡単に命を失うことに繋がる。
自分の力量を10とすると、単独なら8で行けるところにするなど、リスクを最小限にするために、安全マージンを広くとるなどリスクマネジメントの必要性を改めて感じた。
場数こなして、山岳気象を読む力だとか判断力を磨いていきたい。
なお、今回、よかったのは、以下二点。
単独行であることを念頭に計画段階から
・天候不良の場合を想定し、立山・雄山〜別山の縦走路、白馬岳を選択しなかった。
・雪面状態が悪いことを想定し、滑落の危険性のある穂高の山を選択しなかった。
天気の読みが少し甘かったのは反省・・・。
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