冬の展望を楽しむ 万二郎岳と万三郎岳
- GPS
- 05:15
- 距離
- 7.3km
- 登り
- 575m
- 下り
- 580m
コースタイム
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2011年01月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
静岡県伊豆市冷川方面より車で伊豆スカイラインを通り、天城高原料金所から県道111号線に入りました。天城高原別荘地を通り過ぎ、天城高原GCのすぐ手前にある広い登山者専用駐車場に車を置きました。 強い低気圧が日本海を通過中で、東北にかけての日本海側は大荒れの天気予報でした。当日は太平洋側の伊豆地方は晴れていましたが、風が強く吹いていました。 駐車場には既に登山者の車が10台程あり、あまりにも風が強いので、車の中で登山靴を履きスパッツを付け出発準備を整えました。 昨日から計画したルートは強い風を予測し、万三郎岳の北側からのトラバース道を万三郎岳山頂に向い風を避けることとしました。気温は1℃、風がなければ、さほど寒く感じるほどではありませんでした。今日は、私としてはほぼ完璧な冬の装備で軽アイゼンも持参し出発しました。 四辻で右折し、左回りのシャクナゲルートを登りました。積雪は約2〜3cm程あり、伊豆にしては珍しく湿気が無く非常に乾燥した雪質でした。頭上では猛烈に吹く風の音がしていましたが、登山道は穏やかでした。しかし「水場」手前付近では、尾根に当たった強い風が北斜面を吹き下ろしてきました。岩場が続く登山道は勾配が急になると共に風当たりが強くなりました。万三郎岳の稜線尾根の手前の登山道からは、澄んだ真っ青な冬空が見え、東方向へ目を向けると、湘南の海岸線や丹沢の山々が遥かかなたに見えました。天城山から見るのは初めてのことです。 標高1405.8mの万三郎岳山頂には、5〜6人の登山者がくつろでいて、万二郎岳方面から次から次へと登山者が登って来ました。伊豆半島に3ヶ所ある一等三角点のひとつがこの万三郎岳に有ります。気づかないのか、山頂にいた登山者は余り興味が無いようでした。 風は止むこと無く強く吹き続け、昼食は万三郎岳から少し下った風の静かな場所で採りました。今日は今朝出発前に自分で塩をきかせて作った海苔結び2つと、即席の豆腐の味噌汁でした。寒さのため味噌汁はたちまち冷めてしまいました。食後のデザートは、即席の小豆の汁粉とシュークリームを食べました。食料はザックの一番上に入れておいたのに、シュークリームは変形してクリームが少し外に出ていました。山では甘いものを体が要求するで、特に美味しく感じました。 標高1299mの万二郎岳手前の岩場の急斜面では、猛烈な風で体が浮いてしまい、必死に木に捕まりながら登りました。展望のきく場所からは相模湾に一艘の船も見えず、白波が立ち海が大荒れのようでした。 万二郎岳からの下りは風が穏やかになり、無事に天城高原登山者専用駐車場に下山しました。 ※トイレの横に靴洗い場が併設されています 下山後は伊豆スカイライン沿線にある伊豆市営の「万天の湯」がお勧めです 浴場から眺望できる雄大な富士山を見ながら心と体をリフレッシュできます 日本百名山の天城山に登頂した記念にバッチも購入できます 【入館料】大人(中学生以上) 700円 小人(小学生以上) 300円 【家族風呂】1時間 1,000円(入館料別) 場所は伊豆市スカイライン冷川インターと天城高原料金所の中間地点です |
写真
感想
天城山は深田久弥さんの「日本百名山」に紹介されている73番目の山です。そのなかの一節を紹介すると「天城のいいことの一つは見晴らしである。煙を吐く大島を初め、伊豆七島がそれぞれの個性のある形で浮かんでいる海が眺められるし、いつも真正面に富士山が大きく立っている。全く大きい。天城の写真と言えば、大てい富士山が取り入れられてある、それくらい天城にとって欠くことのできない背景である。山の好きな人だったら、富士山の左に遠く南アルプスの山々が連なっているのを見落とさないだろう。」と書いてあります。
深田久弥さんが天城山に登頂した約50数年前は、天城の天然林の木の高さは現在よりまだ低く、書いてあるように展望が良かったと思われます。月日が過ぎ天城の天然林の木も大きく育ち、展望はしだいに期待出来ない山になったようです。
私が天城山に登り今までに経験したのは、展望が余り楽しむことの出来ない山でした。展望よりもブナの新緑やシャクナゲ、ヒメシャラの花、アマギツツジ、トウゴクみつばツツジの咲く季節を楽しみにいつも天城山に登りました。
ところが、ここ数年の間に台風により大木が倒れ、万二郎岳付近は大規模な崩落があり、また昨年は季節外れの雪でブナなどのかなり太い枝が大量に折れました。そのために以前は展望することができなかった方面が開け、かなり遠くまで司会が開けました。深田久弥さんは12月下旬に天城山に登頂しています。空気が澄んだ冬枯れの見通しがきく中で、今日見た風景と当時と同じ景色だったのでしょうか。そう思わずにはいられません。
天城山に登る度に絶景ポイントを先輩登山者から教わったり、自分でも歩きまわり少しづつ絶景ポイントを増やしてきました。
今回は意外な場所で富士山が見え、南アルプスも梢の間から見えました。また一つ私の絶景ポイントが増え、山の仲間達に紹介できそうです。
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