こんなこともあるよね 唐松岳
- GPS
- 32:00
- 距離
- 10.4km
- 登り
- 919m
- 下り
- 910m
コースタイム
天候 | 1日 雨後曇り ガス 2日 雨後曇り時々晴れ ガス |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
|
コース状況/ 危険箇所等 |
雨が降り泥濘みや水たまりが多少合った 八方池手前のトイレまでは木道 そこから先も整備された登山道で歩きやすい 雨が降ったので岩や石が滑りやすく、下山で何度か転倒した。特に、下り八方池から木道にでるまでは石畳が整備されているが、それが滑りやすかった。 |
その他周辺情報 | 温泉は白馬村に多数(この日は倉下の湯) 昼は信州そば(これも多数あり) |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
Tシャツ
ソフトシェル
タイツ
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
ゲイター
日よけ帽子
着替え
靴
ザック
ザックカバー
昼ご飯
行動食
非常食
飲料
ヘッドランプ
予備電池
常備薬
保険証
携帯
時計
サングラス
タオル
ストック
|
---|---|
共同装備 |
ライター
地図(地形図)
コンパス
計画書
ファーストエイドキット
ツェルト
カメラ
|
感想
沈む夕陽にシルエットになってゆく剱岳や朝日の当たる白馬三山、唐松岳や不帰峰をみんなに見てもらいたかった・・・
7月月末に予定していましたが、山荘が満杯状態だというので泣く泣く延期にした唐松岳へ、2ヶ月遅れで「山仲間の会」で登ってきました。
この会は以前の職場の仲間が中心となっている会で、ほとんどが登山初心者です。私は未熟ながら少し経験があるということで、プランナー、コーディネーター、ガイド役をつとめています。
この会のメンバーは数年前から奥武蔵の山や浅間山など年に数回の山行をしながら少しずつレベルアップを図ってきています。昨年の同じ時期に、八方池への山小屋デビュー、今年は4月に陣馬山〜高尾山の縦走をし、その後白馬岳へという希望で計画をしたものの、それぞれの経験値や体力、特に雪渓の歩行などに不安があったので、練習と見極めのため7月初めに白馬乗鞍岳へ日帰り山行しました。その様子で、白馬岳は時期尚早ということになり、7月下旬に唐松岳へ計画を変更したのですが上記の理由で延期したのです。
今回は黒菱平の駐車場に車を止め、リフト2本で昨年山小屋デビューで使った八方池山荘前まで登って出発です。
朝8:30の出発時は霧雨とガスで視界が結構悪い状態。木道を上り八方池へ向かいます。みんなレインウェアをまとい、滑らないように気をつけて登ります。八方池を過ぎ、登山道を登っていると自分が登頂できるかどうか不安で参加を迷っていた仲間の体調があまりよくない様子。最後尾のSLが観察していて、初めの頃からあまり調子が上がず、八方池を過ぎたあたりから遅れ気味になってきたというので先頭を歩く私に打診がありました。
湿度の高いガスの中、(たぶん)ゴアではなく通気性があまりよくないレインウェアを着ていたのだと思いますが、その様子を見て「もしや・・・」と思いました。
実は3年前尾瀬の燧ヶ岳で同じような天候の中、レインウェアを着て登っていた妻が同じような症状にやられていたのです。後になって考えると疑いも無く熱中症でした。通気性の悪いレインウェアを着ているうちに体温調節ができなくなっていたのです。そのことが頭をかすめたので、ガスはかなりかかっているものの、雨はほとんど降っていなかったので、レインウェアを脱いでもらって、私のすぐ後ろを歩いてもらいました。様子を確認しながらかなりペースを落として登ります。それでも回復しなければ、下山を考えていました。
幸いなことに、その後、体調が徐々に回復し元気になってきたので一安心。休憩も小刻みに入れ、登るペースをだいぶ落としたのでそのほかの仲間にとっても余裕があってよかったようです。稜線では雷鳥が数羽遊んでいます。仲間の足元を、人を恐れもせずちょこちょこと歩いて行きました。
唐松岳手前で一度、雲が切れ陽が差し始めました。陽があたると赤や黄色の紅葉が輝きます。でも山荘に着くと、まわりはやはり厚いガスで覆われ、すぐ下のテン場さえも見えないような状態です。
山荘でしばらく休んだ後、唐松岳山頂へ向かいます。本当は、剱岳の空が赤く染まりそれはそれは美しい夕暮れをみんなに見てほしかったのですが、全く期待できないようです。山頂で記念撮影をし、早々に戻ってきました。夜になればガスが切れて星が見えるかな、朝には晴れているかな・・・と思いながら就寝しました。
朝、残念ながら昨日よりもさらにガスは濃くなっています。風雨も一時、かなり強くなっていました。うーん、みんなに喜んでもらうことができず残念無念。朝食後、ゆっくり準備をして、下山にかかりました。
ガスの中、下山していると、今日も雷鳥が遊んでいました。石や岩がぬれていて、靴底もぬれているのでかなり滑ります。何度か転倒し、滑った勢いでストックを踏みつけ、ポッキリと折ってしまいました。なんと・・・。
丸山を降りる頃から少しずつガスが晴れてきました。青空がのぞき、紅葉と空の青の色彩がとっても美しくなりました。八方池へ向かう頃には、雲はありますが、白馬三山や不帰峰も見え始め陽の光に美しく輝いています。
唐松岳のあたりからの展望は望めなかったけれど、ここでいくらか見えたのはよかったかな・・・と少し胸をなで下ろしました。
なによりも、全員が登頂でき、無事に帰ってこれたことはとってもよかったです。そして、みんなが「また計画をしてほしい」という気持ちになっていたことも。
初心者が多いので、計画で、コースタイムにかなり余裕を持ったことも幸いでした。体調不良の仲間がでて、ペースを落として歩いても計画した時刻よりも早く山荘に到達することができました。景色は見えなかったけれど、山荘でも楽しい語らいの時間を過ごすことができました。
普段は妻と二人での山行が多い私ですが、気の置けない仲間との山行も楽しいものだなあとやはり感じずにはいられませんでした。
帰りはもう、20年以上もまえから通っている「倉下の湯」へ入りました。2年前の地震の後、わき出る湯の温度が下がったと聞いたので、どうかなと思っていましたが、昔よりやはりぬるくなっているような気がしました。温泉の後は信州そば。おいしいお店をいくつか知っていたので、その一つへみんなを案内しました。
今回の山行は天気には恵まれまれず、「こんなこともあるよね」と思う反面、仲間と楽しく過ごせて十分に満足できた山行でした。
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する