【奥武蔵強歩演習】巾着田〜日和田山〜物見山〜越上山〜顔振峠〜吾野【戊23.2】
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- GPS
- 04:17
- 距離
- 16.2km
- 登り
- 837m
- 下り
- 771m
コースタイム
- 山行
- 3:56
- 休憩
- 0:21
- 合計
- 4:17
天候 | 直前までの天気予想では曇りがちだったが、実際は快晴の青空 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車
復路:吾野駅 |
コース状況/ 危険箇所等 |
日和田山女坂:初めて歩いたが、男坂よりマシといったレベルだった。 概して、歩く人が多いせいか地面がテカテカして滑りやすくなっている。 |
その他周辺情報 | 巾着田周辺、駒止、顔振峠、吾野駅周辺に飲食処あり。 |
写真
感想
天気予想がスッキリしないので、近場で歩くのに集中する山行でもするかと思っていたら晴れた。
この週末、1日は映画ファーストデイだったので『君の名は。』、『帰ってきたヒトラー』、『シン・ゴジラ』を鑑賞。いずれも良い作品だった。
1日がインドアだったので、2日はアウトドア。1日雨予報にもかかわらず雨が降らなかったので、2日に雨が持ち越されたかと心配していたが、朝起きてみると青空が広がっている。天気予想では曇りがちで雨も降りかねないような感じだったので、近場で長距離山歩でもしようかと考えていたが、こんなことなら遠出しても良かったなと思いつつ、宅配便を受け取って、徐に出発準備をする。
近場と言ってもいろいろあるが、最近ご無沙汰の奥武蔵方面に決定。そういえばちょうど彼岸花の季節だ。高麗駅から巾着田に寄り道しつつ日和田山に入山して関八州見晴台まで行けるかしら。しかし、日曜には『笑点』を見るという習慣もある。『笑点』を見ようと思ったら、歩けるのはせいぜい4時間だ。ちなみに、秋の日は釣瓶落としと言って、日が暮れるのはどんどん早くなって来ているが、家に帰って『笑点』を見ようと思っていれば、自然と日のあるうちに下山するということになる。計画的であろうと無計画であろうと。
【巾着田と日和田山】
シャトル運行をしているのか飯能発高麗行の電車で高麗へ向かう。今後、日本においても移民問題は議論していかなくてはならないが、この地は百済が滅亡した時に亡命者を受け入れた所である。が、今や高麗的なものを感じさせるのは地名と駅前のモニュメントくらい。日本に入ってきたあらゆる事物は日本化され得る。異国のものを受け容れてなお日本であることを失わない消化力、包容力が日本にはあると思う。
閑話休題。人はなお多く訪れていたものの、既に10月ともなれば彼岸花もコスモスも盛りは過ぎている。ただ路傍の所々に勢いを保っている群落がある程度。それでも移ろいゆく季節を表す花々が終わる前に間に合って、自然との繋がりを心の中で保てたことは真に有難いことであった。
巾着田もそこそこに日和田山に入ると明らかに巾着田から流れてきている者も含め、結構山中に人が多い。その間を縫って上っていく。いつもは男坂をガシガシ上るのだが、今回は初めて女坂を歩いてみることとした。最初こそは女坂だなあという感じだったが、歩く人が多いせいか地面がテカテカして滑る滑る。そのうち、岩が増えてきたなと思ったら、大きな段差と言うか、乗り越えるべき断崖が現れる。それを乗り越えれば金刀比羅神社前だ。
展望の良い鳥居近くはもちろん、その奥の山頂も多くの人が休んでおり、小学生以下の子連れが目立った。山頂で老男性が子連れの親に伊豆ヶ岳を勧めていたが、さてさて。
【奥武蔵グリーンライン】
最近、ソフトな山行が続いているので、今回は低山ながらも若干ハードにやろうと昼食を抜いて日和田山の奥へ歩を進める。表側に比べて格段に人が減り、静かな山行だ。道中、滑りやすい道を老夫婦が降りてきたので道を譲る。こういう場合、譲られた方はついつい足早になりがちだが、滑りやすい所でそんなことをしたらどうなるか。そういうことにならないよう「この辺りは滑りやすいですね」と一言添える。よく、山での挨拶について議論になることがあるが、結局は挨拶に人間味があるかどうかだろう。ATMや自動販売機の機械的な挨拶にイチイチ応答する者などいない。挨拶に一言プラスするだけで大分違うと思うが、人が多い山域ではなかなかそういう訳にも行かない。結局のところ、挨拶を繋がりと感じるかしんどいと感じるかは、その人がどういう山を歩いているかによる。
ついでにもう一つ、道を譲る際の原則についても一言書いておくと、基本的には「上り優先」が原則であるが、今回、私は下りの老夫婦に対して道を譲っている。それは老夫婦が既に足元の滑りやすい地点に足を踏み入れていたからだ。原則は原則としても実際は相手や足元の状況を見て判断したい。下りて来る相手は上ってくる自分にどの時点で気がついているか、周囲にも気を配っている人か、それとも仲間内の会話に夢中になっている人か、足取りは確りしているか。道は擦れ違うのに十分な幅があるか、滑りやすかったり片側が崖になっていたり、岩が出っ張っていたりしないか。こういった状況を窺いながら、いつ、どこで道を譲るか数秒の内に判断できる方が道を譲った方が良い(「譲るべき」でないことに注意)。
逆に、下りの時はどんどん上りの人に道を譲ればよいが、足元の覚束ない数十人の大集団が上って来て、かつ、リーダーに周囲に目配りするだけの余裕を感じられない場合、その通過を待つのは結構大変である。そういう時はイライラして待つのではなく、「こちらは一人なので先に行かせてもらって良いですか」等と一声かけるのが精神衛生上もよろしい。もちろん、大集団がふんづまるのは足場の悪い所だったりするので、これもまた現地の状況を見たうえでということは言うまでもない。
奥武蔵グリーンラインは過去にも何度か来たような気がするが、スカリ山を通るルートというのは初見だ。道標も新しいし、もしかしたら近年整備されたのかもしれない。長らく車道歩きのイメージが強かった奥武蔵グリーンラインの稜線も意外と山道らしい道が続き、これまた新鮮な気持ちになった。所々滝への分岐もあり、今後、黒山三滝もひっくるめて滝巡りをすることもできよう。
行けたら関八州見晴台まで行こうと考えていたが、さすがに無理があったようで、一本杉峠手前で吾野駅に下る。たまには気軽に行ける所まで行くという山行も良いものだ。新しい発見もあり、奥武蔵の奥深さを改めて感じることができた。近い所はいつでも行けると敬遠してしまいがちだが、やはり原点であり、帰するべきホームなのだと再認識した次第である。
〜おしまい〜
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