黒部下の廊下 >>>念願叶った〜<<<
- GPS
- 56:00
- 距離
- 26.7km
- 登り
- 967m
- 下り
- 2,155m
コースタイム
10/9 黒部ダム〜阿曽原温泉
7:30くろよんロッジ-9:15水場-10:35別山谷出合-12:20十字峡-東谷吊り橋-14:15仙人谷ダム-15:00阿曽原温泉
10/10 阿曽原温泉〜欅平〜宇奈月温泉〜自宅
5:40阿曽原温泉-7:15折尾谷-8:15志合谷—10:20欅平
天候 | 8日雨、9日雨のち曇り、10日曇りのち晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
帰り:欅平-宇奈月温泉-魚津〜 |
コース状況/ 危険箇所等 |
下の廊下は雨の翌日の割に増水等危難なところはありませんでした。 |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
Tシャツ
ソフトシェル
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
日よけ帽子
靴
ザック
サブザック
昼ご飯
行動食
非常食
飲料
レジャーシート
地図(地形図)
コンパス
笛
計画書
ヘッドランプ
予備電池
ガイド地図(ブック)
ファーストエイドキット
常備薬
日焼け止め
保険証
携帯
時計
タオル
ツェルト
ストック
カメラ
|
---|
感想
今年中に是非とも行ってみたいと思っていた下の廊下をついに歩くことができた。というのも交通の不便さで、諦めかけていたのだ。確かにいつものようにマイカーで行くには。
だが自宅からほくほく線経由で富山に入れば交通費もそれほど高くないし、ローカル線を使えればそれなりに安いことが分かって今回の山行となった。
10/8 自宅〜宇奈月温泉・新黒部〜立山〜室堂〜黒部平・・・黒部ダム
ローカル線の乗り継ぎにミスって当初の予定より1時間半ほど遅れて立山駅に着いた。途中の駅はほとんど木製で、昭和30年代頃の作りか古風な駅が多いのも見どころの一つだ。
美女平からのバスでは称名滝はしっかり見えたが、室堂が近づくと小雨交じりとなった。当初の予定では室堂山からの景色を楽しむつもりだったが時間が遅れたので、ひどい天気にも押され即黒部平に向かう。高い交通費を無駄に使って(ノД`)・゜・。)
今日はGPV天気によれば、朝から雨で夕方4時前後に一時止むとの予報が的中した。黒部平に着いたら降ってはいなく、そのまま比較的良い登山道を下ってくろよんロッジへ。ロッジのテン場に着いてテント設営を終えるころ降ってきた。
10/9 黒部ダム〜阿曽原温泉
昨夕から朝方までずっと降ってたので、多数の沢がある下の廊下はムリと思い、扇沢へ出て帰ることを考えていた。数年前の槍ヶ岳の沢での遭難事故が記憶に新しいだけに・・・
となるとあまり早くダムに行ってもまだトロリーバスは運行していないはずと、7時半頃出発した。ところがバス駅で駅員に聞くと、もうかなりの登山者が下の廊下に向かって出て行ったとのこと。予定より1時間くらい遅いがまだ5時前には阿曽原温泉に着けそうなので、急きょ行くことにした。
ダム直下の渡渉地点は昨日からの雨で確かに増水しているが、確りした橋が架かっていて難なく渡れた。暫くは河原沿いを歩く。小雨が降っているのでしばらくカメラはお休みだ。高度の低い所が続き、ごく普通の景色だが、だんだん両側の山が切り立ってきて、水場に着く。一息入れてメットをかぶり、雨が上がったのでいよいよカメラの出番。今回は新調した14-150mmズームを付けているので、結構自由に撮れそうで楽しみだ。
そして水平梯子と岩のはつり道が始まり、いよいよ下の廊下らしい道になってきた。確かに登山者が結構いて、阿曽原に行けない心配は無さそうだ。小さい沢というか滝をいくつも通過するが、いずれも難なく通過できる。深くえぐれた沢では下流側を行く登山者が多数見える。赤のウェアやザックカバーの方が結構多く、遠くでも確認できる。上流を振り返ると斜度70度前後の岸壁に登山道が付けられていることが確認できる。
そして3段の梯子を上り下りして別山谷に着いた。渡渉部の水量が多く、すぐ前のパーティーはだいぶ靴が濡れているようだ。覚悟したが、偶然石を渡り歩いて無事通過。
十字峡ではこのルートの数少ない休憩エリアとなっていて、下山ルート側に休憩している人が並んで休んていたため、道を間違えて降りたところが先のない岩。続いてくる女性2人組の一人が、これが十字峡の展望台と教えてくれた。正規ルートでは十字峡そのものは見えない。災い転じて福だ。
この頃から立派な1デジで撮影が趣味と思われる2人と暫く一緒に進む。彼らが立ち止まって撮ってるショットはどれも見事な景色だ。お互い、次々に現れる見事な景色に感嘆しながら、疲れも忘れて進んでいく。確かにこの辺りが下の廊下で一番高度感がある。よくもまあ昔の人はこんなところに道を作ったものだ。黒四ダムの調査用に作られたらしい。
そうこうして前方には関西電力の北陸新幹線用送電線トンネルが見えてきた。上流を振り返るとあまりにも深いV字の谷のためカメラを縦に構えても谷底と登山道を同時に取ることができなかった。
東谷吊り橋を渡って、広い場所に出て一休み。前方には広い自動車道が関電人見平まで続く。建物内を通過していよいよ、少し散歩すれば阿曽原・・・地図も確認せずそう思っていたが、結構登り返しがきつい。やっと上がったと思ったら間もなく阿曽原温泉への下りに。昨日の雨でけっこう濡れていて、ここで左の靴の中まで濡らしてしまった。
思っていたより早く着いて良かった。小屋でさっそくビールを手に入れてテン場へ。もういいところは埋まっていて、露天風呂への降り口のところ、やや傾斜しているが少し斜めに張って気にならない程度に。テントがグッショリ濡れていて、テント壁面と一体型の床面は一部は金魚が泳げそうなほど水が残っているではないか。よくまあ黒よんから担いできたものだ。布で拭いてからシートをしいて・・・。
日が暮れるころには足の踏み場もないほど、ビッシリとテントが張られていた。
10/10 阿曽原温泉〜欅平〜宇奈月温泉〜自宅
この日は時間にはゆとりがあるので、ゆっくり起きてから出るつもりだったが、周りがうるさくなってきてついそれに合わせて早めの出発となった。天気は朝からまずまず。山の上の方はガスってるが。
少し歩くと折尾谷に。見事な滝だがその割に渡渉は楽だった。
この後は昨日のような岸壁のヘツリが続く。谷底はますます深くなり「大太鼓」では見事な景色だ。
志合谷のトンネル。水たまりが多いのでヘッドランプを手に持って周りを照らしながら進んでいたが、一か所天井の岩に頭をぶってしまった。
欅平まで約1.5時間のところで、カメラのバッテリが切れたがもう十分撮ったので予備に替えずそのまま欅平へ。
宇奈月温泉への黒部峡谷鉄道からの景色は、黒四から歩いてきたものにとってはそれほど感動的ではなかった。むしろこんなところにも中国人・欧米人が多いこと、そして山手線より頻繁に出ている峡谷鉄道にビックリだった。
後はローカル線を乗り継いでのんびり帰宅へ。電車の中では昨日・今日の写真を見てにやにやしながら振り返っていると、長い乗車時間も苦にならなかった。
考えてみると、あの雨上がりに下の廊下を歩けたのは、梯子・手摺り等の整備が行き届いていたからで、電力会社に感謝である。
とにかく大満足のハイキングだった。
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する