比叡山・四明岳西面・南面の尾根ルート
![情報量の目安: S](https://yamareco.info/themes/bootstrap3/img/detail_level_S2.png)
![都道府県](/modules/yamainfo/images/icon_japan_white.png)
- GPS
- 07:06
- 距離
- 10.3km
- 登り
- 1,025m
- 下り
- 1,043m
コースタイム
- 山行
- 6:17
- 休憩
- 0:40
- 合計
- 6:57
fu-tyanさんのヤマレコより
比叡山南斜面 長尾尾根東俣&杉谷尾根西俣
http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-562209.html
2014年12月19日(金)
比叡山 南尾根 登り[黒目尾根] 下り[長尾尾根(西俣?)] +盛りだくさんの尾根道散策
http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-594469.html
2015年02月27日(金)
yamaさんのブログより
京都・比叡山八鵐院璽屮詁酥根
http://blogs.yahoo.co.jp/yamakawatoo/37022250.html
2012年04月15日
過去天気図(気象庁) | 2016年10月の天気図 |
---|---|
アクセス |
利用交通機関:
電車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
ここで紹介する比叡山四明岳西面と南面の尾根ルートの多くは、一般登山道ではありません。古くから人の往来はあり、踏み跡は残っていますが、何分通行は少なく、他の一般ルートのように他のハイカーと会うこともありません。ある程度以上の読図能力、ルートファインディングの能力が必要です。GPSがあれば、非常に役に立ちます。岩場などの危険箇所はありませんが、樹林帯の中の滑りやすい急斜面を上下することがあります。 |
写真
感想
比叡山は、京の都に近く、しかも山中に大規模な宗教拠点が古くから存在していたため、昔から人の往来も多く、山内には四方に登路が通じていた。しかし、現在ではそのほとんどの道が歩かれなくなっている。比叡山の古道については、竹内康之氏の『比叡山1000年の道を歩く―付・「東山」の山なみ』(2006)でも詳しく説明されている。
国土地理院の地形図が電子化されると、それまでの2万5千分の1の地形図(京都東北部)には記されていなかった比叡山周辺の道が記載されるようになった。とくに興味をひかれたのは、四明岳の南面、音羽川におちる何本かの尾根上に記されている道である。
現在四明岳に西面および南面から歩いて登るには、京都一周トレールの走る瓜生山からの尾根道か、またトレールに水飲対陣跡で合流する雲母坂および梅谷からの道を経由するのが一般的だが、もしも新しい地図上に記されている道が歩行可能であれば、四明岳にいたる道のバリエーションが増えることになる。機会があれば、調査してみたいと以前から考えていた。また、地形図に道はえがかれていないが、八鵐院璽屮襪療仍蓋駅から千種忠顕碑に、標高差450mをダイレクトでつきあげる尾根も前々から一度登ってみたいと思っていた。さいわいにして1日時間がとれたので、試しに登ってみることにした。
1.ケーブル南尾根
八鵐院璽屮襪留悗亮蠢阿痢嵌鵑發澆犬両径」という掲示のある道に入り、ラジオ塔をすぎて、平安遷都記念塔の手前で左に折れて、尾根にとりつく。道とはいえないが、はっきりとした踏み跡は残っている。最初は緩い傾斜だが、徐々に傾斜がきつくなり、ようやく尾根の上に出る。あとは細い尾根を忠実にたどればよい。
このルートは、ところどころに青テープもあり、また2箇所ほど標識らしきものもぶらさがっている。トラロープが設置されているところもあり、数は少ないにしろ、登山者が行き来しているのはまちがいない。下部は傾斜がきつく、25度から30度近い斜面がつづき、ひたすら登りに登る。訓練するにはいい尾根である。
藪漕ぎを強いられるかと心配していたが、樹林の中、下草はほとんど生えておらず、終始みとおしよく、歩きやすかった。また、倒木で遮られる箇所もあったが、たいしたことはなかった。もうひとつの心配であった野生動物(クマ、サル、シカ、猪)も、糞は多く見かけたが、本体そのものに出会うことはなかった。標高500mをすぎたところで御生山尾根と一緒になるが、そこから先は以前通ったことがある。千種忠顕碑で京都一周に合流する。
2.杉谷尾根
千種忠顕碑の脇の京都一周トレールのガイドポストのところで休憩したあと、音羽川にむけて下降する。選んだルートは地形図に道が記されている杉谷の東側の尾根である。尾根の入り口はわかりにくいが、地形図のとおりに行くのであれば、一周トレールを水飲対陣跡方面に下降し、72ポストを通過してしばらくして、道が右手に曲がるところで、左手の山側に入れば、地形図のトラバース道に入ることができる。
杉谷尾根は古い参拝路であったようで、人が通ったあとを示すくぼみが出来ていた。また結界石も見つけた。まちがいない古道である。途中で尾根は二股にわかれ、道も分岐するが、右をとった。左に行くと、フチガ谷と天ヶ丸谷との境界尾根(フチガ谷東尾根)を行くことになる。
ここをたどるのは次回にまわすことにして、杉谷尾根をまっすぐ下りていくと、かなり下の方で、尾根が切れている箇所にでくわす。前方に小ピークがあり、ここで道をロストしたので、一たん杉谷におり、再度尾根に登り返した。そのあとすぐで、京都一周トレールに合流する。
杉谷尾根道は、現在ではほとんど通行する人はいないが、まちがいなく古道であり、今ならまだ通行可能である。たまには京都一周トレールとは異なる道をとりたいという人は、一度チャレンジしてもいいかもしれない。ただし、読図能力は必要。比叡山といえども、一度迷うと、大事になりかねない。
3.黒目ヶ谷東尾根
杉谷尾根道から京都一周トレールに合流したあと、掛橋石鳥居まで一周トレールをたどり、昼食をとる。午後からは、音羽川林道を上流に向けて進む。林道が左岸から右岸に渡り、しばらくいくと黒目ヶ谷出合に到着する。ここに治山事業の説明の掲示板があるので、まちがいない。掲示板をさらにいくと、すぐにまた、支谷と出会う。こちらは井手ヶ谷である。黒目ヶ谷も井手ヶ谷も出合から少し上流に堰堤がみえる。
黒目ヶ谷東尾根の取り付きは、黒目ヶ谷側から登る。掲示板の裏手の茂みの中にうっすらとした踏み跡が通じている。そこをたどると、すぐに尾根心にでる。この尾根は下部から中間部にかけては傾斜はそれほどでもなく、歩きやすい。かつては往来が頻繁にあったことを示す道の凹みがみられる箇所もあり、古道といってもよさそうである。もっとも、この道は延暦寺への参拝路ではなく、江戸時代から明治・大正期まで、このあたりで営まれていた白川石の採石場に通じる作業道・運搬路のあとと考えるべきであろう。実際、道は途中で不明瞭になり、標高650mをこえると傾斜が急となり、踏み跡もかすかで、ルートファインディングに気をつかわなければならない。
急斜面を登っていくと、傾斜がゆるむあたりで、斜面をトラバースしている細い道につきあたる。地面に赤い標識が刺さっているので、この道は林業用の管理道と思われる。細い踏み跡だが、先ほどまでの急傾斜に比べると、遙かに歩きやすい。このトラバース道をたどって、西の方にむかって徐々に登っていくと、ガーデンミュージアムのフェンスが見えてくる。ガーデンミュージアムに着いても意味がないので、できるだけ西側に出るように植林帯の中の道を登っていくと、ロープウェー山頂駅の西側で四明岳の西尾根の稜線に出た。
4.四明岳西尾根
地形図には、この四明岳西尾根の稜線をたどる道が記されているのだが、実際には踏み跡は明瞭でない。それほど傾斜もないのだが、尾根の幅が広いのでルートどりがしにくい。また、藪も多く、石がごろごろしていて歩きにくい。強引に下りていくと、立派な登山道に合流し、さらに進むと、京都一周トレールに合流する(73−3)。
千種忠顕碑でまた休憩しあと、下山することにし、コースとしては一周トレールをたどり、雲母坂経由で下山した。ここ2年ほど来ていなかったので、雲母坂の道が立派に整備されているのに驚いた。
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する