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Yamareco

記録ID: 989862
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
京都・北摂

比叡山・四明岳西面・南面の尾根ルート

2016年10月23日(日) [日帰り]
 - 拍手
体力度
3
日帰りが可能
GPS
07:06
距離
10.3km
登り
1,025m
下り
1,043m
歩くペース
標準
1.01.1
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

日帰り
山行
6:17
休憩
0:40
合計
6:57
距離 10.3km 登り 1,025m 下り 1,062m
10:16
10:31
48
11:19
22
11:41
11:46
124
13:50
14:09
24
14:33
31
15:04
15:05
38
15:43
比叡山の四明岳の西面と南面の尾根のうち、八鵐院璽屮詁酥根(仮称、ケーブルカーが走っている尾根のひとつ南の尾根)を登り、杉谷尾根(仮称、杉谷とフチガ谷に挟まれた尾根)を下降し、黒目ヶ谷尾根(仮称、黒目ヶ谷と井出ヶ谷に挟まれた尾根)を登り、四明岳の西尾根を千種忠顕碑まで下降した。それそれの尾根のルートについては、以下の記録を参考にした。記して感謝したい。
fu-tyanさんのヤマレコより
比叡山南斜面 長尾尾根東俣&杉谷尾根西俣
http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-562209.html
2014年12月19日(金)
比叡山 南尾根 登り[黒目尾根] 下り[長尾尾根(西俣?)]  +盛りだくさんの尾根道散策
http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-594469.html
2015年02月27日(金)

yamaさんのブログより
京都・比叡山八鵐院璽屮詁酥根
http://blogs.yahoo.co.jp/yamakawatoo/37022250.html
2012年04月15日
過去天気図(気象庁) 2016年10月の天気図
アクセス
利用交通機関:
電車
往路:叡山電鉄・八麋羆短蓋下車、復路:叡山電鉄・修学院乗車
コース状況/
危険箇所等
ここで紹介する比叡山四明岳西面と南面の尾根ルートの多くは、一般登山道ではありません。古くから人の往来はあり、踏み跡は残っていますが、何分通行は少なく、他の一般ルートのように他のハイカーと会うこともありません。ある程度以上の読図能力、ルートファインディングの能力が必要です。GPSがあれば、非常に役に立ちます。岩場などの危険箇所はありませんが、樹林帯の中の滑りやすい急斜面を上下することがあります。
今日はここからスタート(叡山電鉄八麋羆短嚇仍蓋駅)。これから奥に見えている尾根(ケーブル南尾根)を登る。
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今日はここからスタート(叡山電鉄八麋羆短嚇仍蓋駅)。これから奥に見えている尾根(ケーブル南尾根)を登る。
ケーブル八鷄悗亮蠢阿捻Α聞藩佞両径)に入る。
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ケーブル八鷄悗亮蠢阿捻Α聞藩佞両径)に入る。
看板の右手をまっすぐに。突き当たり奥には平安遷都記念塔があるが、その手前で左手の山道に入る。
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看板の右手をまっすぐに。突き当たり奥には平安遷都記念塔があるが、その手前で左手の山道に入る。
ここからケーブル南尾根に向かう。
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ここからケーブル南尾根に向かう。
尾根に乗ってから。尾根は細い。下草はまったく生えておらず、藪漕ぎはなし。
尾根に乗ってから。尾根は細い。下草はまったく生えておらず、藪漕ぎはなし。
トラロープも設置されている。写真ではわかりにくいが、ここは結構急な斜面。
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トラロープも設置されている。写真ではわかりにくいが、ここは結構急な斜面。
道案内の標識もあり。
道案内の標識もあり。
ここで右手からくる御生山尾根と合流。尾根中の平坦地。
ここで右手からくる御生山尾根と合流。尾根中の平坦地。
ここは千種忠顕顕彰碑の脇の分岐点。一周トレール標識73−1地点。ケーブル南尾根を登ってくると、写真前方の道に出て、標識73−1に至り、そこで一周トレールに合流する。なお、一周トレールは写真左手に行く。
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ここは千種忠顕顕彰碑の脇の分岐点。一周トレール標識73−1地点。ケーブル南尾根を登ってくると、写真前方の道に出て、標識73−1に至り、そこで一周トレールに合流する。なお、一周トレールは写真左手に行く。
杉谷尾根(杉谷の東側の尾根)道を下降しはじめる。
杉谷尾根(杉谷の東側の尾根)道を下降しはじめる。
かつては、この尾根に参拝路が通じていたことを示すと思われる結界石。
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かつては、この尾根に参拝路が通じていたことを示すと思われる結界石。
道の凹みが古道のあとを示している。
道の凹みが古道のあとを示している。
この特徴的な大木のところで、杉谷尾根道は左右に分かれる。左にいくとフチガ谷と天ヶ丸谷との間の尾根(フチガ谷東尾根(仮称))をたどり、右にいくと杉谷に下りる。今日は右をとった。
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この特徴的な大木のところで、杉谷尾根道は左右に分かれる。左にいくとフチガ谷と天ヶ丸谷との間の尾根(フチガ谷東尾根(仮称))をたどり、右にいくと杉谷に下りる。今日は右をとった。
杉谷尾根道と京都一周トレールとの合流点。写真右手から下りてきた。
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杉谷尾根道と京都一周トレールとの合流点。写真右手から下りてきた。
わかりにくいが、フチガ谷尾根道と京都一周トレールの合流点。いずれこの尾根も歩いてみたい。
わかりにくいが、フチガ谷尾根道と京都一周トレールの合流点。いずれこの尾根も歩いてみたい。
掛橋の石鳥居が北へすぐいくと、音羽川林道から四明岳が見える。あそこをめざして音羽川から登るわけである。
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掛橋の石鳥居が北へすぐいくと、音羽川林道から四明岳が見える。あそこをめざして音羽川から登るわけである。
黒目ヶ谷出合。治山事業の掲示板があり、そこに音羽川水系の谷の名前がすべて書き込んである。
黒目ヶ谷出合。治山事業の掲示板があり、そこに音羽川水系の谷の名前がすべて書き込んである。
治山事業の掲示板。黒目尾根(黒目ヶ谷東尾根)は黒目ヶ谷と井手ヶ谷にはさまれた狭い尾根。
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治山事業の掲示板。黒目尾根(黒目ヶ谷東尾根)は黒目ヶ谷と井手ヶ谷にはさまれた狭い尾根。
こちらは、井手ヶ谷出合。黒目ヶ谷出合と井手ヶ谷出合の距離はごくわずか。
こちらは、井手ヶ谷出合。黒目ヶ谷出合と井手ヶ谷出合の距離はごくわずか。
黒目ヶ谷東尾根にはここから取り付く。
黒目ヶ谷東尾根にはここから取り付く。
黒目ヶ谷東尾根の下部はこのように歩きやすい。
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黒目ヶ谷東尾根の下部はこのように歩きやすい。
右手の井手ヶ谷の支流の上部が見える。このあたりから傾斜がきつくなり、道は不明瞭となる。
右手の井手ヶ谷の支流の上部が見える。このあたりから傾斜がきつくなり、道は不明瞭となる。
尾根が痩せていて、今にも大木が倒れそうな箇所。この尾根で今日発見した唯一のマーキング(青テープ)。
尾根が痩せていて、今にも大木が倒れそうな箇所。この尾根で今日発見した唯一のマーキング(青テープ)。
急な尾根を登りつめると、トラバース道に出る。この道は山林を管理するための作業道と思われる。トラバースしながらガーデンミュージアム方面に登っていく。
急な尾根を登りつめると、トラバース道に出る。この道は山林を管理するための作業道と思われる。トラバースしながらガーデンミュージアム方面に登っていく。
トラバース道をたどり、比叡山ロープウェー頂上駅の西側に出る。写真ではわかりにくいが、ロープウェーのワイヤーが見えている。
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トラバース道をたどり、比叡山ロープウェー頂上駅の西側に出る。写真ではわかりにくいが、ロープウェーのワイヤーが見えている。
四明岳の西尾根を下降。下から上を見上げた写真。
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四明岳の西尾根を下降。下から上を見上げた写真。
ここでハイキングコースと合流。石積みの道がハイキングコース。右手の凹みが、ロープウェー頂上駅からの尾根道。この合流点から少しの下りで、京都一周トレールに再合流する(73−3)。
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ここでハイキングコースと合流。石積みの道がハイキングコース。右手の凹みが、ロープウェー頂上駅からの尾根道。この合流点から少しの下りで、京都一周トレールに再合流する(73−3)。

感想

 比叡山は、京の都に近く、しかも山中に大規模な宗教拠点が古くから存在していたため、昔から人の往来も多く、山内には四方に登路が通じていた。しかし、現在ではそのほとんどの道が歩かれなくなっている。比叡山の古道については、竹内康之氏の『比叡山1000年の道を歩く―付・「東山」の山なみ』(2006)でも詳しく説明されている。
 国土地理院の地形図が電子化されると、それまでの2万5千分の1の地形図(京都東北部)には記されていなかった比叡山周辺の道が記載されるようになった。とくに興味をひかれたのは、四明岳の南面、音羽川におちる何本かの尾根上に記されている道である。
 現在四明岳に西面および南面から歩いて登るには、京都一周トレールの走る瓜生山からの尾根道か、またトレールに水飲対陣跡で合流する雲母坂および梅谷からの道を経由するのが一般的だが、もしも新しい地図上に記されている道が歩行可能であれば、四明岳にいたる道のバリエーションが増えることになる。機会があれば、調査してみたいと以前から考えていた。また、地形図に道はえがかれていないが、八鵐院璽屮襪療仍蓋駅から千種忠顕碑に、標高差450mをダイレクトでつきあげる尾根も前々から一度登ってみたいと思っていた。さいわいにして1日時間がとれたので、試しに登ってみることにした。
1.ケーブル南尾根
 八鵐院璽屮襪留悗亮蠢阿痢嵌鵑發澆犬両径」という掲示のある道に入り、ラジオ塔をすぎて、平安遷都記念塔の手前で左に折れて、尾根にとりつく。道とはいえないが、はっきりとした踏み跡は残っている。最初は緩い傾斜だが、徐々に傾斜がきつくなり、ようやく尾根の上に出る。あとは細い尾根を忠実にたどればよい。
 このルートは、ところどころに青テープもあり、また2箇所ほど標識らしきものもぶらさがっている。トラロープが設置されているところもあり、数は少ないにしろ、登山者が行き来しているのはまちがいない。下部は傾斜がきつく、25度から30度近い斜面がつづき、ひたすら登りに登る。訓練するにはいい尾根である。
 藪漕ぎを強いられるかと心配していたが、樹林の中、下草はほとんど生えておらず、終始みとおしよく、歩きやすかった。また、倒木で遮られる箇所もあったが、たいしたことはなかった。もうひとつの心配であった野生動物(クマ、サル、シカ、猪)も、糞は多く見かけたが、本体そのものに出会うことはなかった。標高500mをすぎたところで御生山尾根と一緒になるが、そこから先は以前通ったことがある。千種忠顕碑で京都一周に合流する。
2.杉谷尾根
 千種忠顕碑の脇の京都一周トレールのガイドポストのところで休憩したあと、音羽川にむけて下降する。選んだルートは地形図に道が記されている杉谷の東側の尾根である。尾根の入り口はわかりにくいが、地形図のとおりに行くのであれば、一周トレールを水飲対陣跡方面に下降し、72ポストを通過してしばらくして、道が右手に曲がるところで、左手の山側に入れば、地形図のトラバース道に入ることができる。
 杉谷尾根は古い参拝路であったようで、人が通ったあとを示すくぼみが出来ていた。また結界石も見つけた。まちがいない古道である。途中で尾根は二股にわかれ、道も分岐するが、右をとった。左に行くと、フチガ谷と天ヶ丸谷との境界尾根(フチガ谷東尾根)を行くことになる。
 ここをたどるのは次回にまわすことにして、杉谷尾根をまっすぐ下りていくと、かなり下の方で、尾根が切れている箇所にでくわす。前方に小ピークがあり、ここで道をロストしたので、一たん杉谷におり、再度尾根に登り返した。そのあとすぐで、京都一周トレールに合流する。
 杉谷尾根道は、現在ではほとんど通行する人はいないが、まちがいなく古道であり、今ならまだ通行可能である。たまには京都一周トレールとは異なる道をとりたいという人は、一度チャレンジしてもいいかもしれない。ただし、読図能力は必要。比叡山といえども、一度迷うと、大事になりかねない。
3.黒目ヶ谷東尾根
 杉谷尾根道から京都一周トレールに合流したあと、掛橋石鳥居まで一周トレールをたどり、昼食をとる。午後からは、音羽川林道を上流に向けて進む。林道が左岸から右岸に渡り、しばらくいくと黒目ヶ谷出合に到着する。ここに治山事業の説明の掲示板があるので、まちがいない。掲示板をさらにいくと、すぐにまた、支谷と出会う。こちらは井手ヶ谷である。黒目ヶ谷も井手ヶ谷も出合から少し上流に堰堤がみえる。
 黒目ヶ谷東尾根の取り付きは、黒目ヶ谷側から登る。掲示板の裏手の茂みの中にうっすらとした踏み跡が通じている。そこをたどると、すぐに尾根心にでる。この尾根は下部から中間部にかけては傾斜はそれほどでもなく、歩きやすい。かつては往来が頻繁にあったことを示す道の凹みがみられる箇所もあり、古道といってもよさそうである。もっとも、この道は延暦寺への参拝路ではなく、江戸時代から明治・大正期まで、このあたりで営まれていた白川石の採石場に通じる作業道・運搬路のあとと考えるべきであろう。実際、道は途中で不明瞭になり、標高650mをこえると傾斜が急となり、踏み跡もかすかで、ルートファインディングに気をつかわなければならない。
 急斜面を登っていくと、傾斜がゆるむあたりで、斜面をトラバースしている細い道につきあたる。地面に赤い標識が刺さっているので、この道は林業用の管理道と思われる。細い踏み跡だが、先ほどまでの急傾斜に比べると、遙かに歩きやすい。このトラバース道をたどって、西の方にむかって徐々に登っていくと、ガーデンミュージアムのフェンスが見えてくる。ガーデンミュージアムに着いても意味がないので、できるだけ西側に出るように植林帯の中の道を登っていくと、ロープウェー山頂駅の西側で四明岳の西尾根の稜線に出た。
4.四明岳西尾根
 地形図には、この四明岳西尾根の稜線をたどる道が記されているのだが、実際には踏み跡は明瞭でない。それほど傾斜もないのだが、尾根の幅が広いのでルートどりがしにくい。また、藪も多く、石がごろごろしていて歩きにくい。強引に下りていくと、立派な登山道に合流し、さらに進むと、京都一周トレールに合流する(73−3)。
 千種忠顕碑でまた休憩しあと、下山することにし、コースとしては一周トレールをたどり、雲母坂経由で下山した。ここ2年ほど来ていなかったので、雲母坂の道が立派に整備されているのに驚いた。

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