甲武信ヶ岳
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- GPS
- --:--
- 距離
- 14.2km
- 登り
- 1,576m
- 下り
- 1,573m
コースタイム
西沢渓谷駐車場 0605
徳ちゃん新道入り口 0630
分岐 0750/0800
木賊山 0940
甲武信小屋 0950
甲武信岳 1005/1100
分岐 1200
徳ちゃん入り口 1320
西沢渓谷駐車場 1345
過去天気図(気象庁) | 2013年03月の天気図 |
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アクセス |
写真
装備
個人装備 |
靴:シリオP.F.301
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感想
前回、丹沢で雪山ハイクしてから、もっと雪のあるところに行きたくなった。いろいろ調べてみて、次は雲取山かなあと考えていたところ、もう大して雪が残ってなさそうで、それならもうちょっと標高高いところということで甲武信岳へ行ってみた。
前日の金曜日夜に思いつきで行く決心をして、ささっとパッキング。相変わらずの夏山装備中心で、デイパックに入るだけしか持って行かない。先日、マウンテンダックスの6本爪軽アイゼンをカモシカのセールで入手したけど(やっぱり日本製を、ということで奮発したのです)、僕が持っている雪山装備といえば現時点でそれだけだ。ついでに、靴下もよれよれだったので新調した。ここ数日は連日20度近くの暖かさで、当日も平地は20度予報だったので、ウインドブレーカも手持ちの夏用の薄手のもので我慢してみることにした。ストックやピッケルは未入手。
自宅を3時半に車で出発。西沢渓谷には6時着。相変わらずR16がネックだ。
西沢渓谷の無料駐車場。6時の時点で4台くらい。徳ちゃん新道入り口で既に積雪があってちょっと不安になったが、そこからしばらくは積雪殆どなし。つぼ足で行く。
気温は3月にしては異様に高く、最初はウインドブレーカを着ていたが、登り始めてすぐに脱ぎ、そのまま頂上まで半袖シャツだけで済んだ。
分岐(徳ちゃんと近丸の合流点)の手前あたりからアイスバーンがたくさん出てきて、つぼ足ではちょっと苦労するようになってきた。分岐を過ぎると積雪の切れ目はほぼなくなり、アイスバーンに手子摺るようになってきたので、無理せずアイゼン装着。アイゼン着けるの初めてなんだけど、これが頗る便利で感動した。アイスバーンなんかガシガシ何の苦労もなく登れてしまう。F1で言えば、雨のときのスリックタイヤとウェットタイヤくらいの違いがある。
人と会うことは殆どなかったのだが、木賊(とくさ)山の手前で先行するパーティに追いつき、その人たちを抜くとトレースが薄くなった。といっても道がわからないことはない。木賊山の標識がまだ埋もれている状態なので積雪は1m程度か。道の雪は踏み固められているけど、ちょっと踏み外すととたんに身体が雪に埋まるくらいの積雪がある。
頂上の眺望は晴天に恵まれて最高。富士山、国師、金峰、南アルプス、中央アルプス、御岳、八ヶ岳、北アルプス、両神山、浅間山(たぶん)などがまる見え。なんだか惜しくて山頂に1時間もいた。山頂も寒くはなく、風が強かったので念のためウインドブレーカ着たけど、体感的には10度くらいはあったんじゃないかと思う。それにしても周りの山の雪が少ないです。もう2500m級でも雪がこれくらいしか残ってないのだ。
下りはグリセード気味に。アイゼン着けながらでも踵で滑ることができる。しかしこれも調子に乗ってると転んで変な方向に脚を折ってしまいかねないので慎重になる。帰りも徳ちゃん新道にして、分岐をちょっと下ったところでアイゼンを外した。そこから下は今度は霜が融けて泥濘になっているが、これは雪より厄介。下っていると、徳ちゃん新道が如何に急坂かよくわかる。慎重にゆっくり下りたので足を痛めるようなことはなかった。靴も無雪期用で表面はかなり濡れたし足も冷えたけれど、幸い内部浸水はなかった。水の消費量は600ml+保温のコーヒー300ml。
残雪期の2500m級ということで登る前は結構不安で、アイゼン着けるとどのくらいスピードが落ちるのかの感覚もよくわからず、11時までに登頂できなければ撤退しようと思っていたのだけど、意外と無理なく4時間で登頂できてよかった。これもひとえに、天気が良かったこととアイゼンのおかげだ。下りは無雪期よりも速くて楽。そして何より、ここは人が少なくてとても静か、団体が列をなしている丹沢とは大違いだ。そんなわけで楽しい山行だった。
これで、夏山一辺倒だった僕でも、冬に山に行ける算段がついた。夏山装備+軽アイゼンだけで3月の甲武信岳には行けるということだ。次は八ヶ岳が目標。
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