大地震、その時山が動いた、鳳凰山、薬師岳まで


- GPS
- 12:00
- 距離
- 18.7km
- 登り
- 1,775m
- 下り
- 1,775m
コースタイム
登山口から、積雪がります。軽アイゼン装着で歩きやすいです。
4:40夜叉神峠
夜叉神峠からは、積雪30cmほどですがトレースが、とてもしっかりとしており雪も踏み固められているので歩きやすいです。
6:05杖立峠
左側は斜面で、狭いながらもしっかりとしたトレースが続きます。
6:40焼け跡
ここは、木がないので積雪は1mほどでしょうか。ケルンのてっぺんだけが見えます。でもトレース上は固いので踏み抜けはありませんね。苺平までは樹林帯の中を登ります。若干の踏み抜けもありますが、まずまず歩きには問題ありません。
8:00苺平
小屋までの下りは、雪のおかげで一気に歩けますね。
8:50南御室小屋
小屋のトレース以外は、かなりの積雪量です。トイレは使用可能です。小屋からの登りあたりから、踏み抜けもありスタミナをかなり消耗します。この区間がとても長く感じられました。
11:50砂払岳
尾根に出ると、かなり雪は風で飛ばされています。11月の末に登った時と同じような感じです。
11:15薬師岳
山頂も前回と同じで雪は飛ばされていますね。
12:15南御室小屋
13:20苺平
14:30杖立峠
15:12夜叉神峠
15:40夜叉神峠登山口
天候 | 快晴、午後は小雪 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2011年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
夜叉神峠登山口の登り口から積雪、凍結個所あり。全体的にはしっかりとしたトレースがありますが、南御室小屋から先は、踏み抜けや雪が柔らかくて歩きにくい状況です。前歯があるアイゼンがあれば歩行可能だと思います。 |
写真
感想
このところ、ソロ登山で近場の山行が続いていたので、少し遠征したい気持ちに駆られて、美しいモルゲンロートを見ようということで、優秀な隊員1名を連れて鳳凰山を目指しました。数日前まで積雪のため林道が閉鎖されていたので、登山道の雪の状況がとても不安だったのですが、出来れば観音岳まで、あわよくば地蔵岳までという甘い読みの中で登山を開始しました。
天気は、午前中は晴れで午後はところにより若干の雪との予想で、とにかく早め早めの行動をしようと考えました。しかし、薬師岳の頂上でモルゲンロートを見るというのは、暗闇の中で、どの程度の積雪があるかわからない状況の中での山行に対してかなり不安があったので、焼け跡で夜明けを迎える予定で夜明け時間から逆算して、3時半に夜叉神峠登山口を出発しました。
登山口から軽アイゼンとヘッドランプを装着して、アドベンチャー登山の開始です。気温はマイナス5度、風もなく、空は満天のプラネタリウム状態で、甲府の夜景も美しい。ここまでは予定どおりです。積雪は30cmほどありますが、トレースもしっかりおり踏み固められているので、それほど歩き辛くはありません。しかし、雪道は予想より時間がかかり、夜明けまでに焼け跡に着くことはできずに、樹林帯の中で夜明けを迎え、残念ながら木々の間からのモルゲンロート鑑賞となってしまいました。
焼け跡に着いた時には、夜が完全に明けたあとでしたが、幸い空は快晴で白鳳3山もバッチリ、振り返れば富士山も姿を見せてくれ、疲れた我々に元気を注入してくれました。
登山前に思っていたほどは、歩き辛くはなかったのですが、次第にスタミナが奪われて、南御室小屋を過ぎてからの急登では息も絶え絶えで、風も吹き始めて空も雲が出てきた中、何とか砂払岳の尾根に出た時には、白鳳3山富士山への眺望もなく、強風の中で疲れもピークとなりました。この時点で観音岳までは諦めて、ザックをデポして、薬師岳のピークハントがやっと。立ち止まると寒いのですぐに戻り、下山を開始しました。
帰りは、虫の知らせではありませんが、とにかく早く下りたいという衝動に駆られて、ほとんど休憩を取らずに歩き続けました。南御室小屋手前では雪も舞い始めのたで、余計に心が焦り、何とか苺平の登り返しをクリアし杖立峠まで戻った際には、足も満足に上がらず、頭の中も朦朧した状態で歩いていました。
すると、突然、地面と周りの大木が揺れ始めました。最初は自分が疲れていたために、めまいがし始めたのかと思ったのですが、すぐに地面が大きく動いて、立っていることができなくなり、四つん這いに。揺れがおさまり、すぐにラジオを点けると東北地方を震源とする大地震が発生したとらしいということ、東京でも震度5強でかなりの被害が予想されることを知り、とにかく、まずは無事に下り、何とか東京まで戻らなければと思いました。山の中なので携帯電話は通じません。とにかく先を急ぎ、途中で脳裏には、家族のこと、仕事のこと等に思いを馳せながら、何とか登山口まで下山することができました。
車に戻ってからは、大渋滞の中、東京まで8時間ほどかかり帰宅して日常生活に戻ることができました。車中では、ラジオやテレビは現実の出来事とは思えない情報を送り続けていました・・・・・・・・・・・・
今回は、普段の何気ない暮らしが、どれだけ幸せなことであるかということを思い知らされました。今こうして無事に居らることを感謝したいです。
最後に今回の大震災で被災された方々に対して心からお悔やみ申し上げ、復興に向けて、頑張っていただきたい気持ちで一杯です。
雪の中、南御室小屋からの急登は大変だったでしょう。
私も、若い時に、岩稜を登っている時に地震に遭い、本当にビックリした経験があります。
こんな巨大地震ではなかったのですが、周りの岩が落ちてくるのではないかと急ピッチで通過した覚えがあります。
yamajinnさん、いつもコメントありがとうございます。
今回は、いろいろな意味で生涯忘れることができない山行になりました。
今は、一日も早く災害復興が迅速に行われることを祈るのみです。
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