【西穂独標】西穂高岳は無念の撤退★次につなげるための記録として
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- GPS
- 07:22
- 距離
- 6.3km
- 登り
- 624m
- 下り
- 630m
コースタイム
天候 | ■天候 4/15 ・雪 ・天気図:http://www.tenki.jp/past/2016/04/15/chart/ 4/16 ・晴れ ・天気図:http://www.tenki.jp/past/2016/04/16/chart/ ■服装 ドライレイヤー+厚手のベースレイヤー ・西穂高口→西穂山荘:+フリース+冬用ソフトシェル ・西穂山荘→西穂高岳:+フリース+ハードシェル ・西穂山→荘西穂高口:+フリース |
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過去天気図(気象庁) | 2017年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
東京方面→松本(9:18着) JR中央線 松本バスターミナル→新穂高ロープウェイ(バス・平湯乗り換え) 新穂高温泉→西穂高口(新穂高ロープウェイ) ■復路 西穂高口→新穂高温泉(新穂高ロープウェイ) 新穂高温泉→平湯温泉(バス) 平湯温泉→バスタ新宿(高速バス) |
コース状況/ 危険箇所等 |
■西穂高口→西穂山荘 特に危険個所はない。 トレースが消えかかっていたが赤いテープの竿がさしてあった。 ■西穂山荘→西穂丸山 特に危険個所はない。尾根が広いのでガスの時は道迷いに注意。 ■西穂丸山→西穂独標 独標直下は岩が露出している。また特に最後の雪壁は雪がやや浅いところがある。雪に隠れた岩にアイゼンが当たって深く刺さらない時があるため、慎重に足場を選びたい。また、雪の下に潜んでいる岩に乗り込むのは危険。 |
その他周辺情報 | ■平湯温泉 バス停から徒歩2分のところにある日帰り入浴可能な温泉施設。 |
写真
装備
個人装備 |
ドライレイヤー
ベースレイヤー
薄手フリース
ソフトシェル
ハードシェル
インサレーションジャケット
ダウンジャケット
タイツ
ズボン
ゲイター
靴下
インナーグローブx2
アウターグローブx2
ネックゲイター
ニット帽
バラクラバ
サングラス
ゴーグル
雪山用登山靴
アイゼン
ピッケル
ストック
ヘッドランプ
ザック
地図
コンパス
時計(高度計)
スマートフォンGPS
予備電池
計画書
筆記用具
保険証
カメラ
昼ご飯
行動食
非常食
飲料
テルモス
水筒
銀マット
インフレータブルマット
シュラフ#1
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共同装備 |
テント
ポール
竹ペグ
テントシート
ファーストエイドキット
常備薬
日焼け止め
ツェルト
スコップ
ガス
バーナー
コッフェル
カップ
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感想
『西穂に行く自身は70%かな』
正面にそびえ立つピラミッドピークをみて、相棒が珍しくそんなことを言い出した。
岩に張り付いた細かい海老の尻尾が持ちづらく、バランスが取りにくかったを嫌ったらしいが、一ヶ月以上雪山が空いて雪山の感覚が鈍っていたのもあったようだ。
ピッケルを使う方法もあるが「体重をかける方向が繊細なので、ピッケルを岩に引っ掛けるやり方は避けろ、5.11以上登れないと教えられない」とお世話になっているガイドさんからきつく止められていた。
他のパーティもコンディションが悪いので引き返す様子だった。岩が露出していたのだが、昨日のパウダースノーがかぶり、岩が隠されて見えない状況なのが問題だったようだ。僕も岩でアイゼンを滑らしたのが、どこか心にひっかかっていた。
技術的には結構いけていたような気もしたが、引き返したいと言った相棒と行くことは絶対できないし、私も自信を持って行けるという判断ができなかったので撤退を決めた。
『判断ができなかった』ということは材料となる経験や技術が足りない証拠だと思う。コンディション的に安全かどうかを見極める経験が足りていないのだ。
"いける" or "無理そう"と明確にわかる場合は話が早い。
でも、"いけそうなのか、そうでないのか"よくわからない場合、どうしていいか迷ってしまう。でもそれは結局、山における判断能力=責任能力がないということなんだろう。
まっ、なんだかんだで悔しかったが。諦めるのは好きではない。
来年は準備して、もう少し安全な場所で様々なコンディションを経験して判断が揺るがないようにしてから、何度か通いにこようかなと思っている。
天気は最高だった。
西穂高は、そんな僕らにまた来いよ!と声をかけてくれてたのかもしれない。
とはよく言うけど、実際にこのロケーションでの撤退には形容しがたい葛藤があったかとおもいます。
しかし僕はというと、過去に「これは嫌な予感がする」というシーンで「えいやっ」で越えたことと「勇気の撤退」がフィフティー・フィフティーで、えいやで越えたあとは達成感よりむしろ反省の気持ちの方が大きくなることがほとんどでした。
自分の予感を素直に相方に伝えたmaamさんの判断も素晴らしいですが、自分の気持ちよりも二人で達成する事を願い勇気の撤退をし、次回に繋げるための検証までしっかり怠らないcajaroaさんも素晴らしいです!(感動)
僕も、お二人のような精神でこれからも山に向き合っていきたいなー…っと通勤しながら思うこの頃です。
bicycleさん、こんにちは!
進んでも進まなくても悩むことはあるんですねぇ。
biさん、cajaroaを褒めすぎです
一人なら行ったのか?と聞いたら、行かなかっただろう、と答えてましたよ
なんか物足りない気分が残っているので、今週末晴れたら表妙義「半」縦走してこようと思ってます。去年は相馬岳まで縦走したので、とりあえず残りを行ってみようかと。
岩岩でわくわく
biさんたちがいかれたコースなんで絶対無理ですけど!
先日bicycleさんがお師匠様と行かれたスゴイルートのレコ読ませていただきましたが、嫌な予感で判断、行動を捌いていく様子を読んでいて心底スゴイなと思いました。(実は何度も読んでしまいました)
現場での経験の賜物なのだと思いますが、ただ、それって多少の危険に踏み込まないと得られないものでもあると思うのですが、私はそこに葛藤がありました。
「もし、今度もこうやって、引き返してばかりだと、経験を積むことができず、前進ができないのでは」
という葛藤です。
bicycleさんのように、上手なやり方で、自分を超えるような経験を積めることは私はとても大事なのだと思うのです。
僕らも、お世話になっているお師匠様的なガイドさんがおり、阿弥陀北陵、赤岳南峰リッジに行きましたが、自分たちでやるには、安全確保があったほうがBetterな感じです。今回のことも考えると、僕らは、ロープに寄る確保で多少の危険を安全に踏み込めるようになったほうがいいだろうと動き始めました。
そのためにはある程度のレベルのリードが出来る必要があるのですが、未だ至らず、まずはクライミングジムに本気で通うところから始めています。
先日、ウチのお師匠からこんなことを言われてしまいました。
「クライミングサボりすぎです、夏山やめて、本気でグレードを上げて下さい。夏、山なんて暑いでしょ」
「え・・・・・」
お互い頑張りましょう!
cajaroaさん、maamさん、こんにちは
自分も、全然レベルは違うのですが、撤退したことや、逆に進んでしまったこともあり、いずれにしても、ちょっともんもんとしてしまいますね、たまたま無事に済んだけれども、果たしてこの選択でよかったのか…
先日のmaamさんの日記のコメントに、同じような事を書きましたが、やっぱり命あってこそですかね…
判断、むずかしいですよね
私が敬愛する山の師匠は、過去に様々な経験をされていて、逆に、こうした判断の窮地に追い込まれてこその得るものもあるそうです。
「西穂高は、そんな僕らにまた来いよ!と声をかけてくれてたのかもしれない。」
このくだり、いいです
「夏、山なんて暑いでしょ」
わたくし、3000m級は、夏にしか行けません(~_~;)
machagonさんこんばんは
先日メルーという映画を見たのですが、その中のワンシーンに、トレーラートラック位あるでかい岩に耳を当てながらハンマーでコンコン叩いき、『この岩はかろうじて立っているだけで、人間が登れば岩ごと落ちる可能性がある』みたいなことを言ってたのですが、よく叩いただけでそんなことわかるなと思いました。
もちろん過去にそういう岩に乗って落ちたわけではないと思うのです。
経験や、知識などを総力戦で引っ張り出して判断してるんだろうと思うのですが、すごみを感じました。
やってることは無茶苦茶に見えるのですが、話を聞いていると、彼らはリスクはおってるけど無茶してるわけではないというか、きちんと1つ1つ、勝ち目があると思って行動していて、あまり無謀には見えなかったのは意外でした。
撤退が正しいかどうかって、経験を積んでからでないと見えてこないので今回の判断が正しいのかどうかはまだ分かりません。
ただ、判断に迷ったということは、メルーを考えると、って比べられないくらいこっちはチッコいですけど、準備不足、経験不足だという気が。。。
ギリギリの経験できるかどうか、それによって得られるものの大きさが変わってくると思うのですが、安全の範囲でいかに上手にやってのけるか、難しいとこですよね。
※しかし、うちのお師匠は、たまに冗談か本気かわからないことをいう方なので困ってしまいます。そのせいというわけでもないのですが最近クライミングジム面白くなってしまってきていて、ちょっと夏山やばいかもしれません。。。
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