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記録ID: 111708
全員に公開
積雪期ピークハント/縦走
白神山地・岩木山

青森労山創立20周年県境縦走 三ッ森山〜孫左ェ門山〜大倉山

1995年03月18日(土) ~ 1995年03月21日(火)
情報量の目安: B
都道府県 青森県 秋田県
 - 拍手
GPS
50:10
距離
25.6km
登り
1,302m
下り
1,731m

コースタイム

(3月18日)青森I.C 6:30→田代町ロケット燃料燃焼試験場手前駐車場9:30-10:00→県境760mll:07-11:35→三ッ森12:40-50→県境760m13:37-47→750m天場16:00
(3月19日)天場6:52→孫左ェ門山背肩8:26-(孫左工門山往復)9:11→832m9:41→791m 10:42→550m地点11:30-12:05→穴倉山14:11→つなぎの沢のコル16:24天場
(3月20日)天場9:30→230m地点除雪道11:55→岩瀬ダム公園駐車場12:10→試験場手前駐車場13:00
(3月21日)天場8:30→日景温泉9:40(入浴)→青森11:30
アクセス
撮影機器:

感想

(3月18日)
春一番の吹いた翌日、青森を発ち秋田、田代町へ向かう。ダムからは、新雪除雪された林道をロケット燃料燃焼試験場へ。入場は試験があるとのことで拒否され、入口手前の路端に駐車し、県境直角点の760mを目指し入山する。カラマツ林のなだらかな尾根を、巨大な塔を左に見ながら登る。直角点には、青森営林局の境界見出標No.1185があり、昼食後、ここにザックをデポし、いよいよ県境縦走最終ラインヘ踏み込む。空身で三ッ森までの往復に向かう。程良い斜度は、スキーに良いだろう。しかし、我々はワカンだ。秋田側は杉、青森側はブナ林、この県境をたどる。左手に田代岳も山頂の祠を見せていたが、次第に小雪のため姿を隠す。二時間で往復出来た。デポ地からの尾根を間違い、池端氏に修正されて出発。尾根のブナの樹肌には、字が掘られて入山者の多いことがうかがえるが、残念なことだ。予定より2km足を延ばし750mを越えた鞍部にテントを張る。早朝晴れれば田代岳が望めるのだが一―一。
(3月19日)
昨夜は月と星で明るかったが早朝は風と小雪となる。今日中に目途をつけたいと早目に発つ。雪降りのため孫左ェ門山方面は見えないが、ゆったりした広尾根が急坂になり孫左ェ門山の北背860mへ。ここにザックを置き、孫左ェ門山を往復する。雪のため展望悪く即戻り先へ進む。ここら辺から両県側共に自然林の様子となり、奥山に来た雰囲気にホッとする。832mには、青森県通信部長名の反射板が向かい合って建てられていた。さらに791mへ向けラッセルがキツくなる。新雪のラッセルがヒザまでくる。791mの北東側は急な崖となっていて剣しい山容だ。ここからは、一気に高度を下げることになるが、ここでも下りの尾根が明瞭でなく、二人で確認しながら下る。下るに従い、雪が軟らかくしかも水気を帯びて重くなる。250m程下り550m地点で昼食とする。丁度、雲も切れ陽光の下でホッと出来た一時だ。目指す穴倉山方面もぐるりと見渡せ、楽に行けるなと思う。が500m台のヤブ尾根歩きは困難をきわめる。スキーでなくて正解である。またしても強く雪が降りだし視界を悪くする。しかも濡れ雪だ。中と外から濡れる。穴倉山からクランク型に曲がる上り下りの尾根歩きは気力をしぼ絞って歩く。つなぎの沢への急坂を下りコルヘ着く。三年前の赤布があり、ストックでたたくと半分切れ落ちた。県境縦走の完走まで月日が経ったことが印象深い。思いのほか時間がかかり16:00を過ぎていたが、疲れた体にムチ打って雪の中テントを設営する。明日は帰るのみだ。長い林道歩きが待っているが一一一。
(3月20日)
19日、山行中に断続的に降り続いた湿雪で、今日はラッセルがキツいだろう。昨夜から風はあったものの新雪なし。東方に朝焼け秋田側の山がピンポイン卜で赤く染まる。一時的にガスも晴れたので、池端と二人で石の塔へ向かう。550mピークでまたしても湿雪が強く降り出し、今まで見えていた石の塔もまたたく間に隠れる。断念し帰幕とし、朝食を済ませ、つなぎの沢のコルを発つ。沢上部のナメを避けて左側の林の中を下る。すぐ沢底となり、長い長い林道歩きとなる。広い沢も両側の山にも杉の広大な造林地。人力の偉大さにビックリする。2時間半程で、除雪された道路へ出ると、運良く作業車に拾われ10分程でダム公園の駐車場に着く。止め置いた池端の車で、試験場入口手前へ行き、路端に早目のテント設営をし、濡れ物を乾かす。明日の田代岳スキーに備えて。
(3月21日)
春二番か?夜半は、雨と黄砂あり。樹々の雪も全て落ちてしまい枯れ木と黒い杉の樹の無彩色の世界。それにミゾレ。雪は黄砂で黄色くなり、田代岳へのスキー行は意欲をそがれてしまい中止とする。県境の日景温泉へ入浴し帰青する。

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