初めての蝶ヶ岳と槍・穂高連峰の眺望
- GPS
- 56:00
- 距離
- 27.7km
- 登り
- 1,410m
- 下り
- 1,401m
コースタイム
「7/10」蝶ヶ岳ヒュッテ7:15→8:25蝶槍8:55→9:52蝶ヶ岳ヒュッテ・蝶ヶ岳11:34→12:40長堀山12:43→16:48徳沢
「7/11」徳沢10:30→11:25明神11:45→12:40上高地バス停
このコースタイムは、中高年者がテント泊装備を背負った時間です。また、前半は体力がありましたが、後半は疲れと筋肉痛及び気力低下により時間は長く、また途中休憩時間も十分含まれています。
天候 | ・初日:、晴天とは言えませんが、山行には非常に良い天候でした。 ・二日目:午前中は晴天で、素晴らしい槍・穂高連峰の眺望が堪能できました。しかし、お昼頃から蝶ヶ岳を雲が覆うようになり、下山中の14時頃からは、雷と一時的な雨に合いました。 ・三日目:午前中は晴天でしたが、14時上高地からバスに乗車する頃には雲が覆ってきました。 |
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過去天気図(気象庁) | 2011年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス
7/11(月)上高地14:00→新宿18:20(バス) |
コース状況/ 危険箇所等 |
■危険箇所(私の足と体力の視点で) ・横尾から分岐までの間は急傾斜の連続ですが危険箇所はなく、マーキング、ロープなどによるガイドは十分でした。 ・蝶ヶ岳から徳沢については、長堀山から徳沢への下りで何度かマーキングや足跡を探すことがありました。特に道が池に向かって下り池の横を通る部分は非常に分かり難い箇所がありました。 ・今回、初めてのルートだったかもしれませんが、横尾→分岐、長堀山→徳沢間は、森林の中を長時間歩きますので、何カ所か標高の標識があると自分の所在が分かり安心かと思いました。 ■水(消費量2人で) ・横尾→蝶ヶ岳:2.0L、蝶ヶ岳→徳沢:1.5L ・横尾→蝶ヶ岳では、体力維持と思い最初にポカリを1.5L飲みましたが、口の中に甘みが残り夕食の食欲が少し減退しました。水との組み合わせが必要と反省です。 |
予約できる山小屋 |
蝶ヶ岳ヒュッテ
|
写真
感想
■今回の目的
2泊3日で蝶ヶ岳と常念岳へ行くこと
→蝶ヶ岳・常念岳の日帰り往復はそもそも私では無理な計画でした。前日の横尾からの急登で耐力・気力を喪失してしまい初日夜断念。次回は、3泊4日で計画を立てる予定です。
∩筺κ羚睿∧の眺望を満喫すること
→十二分に達成することができました。
1日10時間の山行を2日間続けられること
→初日は達成できましたが、二日連続は無理だと言うことが判明しました。今後の山行予定では二日目を少し軽くしようと思っています。
ぞ綣蠅炊飯できること
→合計3回炊飯しました。蝶ヶ岳ヒュッテでは食べることができましたが、徳沢では1回は全くの失敗、2回目は何とかカレーでごまかし食することができました。自宅で何度も成功したのですが、水加減と炊飯技術をもう少し高めたいです。
■山行感想
・横尾→分岐→蝶ヶ岳ヒュッテ
とにかく急登です。最初は標高220m/時間のペースでしたが、後半は体力の限界に近付き160m/時間とかなりペースダウンしました(途中マイルストーンは槍見台しかありませんから、可能であれば、2,000m、2,200m、2,400mの標高表示があれば非常に助かります)。変化の少ない森林から森林限界が見え、その先に分岐の標識を発見した時は全ての苦労が報われた気持ちでした。しかし、次の瞬間余りにも遠い蝶ヶ岳を発見し、一度低下した気力を取り戻すことも出来ず、素晴らしい眺望も脇目に視線を足下に向け、ひたすら残り40分を頑張りました。
・蝶ヶ岳ヒュッテ→蝶槍→蝶ヶ岳ヒュッテ
常念岳往復を断念し蝶槍往復にしましたので、荷物も少なく気持ちに余裕が生まれ十分槍・穂高連峰の眺望を堪能しました。特に蝶槍での貸し切り状態での眺望は、私が登った山のルートを視線で追いながら当時の事を思い出していました。
・蝶ヶ岳→長堀山→徳沢
10時過ぎに蝶ヶ岳ヒュッテに戻り、また午後から天候が下り坂との情報でしたので、午後から徳沢に下ることにしました。蝶ヶ岳から長堀山までは池や湿地帯などがあり変化に富むものでしたが、その後は、横尾から分岐への登り以上に歩きづらい道の連続でした。木の根の段差を越えるたびに膝は限界に近づき、本当に徳沢まで下れるのだろうかとの思いすら抱くようになりました。腕時計の標高が1,670m(誤差があります)を指した頃、徳沢ロッジの屋根と明かりが見え、何ともホッとすること頻り。予定通り最終日下山であれば、恐らく14時のバスには間に合わなかったと思い、この判断が今回の山行の最大のポイントでした。
・徳沢
徳沢は水場、トイレ、外湯があり気持ちと体に余裕を与えてくれます。ゆっくりお風呂に入り、これまでの疲れを十分癒すことができました。また、湯上がりのビール(自販機価格は徳沢ロッジの方が徳沢園より50円安いです)は最高に美味しく一気飲み状態でした。翌日は、上高地バス停まで2時間ですから、テント・シュラフ干し丁寧に収納しましたので帰宅後の整理が楽になりました。
■食 事
・何と言っても山行の楽しみの一つは食事ですが、常に重量、料理の手間、気力との戦いになります。今回は、α米を利用せず全て炊飯でまかないをしました。米は、5合携行しましたが、3合は何とか食せましたが、残りは結局ゴミとして荷物になりました。また、焼きそばは、お汁が残りませんから最高の食べ物です。棒状ラーメンとノンフライ麺の両方食しましたが、味に変わりはなく後者の方が軽量で便利な事が分かりました。今後は、焼きそば、ノンフライ麺は必需品とします。
7/ 9(土)朝食(上高地):準備しておいたおにぎり、昼食:行動食(パン他)、夕食(蝶ヶ岳幕営場):白米、鮭切り身、ハンバーグ、卵焼き、ビール、なお準備していたサラダときんぴらは、自宅の冷蔵庫で留守番となりました(泣)。
7/10(日)朝食:ラーメン(蝶ヶ岳幕営場)、昼食:焼きそば(蝶ヶ岳幕営場)、夕食:カレーライス、ビール(徳沢)
7/11(月)朝食:ラーメン+おむすび(徳沢)、昼食:残りのパン・お菓子等(上高地)
ヤマレコで豪華な食事の写真を見ていると私もと思うのですが・・・・・・
■その他
・今回は、登り下りとも長時間目標のない森林の山行になりましたので、腕時計の高度計を頼ることにしました。横尾で1,620mに調整したのですが、分岐では2,575(本当は2,625m)と約50m下方に誤差、長堀山で2,580mに調整するも徳沢では1,610m(本当は1,562m)と約50m誤差がありました。天候によって少しでも大気圧が変わると数十メートルの差になるようです。ちなみに、私は6階のマンションに住んで居るのですが、1Fに降りると1ヘストパルカル程高くなります。
・蝶ヶ岳ヒュッテは、受付の方も丁寧で、また幕営場も非常に整備され水も非常に冷たく十分価値あるものでした。
・携帯電話(docomo):蝶ヶ岳幕営場を含め、稜線では、アンテナ4本の表示で全く問題はありませんでした。ただし、ヒュッテに簡易中継機があるのか、夜は圏外となりました。なお、Softbankは、全く使用できませんでした。
■感想と反省
・横尾から一時期一緒だった中高年のご夫婦からテント泊を羨ましく言われ、登山時間は長く必要であってもテント泊が出来ない方もいるのだと、重いザックを背負った苦しい山行にも充実感が。
・普通日常社会では、会社規則、食事、待ち合わせ、また電車、自動車、新幹線の利用など、ほとんど全ての物事が、同じ時間を中心に調整され行動しています。しかし、山行ではある目的地に到達する必要性があり、年齢や経験によって2倍以上時間に開きがあります。そのため、中継地になる小屋等が個人によって大きく異なり、一般社会とは全く違った単位で捉え時間が過ぎていく事も山行の大きな魅力の一つだと感じています。急登では地図のコースタイムの1.5倍近く必要ですが、これは立派な私固有の時間軸です。
・無事帰宅できた事に感謝してビールで乾杯したときには、筋肉痛以外の疲れは癒され苦しさは忘れ、楽しい思い出だけが残るようになり、山行記録を作成しながら次の予定に想いをはせていました。
calliope さんコンバンワです。上高地より蝶が岳への山行お疲れ様です。比較的メジャーなルートでは有りますが、山行記録としては余り見受けられない気がします。さて目的意識と山の楽しみ方を大分理解してると感じました。見習う所は多数あり関心をする次第です。
山での食事は手弁当が一番かな、で次に自炊ですね。ただしザックの重量との睨めっことなりますね。 次回の山行記録楽しみにしていますね。
kintakunteさん、こんばんは
私は、キャンプから山行へと進みましたので、テント泊が中心になります。
多くの山岳愛好家は、山行のためのテント泊であったり山荘泊になると思うのですが、私の場合は、自分が背負った物だけを頼りに山で生活することが大きな楽しみの一つです(本当は予算の関係もありますが )。
確かに重量の問題はありますが、市販の登山用食材は飽きるので、山行に30分余分に時間が必要であっても普段の食事に挑戦したいと思っています。
これからもよろしくお願いします。
蝶ヶ岳は槍の展望が良くていつまでもいたくなる場所ですよね ^_^
私も昨年からテント泊を始めて、その重量と食事のバリエーションに
楽しみながら悩んでいます。
先日やはり北岳で炊き込みご飯を炊き、待ちきれずに失敗
芯が残ってしまいました。
でも持ち帰って雑炊にしたら結構いけたので、
これからは固形スープの素などを持っていこうかと思っています。
次回の山行も楽しみにしています
kiyokiyoさん
コメントありがとうございます。
槍ヶ岳や穂高連峰からは味わえない眺望が蝶ヶ岳にはあります。
自宅で炊飯は100%上手く行くのですが、山となると思うようになりません。
1.5合の場合、沸騰後3分弱火、火を止め10分、3分弱火、火を止め10分後完成の手順です。
蝶ヶ岳キャンプ場では、水を2倍、徳沢では1.5倍としましたが、
60点と50点で美味しいご飯とはとても言えない状況です。
白米が上手く出来るようになれば、5目飯にも挑戦しようと思っています。
何事も簡単に思うようにならないのも魅力で、
体力が続く限りテント泊を基本として山行を楽しもうと思っています。
これからもよろしくお願いいたします。
初めてコメントさせていただきます。
来月あたりに蝶ヶ岳に行こうと思っていてヤマレコを色々検索中、calliopeさんの記録を拝見しました。
とっても客観的に書かれていて、参考になる記録ですね!
経験したことを次に繋げること。
記録の書き方を私も見習わなくては…と思いました
まだまだ登るばっかりで食事を楽しむことまでは手が回らず、皆さんの山食の記録を読むのもヤマレコの楽しみのひとつです。
また次回の山行記録を楽しみにしています!
蝶ヶ岳、徳沢から登るのと横尾から登るのとどっちにしようかな?夜行で行くか昼行でいくかどうしよう〜、など色々検討中です。こういう下調べの時間も楽しかったりして
はじめまして^^
コメントありがとうございます。
私達が横尾から蝶ヶ岳コースを選んだ理由は、
(岐は、徳沢と逆方向となり、横尾より徳沢が上高地に近いから
二日目は疲労しているので、距離が長くても緩やかな下り坂の方が楽だと思った
D柿笋悗盥圓ましたので、3度も分岐を通りたくない^^;
当日徳沢ルートを選択した中高年の女性の意見
‘疎瑤らの方が登りが楽だし、変化があって面白い
横尾へは下るだけなので返って楽
なお、この方には明神で追い抜かれ、
私が横尾から登っている途中の12時頃下りとすれ違いました
上高地から、日帰りで上高地→徳沢→蝶ヶ岳→横尾→上高地、信じられないくらい早いタイムです。
私の結果としては、横尾ルートで良かったのかなと思っています。
結局、徳沢への下りも辛かったですが、横尾への下りよりもましだったと思っています。
初日、蝶ヶ岳で宿泊されるのであれば絶対に夜行だと、
宿泊は山頂の方が楽しいですし、その方が1日合理的に過ごせると思います。
私達はキャンプ泊が中心ですから(コストの関係で)、ザックの重量は大きな課題です。
アドバイス、参考にさせていただきます
下りが苦手なので、徳沢に下る方が楽かな…?
あとは体調と休暇の調整と天気が上手くいきますように願うのみです。
ありがとうございました!
calliopeさん、はじめまして!
私は蝶が岳には行ったことがありません。ですから、実に要を得て丁寧な記録なので、とても参考になりました。
それにもまして写真、特に槍ヶ岳の姿が感動的です。
それにしても、天泊をされる体力と精神力には尊敬の念を禁じ得ません。私にはとても無理です。
これからの記録も楽しみにさせて頂きます。
senkawa さん コメントありがとうございます。
小屋泊での多くの方との語らいは非常に魅力的なのですが、
テント泊はとにかく自分の空間を作ることができます(コストも低く抑えられます)。
基本的には、背負った物が全てすから、
出発数日前から荷物準備は大きな仕事になります。
写真や記録は、ベテランの方や若い方の方が質、量共に素晴らしいものがあります。
そんなこともあり、山行記録より山行記憶に重きを置こうと努力している次第です。
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