栗駒山から高松岳へと歩く
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- GPS
- --:--
- 距離
- 72.6km
- 登り
- 2,415m
- 下り
- 3,381m
コースタイム
- 山行
- 9:31
- 休憩
- 0:14
- 合計
- 9:45
- 山行
- 11:46
- 休憩
- 0:35
- 合計
- 12:21
天候 | 曇り時々晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2017年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
|
コース状況/ 危険箇所等 |
栗駒山…特にわかりにくいところなし 高松岳…山伏岳〜高松岳〜小安岳分岐まで笹が少々多い。また道は泥濘化しやすい。 |
写真
装備
個人装備 |
カウンターアサルトの試射の結果は日記に書いています。<br />大変な事になりました(笑)。
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感想
再来週の和賀岳の予行演習と新しく買った軽いザックと熊撃退スプレー(カウンターアサルト)の試射を兼ねて、栗駒山と高松岳に行く事にする。
高松岳は熊の噂もあるのでカウンターアサルトがあると安心。
出発の朝、かなり寝坊して5分で寝ぼけ眼で出発。自宅の最寄り駅に着いた時、ガーミンを忘れた事に気がつく。しまったと思うが、引き返す時間はない。東京駅で新幹線に乗り換えくりこま高原駅に到着。栗駒山のいわかがみ平までこの時期だけバスが出ている。バスに揺られる事、約一時間、いわかがみ平に到着。天気は生憎で雨こそ降っていないもののガスガスだった。
いわかがみ平からは雨具、スパッツ等をつけて中央コースを歩く。写真の通りの道で登山という感じが全くしない。お手軽な山なのですれ違う人も軽装が多い。和賀岳の予行練習の為、テント道具一式を抱え黙々と歩く。やがて道は土の道に変わったがそれでも広いはっきりした道だ。やがて風が強くなってきたのでもうすぐ稜線らしい。稜線からひと登りで山頂に着いた。
晴れていたら絶景なのだが、ガスガスで展望は皆無。風も強く寒くてゆっくり休む気にもならず、そうそうに天狗平に向かう。
天狗平への道も人が多い。須川温泉から登って来る人のようだ。相変わらずのガスガスの中を天狗平に着いた。
ここからは秣岳に向かう。道ははっきりしているが、人が全くいない。静かな良い道だ。起伏も余りなく歩きやすい。紅葉も進み出しているが、やはりガスガスなのでもう一つ。展望がなく、ガーミンもない為、どの辺りも歩いているかわからない。黙々と歩く。やがて、木道が出てくる。草もみじが綺麗、でも晴れていたらもっと良いのに。木道を過ぎてやがて道が登りになる。もうすぐで秣岳かなと思っているとやがて秣岳に着いた。
こちらもガスの中で展望無し。後は降りるだけだ。
展望もないのでさっさと降りだした。降り出すと雲が取れ出す。途中で須川湖が
見えた。下は晴れているようだ。やがて登山口に到着。駐車スペースもない素っ気ない駐車場だった。
ここで雨具、スパッツを外しながら一休み。実はここから高松岳の登山口の泥湯温泉迄の距離28キロを歩いて赤線繋ぎしようとしている。泥湯温泉に着くのは夜8時ぐらいになりそう(笑)
少しの休憩後、午後2時過ぎ道路を歩きだした。
面白くない車道を歩き続けて、やがて栗駒大湯の交差点に着いた。ここでショートカットの為に裏道に入る。当然、車道ではあるが、もはや車が通れる状態でなく、岩や土砂が流れ込んでいる。ガーミンがないので実はこう言う裏道が一番不安だ。地図はあるものの、パソコンから打ち出したかなり荒い地図なので現在位置がわかりにくい。また道が突然消失している可能性もある。不安なまま歩き続けて、正規の車道に出た時は正直ホッとした。
そこから暫く歩くと、小安峡温泉が近づいてきた。時間は既に夕方の5時。途中、幾つかの宿屋を通り過ぎる。正直、空室ありとの看板が出ていたら泊まったかもしれない(笑)。今日も十分歩き過ぎた。
十分に疲れているのに、小安峡温泉の観光マップで大噴湯というものを見て面白そうだから寄る事にした。川底にかなり下らさせて大噴湯を観光する。岩の間から蒸気が勢いよく噴き出している。中々のものであった。川底から登り返して、車道に戻り泥湯温泉に向かって歩き出す。
小安峡温泉までは下りだったが、ここからは泥湯温泉へは登りとなる。加えて既に夜6時近くなり、暗くなってきた。ヘッドランプをつける。一瞬、夜は歩いてはいけない事件が心に過る(詳細は今年の5月に日記に記載)。
スマホのマップ機能で見ると泥湯温泉へは途中で車道をショートカットする小道に入るようだ。小道の状況がすごく不安。しかし、少しでも歩く距離を少なくしたく、進む事にした。スマホで位置を確認しながら、小道の入口に着いた。既に真っ暗になっているが、ライトで照らした感じではさほど荒れている感じはない。『よし!ここを歩こう』。歩きだして暫くするとスマホが圏外となった。いよいよ、暗闇手探り歩きとなってしまった。それから暫く暗闇の中をトボトボ歩き続けて、やっと車道に復帰した。
しかし、車道に復帰したと言ってもスマホは圏外で街灯はない。従って、暗闇の中をトボトボ歩いているのは変わらない。だから怖いのでラジオをつけて音を出している。かなり疲れているが、こんな暗闇で休む気にもならず、トボトボと暗闇の中を歩いて続ける。やがて硫黄臭が鼻についてきた。もうすぐ泥湯温泉らしい。数軒の灯りが見えてきた。やっと着いた。
泥湯温泉の駐車場にテントを張らせて頂き、ラジオを聴きながら眠りに着いた。
夜は晴れていたのに翌朝はどうも曇っている。がっかりだ。まだ未明のうちにテントを片付けて、歩き出す。当然、熊が怖いのでラジオをつける。山伏岳登山口までは車道を歩く。
川原毛地獄が見えて来た。興味深いが今回はパス。川原毛地獄入口の先にある山伏岳登山口より歩き出す。道は出だしこそ急だがすぐに緩やかな登り道となる。唯、ガスっていてどの辺りを歩いているのがよくわからない。だいぶ歩いたと思った頃でちょうど山伏岳まで半分くらいの標識があり、がっかり。このあたり道は多少急になってくる。また、登り始めはガスっていたが次第に雲も取れてきた。前方に小高い山が見えてきた。アレが山伏岳と思って登ったが、その先にまた小高い山が出てきて、先にその先に小高い山が出てきてそこがやっと山伏岳だった。
着いたところは正確には高松岳への分岐で山伏岳へはザックを置いて往復。次に高松岳に向かう。
高松岳への道は笹が被り出してきて歩きにくい。折角登ったのにかなり下る。下りきって一度登り返してお花畑があるピークに着く。正面には高松岳の避難小屋と少し離れたところにある山頂がよく見える。
しかし、また下らされる。そして最後の高松岳への登り。もうすぐ高松岳というところで今日初めての登山者と会う。小屋泊まりの方たちだった。先の道の情報を聞くと新湯跡付近で蜂に刺された人がいるとの事だった。
そして、一登りで高松岳避難小屋に到着。山頂部は少々離れているのでザックを置いて歩き出す。山頂部近くになってややトラバースぎみとなるところで足を踏み外す。幸い笹があり転落には至らなかったがかなり歩きにくい。
着いた山頂からは虎毛山自身は雲に隠れてるものの、その縦走コースの山なみが良く見える。振り返ると避難小屋がある場所。紅葉が綺麗だ。しかし、どう見ても避難小屋の方が高い。不思議な山頂だ。
さて、高松岳山頂から避難小屋に戻り一休みしてから、泥湯温泉に下山開始。少々笹が邪魔だが、稜線歩きの快適な道。調子に乗って飛ばしていたが思いっきり滑ってしまった。
天気はだんだん良くなってきて小安岳分岐のあたりでは虎毛山が良く見える。
泥湯温泉への道は歩きにくいと思っていたが分岐から少しの間は多少草むしていたがかなり歩きやすい。途中でご夫婦の登山者と会う。気になっていた蜂の事を聞くといないとの事。安心してドンドン下って新湯跡。更に先に蜂注意の看板があったが、蜂はいなかった。そこから少しで泥湯温泉駐車場に戻ってきた。
ここでスパッツ等を外して休憩。さて、ここから23キロ先の横堀駅まで赤線繋ぎの為に歩く(笑)。
泥湯温泉には日帰り温泉があり、非常に入りたかったがどうせまた汗をかくからと思いガマン。横堀駅に向けて歩き出した。
地図は昨日同様大雑把なものしかなかったが、スマホのマップ機能でコースを確認して地図と照合。歩くコースを頭に入れて進む。大通りを歩くとかなりの遠回りになるので上の岱地熱発電所から林道に入る。この林道が少々不安だったが、舗装されていないものの、良い道。林道を歩いて舗装道路に出て下の岱の集落に出た。後2キロで県道に出る。ところが下の岱からの道がまた未舗装になった。しかも殆ど歩かれていない感じ。でも後少しだからと思ってその道を進んだ。
そして、今回の山行のクライマックスがこの後きた。
怪しい林道は最初ははっきりしていたがだんだん道がぐちゃぐちゃになってくる。そして、突然、道が草深くなった。その先に木が倒れこみ道が塞がれていた。しかし、その先は草に覆われているものの道らしきものは続いている。草をかき分け道跡を進む。しかし、突然開けた場所に出たと思ったら、道は消失していた。100mぐらい下に車道はあるが急な崖でまず降りれない。『仕方ない下の岱に引き返すか』。草をかき分け道跡を戻り出す。戻りだすと途中で下に下る小道との分岐に着いた。来る時も気がついていたがこの小道は違うと思っていた。『この小道を下るとさっき見た車道に出れるのでは』と思った。
小道は最初はしっかりしていたがだんだん怪しくなってきた。道跡はしっかりとわかるが草がぼうぼうとなりつつある。やがて川のそばまで下るが道はない。
ここまで来たら戻れない。ガーミンがあれば現在位置がわかり車道との位置関係もわかるのだが。兎に角、道らしきところの歩きやすいところを歩く。
やがて先ほどの見覚えがある崖の下に着いた。『その先に道があるはずだ』
果たして、道はあった。但し、30m程先に。そして、その間には崖から続く法面があり、川に続いていた…。
繋がっていない…T_T
もう引き返したくない。法面はブロック状で斜めになっているから歩けない事はなさそうだ…。
慎重に一歩を踏み出す。兎に角、足元に気をつけながら進む。やっと事でトラバースをして、車道にたどり着いた。
怖かった…。
車道のありがたみをシミジミと感じた。
後は、横堀駅迄16キロの車道を延々と歩いて帰路に着いた。
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