六甲全山縦走往復(宝塚〜須磨浦公園〜宝塚)


- GPS
- 18:04
- 距離
- 89.9km
- 登り
- 5,873m
- 下り
- 5,872m
コースタイム
- 山行
- 0:59
- 休憩
- 0:01
- 合計
- 1:00
- 山行
- 15:37
- 休憩
- 1:19
- 合計
- 16:56
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2017年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車
|
その他周辺情報 | ナチュールスパ宝塚 |
写真
感想
夜間トレイルの経験と、「六甲山往復したでー」と言いたいがためにやってみました。
夜間を走り続ける難しさとか、エネルギー補給のタイミングとか、色々実験できたので、忘れないように書き留めておきます。
私はもうやりませんので、これから挑戦される皆様のご参考になれば幸いです 笑
<出発時装備>
上:長袖コンプレッションインナー(UNDER ARMOUR)
Tシャツ(puma)
サンバイザー(THE NORTH FACE)※額の汗止めに使用
下:ランニングショーツ(Patagonia)
コンプレッションハイソックス(TABIO)
ザック:ルーファス8(GREGORY/8L)
所持品:着替え(復路/昼間用)
(ノースリーブシャツ+インナー、ランニングソックス)
食料
(水500ml、お茶500ml、梅干し10個、黒糖10個くらい、塩タブレット10個、魚肉ソーセージ3本、アミノバイタルpro2本、薄皮粒あんパン5個入り、ミニドーナツ2個、おにぎり2個、ミックスナッツ1袋、ミニゼリー×4個
熊鈴、ヘッドライト、反射たすき、ファーストエイドキット、ポイズンリムーバー
エマージェンシーシート、ウエットティッシュ、保険証、500円玉6枚、携帯、スマホ、充電器
手袋、レインウェア、ソフトシェル(インパルスレーシングジャケットTHE NORTH FACE)、アームカバー
<往路>
◇宝塚〜六甲山頂
阪急宝塚駅のコインロッカーに入浴後の着替えなどをデポしてスタート。
ちなみに、コインロッカーは0時で追加料金が発生するので、少しでも節約したい方は0時以降のスタートをおススメします。
スタート直後は気持ちも高ぶり、塩平寺まではスローペースのランニングで、途中に歩きを入れずにたどり着きました。
住宅街ではヘッデンを消して少しでも目立たないように振る舞いますが、
「こんな時間に何をしているんだ!?」
という目線を浴びることは避けられません。
塩平寺以降は延々と続く単調な登山道。
「3連休なので、もしかしたらナイトハイキングの人で賑わっているかも」
などという妄想はすぐに消え去り、唯一の武器である熊鈴を携えて真っ暗闇のトレイルを寂しく進み続けます。
暗く、寂しい登山道で弱ったメンタルに、蜘蛛の巣と霧が追い打ちをかけます。
昨日の雨の影響か、視界を遮る濃い霧が視界を遮り、霧の中から突然蜘蛛の巣が襲ってくるコンビネーション攻撃に、160ルーメンのヘッデン1台では対応しきれません。
夜ランには、腰にもう1台ヘッデンを巻き付けた方が良さそうです。
バイクや車の轟音が徐々に近づくと、一軒茶屋に到着。
ここでナイトハイクの方(2名)とすれ違いました。今から宝塚に下りるのでしょうか。
六甲山頂の広場では、テントを発見。テン泊かな?と思いましたが、隣には大きなアンテナが。
恐らく、アマチュア無線の方でしょう。交信する声が聞こえます。
◇〜掬星台
ガーデンテラス付近から六甲山ホテル周辺の舗装路区間は、夜間走行のバイクや車で賑わっていました。
「こんな時間に何をしているんだ!」と思ったのは、向こうも同じでしょう。
100均の反射たすきをザックに着けて進みます。
少し眠気を感じたので、掬星台の夜景を眺めながら休憩を目論んでいましたが、展望テラスは若い衆で大賑わい。
少し離れたベンチでミニドーナツを食べて、水道水を給水して再スタートしました。六甲縦走には、無料給水ポイントが多いのも助かります。
◇〜市ヶ原
夜の天狗道の下りは昼間とは比べものにならないくらい危険度が増していました。
昼間と同じように小刻みに下りれば良かったのですが、暗くてペースが上がらないので、つい歩幅が大きくなり、足に負担がかかっていたように思います。
市ヶ原に到着するとヘッデンの明かりが見えて驚きました。トレランスタイルの方で、塩屋まで行かれるとのことでしたが、市ヶ原まではどうやって来られたんでしょうか?
同一方向に進むのですが、お互いに譲り合い、私が先行することに。市ヶ原での休憩もそこそこで菊水山に向けて出発しました。
◇〜菊水山
まずは鍋蓋山の登りが始まります。ものすごい睡魔に襲われると同時に、カラダの異変にも気づき始めました。
脳はエネルギーを欲しているのですが、固形物を食べる気になりません。推測ですが、胃腸が眠っているため、食欲が湧かないのだと思います。
普段は走るとお腹が空き、食欲が湧くため、できるだけスーパーで買えるパンなどの固形物を摂るようにしているのですが、この時ばかりは固形物よりも、ジェル系の流動物が無性に欲しくなりました。
とりあえず、塩分タブレットで誤魔化しますが、エネルギーの低下と共に眠気が襲ってきます。
鍋蓋山は何とか越えましたが、次の菊水山へ向かう登りでは、歩きながらウトウトと寝落ちしていました。
菊水山頂に到着すると、ベンチに横になり、ペットボトルを枕にして少し仮眠。
「しまった!寝過ごした!」と飛び起きて時間を見ると10分くらいしか経っていません。
集中して寝たおかげか、少しスッキリはしましたが、食欲は戻りません。
少し冴えた脳が、ひとくちゼリーがあったことを思い出し、バクッと3つ補給。美味い!ジェルは高いので買いませんが、ミニゼリーはコスパ高いかもしれません。
(ゴミが邪魔ですが。。。)
◇〜高取山
まだ真っ暗ですが、夜明けが近づいてきました。菊水山を下りると、早朝散歩の方とすれ違うことが多くなり、高取山の登りでついに夜明けが!
素晴らしい日の出シーンを写真に納め、お天道様が沈むまでに宝塚に戻らねば!と決意して、高取神社に参拝します。
◇〜須磨浦公園
お天道様が燦々と降り注ぎ、気温が高くなります。夜ラン用に着込んだ長袖のウェアからノースリーブに着替えようと思いましたが、須磨浦公園までは行きたかったので、そのまま進みます。
おらが茶屋休憩所付近の水場(無料)で頭から水をかぶると、カラダが目覚め、ギュルルルー、とお腹が鳴り、食欲が戻ってきました。
とにかく須磨浦公園まで行こう!と気合いを入れ直し、早朝の素晴らしい景色の中、ついに往路ゴールです。
<復路>
□須磨浦公園〜高取山
駅近くのベンチに腰を下ろし、着替え&食事タイム。
お天道様のおかげで、カンペキに目覚めたカラダに、コーラと魚肉ソーセージ、おにぎり+梅干しを補給すると。
「よっしゃ、いくぞぉ!」
と、仮眠するはずの予定でしたが、体が軽かったので勢いで出発しました。
□〜市ヶ原
晴天の3連休。ハイカーの方も多く、夜とはまるで違う景色に、調子も気分もどんどん上がります。
夜は不安と睡魔に支配されていましたが、お天道様が現れるとカラダが元気になるから不思議です。
早朝にすれ違ったハイカーの方を追い抜きながら先を急ぎます。
馬の背辺りで、深夜に市ヶ原で会った塩屋行きの方とすれ違い、「お互い頑張りましょう!」と声を掛け合いました。
不安と睡魔から解放される喜びを共有した気がしました。
市ヶ原までは、高取山、菊水山、鍋蓋山の大きく3つピークがありますが、全ての登りで、梅干し+薄皮粒あんパンを補給する作戦で乗り切ります。
菊水山の登りでは、息が切れて梅干しの種を飲み込んでしまい焦りました。
しかし、あんパンは最強の元気フードですね。アンパンマンを考えたやなせたかしさんには激しくリスペクトいたします。
菊水山で少し休憩しようかと思いましたが、地元学生の登山部らしき団体さんと遭遇したため、ノンストップで鍋蓋山へ。
細かなアップダウンを繰り返す山頂付近の縦走路でも足は軽く、緩斜面は駆け足で登れました。梅干し+薄皮粒あんパンパワー恐るべし。
そして、市ヶ原到着。市ヶ原は多くの人で賑わっていました。
いつ眠気が襲ってくるか不安だったので、コーヒーを補給してほっと一息。いよいよ後半戦。2度目の六甲山に挑みます。
□〜六甲山頂
天狗道の登りでは、なるべく手を使い、岩をよじ登りながら進みます。できるだけ足に負担をかけないようにする作戦は、このあとかなり有効でした。
そして、2度目の掬星台到着!
夜は若い衆に景色を独占されて悔しい思いをしましたが、今度はハイキングの方も多いだろうから、ゆっくり景色を眺めながら。。。
とか考えていましたが、広場はビックリするほどの大賑わい。ビール片手に楽しそうな人たちが、仮装パーティーのをしています。
美味そうな屋台を二つ三つ発見したので、その中からバターチキンカレーをチョイスし、
「これいただけませんか?」
とオーダーしてみると、「スミマセン。今日は結婚パーティーで、関係者用の模擬店なんです」とのこと。
仕方なく給水(もちろん無料水道水)して、ラスボス六甲山に向かいました。
掬星台でカレーを食べ損なった胃と腸が「ガーデンテラスでご褒美待ってるで!」と語りかけてきます。
ガーデンテラスで何を食べるかばかりを考えていると、いつの間にか到着。
まずは、シャリシャリマンゴーオレンジジュースでクールダウン!と、お洒落女子の列に、短パンで汗臭いオッサンが並びますが、何と売り切れ(悲)
何か食べ物を。。。と展望テラスを彷徨うと、豚汁発見!汗をかききったカラダに染みていきます。やはり、短パンオッサンには豚汁が似合う。美味ーい。
デザートに最後の薄皮粒あんパンを補給し、六甲山頂に挑みます。
絶景と気持ちのいい風の中、六甲山頂に到着!
よっしゃ、あとは下るだけ!
□〜宝塚
夜中、霧の中通ったときとはまるで違う景色のトレイルを進んでいると、不思議なことにペースが上がっていく気がします。
カラダは疲れ果てているはずなのに、「もうすぐゴールやで!」と気持ちが前向きなのでしょうか。
多くのハイカーの方に道を譲っていただき、何とか暗くなるまでにゴーーール!
ゴールの宝塚像前で、シャンパンファイトのように、残った水でウォーターファイト!していると、周りから迷惑そうな目で見られたのですぐ止めました。
六甲往復してきました。スゴイでしょ!心の中の叫びは、もちろん誰にも届きません(笑)
ゴール後、トレランチームの方と合流し、お風呂&ラーメン。ココロもカラダも最高に温まります。
2度としない!と宣言したのに、「このラーメンの味は六甲往復達成という調味料無しには味わえない」とか考えると、また行きたくなるから不思議ですね。
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