取立山周回
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- GPS
- 03:15
- 距離
- 7.0km
- 登り
- 615m
- 下り
- 611m
コースタイム
天候 | 秋晴れよん |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2017年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
行楽シーズンを迎えると人の入りを期待してみたくなるのか越後勝山藩の東山関所では訪れる善良な民から「協力金」と銘打った年貢の徴収を行っている。 その昔は国境を接する加賀藩の民にはやたら厳しい取立を実行していたと言う噂である。 ちなみに今現在の徴収料は車一両500圓也。 週刊ポストを片手に年貢を徴収するジジー侍がベルリンの砦みたいな櫓から顔を出してくる。 「お役人さん、今日は賑わっているんですかい?」。 「な〜ん、たいしたことねぇって。たかだか40両くらいってとこや」。 「何!…、よ、40両‼」。 え〜と40×500って言うと…。 に⁉20000圓…ってか。 そのうちの一両がマイクロ馬車(一両2000圓)だったっつうので20000圓チョイの稼ぎがあるじゃね〜かよ。 一日ボーっとスケベな週刊誌見て20000圓チョイとはいい商売やん…。 おまけに櫓の中にはエッチ雑誌がいっぱい。 ※これは誤解よ。おじさんは真面目に働いていらっしゃいます。 「おじさん、今晩はすき焼きに酒だな」。 「な〜ん、たいしたことねぇって(モロ福井弁)」。 「…」。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
大滝周辺は苔むした岩場通過ポイントがありますので転倒滑落による怪我など無いよう慎重に。 |
その他周辺情報 | 下山後の日帰り入浴は能美市辰口にあります「里山の湯」さんにお邪魔させていただきました。 入浴料は大人510圓よ。 こちらは清潔感溢れる綺麗な温泉施設よん。 |
写真
「ラッセルしなくてもいいんですか?」。
取立山登山と言えば「冬」と大昔から相場は決まっているが今回は特別に雪の無い時に歩いてみようという企画を立ててみた。
ほうほうほう、そりゃ楽しみだ。
今回はウチの看板スターのハニーちゃんに加えスペチャルゲストさんもご一緒だよん。
彼女の名前は「ハナちゃん」って言うねん。
運動神経抜群の綺麗なお嬢ちゃんやで。
ハイ拍手!
いいねいいね!
まずは大滝コースを責めてみるわよ。
いや、攻めてみるわよ。
なんつったって今日の大本命ですからね。
黄色い葉っぱキラキラ。
光を浴びると葉っぱの葉脈がフワ〜っと浮き上がってくるわね。
そんなのを目の当たりにすると看護師さんの貴女なら採血したくなっちゃうんじゃないかしら。
美しい滝谷に光が当たって今まさにCLIMAXを迎えている。
今日の取立山へは私たちが40台目くらいの訪問者だったみたいなんだけどぉ、この落差25mのスペシャルシーンをこの時間帯にモロBINGOできた私って天才ね。
わがままは〜♪
男の罪♪
それを許さないのは女の罪♪
金色に燃える滝谷に聖なる光を浴びる瞬間は譲れないってのは私のわがままである。
それを許してくれないのは女の罪さ。
だけどウチのハニーちゃんは許してくれたの。
そんな彼女には今年一番と思われる幻の虹がプレゼントされたわ。
紅葉絶頂期に見られた幻の滝の虹には思わずブルっとなっちまった。
だがこの瞬間に立ち会えたのはいったい何人いただろうか?
少なくとも私たちがこのエンターテインメントを楽しんでいた時にはここには誰もいなかったわよ。
大枚はたいてマイクロ馬車でやって来た舶来人はいったい何をやってんだ?
とても雅やかです。
せっかくハナちゃんもおいでますのでここで茶会を開きましょうよ。
そうね、ショコラとストレートティーを楽しみたいわ。
抹茶?抹茶は大嫌いよ!
抹茶、ミョウガ、ジンギスカンってのはブタの好物よ!
人が食うもんじゃないわ!
(そこまで言わんでええねん…)
こんな美しいシーンを見せられちゃうと一年中秋でもいいなと思ってしまう。
そして来世に億万長者になれたとしたら我が家の庭をこんな風にしてみたいと思う。
絶景に囲まれた風呂に入りたいやん。
滝の美しさにノックアウトされていたら彼女たちから置いてけぼりとなっちまった。
彼女たちを追って滝から更に上部に進むともっとエゲツナイ世界が待ち受けており防御不能の快楽の鉄拳が撃ち込まれることとなる。
谷筋を登り切るとあとはこつぶり山一直線となる開けた大地にやってきた。
いわゆる取立山周回の一番人気のZONEである。
だけど紅葉のラインはこの辺りを境にこれより上部は終わっちゃっているね。
先行している皆さまは部活の特訓みたいに黙々と登っているな。
大地を振り返ると加賀の秀峰がランドマークとなり一番存在感がある。
静けさの中を歩くブナ林を求めるのであれば鈴ケ岳から大日山でも好かったけれど、やはり滝と紅葉のコラボもビビビとなっていたので今日のチョイスは正解だった。
「私を取立山に連れてって!」。
北陸の真冬では絶大なる人気を誇る存在。
はっきり言って真冬でも下を走る国道脇の駐車場で年貢の取立を実施すればウハウハだと思う。
出来れば私が冬期限定でバイトしたいくらいですわ。
北側に目を転じるとこつぶり山から稜線伝いでつながる雪山限定散策の定番「護摩堂山」がデーンとしちゃってる。
更に奥にはこれまた雪の稜線歩きが醍醐味と言われている白木山も見えているわよ。
取立山自慢のロマン歩行が炎上できるポイントである。
「ん?炎上?」
ENJOYの更に上をいく気分にさせてくれるからこの表現でもいいような気がする。
きっと皆さまはここを歩くと心が熱くなると思いますわ。
彼女たちに遅れること20分、ようやくこつぶり山山頂に到着いたしますた。
久々のお山歩きを満喫するハニーちゃんも期待していた白山がお出迎えしてくれたのでご機嫌しゃんでありますわ。
それにしても何だこの人の多さは…。
「おお〜っ!今日の白山はクッキリやん!」。
こつぶり山の山頂は人でごった返していたので護摩堂山へ通じる道から眺望を楽しんでいた。
すると直ぐ後方にいた女性たちから「あの、ちょっと!、それ以上前には行かないで!」と注意を受けた。
私が滑落でもするのではと注意を促したのかと思ったら、彼女たちと同行していたお方がその先で「お花を摘んでいる」からとの事だった。
「えっ!、この時期にまだお花が咲いているの?。どれどれ?」。
彼女たちの言っている意味がまだ解っていないおバカな私。
こつぶり山山頂から取立山へ向かうには滑りやすい粘土質の坂を降りなくてはいけない。
ひとたび滑ったらボブスレーやねん。
今こつぶり山山頂を目指している人をも巻き込むかもしれない核心でもあんねん。
せやけど若いハナちゃんはネコのようにスタスタと軽やかに行っちゃったわ。
一方のハニーちゃんはご覧の通りへっぴり腰ですわ。
「キャ〜!」。
小屋の中からハナちゃんの悲鳴が聞こえる。
いったいどうしたんだろうか?
「トイレが怖い〜!」。
これはどう理解すればいいんだろうか?
便器から手でも出てきたんやろか?
ちなみに私はその事実を確認する勇気はこれっぽっちも無かった。
雪のシーズンですと取立平はどこでも歩ける大雪原となるんだけど流石に今では藪がボーボー。
ウインターシーズン以外でも胸の空く鉢伏山の稜線を経て大長山までの道があったら益々人気が上がると思うねんけどな。
森オタクの私としては紅葉の鉢伏山のブナ林なんかも歩いてみたいよ。
13時07分ちょうどに1307mの取立山山頂に辿り着いた。
だからどうした?って感じですが私的には一人でウケている。
ふっふっふっふ。
このアンビリバボーな出来事の感動は決して誰にも解るまい。
「お客様は何名様ですか?」。
取立山の山頂も人気焼き肉店並みの人で混雑していた。
まるで空きテーブルを待つ客のような気分となってしまったよ。
よく見るとその中には先ほどのこつぶり山山頂でお花を摘んでいた人もいた。
果たして手は洗ったのでしょうか?
人口密度が高くて空気の薄い山頂は落ち着かないのでとっとと下山しちゃおう。
山頂からチョイと進むと三角点が現れる。
ハニーちゃんたちは地面からニョキっと突き出た三角点を手で押し込んでいたわ。
おそらく20cmくらいは地球の反対側のブラジル側へ土の中に埋まったハズよ。
下山に差し掛かるとハナちゃんの早いこと。
あのね、下山路にしても決して歩きやすい楽チンな道とは言えませんのよ。
苔むした石や粘土質ベースの上に落ち葉が堆積しているのでとても滑りやすい状況やねん。
それをものともせずに彼女はビュンビュン行っちゃうねん。
ん?俺の事か?
どこからか小さいガキの声が聞こえたわよ。
まぁ、こんなの見せつけられたら変になっちまうって。
はっきり言ってタイプの女性のストーカー行為となんら変わらない行動と言えるもん。
どーもスイマセン!
あまりにも紅葉が美しすぎて君の存在を忘れていたますたわ。
「ったく、冗談じゃねーぞ!」。
「嵐のコンサートに二宮君を忘れてどうするよ、しっかりしろよ!」。
モーシワケゴザイマセン[[sweat]]
感想
皆さま、こんぬつは。
ご機嫌いかがかしら?
いよいよ秋も深まってまいりますて標高の高いお山では雪も降るようになってまいりますたわね〜。
麓では紅葉、山頂では雪景色と欲張りな散策だって出来る今日この頃ね。
さて、今回は三連休を御利用になられまして遥々都会から御越しになられたスペゲスさんのハナちゃんも交えた山行を御送りさせていただきたいと思いますてね、紅葉と眺望がどちらもエッチな取立山をチョイスする事にいたしますたわよ。
まぁ、エッチと言えばこのお山の関所の番人が一番エッチなんですけど、今回も健在でございましたわ。
今回関所に差し掛かった時も「ほれ!協力金500円!」とエッチなページがビラ〜ンと開かれた週刊誌を差し出して年貢を徴収されましたわ。
私はこの大胆さがとても好きなの。
私もそのビラ〜ンなページを見られただけでも250円くらいは元が取れたかなといった気分にさせられちゃいますたわ(フフフ)。
駐車場に到着いたしますたらエッチな番人がニンマリするほどの入り(ホボ満員御礼)となっていますて、中にはマイクロ馬車だって停まっていますたわよ。
私たちの最近の山行ではほとんど人と遭遇しないお山ばかりチョイスしていたので、この人の入りの多さにはしばしドン引き模様となっちゃいました。
でも番人にエッチ本を供給できるくらいの大金をはたいてしまったのでせめて5倍返しはさせてもらう意気込みで楽しむゾと開き直りますたわ。
先にも触れた様に人の多さが前もって予想できたのでこのお山の選出にはいささか躊躇もしたのですけれど、せっかくのスペチャルゲストの登場ですのでこの時期の白山山麓の雅を満喫してもらいたく思い難易度が低くて、それでいて全てがGOODなシチュエーションが揃う取立山が一番と判断して選出いたしましたの。
白山眺望の抜群な赤兎山や大長山なども候補に挙がったんですけれど、ちょっとのことで標高が高いので紅葉がもう既に終わっていると判断いたしますて割愛いたしますた。
取立山の滝谷が今の時期では最高潮ではと思ったので陽の刺す時間帯を吟味して朝の遅いSTARTで取り掛かる事にいたしますたわよ。
ここ最近の紅葉散策パターンはこの作戦が見事ハマっているので今回も例外ではなく試みたわ。
「入山40台目のBINGO!」。
私みたいに紅葉散策に重点を置いた森散策をするのであれば朝の9時以降くらいのSTARTが一番の御馳走にあり付けられると思う。
朝が早すぎても陽の当らない暗い森を歩いては期待する鮮やかさには欠けちゃうと思うしね。
オリエンテーリングじゃないんだからお山歩きで一番期待するものを一番美しく見たいじゃない。
そういった意味も含めまして今回も見事作戦バッチグーのごっつあんですたわ。
稜線からはスキッとした雪の白山も眺められ文句なしよ。
久々の山行のハニーちゃんも遥々都会から御越しになられた仲良しのハナちゃんも大喜びしていただけますた。
今日のエッチな500円は決して高くはなかったわ。
オジさん、ありがとうございました。
また本をペラっと開いて見せてちょうだいね!
おしまい。
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