両神山 八丁尾根 あわや道迷い
- GPS
- 07:13
- 距離
- 7.6km
- 登り
- 888m
- 下り
- 896m
コースタイム
- 山行
- 4:50
- 休憩
- 2:57
- 合計
- 7:47
天候 | 快晴&強風 (八丁隧道までの林道では天気雨、登り始めも山上に雲があったが、八丁峠に着く頃には快晴に) |
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過去天気図(気象庁) | 2017年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
所々崩壊箇所があり補修工事が行われている |
コース状況/ 危険箇所等 |
・登山口〜八丁峠 開始直後に最初の鎖と急登。その後もいくつか鎖場がある。 それ以外の場所はそれ程の難易度では無いが、季節的に登山道は全て落ち葉で埋まっており、分岐が不明瞭だったり滑りやすい場所がある。 この区間でも死亡事故が起きているらしいので油断は出来ない ・八丁峠 八丁峠には標識があり坂本方面(登山口)、赤岩岳方面、上落合橋方面、山頂方面へと十字路になっている。 八丁峠→両神山山頂は2時間20分 両神山山頂→八丁峠は1時間50分とある。 赤岩尾根は熟練者向けの岩稜を行くバリルートで「この先未整備滑落事故多し」の看板あり 展望台にはベンチもある。 ・八丁尾根 いくつものピークを鎖を使って越えていく岩稜の尾根。とにか鎖場だらけで気が抜けない。 行蔵峠、西岳、東岳には其々案内標識があり休憩に向いている。東岳にはベンチも。 尾根は開始から鎖場だが、行蔵峠の登り、西岳から東岳の間は特に鎖場が多数。 ピストンの場合帰りには腕が疲れてくるが集中を切らさない様に。 距離自体はそれ程長くなく、ゴールの山頂も最初から見えているがなかなか進めない。 眺めは最高で周囲の山々をぐるりと見渡せる ・東岳〜両神山山頂 東岳を過ぎると山頂手前まで鎖場はなく、普通の山道になる。ゴールは直ぐそこ。時間は30分程かかる。 |
その他周辺情報 | 道の駅 両神温泉 薬師の湯(大人600円 JAF割引あり) |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
ソフトシェル
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
日よけ帽子
靴
ザック
ザックカバー
昼ご飯
行動食
飲料
コンロ
コッヘル
地図(地形図)
ヘッドランプ
予備電池
ファーストエイドキット
保険証
携帯
時計
タオル
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感想
2年前の12月、初めて日向大谷から両神山へ行った時に山頂で八丁峠からの登山者の方に話を聞いた。
登山を始めて丁度一年ほどだった自分にはヘルメットを被った重装備の男性は超ベテランに見えたし、そんな男性がやってきた八丁尾根とはどんなコースなのか気になったのだ。
鎖場が数え切れないほどあり、核心部の僅か1キロの区間を突破するのに1時間かかる難所だという。
以来、いつか八丁尾根の鎖場に挑戦してみたいと考えていた。
当時の自分には到底無理な難易度だったが、それから二年、色々経験も積んだし、そろそろ行けるんじゃないかな…と。
それでも少し怖かったので鎖場好きなnameless774を誘い、晴れ予報の土曜日にアタックする事にした。
nameless774は遠方住みな為、始発で来てもらって合流し自分の自家用車で高速を飛ばしたが八丁トンネル手前の登山口に着いたのは朝8時半を少し過ぎていた。
日が短くなっているこの時期、コースタイム的にあまり余裕が無いのが不安だ。
登山口への林道は細く荒れている上当日は雨がパラついていて、こんな日に危険な八丁峠コースに来る人は少ないだろうと考えていたが、先行者の車が6台、準備している間にさらに1台来て驚いた。
隣で準備中だった二人組は関西弁だ。遠方から来たのだろう。
マイナーだと思ってたが結構人気のコースなんだなぁ…
◾️八丁峠まで
八丁峠まではコースタイム50分程とある。
この区間はまだ岩場では無いが、それでも過去に死者も出ているらしい。
登山口から直ぐに第一の鎖があり急登。
落ち葉の積もる湿った登山道に注意しながら歩く。
雨は止み周りは青空だが、両神山の上空にはまだ雲があった。
9時前なのに下山して来る3人組とすれ違う。何時から歩いているんだろう。
話を聞くとこの先は乾いていて滑り易いという事はないが、かなりの強風だそうな。
3人の分厚い服を見るに確かに稜線は寒そうだ。
途中鎖場が数カ所ある。
急な斜面を横切るシーンもあり、注意が必要だ。
40分程で分岐のある八丁峠に着いた。
八丁峠では赤岩岳へ続く赤岩尾根、八丁トンネルの反対側(上落合橋)からの道、両神山頂への八丁尾根と分岐している。
天気も良くなってきて気持ちよく駄弁りながら歩いていたら山頂への道でなく上落合橋方面へ下っていた事を登ってきたご夫婦に教えられ慌てて引き返した。ここで20分ほどロスしてしまう。
◾️八丁尾根
八丁尾根は事前に調べた情報通り鎖場だらけだった。
特別難易度が高い場所はそれほど無いが、とにかく数が多い。
はじめのうちは(なんだ、噂ほどじゃないな…)などと余裕の表情だった自分だが、最初の難所、行蔵峠への登りを前にして少しビビる。まるで壁を登るかのような斜度。鎖なしでは辛そうだ。
そして西岳の登り。先ほどに勝るとも劣らない絶壁だ。なかなかの歯ごたえ。
西岳から東岳の間がこのコースの核心部だという事だが、西岳の下りと東岳の登りの見た目の迫力はかなりのもので、ここがクライマックスだ!と気合を入れる。
もうここまでいくつ鎖があったかも分からなくなっていたが、東岳へ登りきった時は最初の余裕などどこかに吹き飛びもう鎖はたくさん、お腹いっぱいだという気分になっていた。
東岳の鎖を登りきった所ですれ違った男性の話ではもう鎖は2箇所ほどしかなく、山頂までは普通の登山道だと言う。
男性の話どおり、そこからすぐに東岳のベンチと標識があった。
ここからは晴れ渡った空に周囲の山々の絶景を堪能できる。
ただ八丁尾根を越える間中強風が吹き荒れており、両脇が切れ落ちた岩場では少し怖いところもあった。
◾️山頂まで
山頂までは確かに普通の登山道だったが、アップダウンが結構あり、楽ではない道だ。
先程までの岩稜とのギャップに体がうまく適応出来ない。それほど長くないのが救いか。
山頂手前に最後の鎖場がある。
両神山に来たのは2年ぶりで、前回は日向大谷からだった。
前回もそうだが今回も快晴で、どうやら両神山との相性は良いらしい。
山頂は空いていて、富士山から南アルプス、八ヶ岳、浅間山など遠方の山も鮮明に見える。
到着したのは12:20頃。当初の予定では12時に着いて13時には撤収予定だったが、遅れている。道迷いの影響だ。
自分1人先行したので、nameless774が到着したのは10分ほど後だった。
昼飯&コーヒーブレイクを楽しみつつ写真撮影などを行う。
nameless774は昼飯に買ったおにぎりを車に忘れて来ていた。温泉セットも家に忘れて来るし、今日の彼はどうしたのだろうか。
13時を過ぎる頃から日向大谷側から続々と登山者がやってきて山頂は大混雑に。
道の間違いを教えてくれたご夫婦も後から到着していた。
13時半頃山頂を後にする。
また同じ鎖場地獄を帰らねばならない。
◾️下山時のトラブル
コースタイムは登山口まで2時間半ほど。
日の入りが16時40分なので暗くなる前には下山出来そうだがそれほど余裕がある訳ではない。
鎖は一人一人しか降りれないし、タイムリミットへの焦りもあり、先行して進みつつ危険度が高い鎖場ではnameless774の無事を確認する為少し待つ事を繰り返す。
西岳からの下りと行蔵峠からの下りは登りの時より格段に難易度が増してヒヤヒヤしたし、行きは気にならなかった斜度も下りだとエグい場所がチラホラ。
東岳、西岳、行蔵峠のピークでそれぞれ5分から10分ほどnameless774を待つが追いついてこない。
しかし鎖を使う音が聞こえるので無事と判断し先に進んだ。
ところが八丁峠に到着してから15時40分より20分待つも彼は現れず。
危険箇所はもう無いはず…何かあったのか…?
日暮れも迫る。探しに引き返したら暗くなってしまうかも…
考えてもしょうがない、ヘッデンもあるしなんとかなる!と意を決して山道を引き返し「おーい!おーい!」と声を上げながら歩くと五分ほど引き返した時点で返事が前方より返ってきた。
ホッと胸を撫で下ろす。どうやら無事みたいだ。
なんでもいつのまにか山頂に向かって進んでいたらしい。進行方向から他の下山者の声が聞こえて気付いたとか。
一本道の八丁尾根で何故…と疑問はあるがとにかく良かった。
1人でどんどん先行しちゃいけないな…と反省。
その後八丁峠より無事に登山口まで着いた。
時間は16時40分。ギリギリだ。
その後は林道を下り道の駅の温泉で汗を流した。
それにしても反省の多い山行であった。
分岐でながら歩きをしてはいけない、多人数で行ったのにバラけては安全面でソロ山行と同じになってしまう、余裕ある時間設定が必要…etc
次は気をつけよう…
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