唐松岳・五竜岳
- GPS
- 27:21
- 距離
- 20.7km
- 登り
- 1,896m
- 下り
- 2,200m
コースタイム
八方山荘8:45
唐松山荘 12:00/12:10
唐松岳山頂 12:30/12:35
唐松山荘 12:50/13:05
五竜山荘 15:30 (幕営)
9/2
五竜山荘 6:55
五竜岳 7:40/7:45
五竜山荘 8:25/8:30
五竜とおみアルプス平(テレキャビン駅)11:55
天候 | 常に霧雨・強風 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2011年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
タクシー 自家用車
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
|
コース状況/ 危険箇所等 |
八方ゴンドラアダムPは水道トイレ完備・計画書提出が求められます。 唐松山荘・五竜山荘ともトイレあり。水もありますが有料 八方ゴンドラ〜唐松岳まではよく整備され危険箇所はありません。 唐松山荘〜牛首の岩場、および五竜山荘〜五竜岳山頂は鎖はありますが慎重な行動が必要です。 山バッチは五竜山荘で購入。五竜が4種類のほか、唐松、鹿島槍もありました。 |
感想
今シーズンのメインイベントと位置づけた今回の山行。初めての北ア縦走、初めてのテント泊、いやが上にも期待と緊張が盛り上がる。しかし出発が近づくにつれ近づく台風12号。思わずCLに「大丈夫でしょうかねー」とメール。返事は「折角のテント泊だし、悪天候の中の幕営も良い経験なので、行きましょう。唐松〜五竜は特に危険箇所もないですし」…後にこれは大嘘であることが判ったが。
前日移動で八方アダムゴンドラPに入る。北関東道が全通し、栃木→長野の移動は本当に楽になった。長野市内の24時間営業の西友で翌々日までの食料を買い込み、車中でゴンドラ始発を待つ。今回は4人パーティなので、2人は車中、2人はゴンドラ乗車券売り場前で幕営。屋根もあり、ラバー舗装の乗車券売り場は快適そのものだ。雨も風もなく、穏やかな夜。
翌朝、依然として雨も風もない。本当に台風は接近しているのだろうか。仄かな期待を抱きつつ、水を補給してゴンドラに乗車。
八方尾根駅下車後、リフトを2本乗り継いで八方山荘前へ。霧雨状態、眺望まったくなし。雨具を着込んで出発。八方山荘〜唐松山荘間は完璧に整備された快適な登山道。アルプスってこんなに楽なの? ただし八方池すら見えない天候が残念でならない。
唐松山頂荘に荷物を置かせて貰い、手ぶらで唐松岳を目指す。やはり快適な登山道で、程なく山頂へ。
山荘前で補給後、五竜山荘を目指す。しかし牛首までの道程はハードな岩場。霧雨に濡れて滑る岩、20kgのザックは普段の日帰り山行とは全く異なるバランス感覚を要求される。この頃から風も強くなる。今までの整備された楽ちんな登山道は実は仮の姿、これが北アルプスの縦走であることを思い知らされる。
悪戦苦闘の末五竜山荘着。唐松山荘からここまで、ついに一人の登山者とも出会わなかった。五竜山荘のスタッフも「今日から縦走?」と半ばあきれ顔でテント場使用を受け付けてくれた。テント場も小屋も、登山者はなく完全貸し切り状態。これだけ人がいないといささか寂しい気もするが、早速幕営開始。テントを張り終える頃には雨も風も強くなってきた。夕食は鶏鍋。天候が天候なのでテント内での調理とする。CLの手による鍋の旨いこと。皆でビールを空け、7時過ぎには早々に就寝。
翌朝は6時前に起床。朝食は前日残しておいた鍋の汁を使って雑炊。パーティの人数に会わせたこうした調理のアイデアも勉強になる。食後は早々にテントを撤収し、荷物を山荘に置かせて貰い、最小限の補給飲料だけを持って五竜岳を目指す。山荘〜五竜岳の行程も前日の尾根道に劣らず難関。下山後調べてみると遭難死者も出ている箇所だったが、無事登頂。相変わらず眺望は全くないが、途中の斜面はアルプスならではの豪快な光景だった。よく頑張った、と自分をほめることにする。
五竜山荘に引き返し、ザックを背負って遠見尾根経由でテレキャビン駅を目指す。自分の共同装備はビールを始め殆ど食料だったため、負荷はすっかり軽くなった。しかし高度が下がるにつれ今度は暑さが襲ってくる。加えて前日のハードは岩歩きの疲労が重なり、遠見尾根の何度かの登り返しはかなりこたえた。
ともあれ、昼前にはアルプス平に到着。このころには晴れ間も見え、白馬の街、八方尾根もはっきり見渡せるほどになった。台風が接近しているというのにこの天気は本当に有難い。2日間の疲れもふっとぶ爽快感だった。
テント泊縦走の、日帰りとは全く異なるハードさを体感した山行だった。先月の岩手山、富士山の山行でちょっと自信過剰だった自分に「お前はまだまだだよ」と教えてくれた五竜岳に感謝したい気持ちで家路を目指した。
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