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Yamareco

記録ID: 1326566
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アルパインクライミング
赤城・榛名・荒船

ミホガハラのこぎり岩/初対面から11年、人知れぬ岩壁を攀じる

2017年12月02日(土) [日帰り]
 - 拍手
ぽちにーさん その他1人
GPS
03:01
距離
1.1km
登り
198m
下り
192m

コースタイム

日帰り
山行
2:10
休憩
0:55
合計
3:05
11:45
45
ミホガハラ入り口
12:30
13:10
70
ルート取り付き
14:20
14:35
15
のこぎり岩頂稜
14:50
ミホガハラ入り口
GPSの位置は合っているような、違うような。
天候 晴れ
過去天気図(気象庁) 2017年12月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
コース状況/
危険箇所等
 ミホガハラ直下からのこぎり岩の基部をトラバース巻いて行くが、一部ザレがひどく、かつ足元が切れ落ちている個所が多く少々面倒。
 ルート近くになると木を伝ったザレた急登と卦蘢度の岩場あり、確保の判断適宜。
のこぎり岩の全容。
赤線は今回初登したルート。
青線はアプローチのイメージ。
のこぎり岩の全容。
赤線は今回初登したルート。
青線はアプローチのイメージ。
ミホガハラへの踏み跡と別れ、のこぎり岩の基部へ下りていきます。
2017年12月02日 11:55撮影 by  SO-01G, Sony
12/2 11:55
ミホガハラへの踏み跡と別れ、のこぎり岩の基部へ下りていきます。
のこぎり岩の基部を東へ。
2017年12月02日 11:57撮影 by  SO-01G, Sony
12/2 11:57
のこぎり岩の基部を東へ。
ルートを若干通り過ぎたあたり、10m程頭上の露岩目指して、ここから悪い急登。
2017年12月02日 12:08撮影 by  SO-01G, Sony
12/2 12:08
ルートを若干通り過ぎたあたり、10m程頭上の露岩目指して、ここから悪い急登。
振り返ればこんな斜面。
2017年12月02日 12:19撮影 by  SO-01G, Sony
12/2 12:19
振り返ればこんな斜面。
露岩を左へ巻いて、すぐに卦蕕曚匹隆箴譟
2017年12月02日 12:20撮影 by  SO-01G, Sony
12/2 12:20
露岩を左へ巻いて、すぐに卦蕕曚匹隆箴譟
先の岩から少し急登すれば取付き。
写真中央がルート。
2017年12月02日 12:47撮影 by  DMC-SZ3, Panasonic
12/2 12:47
先の岩から少し急登すれば取付き。
写真中央がルート。
取付きから西側の壁(壁に向かって左側)の様子。
2017年12月02日 12:49撮影 by  DMC-SZ3, Panasonic
12/2 12:49
取付きから西側の壁(壁に向かって左側)の様子。
取付きの様子。
2017年12月02日 12:49撮影 by  DMC-SZ3, Panasonic
12/2 12:49
取付きの様子。
1ピッチ目20m弱、終了。
誰も手を付けていませんので、ざらついた核心が意外と悪く感じました。アンカーを設置した際は控蘢度ではないかと思っていましたが、リードしてみると5.9以上。
2017年12月02日 13:20撮影 by  DMC-SZ3, Panasonic
12/2 13:20
1ピッチ目20m弱、終了。
誰も手を付けていませんので、ざらついた核心が意外と悪く感じました。アンカーを設置した際は控蘢度ではないかと思っていましたが、リードしてみると5.9以上。
1ピッチ目終了点から、2ピッチ目を見上げる。
ボルト3本目辺りまでやや左上、その後右上のやや立った箇所を乗越ていきます。
2017年12月02日 13:24撮影 by  DMC-SZ3, Panasonic
12/2 13:24
1ピッチ目終了点から、2ピッチ目を見上げる。
ボルト3本目辺りまでやや左上、その後右上のやや立った箇所を乗越ていきます。
1ピッチ目終了点から、左を見て。
2017年12月02日 13:24撮影 by  DMC-SZ3, Panasonic
12/2 13:24
1ピッチ目終了点から、左を見て。
1ピッチ目終了点から、右を見て。
2017年12月02日 13:24撮影 by  DMC-SZ3, Panasonic
12/2 13:24
1ピッチ目終了点から、右を見て。
1P目をフォローするかみさん。
2017年12月02日 13:33撮影 by  DMC-SZ3, Panasonic
12/2 13:33
1P目をフォローするかみさん。
同上。
2017年12月02日 13:35撮影 by  DMC-SZ3, Panasonic
12/2 13:35
同上。
この辺りから核心部。
2017年12月02日 13:37撮影 by  DMC-SZ3, Panasonic
12/2 13:37
この辺りから核心部。
草付きに、頬を擦り付けるかみさん。
この辺りでテンションが入ってました。
2017年12月02日 13:39撮影 by  DMC-SZ3, Panasonic
12/2 13:39
草付きに、頬を擦り付けるかみさん。
この辺りでテンションが入ってました。
左寄り(写真では下側)へ行けば多少簡単になりますが、大きな浮石があり、余りそちらには近づかないで。
ボルトもそれを意識して若干右寄りに設置。
以上、1ピッチ目。
2017年12月02日 13:39撮影 by  DMC-SZ3, Panasonic
12/2 13:39
左寄り(写真では下側)へ行けば多少簡単になりますが、大きな浮石があり、余りそちらには近づかないで。
ボルトもそれを意識して若干右寄りに設置。
以上、1ピッチ目。
2ピッチ目45m、終了。のこぎり岩の頂稜に飛び出しました。
1ピッチ目より傾斜は落ち簡単になります。5.6から5.7。
写真は2P目をフォローするかみさん。
2017年12月02日 14:17撮影 by  DMC-SZ3, Panasonic
12/2 14:17
2ピッチ目45m、終了。のこぎり岩の頂稜に飛び出しました。
1ピッチ目より傾斜は落ち簡単になります。5.6から5.7。
写真は2P目をフォローするかみさん。
同上。
2017年12月02日 14:19撮影 by  DMC-SZ3, Panasonic
12/2 14:19
同上。
同上。
2017年12月02日 14:22撮影 by  DMC-SZ3, Panasonic
12/2 14:22
同上。
同上。
2017年12月02日 14:22撮影 by  DMC-SZ3, Panasonic
12/2 14:22
同上。
同上。
2017年12月02日 14:22撮影 by  DMC-SZ3, Panasonic
12/2 14:22
同上。
2ピッチ目終了点直前。
最後は傾斜が緩むため小石が堆積していて、脆い部分もあり神経を使います。
2017年12月02日 14:24撮影 by  DMC-SZ3, Panasonic
12/2 14:24
2ピッチ目終了点直前。
最後は傾斜が緩むため小石が堆積していて、脆い部分もあり神経を使います。
終了点からは浅間が見えました。
2017年12月02日 14:30撮影 by  DMC-SZ3, Panasonic
12/2 14:30
終了点からは浅間が見えました。
南牧の山々。
2017年12月02日 14:37撮影 by  DMC-SZ3, Panasonic
12/2 14:37
南牧の山々。
碧岩はすぐ近くです。
2017年12月02日 14:37撮影 by  DMC-SZ3, Panasonic
12/2 14:37
碧岩はすぐ近くです。
撮影機器:

感想

 ようやく、のこぎり岩を登りました。この岩壁は西上州の主だった山から見えないため、その存在を知る人は多くないでしょう。ルート開拓すると内容が分かってしまっているため、なかなかリードして登ろうという気持ちが湧かず、ひと夏超えてしまいました。もしかすると、のこぎり岩の初登になるのかもしれません。こんなへんぴな所で開拓しクライミングしようという物好きは、そう居ないでしょうから。

(ルート概要)
岩質は多分安山岩系、榛名黒岩と同質です。西上州にしては脆くない。
2ピッチ、グレードは5.10a
 1ピッチ目は20m弱、5.10a(5.9かもしれない)、ボルト4本
 核心で左へ逃げすぎると浮石があるので注意(グレードは下がる)
 2ピッチ目は45m、5.6から5.7、ボルト5本
 設置したアンカーボルトは、ヒルティ社HSA-R(90mm全長)
一応、ルート名は「アニバーサリー35」にしておきます。
開拓の履歴は別レコにて。
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-1093676.html

---------- (以下、自分のための覚え書き、ヒストリー) ----------
 西上州の山へ足を踏み入れてから約35年。山渓連載のワンデイハイクに紹介された鹿岳へ登ったのが最初だった(妙義山塊は除く)。ちょっとした岩場のスリリングな登り、地形図とコンパスを駆使した徘徊。まさに自分のためにあるかのような山域で、様々な山を歩き回った。

 岩雪のクライミングからやがてフリールートの開拓を行うようになり、再度西上州の岩場に目を向けたのが、もう25年も前の話。鹿岳や毛無岩はすでに登られており、開拓するのなら誰も登っていない壁と思い、あちこち歩き回った。黒滝山の九十九谷も良かったが、当時思い描いていたラインは引けそうになく、他の岩場を捜し歩いた。人知れぬあちこちの壁を探しては見たものの、結局は毛無岩へ戻ってきた。

 既成ルートは頂上ヘッドウォール部の急傾斜かつスラブ状は避けており、ここを開拓しようと考えた。山頂のブッシュを束ねラペルの支点にしたが、足元の大空間にラペリングしていくには心もとなく、1本のボルトを設置した。30mほど下降して数本のボルトを設置したものの、岩質は悪く表面から5cm程度内部で浮いている状態だった。全くクライミングできないわけではなかったが(5.10以下)、この壁にアンカーを設置しても大した支持力を期待できないことが分かり、そのまま放置してしまった。頂上のアンカーボルトが目障りだと思うので、いつか撤去しに行こうと思いつつ、いまだ実行できていない。

 毛無岩開拓から十余年、山と高原地図を眺めていると西上州の西はずれに「ミホガハラのこぎり岩」という文字が目に留まった。手元の大昔のマップには記載が無かった名称だった。この壁は西上州の山からは見えない位置にあり、話題になることも無くその存在を知らなかった。所詮西上州、クライミングの対象にはなる訳はないだろうとは思いつつ、ぶらぶらとハイキングがてらに妻と訪れてみた。予想外に岩質は良く登れる手ごたえをつかんだのだが、開拓意欲がいま一つ盛り上がらずに10年経ってしまった。

 ここ数年、再び西上州の山歩きに目覚め、のこぎり岩を開拓する意欲が湧いてきた。昨年11月に開拓スタートしたが、幅広い壁は自分がどの位置にいるのかを把握できない。写真で壁全景を撮ってルートを思い描いた位置と実際の位置を合わせることが一苦労だった。
 この壁はクラックなどの弱点がはっきりある訳でもなく、どこでもルートとして成り立ってしまう構成のため、クライミングラインの設定にかなり悩んだ。壁の初登ルートとして弱点と見えるライン、かつ自分の登ってみたいラインを繋げられるように設定した。壁の傾斜、構成からルート難度は高くないが、西上州では比較的スケールのあるクライミングを楽しめることを思えば、まずまずか。

 特筆するようなクライミングルートでもないが、西上州の山にのめり込んで約35年も経ったということで、その記念にルート名を「アニバーサリー35」と名付けることとした。ほかに格好の良い名称も思いつかず。
 残りの人生、この先もこんな岩場を見つけては喜び遊んでいくのだろうか。

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コメント

う〜ん・・
アクセスが大変。
アプローチも大変そう。
そして、壁も・・う〜ん・・難しそうだ!
2017/12/8 21:20
Re: う〜ん・・
お誘いしようと思っていたのですが、思い立ったのが前日でちょっと遠慮しました。相変わらず計画性のない人間で。。。大騒ぎするようなルートでもないので。

アプローチは、Sue-chanさんのように藪岩スペシャリストなら全く問題ないですよ。
まあ、短いルートだし高難度でもないし、わざわざ西上州でちっぽけなクライミングをしたいもの好きクライマーも少ないでしょうから、10年後には埃にまみれているでしょう。のこぎり岩は西上州のいくつかの壁の中では岩質がベストな方なので、気が向いたら壁にぶら下がっているかもしれませんが。

ルート開拓でトラブルが出ている時代なので、ヤマレコ掲載にはちと迷いがあったのです。私のように無料会員だと5日目以降は新着山行に掲載されないようなので、敢えて掲載を遅らせて目立たないようにしたのです。が、それでも数人の閲覧者がいるんですね。仕組みが分かってないのですが、プレミアム会員なら新着に表記されたりするんでしょうか。

また、藪岩でもフリーでも誘ってくださいね。
2017/12/8 21:58
登ってきました!
アニバーサリー35、登ってきましたよ〜。
pochi23がおっしゃる通り、西上州にしては岩も固くて快適でした。
一本岩とは大違いでしたわ〜(笑)

いや〜2P目のラインどりには苦労しました。
3ピンが下からでは見えなくて、岩の弱点を攻めれば左上するし・・・で迷いました。 run out も怖かった〜! 
2018/11/9 21:24
Re: 登ってきました!
まっちゃんから登ってきたとのメールが届いてました。
この壁はどこでもルートとなってしまう構成なので、2ピッチ目はあえて途中から右へ傾斜の強い部分、のぺっとした部分を選んでいます。グレードも低めなので死なない程度にボルト打ちさぼっちゃいました。

どこか楽しそうな壁を見つけて遊んでみたいのですが、西上州にはもう無いかなぁ。
2018/11/9 22:19
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