日の出山〜御岳山(震災の日、帰宅困難者の記録)
- GPS
- --:--
- 距離
- 10.2km
- 登り
- 955m
- 下り
- 328m
過去天気図(気象庁) | 2011年03月の天気図 |
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アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
|
写真
感想
梅がいい頃だと思って、平日の金曜、単独で出かけました。
行きは青梅で奥多摩行きをしばらく待って、来たと思ったら満員電車。
それがほとんど日向和田で下りるからみんな梅の公園に行くんだ?割と年配の人が圧倒的に多い。
梅の公園はまだ少し早かったかな?でもせっかくだからぐるっと1周して梅を見ながら早お昼食べました。
公園を出て、琴平神社の鳥居をくぐって登山道へ。歩きやすい緩やかな登りをぐんぐん行く。
静かだな〜と思ってるとすれちがったり、追い越したり、追い越されたり。さすが結構人います。
迷うこともなく三室山通過、アンテナのあるところで車道にでると、そこから先は結構雪があるって。
前日に4本アイゼンを購入していたが、そこまでじゃないでしょ。というかんじで付けなかった。
スパッツだけ付けて、ときおりズルッとすべりながらも、最後の登りを経て日の出山登頂。山頂はグループや単独、さまざまです。
うん!眺めよし!残しておいたお昼をまた食べて、この後どうしようか。。。
やはり御岳山から下りるのが1番早い。
この後はさらに雪多かったです。たまにベチャベチャだったりぬるぬるだったり。
御岳の宿のあたりは屋根の上の雪も多くて、つい4日前に降ったばかりだったし雪かきの雪が山になってました。
時間も早いし、ケーブルに乗らずに下りようか迷ったが、乗ってしまえば自宅に子どもが帰ってくるまでに戻れると思って。
ケーブルに乗って降りて、滝本駅構内通過中その時、はげしい揺れが起こりました。
駅員さん、「地震が起きてます!!注意してください!!」というけど中にいた方がいいのか、それとも外がいいのか、
周りを見れば何もかも揺れていて外に出るとケーブルカーの橋げたがあって山がせまっててこわい。
揺れが収まると売店のテレビがニュースになっててみんながパ二くってる。
しばらく見るけど、東北沖で巨大地震というだけで東京でもこんなに揺れてるのに我が家はどうなっているだろう。と心配になるがケータイは不通だし。
これはすぐに帰らないと。みんなテレビにくぎ付けになってるけど。
バスは来た。運転手さんも相当に興奮している。会社にも連絡つかないという。
御岳の駅に着くとやはり電車は止まっていた。となりの案内所でしばらく待機中テレビを見ると、ものすごい津波が船をおし流している映像。
もうこれは大変なことが起きたともうゾクゾクして。
そうしてる間に御岳駅に人がどんどん増えてきた。
もう電車は動かない。そう判断して日が暮れる前に歩きださなくては。
御岳から沢井、軍畑と歩く。軍畑の駅によって現状を確認するがまだ不通。近くにいた人が橋を渡った先に都営バスがあると教えてくれた。
そこを目指す。バスはちょうど来てしかもぎりぎり座れた。初めてちょっとホッとする。
そのバスは青梅行き。青梅の駅前も人でごった返している。
とにかく並んで、東大和行きに乗れた。これが良かったのか悪かったのか。
東大和から1番自宅まで近いのは柳沢行きに乗り花小金井か、小平かその辺りからなら歩けるだろうとふんで。
とにかく並ぶが駅周辺は大渋滞。目当てのバスは全然来ない。立川行きが何本も来るが、これに乗ったら逆に遠いっけ?と頭の中で地図を巡らせる。
いくつか目当てのバスが来るがもう超満員で1人も乗る余裕はない。
ここで何時間待ったろう。寒い。割と薄着で来てしまって失敗した。でも周りを見れば、高齢者、赤ちゃん連れ、全ての人が同じ境遇だ。
タクシーを相乗りするひとを募ってタクシーを探しに列から離れる人がいるがタクシーもつかまらない。
ようやくぎゅうぎゅうだが乗れた。が、渋滞で動かない。立っているのが辛い。周りで数人の人が倒れはじめる。
何人も動かないバスにあきらめて降りる。前方を見る限り回復の兆しはない。私も迷ったがもうこれは歩くしかないと覚悟を決める。
まだ、バス停を2つ過ぎたあたり?とにかく道はわかってる。歩けばいいのだ。
歩きだしたら、なんだ。もっと早くから見切りをつけたらよかったとか、青梅の時点で自転車でも買ってしまえばよかったとか、
東大和行きじゃなくて始発の車庫行きに乗ればよかったとか、そもそも単独で平日に来たのが間違いだったのかといろいろ考えた。
持っていたおやつは完食してしまってとうとうよく来るラーメンやまできてここであったまろうと入った。
通常に営業していてホントありがたかった。テレビはさらに悲惨な状況を流している。千葉が火の海とか。
ここでやっと夫と連絡が取れた。家族全員無事を確認。少し前に自宅に帰ったと言う。
迎えに来てほしかったが「がんばって歩いて」悲しかった。
なんとか自宅にたどり着いたのは12時を過ぎていた。もう疲れて悲しくてホッとしてそれからテレビは見なかった。
山行記録なのに、帰宅困難者の記録になってしまったが、山のほかに平地を12キロくらい歩いた。帰ろうと思ってから自宅まで10時間を要した。
自分で好きで山に歩きに行って、まだ自宅まで歩ける余力がのこってて良かった。
御岳や奥多摩には相当な数の観光客がいたけど、あの人たちは無事帰れたのだろうか。
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