冬季甲斐駒、三度目の正直!(黒戸尾根日帰り)


- GPS
- 12:49
- 距離
- 16.9km
- 登り
- 2,434m
- 下り
- 2,427m
コースタイム
- 山行
- 12:20
- 休憩
- 0:28
- 合計
- 12:48
下り4:38(CT5:30 84.2%)
天候 | 天気:快晴 気温:平均-10度、最低-18度 風:冷たい北西風が15m/s前後 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2018年01月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
路面凍結等ナシ。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
<竹宇駒ケ岳神社〜刀利天狗> ・九十九折の急登を150m程登った後東へトラバースし、尾根筋を行く道へ。雪はほとんど着いておらず、今年はまだ落ち葉の絨毯。 ・笹ノ平分岐の手前から徐々に凍結箇所が増えてきた。 ・笹ノ平分岐を過ぎると、緩斜面ゾーン。尾根筋を逸れて1628ピークの北側斜面を巻く道に。ここからは完全に凍結路。氷は硬く、チェーンスパイクでもツルツル滑るところが多い。特に下山時はウンザリした…。 ・進路は南方向に折れて急登に。急登、緩斜面、急登で標高差200m程登ると、緩斜面に。まもなく刃渡り。 ・刃渡りとその先はやせ尾根。岩に薄氷がつき、その上に着雪している箇所あり。チェーンスパイクでは不安だったので早々にアイゼン装着。 ・刃渡りを過ぎると間もなく木製の水平&垂直梯子、鎖場で、標高差50m程登ると刀利天狗。 <刀利天狗〜七丈小屋> ・少し下ったのち尾根筋をダラダラ登る。進路が西側に逸れると黒戸山のトラバース。トラバースが終わり標高差50m程下ると5合目。 ・五合目からは、まずはハシゴと鎖。これを登ると、細い尾根道。小ピークを越えると木製の橋。その後、再度ハシゴ・鎖ゾーンに。これを過ぎると間もなく七丈小屋。今回は、ハシゴ・鎖は今回は概ね出ていた。 <七丈小屋〜山頂> ・テン場を過ぎて尾根のやや北側を行き(夏道は不明)、その後南西方向に尾根のやや南側斜面を登る。植生は疎らな落葉樹で、風が抜ける割に雪は積もっている。小一時間前には一パーティが通過していたハズなのにトレースが消えていた。ここは常にラッセルの覚悟が必要なのだと思う。 ・標高差で150m程登るとやっと八合目御来迎場。 ・八合目から2本剣の岩を越えるまでは切り立った巨岩をいくつも巻いていく。 ・核心部は南側斜面の60〜70度程度のスラブ。高傾斜の斜面を数メートルのトラーバスしたのち、10〜20mくらい?登る。今回は足場あり。ただし下山時はクライムダウンが無難。 ・核心を超えると2本剣。この先は比較的緩やかな尾根筋を行くが北側を行くので風が強い。とはいっても雪が比較的深いところもある。また雪の状況によっては滑落注意。 ・山頂付近は岩と雪のミックス。 |
予約できる山小屋 |
七丈小屋
|
写真
装備
個人装備 |
ザック:ドイター ACTライト40+10
チェストバッグ:パーゴワークス スイングL
ポーチ:グレゴリー クイックポケットS
シューズ:スカルパ モンブランGTX
ハードシェル:ホグロフス ロック スピリット ジャケット
ソフトシェル:パタゴニア ナノエア フーディ
アンダーウェア:ファイントラック スキンメッシュT
ベースレイヤー:アイベックス ウーリーズ150クルー
ミドルレイヤー:パタゴニア キャプリーン サーマルウェイト
パンツ:ノースフェイス バーブパンツ
タイツ:モンベル ジオラインMW
アウターパンツ:ファイントラック エバーブレスフォトンパンツ
ウィンターグローブ:ブラックダイヤモンド ソロイスト ロブスター
グローブ:モンベル ウィンドストッパートレッキンググローブ
グローブ:マッキンリー インナーグローブ
靴下:ファイントラック スキンメッシュ
靴下:スマートウール マウンテニアリング
バラクラバ:ファイントラック メリノスピン
帽子:ブラックダイヤモンド ビーニー
ゲイター:アウトドアリサーチ クロコゲイター
アイゼン:ペツル バサック
チェーンスパイク
ピッケル:ブラックダイヤモンド ベノムアッズ
ストック:シナノ トレランポール14.0
ヘッドランプ:ブラックダイヤモンド スポット
ロープ20m
スリング
サングラス
テルモス
地図(地形図)
コンパス
笛
ファーストエイドキット
保険証
ナイフ
ポリ袋
ティッシュ
日焼け止め
リップクリーム
カメラ
時計:スント トラバースアルファ
スマホ
替え電池
モバイルバッテリー
|
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備考 | <補水> お湯500ml アミノバイタルウォーター500ml×2 <補給> 柿ピー&フルグラミックス 500ml分 ▲300ml分 ブラックサンダーボルト 5本 ▲3本 チョコ羊羹2本 アミノバイタルゴールド2本 ▲2本 |
感想
2014年に北沢峠から挑み稜線上の酷いラッセルで敗退、そして昨年は黒戸尾根から9合目を越えながらもシャリバテで敗退、となかなか冬の頂を踏めなかった甲斐駒、三度目の正直で、ついに山頂に辿り着きました…。
今回は、昨年の失敗を踏まえて、補給食を食べやすいものに変更。そしてウェアは機動性を考慮してハードシェルパンツを履かず、バーブパンツとエバーブレスで凌ぐことに。ストックも軽い物で。
一方で、核心部対策としてサブのピッケルとロープどちらを持っていくか迷った結果、ロープを選択。まあ、時期や天気の状況からみてどちらもなくても大丈夫だったでしょうが、念のため…。
結果、荷物はベースで9.5kg程度。飲料と食料込みで11kg強。
一つ失敗したのはカメラを持って行ったこと。バッテリー部分をカイロで温めていたものの、低温で全く使い物にならなかった。
本当はもっと遅いスタートでも良かったのですが、翌日の月曜に仕事を休めず、帰りの時間を考えるとできるだけ早く下山したかったので、これまでで最も早い1時過ぎスタート。長時間の夜間行動はハセツネで慣れているとはいうものの、強風の刃渡りや絶壁の橋を、積雪期の暗闇の中歩くのは、やはり緊張しました。
七丈小屋に着くころには明るくなってきました。
前日泊の方々がちょうど登り始めた時間帯で、小屋から上もトレースが着いていました。
しかし、テン場から15分も行くと、ラッセル中の先行パーティに追いつき、一緒にラッセルすることに。深いところで腰までありました。総勢で5,6人はいたので、一回しかトップにはなりませんでしたが。
あとから知ったのですが、どうやらそのパーティより前にさらに先行していたパーティがいたようですが、風で8合目までのトレースが消えていたようです。
先行の皆様には本当に感謝です。
先行者の中には、とんでもないスピードで登っていく方もおり、目を疑いました…。
テン場を超えると北西風がかなり強く吹いており、雪煙がかなり舞っていました。そこまでの強風はないだろうと高を括ってゴーグルを持ってこなかったのを後悔…。日が出ても北側斜面を行くと気温は上がらず-15度以下で、なかなか寒かったです…。
さすがに8合目を越えてくると脚も重くなってきましたが、補給に注意した結果、昨年のような体たらくにはなりませんでした。8合目から9合目までも先行パーティが付けてくださったトレースのおかげで、問題なく通過し、無事山頂までたどり着きました。
もう、「着いた…。」の一言。感慨深いです。
やはり黒戸尾根は歯ごたえがあって登り甲斐があります。
日帰り能力と雪上能力が上がった気がします。今度はテン泊で登って、7合目から上のトレースを付けたいです。
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