御神楽岳 蝉ヶ平コース
- GPS
- --:--
- 距離
- 12.7km
- 登り
- 1,302m
- 下り
- 1,282m
コースタイム
天候 | 晴れのち時々曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2011年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
全区間に渡って危険箇所が多く滑落した場合は大事に至る可能性大。最初から最後まで緊張を強いられる。十分注意!! |
写真
感想
磐越国境にある御神楽岳に蝉ヶ平こーすから登頂。噂には聞いていたが危険なコースで最初から最後まで緊張を強いられた。ただ景色は最高によく、湯沢の頭や御神楽岳本峰から一気に沢まで落ち込むスラブの様子を堪能できた。室谷コースや三条コース(会津側)からは見られないこのコースだけの魅力です。
夜行バスで新潟に5時半に到着。レンタカーで阿賀町の蝉ヶ平まで1時間半で着いた。林道は悪路で軽自動車は不安なので、車は登山口から歩いて10分ほど手前の路側に止めた。登山口から湯沢出合までは広谷川沿いのガケにつけられた小道を1時間ほど歩くが、これがいきなり危険。全般に道は細く、広谷川側はがけになっている。目もくらむガケの上を足の幅しかない所を歩かねばならない箇所もあった。あと渡渉も数回あるのだが、凝灰岩のナメはヌメリがすごくてツルツルに滑る。一歩間違えば遥か下の滝壷にドボンである。単独行でもあり念のためヘルメットを装着して行く。
湯沢出合からは沢を離れ急登になるがやはり危険は続く。しばらくヤブのトラヴァースが続くが足元は極めて悪くすべりまくる。やがて岩登りになるが完全にロッククライミングの領域で、クライミングシューズをはいてロープアップして登りたいくらいの岩がしばらく続く。危険ではあるもの岩はフリクションが効くため難易度はそれほど高くなくみるみるうちに標高が上がる。途中、馬の背と呼ばれる両側が切れ落ちた刃の上を歩くところがあった。このような見せ場が数箇所。景色はこのあたりが最もよく、湯沢の頭から一気に落ち込む岩壁は圧巻。湯沢の頭はわずか1182mの山であるが、とてもそうは見えない迫力だ。この景色はこのコースでしか味わえない。
しばらくすると湯沢の頭から派生する尾根にたどり着くが、足元が安定する変わりに今度はヤブがひどい。所々ガケも隠れているので注意せねばならずスピードはあまり上がらない。湯沢の頭手前で単独行のおじさんに遭遇。3時間半で上まで行ったそう。めっぽう早い。
湯沢の頭からは初めて御神楽岳本峰を望める。本峰は緩い稜線でスカイラインは穏やかだが北面は一枚のスラブでやはり一気に下の沢まで落ち込んでいる。迫力はすごい。ここから傾斜は緩くなるが足元は更に悪くなり、東側は常に絶壁である。結局のところ、山頂に着くまで緊張が解ける瞬間がほとんどないのである。途中の鞍部で沢登りの4人パーティに遭遇。終了点の記念写真を撮って差し上げた。広谷川を遡行してきたようだ。あまり多く話さなかったがかなりのツワモノ達とお見受けした。
今日は暑くてかなりバテて山頂に到達。朝は震えるほど涼しかったが、この時間になって一気に暑くなってきて汗だくである。山頂には単独行のおじさんが一人。おそらく室谷から登られたのではないかと思う。山頂は360度の展望で、飯豊連峰は雲に隠れていたが、二王子岳、磐梯山、守門岳、越後駒、マイナー12名山では最難関とされる矢筈岳などが良く見えた。しかし自分の視線は5月に登った会津朝日岳から会津駒への稜線に釘付けだった。あれはほんと苦難の連続だった。よく無事に踏破できたものだと感慨に耽っていた。時間も無いのでおにぎりを一個食べてすぐ下山。
下りは登りよりも危険で、このコースでは特に難易度が高い。危ない目には合わなかったが、事故を起こさないように十分時間をかけて下った。水筒が空になって湯沢出合に到着。沢水は冷たくはないがまろやかでとても美味い。腹も減ったのでここでラーメンを作って食べた。
広谷川沿いの道は更に細心の注意で下ったが、疲れもピークで緊張感がきれそうだった。登山口がようやく見え、やった〜と思った瞬間に道から足を踏み外して転んだ。下は目もくらむガケでぞっとした。全く最後の最後まで油断のならない山だった。
下山後はみかぐら温泉で汗を流し、そのあと燕三条駅まで1時間半のドライブ。閉店ギリギリの19時に車を返却。上越新幹線+東海道新幹線で小田原まではあっという間だった。
コメント
この記録に関連する登山ルート
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『会越の谷川岳』こと『御神楽岳』の素晴らしいレコ拝見しました!
こちらを参考にして
今年中に挑戦したいと思います。
コメントありがとうございます。
日本にここと同じようなルートはないんじゃないかと思うほど素晴らしいです。とてもおすすめです。
ルートは危険箇所が多かったですので安全には十分お気をつけください。
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