巻機山 (井戸尾根往復)
- GPS
- 06:31
- 距離
- 14.9km
- 登り
- 1,541m
- 下り
- 1,534m
コースタイム
- 山行
- 5:52
- 休憩
- 0:32
- 合計
- 6:24
天候 | 曇り後快晴 山頂付近は微風・弱風で寒いが、それ以外はほぼ無風 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2018年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
積雪は例年並みか。昨夜から今朝にかけて積雪があり、硬い雪の上に多い所で10cm程度の新雪があった。樹林帯を抜けてから先は雪が硬く歩いても滑っても跡の付かないところ多数。井戸の壁と、ニセ巻機の手前の斜面は斜度がありかなり硬い雪だったのでアイゼンで登った。帰りのニセ巻機への登り返しも同様。雪が硬いのでつぼ足で歩く気にはなれず。 |
写真
感想
巻機山のスキーでの訪問はこれで3回目。3月は初めてだったが無事山頂往復してきた。以下に詳細。
冬期の入口には5時10分頃に到着。さすがにまだ真っ暗。高速を降りてから距離が短いので思った以上に早く着いてしまった。のんびり準備して完全に夜が明けてからスタート。好天予報なのにクルマの数が少なかったが、これは自分の出発時間が他より早かっただけと帰着時に知る。正午過ぎには路駐多数だった。最初は沢沿いの緩い登りを歩く。無雪期の駐車場付近から本格的な登りが始まる。天気予報は晴れのはずだが、この時点ではそれを疑いたくなるような曇天。しかも時折小雪が混じる。ただ時折空が明るくなるのでこれ以上の悪化はないだろうと信じて先に進む。先行者は数名いるようで、スノーシューやらスキーの跡が無数着いている。標高1000メートル付近までスキー+シールで上がってきたが、名物?の井戸の壁を登るのがしんどくなってきたのでアイゼン歩行に切り替える。締まった雪の上に昨夜降ったとみられる新雪が数センチから10cm程度あったが、つぼ足アイゼンで十分登れた。時折足場の悪い所があったが、そのようなところは両手に持ったピックストックを打ち込んで四つん這いで突破する。井戸の壁を無事乗り切ると傾斜が緩くなりメローな斜面が出てくる。樹林帯で乾いた新雪が積もっていて、この時間帯でここを滑ったらかなり快適だったろうと思う。帰りに滑ったときはいささか湿気を含みすぎていた。再びシール歩行に切り替えて先に進み、樹林帯の外に出る。ここまでは風はほぼなくてかなり暑い思いをしながら登ってきたが、樹林帯の外は場所によっては風が吹き抜けていてむしろ寒いくらいになった。グローブをインナーのみからアウターのみに替える。樹林帯の外に出てもガスのため展望はなかったが、風が通るエリアゆえ時折先の方向がくっきり見えることもあった。天候が回復傾向なのは間違いない。ニセ巻機に至る斜面はかなり硬い雪というか氷化していると言っても良く、ここでシール歩行は再度諦めることに。この途中で一度シールが滑って膝を硬い雪面にしたたか打ち付ける。これを書いている今も膝が痛い。アイゼン歩行に替えてニセ巻機まで到達する。この斜面を登っている時はまだガスの中だったが、登り切るとその上に出たようで、山頂方向を含む周囲の景観が一望できるようになった。時間はかかったけど来て良かったと思える瞬間だった。この先は一度大きく下って避難小屋に至った後再度登るのでアイゼンのままでも良かったが、スキーにシールを付けたまま下ることに。コントロールが難しい。避難小屋はほぼ埋まっていて利用はよほど掘り返さない無理だろう。ここから再度登り。この時点で既に出発から4時間近く経過。平坦な移動のところが案外多いのでその分余計に時間がかかるようだ。避難小屋手前の斜面を登り切ると風が冷たく吹き付けるが、同時にようやく最高点付近への眺望が得られた。先行者数名も見える。最後に微妙なアップダウンをこなして最高点付近に到達。出発から約4.5時間かかった。無雪期と比べるとかかり過ぎと思わなくもないが、後半は雪質が硬くて慎重に進まざるを得なかったので致し方ない。山頂付近からの眺望を楽しみたいところだが風が強く寒くてあまり長居できない。風を凌ぐところも皆無なので早々に退散。しばらく微妙なアップダウンがあるのでシールのまま移動し、適当な所で風を避けつつ滑る準備を始める。準備中物を飛ばされないよう要注意だった。山頂標のあるあたりまで移動して避難小屋へ向かう斜面を最初に滑ったが、案の定雪が硬くて難儀。時折柔らかい新雪がある箇所もなくはないが、そのようなところは圧倒的に少数で、カチカチの雪の上を慎重に滑るのみ。ターンしても何の跡もつかない。避難小屋まで無事降りてここで大休止。山頂付近で取れなかった水分と栄養を補給し、三たびアイゼンをはく。これだけ一日に何度も繰り返すこともあるまい。朝の曇りは嘘だったように晴れ渡り、カンカン照りの中の登りとなった。日射と雪からの反射で暑い。短時間だから良いが、これが延々登るようだとかなり汗をかきそうだった。ニセ巻機に無事到着し再び滑る準備。シールは既に剥いであるのでここでの準備時間は短い。下からは続々スキーヤーが登って来るのが見えた。11時過ぎに滑り始め。始めはやっぱり硬くて滑るのは大変難儀。遅い時間に登って来るのは、雪が緩む時間帯を狙ってのことだろう。こちらもそれに倣いたいが、色々あってスキーであっても早朝発にせざるを得ない。硬い斜面で転ばぬよう要心して滑る。すると次第に新雪の多いエリアに出てきた。待ってました、と思わざるを得なかった。既に展望の得られるエリアはほぼ終わりだったが、良い雪で滑れるのであれば決して悪い話ではない。樹林帯に入る手前付近で良い雪を味わう。樹林帯に入ってもしばらくは疎林なのでスキーも楽しい。新雪は既に水気を吸ってしまって快適パウダーとは全く言えなかったが、それでも柔らかい雪なので、ガチガチの氷よりはましだった。快適に高度を落とす。井戸の壁も上部は案外滑れるが、下部になると傾斜があり樹間も密なので、自分のスキーの技量ではかなり難しい。滑落したり樹木に衝突したりしないよう慎重に進む。壁も終わると後は林道に出るまで緩い斜面の滑り。雪は高温でグズグズになっていて、滑りも良くはなかったが、転ばぬように進み無事無雪期の駐車場に到着。最後は沢沿いを流してクルマに至る。無事帰還。山行中はスギ花粉に悩まされることもなく快適だったが、帰りの車中ではくしゃみが止まらず散々な目に。この時期は残雪のある山に限る。
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