春合宿 白馬岳主稜登攀&白馬大雪渓滑走
- GPS
- 56:00
- 距離
- 21.8km
- 登り
- 2,134m
- 下り
- 2,124m
コースタイム
- 山行
- 10:07
- 休憩
- 2:19
- 合計
- 12:26
- 山行
- 0:15
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 0:15
過去天気図(気象庁) | 2018年03月の天気図 |
---|---|
アクセス |
利用交通機関:
電車 タクシー
白馬駅〜二股ゲート:1900円 |
コース状況/ 危険箇所等 |
・全体的に雪崩の危険あり。デブリ多数。 ・主稜は雪庇が発達している。 ・6峰取り付きに大きなシュルントがあり、通過困難 ・山頂直下の雪壁はかなりの傾斜 |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
Tシャツ
長袖インナー
ソフトシェル
ハードシェル
タイツ
ズボン
靴下
グローブ
アウター手袋
予備手袋
防寒着
雨具
ゲイター
バラクラバ
日よけ帽子
毛帽子
着替え
靴
予備靴ひも
ザック
ザックカバー
サブザック
アイゼン
ピッケル
ビーコン
スコップ
ゾンデ
昼ご飯
行動食
非常食
飲料
水筒(保温性)
食器
ライター
地図(地形図)
コンパス
笛
計画書
ヘッドランプ
予備電池
筆記用具
ガムテープ
常備薬
ロールペーパー
保険証
携帯
時計
サングラス
タオル
ナイフ
シェラフ
ロープ
ヘルメット
ロックカラビナ
カラビナ
スリング
ロープスリング
セルフビレイランヤード
|
---|---|
共同装備 |
ガスカートリッジ
コンロ
コッヘル
ファーストエイドキット
ツェルト
ポール
テント
テントマット
ロープ
確保機
ロックカラビナ
カラビナ
スリング
ロープスリング
アッセンダー
セルフジャミングプーリー
アイスアックス
スノーバー
|
感想
シングルアックスによる雪上登攀が考えさせられた。ダブルアックスと比べて重心がぶれる。予習が必要と思った
春合宿第2弾として組んだのは、北アルプスの白馬岳だった。今回のコンセプトは、登攀と滑走の融合山行。去年の夏の文登研で指導をして頂いた佐々木大輔氏の、デナリ カシンリッジ登攀&南西壁滑走の影響を受けた。私の好きな山行スタイルであるアルパインクライミングと山滑走を、同時にできたらどんなに素晴らしいだろうと前から思っており、野心を燃やしていたのだった。本山行では白馬岳主稜に数パーティーがいたが、スキーを担いで登攀しているのは我々だけだった。山行前から岩木山 百沢スキー場尾根の東面にある急斜面で、ロープワークを繰り返し練習した。多くの準備を重ね、この山行に挑んだ。
3/31
この日は、白馬駅で集合した。私は1つ手前の信濃森上駅で泊まり、翌日に歩いて白馬駅を目指した。白馬駅へ向かう途中、白馬三山や、五竜岳、唐松岳などの後立山連峰が綺麗に見え、山行への意欲が湧いた。特急あずさに乗ってきた他のメンバーと合流し、タクシーに乗って二股ゲートを目指した。さすが、オリンピックが開催されただけはあり、タクシーの屋根にはスキー用のキャリアが付いていた。外国人も多い。タクシーを降り、二股ゲートから登りだす。猿倉荘まで林道の上に積雪があり、スキーを使えたのは大きい。重いスキーを背負わずに済んだからだ。猿倉荘からは沢沿いを白馬尻まで行く。支沢からは雪崩のあとが多い。途中から白馬岳が見え始めた。その大きさに感動する。午後4時頃に幕営地に着き、テントを設営した。
4/1
新年度のスタートは核心部登攀から始まった。暗いうちから主稜へ向けて登りだす。ガスはかかっていなかったので、視界は効いた。主稜へ上がる斜面にはクレバスやシュルントが多い。日が当たる昼にここを通過するのは危険だと感じた。主稜へ詰めるルンゼはかなり急で、アックスのピックを使用するほどだった。主稜へ上がってからはナイフリッジと急峻な雪峰が続く。大体は、躓けば数百メートルは滑り落ちる、急峻な稜線だ。通過に難儀したのは6峰だ。取り付きに大きなシュルントがあり、巻くのも危険だった。仕方がないので、他パーティーと協力して、シュルントの前に雪を積んだ。それでも危険だったので、私がダブルアックスで登攀した後に、後続をロープで確保した。ロープの出し惜しみは良くない。危険と感じたら迷わずロープを出すと前々から決めていた。CLとして、メンバーを無事に連れて帰らなければならない。そこから先も躓けば即 数百メートル滑落の一触即発の気の抜けない急峻な稜線が続く。最後の雪壁でもロープを出した。私がダブルアックスでリードする。下から見ると、壁の雪氷の状態は硬い部分と柔らかい部分がミックスしていやらしそうだった。案の定、雪の硬さが中途半端で、緊張感ある登攀を強いられた。比較的硬いところにスノーバーを刺して中間支点とする。登りきったら白馬岳の山頂だった。だが、感動している場合ではない。後続を確保しなければならないからだ。スノーバーとアックスの2つの固定分散でアンカーを構築しメインザイルをフィックスした。中間のKは、ユマールとセルフジャミングプーリーでユマーリングしてもらい、ラストのnoguchik にスノーバーを回収してもらった。スタンディングアックスビレイでラストを確保した。ラストが登りきり、やっと全員で登頂の歓喜に浸る。下山はスキー&スノボで降りた。山頂からの滑走を試みるも、途中で雪が途切れたため、白馬山荘から本格的に滑走した。大雪渓は、所々氷化していたり、ボコボコしていたりして滑りにくかったが、アルプスでの滑走は格別なものだった。Kはスノボで華麗な滑りを見せていた。noguchik も最高の滑りを見せる。幕営地まで滑走し、デポを回収して、午後4時前にはゲートに到着した。次の日に白馬駅まで下山し、山行を終了した。
今回は、我が大学山岳部としては久々の積雪期中央山岳での山行、かつ積雪期バリエーションルートという、極めて野心的な山行だった。求められるテクニックやルートファインディングなどの判断力もレベルの高いものだった。にもかかわらず、行程を無事に完遂したことは素晴らしいことだと我ながら思うし、我が大学山岳部にとっても大きな進歩を見せた山行だと思う。これで満足せず、部として大きな挑戦をこれからも続けていきたい。
コメント
この記録に関連する登山ルート
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良い山行です。少しずつステップアップしてますね。
私たちも35年前、3月中旬にこの主稜から五竜岳まで縦走をしました。
次は、厳冬期にクライミングや縦走をできるように体力をつけましょう。頑張ってください。
遂に積雪期アルプスバリエーションやりました!
次はもっとレベルの高い積雪期山行ができるよう、努力していこうと思います!
こんにちは。シュルンドの所で後続にいた男女4人パーティです。
整地ありがとうございました。
おかげさまで、楽に超えられる事ができました。
大雪渓の滑降、さぞ気持ち良かった事でしょうね
こちらは、大雪渓下部で踏み抜き地獄でしたよ
若いのでこれからいろいろチャレンジできますね!!
楽しんでくださいね!
大雪渓は氷化している部分もありましたが、気持ちよく滑走できました。
これからも、チャレンジ精神旺盛に、無理をしない程度に頑張って参ります!
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