岳沢小屋をベースに奥明神沢ー前穂高岳、西穂高沢ー西穂高岳
- GPS
- 28:59
- 距離
- 9.3km
- 登り
- 2,101m
- 下り
- 2,068m
コースタイム
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2018年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
タクシー 自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
岳沢小屋まではアイゼン不要。3分の2ほどが夏道。小屋から上は、アイゼン、ピッケル必携。 雪不足を心配したが、岳沢小屋のテント場は雪がたっぷり。テント場もきれいな雪のひな壇状に整地されていた。奥明神沢、西穂高沢とも雪は豊富。雪の状況は岳沢小屋のブログに詳しい。 奥明神沢からダイレクトルンゼに進んだ先の、のどの部分は雪が切れていた。岩に氷がついていたが、下から見て右手の岩壁にホールドが豊富なので、苦労せずに登れた。岩壁の上部にはボルトが打ってあり、さらに雪が少なくなった場合の懸垂下降に使えそうだ。 西穂高岳の稜線上は、ほぼ雪なし。西穂山荘から上がってきた人に聞いても、山荘からアイゼンなしできたという。西穂高沢から上がった場合は、沢を登り切ったコルの部分にアイゼン、ピッケルをデポするとよいと思う。 |
写真
感想
好天に恵まれたGW前半。この時期にしか登れない奥明神沢と西穂高沢に行ってきた。テントは岳沢小屋に張る。キャベツやレタス、生ハムなどを持ち込み、雪に穴を掘って保存。贅沢なベースキャンプだ。天気は最高。初日は、小屋のテラスで乾杯、翌日の奥明神沢に備える。
シュラフはモンベルの3番、シュラフカバーを付け、ダウンパーカーとダウンパンツを着込んで寝るが寒い。
夜が明けた。今日も快晴だ。西向きの奥明神沢に朝は陽が差さない。ハードシェルの上下を着て出発。ふくらはぎの筋肉を温存するため、できるだけ踵を着ける場所を選んで足を置き、ペースを作って上がっていく。妻もしっかり付いてくる。いい調子。荷が軽いのもいい。自然に笑みが浮かぶ。
ダイレクトルンゼへの分岐が分かるか不安だったが、トレース明瞭で迷いようがない。雪が切れていたノドの部分も不安なく通過。雪の状態が良かったとはいえ、意外にあっさり頂上へ着いた。白馬の大雪渓や針ノ木雪渓より、斜度はあるものの体力的には楽だと思う。行者小屋から赤岳に登る方がつらい。
下山時、落石3個。一つは、一抱えもある大きな岩。二つはソフトボール大。暖かくなると雪が緩み、岩も動き出す。要注意、要注意。
下りてきて、翌日の西穂高沢に備え、テラスで乾杯。外国の人も多く、おしゃれな雰囲気。ヨーロッパアルプスもこんな感じだろうか。日本人も外国人もみんなサングラスでかっこいい。
薄曇りの予報だった3日目。青空にアクセントを付ける程度の雲で最高の天気になった。西穂高沢の取り付きまでは、小屋から西方向に天狗沢、間ノ沢を越して、直線距離で600〜700メートルほどトラバース気味に下る。途中、ガレ場や灌木帯を避けながらなので、歩く距離はもっと長い。
取り付きまでで汗がにじみ、アイゼンを外してハードシェルの上下を脱ぐ。南東向きの西穂高沢は、朝から太陽が照りつける。汗をかきかき、小さなステップで直線的に登っていく。単調な斜面。登っても登っても、稜線への距離が変わらない。
「らーくっ」との声に見上げると、左右からソフトボールよりもう少し大きな岩が落ちてくる。右側を歩いていた妻が、岩の落下ルートから外れているのを確認し、左側の岩を見るとコースを変えながら、こちらに向かってくる気もする。直前に避けるしかないかと覚悟を決めていると、いったん止まりかけて速度を緩め、左にそれていった。やれやれ。アドレナリンが噴き出して、登るペースが上がってしまった。
稜線は雪なし。アイゼンとピッケルを途中にデポして山頂を往復。快晴だった前日より空気が澄んでいて、富士山や八ヶ岳もくっきり。北側遠方には黒部の名山たちをはっきり見渡せた。
残雪登山を満喫した。GW後半は天気が崩れるらしいが、インドアクライミングでいいや。
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