[海外登山]キナバル山(Mt.Kinabalu)登頂&マヌカン島シュノーケリング
- GPS
- 26:41
- 距離
- 15.1km
- 登り
- 2,118m
- 下り
- 1,958m
コースタイム
2日目:ラバンラタロッジ〜ローズピーク〜登山口(+900m-2300m)
※GPSでルートが取れませんでしたので、tacさんのルートを流用、加工させていただきました
http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-141955.html
天候 | 曇り&晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2011年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
船 飛行機
帰りは関空への直行便で新幹線で帰って来ました。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
とても登りやすい山です。高山病の心配もしていたのですが、ほとんど影響は受けませんでした。 富士山に登れる方なら問題ないでしょう。 むしろあまり山に登っていない観光客の方がへばっているようでした。 |
写真
感想
●はじめに
初めての海外登山に行って参りました!
元々は登山ガイドの山田惇さんがTwitterで呼びかけられて、2月に申し込みをしました。
(早い時期に申し込まないと山小屋が抑えられないのだそうです)。
2011年はキナバルを目標にいろいろ山行を繰り返していました。
10月中に緊急の仕事を終えて、いざコタキナバルへ!
羽田空港が国際空港になってから初の海外旅行、しかも羽田→コタキナバルへの直行便です。
いや〜。羽田は近くて便利ですね。深夜便で朝6時にコタキナバルに到着です。
●10/29(土)
到着して朝飯を食べると、いざキナバル公園へ!途中ガイドさんのお宅にお邪魔してお昼をいただきました。現地の家庭料理ということでしたが、種類が多いので、かなり贅沢なメニューですね。
お米の蒸留酒がうまい。そして完熟バナナは日本では味わえない味の濃さがありました。
公園では前泊で泊まったロッジがとても豪華で、3人で泊まるには贅沢でした。
(ただしシャワーのお湯の出方がいまいち。マレーシアは全体的に建物の作りが雑でした)
●10/30(日)
翌朝はゆっくりと7時半に朝飯を食べてから登山開始です。
キナバル山は6人につき、かならず一人のガイドとポーターをつけるルールになっているそうです。日本だとポーターなんて贅沢だと思いますが、これが彼らの雇用につながっているのは理解する必要があるでしょう(現地の人件費は非常に安い)。というわけで登頂のための防寒着や着替えなどは預けて、軽いデイパックで気軽に登ることができます。ルートの所々に休憩所とトイレ(水洗)があって完全なリゾート登山です。ゴミ捨てなどもあり、ポーターが帰りに引き上げるルールになっているのだそうです。途中、たくさんの南国植物をガイドに教えてもらいましたが、名前はほとんど記憶に残りませんでした(^^;
初日は3200mほどに建ってあるラバンラタロッジで宿泊となりました。ここも含めて大小4つほどの山小屋があり、みんな一泊してご来光アタックを行うことになっています。
ラバンラタロッジは1Fがラウンジになっており、ここでお茶を飲みながらお話をしていました。そして17時前には夕食!なんとバイキングスタイルです。ここはヘリを使わず歩荷で荷揚げしてるのにすごいです。
食事後、18時をすぎてもなかなか日が落ちないのは緯度が低いせいですね。
20時くらいになってようやく就寝となりました。部屋は2段ベッド6人の部屋を借りて寝ました。電気が引いてあり、電気暖房で暖かく眠ることができました。
●10/31(月)
次の日はご来光に向けて2時に起きます。なんと、この時点で食事がでます。あまり食べる気にもならないので、軽くシリアルとコーヒーをいただきました。
そしてヘッドランプをつけて登頂開始。しばらく急斜面についた階段をだらだら登ります。夜空は綺麗で天の川が見れます。オリオンが頭上に見えるのも日本では考えられないことです。最後の小屋を超えたあたりから森林限界が来て、いきなり視界が開けていきます。そして大きな一枚岩の上をロープにつかまりながらゆっくりと上がって行きます。左にはサウスピーク、右にはドンキーイヤーピークがあるのがわかります。あまりにもいいペースで登っていったので、山田氏が頂上での待ち時間で体が冷えるのを心配するくらいでした。そしてローズピークあたりに来るとすでに夜は明け始めてうっすらと景色がわかるようになってきました。ところが頂上の30分手前のところで急に濃霧になり始めました。山田氏は、これはヤバい、ご来光が見えない、と思ったそうです(そうそう何度も来れる場所はありませんからね)
頂上では先行した人で渋滞ができていました。これだけは日本も海外も変わりないですね(^^;
頂上で写真を撮っていると、さきほどの雲が晴れてきてご来光を拝むことができました。左のほうにはセントジョーンズピーク(ゴリラ岩)、そして雲の後に影キナバルも見ることができました。これはなかなか珍しいことだそうです。
しばし景色を堪能した後、下山することにしました。下りはするする降りることができ、1時間半ほどでラバンラタロッジに帰還、ここで本当の朝飯を食べた後に下山を行いました。今回のツアーは山登りをだいぶやられている方が多く、それほど休憩を取らずにするする降りてくることができました。登山口についたのが11:10、コースタイムとしてはなかなかよさそうです。
そこで昼食をとり、今度は海に行くことになりました。車で2時間ほど走ってコタキナバルのベイエリアに入り、小さな船に乗ってマヌカン島に移動です。下界は南国なので暑かったのですが、船はびゅんびゅん飛ばすので、風が気持ち好かったですね。
マヌカン島ではみんな着替えてシュノーケリングをしました。自分も海で泳ぐのは10数年ぶりかな。熱帯魚もよく見ることができて満喫することができました。
1時間ほど泳いだ後はシャワーを浴びて着替えて、コタキナバルに戻り、中心地のデパートでお土産を買い、みんなで海鮮料理を食べに行きました。
ここは生きた魚介類が生簀にいて、それをその場で調理して食べることができます。あわびやエビ、ソフトシェルなど次々と頼んで食べました。どれもとてもうまい料理でした。人数が多いとたくさんの種類が食べられてよいですね。そしてビールは空になると次々に注がれる無限ビール状態でした。
食事が終るとフィリピン祭りなど見学しながら、空港への移動、00:50のフライトで出発しました。
この日の行動は2:00~24:00の22時間連続行動。楽しくてヘビーな一日でした。
●11/1(火)
関空についたのは6:30。ここで山田氏や他のメンバーとお別れして、私と先輩、サブテンさんと大阪の町を散策しました。まずは国土地理院に載っている一番低い山、天保山に登頂、その後なんばに戻って花月でたこ焼きを食べ、そのまま新世界まで歩いて串揚げを食べました。結構足に来ていたので食い倒れというよりは歩き倒れといった感あり。帰りの新幹線は爆睡していました。
●キナバルに興味のある方へ
キナバルは赤道に近く、熱帯ですが四季を通して天候の変動が少ないとのことです(特に雨季とか乾季があるわけではありません)。
むしろ朝は晴れて午後から雨が降るというパターンが多く、ご来光ツアーで山頂で雨に打たれる心配は少ないとのことでした(今回のツアーでは一度も雨に見舞われませんでした)。
つまり、日本の山の紅葉が終わりつつある11月くらいが最適なシーズンではないかと思います。
関東近辺にお住まいの方は羽田のアクセスの良さは便利ですね。飛行機に乗る時間はそこそこかかりますが、現地についてからの移動時間が2時間ほどなので、北海道の山や屋久島に行くのに比べて遜色ないかと思います。食事の味付けは濃い目ですが、日本人に合う味付けだと思います。
登山道は整備されており、頂上まで不安箇所はありません。
海外登山自体ハードルが高いと考える方もいらっしゃると思いますが、思ったよりも気軽にいける場所でした。しかも現地に到着すると物価は日本の1/3ですので、円高を思いっきり満喫できてしまいます。
山田氏はもっとキナバル山はメジャーになってもいいと言っておられましたが、全くその通りだと思いました。このレポートをみて多くの方が興味をもっていただければと思います。
●日本の登山のあり方について
海外の登山を見て、日本の登山のあり方についていろいろ考えさせるものがありました。
日本の山は基本的に登山家のもので、荷物は自分でもっていくのが当たり前、という状態であり、
一般者や外国の方を遠ざけているのかもしれません。さすがにガイドやポーターは人件費が高い日本では難しいですが、もっと気軽に登山を楽しむ環境作りがあってもいいかもしれません。
キナバルは小屋に入る160人程度しか入れず、入山規制をかけている点もいろいろ参考になるかもしれません。富士山は小屋のキャパは十分だとしても、ピーク時の渋滞は目に余るもので、そういった面からも羨ましいと思いました。ただし、キナバルが正解というわけではなく、各国の事情に鑑みて登山のあり方を考えてみるのがいいと思います。
コメント
この記録に関連する登山ルート
この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。
ルートを登録する
登頂おめでとうございます。
私も6月にキナバルに行き、深夜は豪雨&強風で頂上へのゲートが閉鎖され、
山頂に行けなかった少ない人達のひとりです(笑)
雨期・乾期あるけども実際はキナバル山に関しては、季節はあんまり関係ない、と現地の方から聞きました。
比較的年間降雨量の少ない時期だったんですが、言われて納得、と。
登山道は整備されていて登りやすいですよね。
6月に行かれたんですね!天候が悪くて残念でしたね。
私たちが登頂したときは、その1週間前からまとまった雨が降らなくて、山小屋は水不足で問題になっているくらいだとお聞きしました。
そして、下山した後にかなりまとまった大雨が・・・(回避できてよかった)。
天候には恵まれたと思います。頂上の景色は素晴らしいので、また登頂のチャンスが訪れることをお祈りしております。
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する