世界遺産、高野山町石道を登る

2018年06月28日(木) [日帰り]

• GPS: 10:03
• 距離: 27.7km
• 登り: 2,038m
• 下り: 1,296m

コースタイム

日帰り

• 山行: 8:27
• 休憩: 1:34
• 合計: 10:01

距離 27.7km 登り 2,043m 下り 1,310m

8:44 九度山駅
9:11 9:16 慈尊院
11:51 11:57 六本杉峠
12:18 古峠
12:24 13:03 二ツ鳥居
13:25 13:29 神田地蔵堂
14:17 14:20 笠木峠
15:28 15:42 矢立峠
17:50 17:57 大門
18:16 18:32 根本大塔
18:45 ゴール地点

前半は急坂と気温湿度にやられてペースダウン、後半は気力だけで歩いていました

天候

曇り

アクセス

利用交通機関：

電車 バス ケーブルカー（ロープウェイ／リフト）

九度山駅には、特急は止まりません
高野山内はバスが走っていますが、山頂の寺社内とは思えないほど遅い時間帯まで走っているので日帰りでも安心です
※ケーブルカーとバスは、僧侶や学生のために遅くまで動いているようです

コース状況／危険箇所等

一見、登山地図で見ると道がいりくんでいるように見えますが、町石道は看板等がとても良く整備されていて、道迷い等の危険箇所はありません
ただし熊の目撃情報があるので、注意が必要です

その他周辺情報

山頂には宿坊がありますので、一泊して二日目は奥の院や女人道巡りも楽しめそうです
一カ所だけ安価に止まれるビジネスホテルもあります

写真

6/28 7:10

難波駅から、急行で橋本へ

6/28 8:16

橋本駅からは小型の列車に乗り換えです

6/28 8:35

九度山駅へ到着しました
真田丸の影響大ですね
駅舎内にパンフレットが置いてありますが、『高野山町石道をたずねて』のパンフレットは必見です
国土地理院の地図にガイドが載っていて、そこらの登山マップよりはるかに役立ちます

6/28 8:35

このイラストは、ネット上でも公開されていますが、印刷するとちょっと見づらいです

6/28 8:46

駅から九度山交差点の跨道橋まで直結しています
駅と対角線の所へ降りていきます

6/28 8:47

慈尊院と町石道の案内がしっかりとありました

6/28 8:47

近畿自然歩道も手広いですね

6/28 8:52

九度山町観光なら外せない場所、真田庵が見えてきました

6/28 8:53

が、工事中

6/28 8:53

中々ポップな電柱です

6/28 9:11

慈尊院橋を渡れば、境内まであとわずか

6/28 9:12

慈尊院へ到着です

6/28 9:12

門の左側に下乗石がありました
後宇多上皇も御輿に乗らずに、気絶しながら高野山へ登ったそうです

6/28 9:12

6/28 9:12

紀ノ川の方を見ると、こんな感じ
慈尊院と下乗石は、本当は紀ノ川沿いに立っていて、下乗石は2m以上あったとか

6/28 9:13

いやぁ、ようやく山頂の根本大塔へ到着…ではなく、慈尊院内の塔でした

6/28 9:15

慈尊院で道中安全のお祈りをしましょう

6/28 9:17

本堂はこんな感じです

6/28 9:16

こうやくんもお見送りしてくれました

6/28 9:17

いよいよ町石道スタートです
目印は石鳥居

6/28 9:19

石鳥居のすぐ横に180町
五輪卒塔婆形で、信仰心が厚い方は全てにお祈りをしながら登っていくそうです

6/28 9:20

179町は神社を通り抜けます

6/28 9:20

ぽつんとアジサイ

6/28 9:21

鳥居には茅の輪が設けられていました

6/28 9:22

なんと、ここの神様が空海へ高野山を教えてあげたそうです

6/28 9:22

奥には朱色の神殿が見えています
ここでもお参りをしていきます
町石道はここを右に曲がります

6/28 9:24

ここにもアジサイ

6/28 9:26

179町はガレージっぽい場所です

6/28 9:28

少し歩くとアジサイの大群
この階段を登ると別の神社があるようですが、先は長いのでやめておきます

6/28 9:29

コンクリの道がしばらく続きます

6/28 9:35

173町を越えると

6/28 9:37

右側が開けてきました

6/28 9:37

実もたくさん落ちているけどなんだろうと思って歩いていたら

6/28 9:39

柿畑になっていました
なるほど、この時期はこんな小ぶりの青い実が秋には美味しい柿色にそまるわけですね

6/28 9:40

町石は目線より高い場所にあったりして、結構見落としがちです
ちなみに三叉路で進路ではない方向に町石があったりするので注意してください
行き先を示す看板があればそっちが正解です

6/28 9:40

こんな看板がたくさんあるので、道中も安心です
でも熊注意

6/28 9:42

172町を越えると少し竹林です

6/28 9:45

170町へ到着
まだ1.1kmほどです

6/28 9:50

168町のあたりから眺めが良くなります

6/28 10:01

今は原付や軽トラがこの道を走っているようですが、昔はこのレールで柿を運んでいたんでしょうか

6/28 10:04

柿畑を歩いていると体がオーバーヒートしました
高温で湿度100%の中で、急な上り坂を歩いていると、頭が熱っぽくなって、熱中症の様な感じに

6/28 10:05

展望台でまだ冷たいポカリを飲んで体を休めます

6/28 10:14

紀ノ川の眺め

6/28 10:16

10分ほど休んで、再び町石道へ戻ります

6/28 10:17

ここを越えてからなんか変だなーと思って荷物を見ると、帽子と地図が無い！
ザックを置いて慌てて取りに戻って、またバテバテです

6/28 10:29

おいしそうなミカンの販売もありました
もうちょっと小分けなら買いたかったなぁ
グループの方におすすめです

6/28 10:30

駅や慈尊院までの距離が入った看板は結構あるのですが、数少ない、大門までの距離がKmで書かれた看板です

6/28 10:32

きれいに二色咲いていました

6/28 10:32

6/28 10:32

6/28 10:33

6/28 10:33

これは大阪ガスのマーク

6/28 10:35

柿畑を越えると山道っぽくなってきます

6/28 10:36

6/28 10:38

161町の先、少しわかりにくいのですが、看板の矢印に従って左の坂を登っていきます
このまままっすぐ行くと、下り坂なので途中でも気がつくかと思います

6/28 10:39

160町石の目印っぽいのはあったのですが、矢印の方向を探しても見つけられず
これで20町達成

6/28 10:47

榧蒔石なるもの発見
とりあえず見てみます

6/28 10:48

この石の上から空海が榧の種をまいて、貧しかった村が栄えてハッピーとの伝承でした

6/28 10:50

その先には銭壷石
この石の上に壷を置いて、町石道を整備する人に賃金をつかみ取りさせたとか

6/28 10:51

銭壷石の横にはベンチもあります
展望台で休まず来た人にはちょうど良い場所です

6/28 11:02

こんな感じで痛んだ町石は、隣に新しく作り直されていました

6/28 11:02

鳥居の奥には崩壊した祠

6/28 11:03

雨引山分岐へ到着しました
雨引山へ寄り道するほど体力は無いので、まっすぐ進みます

6/28 11:12

150町！

6/28 11:17

148町を越えたところにベンチがありました

6/28 11:20

延々とこんな道が続きます

6/28 11:22

ようやく1里に到達です
4キロの道のり

6/28 11:22

144町と仲良く並んでいます

6/28 11:38

6/28 11:41

140町！

6/28 11:51

137町を越えて六本杉に到着しました

6/28 11:51

丹生都比売神社ここで道がわかれますが、まっすぐ大門目指します

6/28 12:08

130町！

6/28 12:15

ときどきこんなお誘いがありますが、全部スルー

6/28 12:18

120町の古峠へ到着しました
ここから高野線へエスケープできます

6/28 12:22

ニョロニョロ

6/28 12:23

えさを探しているところを邪魔したようです
ごめんなさい

6/28 12:26

122町のところに展望台があります

6/28 12:26

AEDも完備！

6/28 12:26

天野の、のどかな風景が広がります
のんびりとお昼ご飯タイム

6/28 13:06

すぐ横には二つ鳥居がならんでいます
何も書かれていませんが、丹生都比売神社の鳥居だとか

6/28 13:07

ここからも丹生都比売神社へ行くことが出来ます

6/28 13:07

左の大門へ向かって進んでいきます

6/28 13:15

116町の所に、白蛇の岩がありました
白い蛇を見ると幸せになるそうですが、さっき見たのは普通の蛇だなぁ

6/28 13:20

113町を越えると、右側にゴルフ場が現れます

6/28 13:23

ゴルフコースの一部が登山道に入り込んでいて、ゴルフシューズのまま登山道へ入ってきます
なんだか、興ざめな風景

6/28 13:27

111町手前にトイレがあります
見た目と違って、とても綺麗な水洗トイレです

6/28 13:28

6/28 13:29

神田地蔵堂

6/28 13:29

神田の田園です
丹生都比売神社へ納めるを作るためにこんな地名になったそうです

6/28 13:34

110町！

6/28 13:36

2里までやってきました
まだ5分の2と思うと、先は長いです

6/28 13:48

ついに百町到着

6/28 14:07

90町！これであと半分です

6/28 14:13

89町を越えたあたりで杉林から雰囲気が変わります

6/28 14:16

86町の笠木峠です
ここからも高野線の駅まで行けますが、道が荒れているそうです

6/28 14:34

80町！

6/28 14:49

80町を越えたところで、再びオーバーヒート
ちょうどここが風の通り道になっているようで、座って一休みして、服と靴下を乾かします
風がやむことなく、とても涼しいポイントでした

6/28 15:05

72町へ到着
36の倍数ということで

6/28 15:05

3里になりました

6/28 15:09

70町！

6/28 15:09

ずーっとこんな杉林

6/28 15:19

65町辺りから、下に国道が見えてきます

6/28 15:28

矢立に到着しました
ここで国道を渡ります

6/28 15:42

ちなみにこの60町石はわかりずらいのですが、交差点の角にあります

6/28 15:28

まだ先は長いので気を引き締めます

6/28 15:38

焼き餅売ってます

6/28 15:39

道がわかりにくいので、看板をしっかりと確認します
ちなみにここには自販機が各種そろっているので、冷たいリアルゴールドを一気のみ

6/28 15:52

55町の先に、袈裟掛石があります
ここが清浄結界です
くぐると長寿になるそうですが、地震が続く昨今、やめておきます

6/28 15:58

54町の先には押上石
空海が母親をかばう為に持ち上げたそうです

6/28 15:58

ここのベンチに座るのは、少し勇気が必要です

6/28 16:07

50町！

6/28 16:29

40町のところで再び国道を渡ります
ここはただの横断歩道なので、自販機やお店はありません

6/28 16:30

道路を渡ると、右側が開けていました
緑の山が何層にも見えています

6/28 16:31

そして看板に気を取られて40町の写真を取り忘れ

6/28 16:31

この付近だけ遊歩道っぽい感じです

6/28 16:35

多分、車から展望台に登る人の為？

6/28 16:35

たくさんの山が重なっています

6/28 16:35

6/28 16:35

一応、こんな感じらしい

6/28 16:40

この辺の町石は、国道沿いにあるので、登山道からは見えません
一応、37町らしい
そして、一里石がどこにあるかわかりませんでした…

6/28 16:50

陽が長いとはいえ、そろそろ太陽も傾いてきています

6/28 16:55

30町！

6/28 17:01

28町の先には鏡石
鏡のように平らだからと、身も蓋もない言われです

6/28 17:05

27町の辺りで、側を小川が流れています
大門へ入る前に、ぬかるみで汚れた靴を少しすすぎます

6/28 17:19

20町！

6/28 17:38

12町のあたりから、勾配が急になってきます
疲れた体にむち打ってもうひとがんばり

6/28 17:43

10町！
あとはカウントダウンするだけ

6/28 17:44

と思ったら、さらに急な階段が先を阻みます

6/28 17:53

8町のこの坂道を登り切ると

6/28 17:54

どどーん
突如現れた大門のすごさに圧倒されます
いやぁ、がんばって登った甲斐があった

6/28 17:54

山頂は24.9度
下界よりは涼しいですが、山登りには少し暑い

6/28 17:56

そして7町がわかりにくいのですが、大門から国道を左側に進んだところにありました

6/28 17:55

それにしてもでかい！

6/28 17:57

6/28 17:57

6/28 17:58

6町からは大門の中です
町石とアジサイ

6/28 18:00

境内に入って振り返ってみました

6/28 18:01

6時を過ぎているので、ほとんど人がいません

6/28 18:04

途中に弁天さんがありました
朝日・夕日のベストスポットにも選ばれているそうです

6/28 18:04

アクセスも抜群です

6/28 18:07

3町

6/28 18:12

1町がわかりにくいので、この看板を探しましょう

6/28 18:12

そしてこれが1町！
長石としては、これが最後になります
180個もよく立てた物です

6/28 18:13

壇上伽藍へ到着しました
最初、違和感があったのですが、この中門は三年前に再建されたのだそうです
前回来たときは無かったので、いつのまに！という感じです

6/28 18:14

表と裏で、違う像でした

6/28 18:14

6/28 18:15

6/28 18:15

6/28 18:15

金堂へお参りします

6/28 18:16

こんな時間のおかげで、なんと世界遺産を独り占め!
この根本大塔が、起点の0町なんですね

6/28 18:19

三鈷の松です
普通とは違って、三葉の松葉が混ざっているらしいのですが、
地面をしばらく探しても見つけられませんでした
残念

6/28 18:21

夕日が当たって、根本大塔が神々しく見えました

6/28 18:22

ライオンズマンションです
嘘です

6/28 18:22

六角経蔵です
下についた取っ手を押して、一周廻すと全てのお経を唱えたのと同じ意味を持つそうです
前回人がいっぱいであきらめたので、今日はありがたく廻しました
そういえば、京都一周トレイルでもマニ車を廻したので、2回唱えたことになるのでしょうか

6/28 18:29

中門の外には、またもや弁天様

6/28 18:32

根本大塔から進むと、奥の院への町石が始まります
宿坊に泊まって、二日かけて回るのも良さそうですね

6/28 18:34

6/28 18:36

太上天皇寄進とは…

6/28 18:41

さすがに金剛峯寺の門は閉まっていました
豊臣と三つ巴の家紋が下がっています

6/28 18:44

バスの本数が多い、千手院交差点まで来ました
ちなみにここには川が流れていて、本当に橋があったそうです

6/28 18:46

今日は、ここでゴールです！

6/28 19:12

バスでケーブルカー駅に移動します

6/28 19:26

懐かしい、昭和天皇が行幸されたときの写真が展示されていました

6/28 19:27

まだ、ワープロも一般的でなかった頃ですね

6/28 19:29

高野山大学っぽい学生数人とケーブルカーに乗り込んで、

6/28 19:38

6/28 19:38

極楽橋へ到着です
いやぁ、今日は疲れた！

撮影機器：

Canon PowerShot S120 Canon

装備

個人装備

座布団 レジャーシート ツェルト ファーストエイドキット ザック サコッシュ ストック ヘッドランプ 熊よけ鈴 地図（地形図） ガイド地図（ブック） ウェットティッシュ 傘 筆記用具 財布 タオル スマホ タブレット GPS時計 USBバッテリー カメラ カメラ予備電池 帽子 レインウェア 防寒着 グローブ 虫除け 日焼け止め カイロ 飲料 行動食・非常食 昼ご飯

感想

Pentium

以前行った高野山に、ケーブルカーではなく参詣道から行ってみたいと思いたちました
事前に高野山の情報を見て気分を高めてから行ったので、見る物がいろいろと歴史を感じられて楽しく登ることが出来ました
特に、必死の思いで登りきって、目の前に突如現れる大門を見た時の感動は、国道側からの移動だと味わえないと思います
本当は胎蔵曼荼羅の町石道を越えて、金剛界曼荼羅である奥の院を目指すべきなのでしょうが、へたれてしまいました
近代的なウェアや道具もなく登っていた昔の人はすごい！