川久保渓谷〜釈迦岳〜ポンポン山〜大原野森林公園西尾根ルート
- GPS
- 07:09
- 距離
- 18.9km
- 登り
- 831m
- 下り
- 964m
コースタイム
- 山行
- 6:34
- 休憩
- 0:36
- 合計
- 7:10
天候 | 晴れ/曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2018年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
阪急バス - 南春日町〜阪急東向日 280円 |
コース状況/ 危険箇所等 |
本来なら、一般の登山道は標識がきっちりとあり、明瞭で歩きやすい区間が大半です。 所々で少し気を付けるべき箇所があるかなという程度です。 しかし、先日の台風21号によると思われる影響が各所に発生しており、程度に大きな差があるものの、これまでとは違う対処が必要となっています。 多くの人が通ると思われる縦走路は整備が進んでおり、倒木は所々で多くあるものの、通行への影響は少ないです。 川久保渓谷ルートは倒木が多数ありますが、それなりに通行者がおり、ほぼ踏み跡が形成されつつあり、邪魔な枝などは除去されています。 通行には多少の困難を伴いますが、悪路の通行の経験がそれなりにあれば、十分に対処は可能でしょう。 ただし、新たな落石などがあるようだし、倒木も一応のバランスで安定しているだけで、何らかのはずみで二次的な崩壊の可能性はあるはず。 リスクはつきまとうと思われます。 大杉から大沢へ向かうルートについて、途中までですが。 今回は一般のルートではなく、トラバース道を経てから下るルートを通っています。 トラバース道にも倒木があり、通りにくい状況でやや強引に迂回しています。 下りにかかってからも倒木はあり、沢へ逃れたりしながら苦労しつつの迂回になります。 一般のルートと合流後はさらにひどい状況で、普通なら通行するべき状態ではありません。 途中までは通行の痕跡すら見られませんでした。 引き返すのも大変なので通過するという判断をしましたが、このような状況での通行に慣れている人以外は絶対に歩かないでおくべきでしょう。 途中からは通行の痕跡がありましたが、かなり苦労しています。 上にも記述した通り、二次的な崩壊の可能性などを考慮すると、安全に通行が可能と確認されるまでは通行するべきではありません。 その他のルートについても、写真のコメントなどを参考にして下さい。 普通の対処で十分だと思われますが、個人的な主観が混じっている判断でしかありません。 この山域に限らず、各所で普通とは違う状況になっているようです。 当たり前ですが、状況は時間の経過と共に変化するはずです。 自分の経験や技量に照らし合わせた上で、状況を把握し、早めの撤退も含めた判断ができるよう、柔軟な予定を立てるようにしたいですね。 まあ、最もそうできなさそうなのが自分のような気もしますが。 |
その他周辺情報 | トイレ - 大原野森林公園の森の案内所 |
写真
感想
9月上旬の台風による被害で、京都北山へのアクセスは限定されたまま。
週末は雨天続きで、もどかしいままに季節は先へ進みつつある。
そんな中、この3連休はまずまずの好天が見込まれる状況。
次週は遠出の予定で、普段通りの山行はできず、連休中に何とか2回の山行をしたい。
そんな中で答えをはじき出し、今回はポンポン山へ。
今年はまだアケボノソウの花を見ておらず、昨年の山行でチェックしていた辺りを歩いて、アケボノソウの花を観賞しようという算段。
翌日にも山行に出かけるのを考慮し、いつもよりも短めの山行となるように予定を設定?
他にも5人ぐらいの乗客を乗せ、川久保バス停に到着。
ここからスタートのはずだけど、カメラのシャッターが作動しなくて、軽くパニック状態。
シャッターモードが変になっていたようで、修正し、スタートです。
川久保尾根ルートを進むはずだったのだけど、バスに乗車中に気持ちが揺らぎ、登山口で予定変更を決定し、川久保渓谷ルートへ。
早くも減点対象の行動です。
ゲートに注意喚起の掲示があるものの、特に問題のない道が続きます。
しかし、程なくして倒木が見られるようになり、モードを切り替えます。
ややこしく倒木が連なっている辺りで判断を誤り、どちらにも進みにくい。
仕方がなく、沢へ下り、少し先で道へ戻ります。
先行されていた方に追いついて、少しお話しをしつつ、情報交換。
その先も倒木はかなり多く、荒れています。
しかし、それなりに通行の痕跡が残っているし、邪魔な枝などは処理されており、諸々の対処は必要だけど、何とかなりそうとの思いで前へ進みます。
路面に落石があり、二次的な崩壊がやはり気になります。
所々で苦労するけど、どこか楽しむような感覚を伴いつつ歩き、林道分岐に到着。
何度となく通っている水声の道方面は引き続き荒れているように見える。
そちらへは向かわず、右折して、大杉方面へ。
こちらの倒木は少なめです。
昨年は開花前の時期だったせいで見つけられなかったアケボノソウを発見。
ここまでの苦労が報われたかな?
大杉に到着し、小休憩。
ここまで来てから下って行く人は少ないはずだけど、引き続きアケボノソウを見つけるべく進むため、大沢方面へ下ります。
一般のルートではなく、バリルートへ。
トラバース道区間には邪魔な倒木があり、もがくように迂回したり、枝にスリスリされながらの正面突破だったり。
谷沿いのルートに何とか合流し、ここも荒れているなと思いながらも下って行きます。
予想以上に荒れていて、冷静な人なら引き返しそうな箇所が連続するものの、もう自分を見失っているのか、変な衝動のままに前進します。
谷へ逃れたりしつつ、性質の悪い倒木をやり過ごします。
一般のルートに合流し、ここからはマシになるかと期待していたものの、倒木の規模は逆に拡大しており、ある意味で感動すら覚える情景です。
左右の斜面からの倒木が重層的に連なっており、道はほとんど見えず、どこを進むかを手前から見据えた上で前進します。
通行の痕跡すら見当たらず、かなり不安な状態です。
跨いだり、くぐったり。
倒木の上から別の倒木へ、綱渡りっぽく。
途中で通行の痕跡が見られるようになり、少し気分が楽に。
でも、倒木は変わらず連なっており、自分なりの判断を交えつつ対処して行きます。
濃厚な難路区間を終えると、さっきまでの光景が信じられないぐらいに以前のままという区間があり、自然の複雑さに戸惑いを覚えます。
少し下り、林道との合流地点に到着です。
その先の大沢方面は倒木が見られ、それなりに荒れていそう。
そちらへは向かわず、鋭角的に左折し、京青の森方面へ。
倒木は多いけど、さっきまでの異様さはなく、普通に対処して進みます。
途中でそれなりの年配の方が下って来られ、少しお話し。
普段なら挨拶だけなんだろうけど、同じ苦労をしているという共感があったんでしょうね。
京青の森に到着し、少し下った位置の湿地を観察。
アケボノソウは一株のみ。
少し登り返して、ベンチにて昼食です。
釈迦岳への道も倒木は多いけど、目印のロープで新たなルートが設定されていたりで、通行への支障はほとんどなし。
所々で顕著な爪痕を見つつ進み、釈迦岳山頂に到着。
その先の縦走路も同じような状況で、改めて強い台風だったと思い知らされます。
通行への影響は除去されており、程なくしてポンポン山山頂に到着です。
ここまでの荒れ具合が信じられないぐらいに山頂は普段通りの賑わいです。
それぞれに苦労をしつつ登頂されたんでしょう。
でも、最も苦労したのは誰なのかな?
山頂を後にし、西尾根ルートへ。
ほぼ以前のままという感じの状態が続き、リョウブの丘を経て、どの辺りからか倒木が増して来ます。
福寿草の保護区域の近くの小ピークは西尾根ルートのお気に入りの場所なんだけど、来る度に雰囲気は悪くなっており、以前の伐採と台風による倒木との相乗効果で、以前の面影はなし。
その先の伐採が進められた辺りは道が分かりにくくなっており、結局はアセビが繁茂する事になるんじゃないかと思いながら通過。
森林の若返りや山野草を増やそうとの意図で伐採を進めていると思われるけど、送電線の下の伐採地を見ても分かる通り、単に伐採しただけだと、生育環境を選ばなさそうなアセビに新たな生息地を供給するだけなんじゃないでしょうか。
モヤモヤしつつ進んでいると、大原野森林公園の森の案内所の閉所が解除されているかどうかを確認していなかったのに気付きます。
どうかなという感じで、森の案内所に到着。
すでに開所しており、安心して休憩です。
森の案内所を後にし、いつもの小塩山の登山口を恐らく初めて見送り、府道を進みます。
今後のために小塩山へ取り付き可能な所を探りつつ歩きますが、『入山禁止』の看板が大きく主張しており、この辺りから登るのは良くなさそう。
沢沿いの道を歩き続け、杉谷方面への分岐に到着。
通行止となっている道を少しだけ進み、左折。
無縁塚はインパクトのある光景で、その先は良い雰囲気。
高度感のあるトラバース道となり、ジグザグ道を下って行きます。
金蔵寺の手前に下り着き、そちらには寄らずに引き続き東海自然歩道を下って行きます。
バスの便に間に合うかが微妙なので、時計とタブレットをにらみつつ駆け気味で進みます。
今回も舗装路区間で左足の足首付近が痛み始め、翌日の山行へ影を落とします。
何とか間に合い、南春日町バス停に到着し、今回も無事にゴールです。
色々とある中で、今回はアケボノソウを見るべく、つなぎ的な山行のはずでした。
しかし、過去のどの山行よりも精神的に追い込まれるぐらいのものとなりました。
倒木に二次的な動きがなければ大丈夫だろうと判断し、ヒヤリとするようなミスもなかったのだけれど、先を見通す事ができず、戻るのも相当の苦労になると分かっている状況というのは、本当に厳しいものがあるなと実感しました。
心が折れかけたのではなく、折れた心を見つからないように隠しながら歩いていたのかも?
山行における自分の忍耐力を客観的に捉えるのは難しいけど、浅い経験ながらも、それなりの苦労を経て来たはず。
でも、今回は本当に不安でした。
今回は大丈夫であっても、次はどうなのか?
あの台風による被災地を歩く際には、目の前の対処だけでなく、より大きな二次的な崩壊に気を付けておく必要があると思わされました。
結局、この山行での疲れは顕著と判断し、当初に予定していた翌日の山行は中止。
鈴鹿の霊仙山の予定でしたが、今月中に何とか。
コメント
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酷い状況ですね
川久保渓谷ルートは好きな道なんだけど…、
こんなひどい状況だなんて…。
だけど、vgさん、すごい倒木越え、
本当にお疲れ様でした。
私なら、到底、無理、無理
この秋は、アケボノソウもキタヤマブシも諦め
何とか、千振だけでもぉ…、です。
金蔵寺から小塩山へは、ちょっと用事もあり、
秋の間に行かねばなので、大変参考になりました。
ありがとうございます。
怪我とかしないようお気を付けくださいね。
本当にひどかったです。
以前の姿に戻るのは難しそうで、どれだけ爪痕が薄れるものなのかという感じかな?
地元の人を中心にたくさんの人が行き交う平和な山だったんですけどね。
こんな事になってしまうとは。
ある程度の想像をしていたのだけど、明らかにそれを超えていました。
愛宕山の梨ノ木谷もこんな感じなのかな?
川久保渓谷ルートは歩く人がそれなりにあるせいか、通行自体は何とかなる感じです。
ただ、倒木は一応の安定状態にあるだけだろうし、落石とかも考慮すると、大雨後とかに歩くのは止めておくべきでしょう。
大杉から大沢への下りはどうしようもないぐらいにひどかったです。
一般のルートと合流した直後ぐらいで木が裂けるような音が響き渡り、逃げ去りたいぐらいでした。
気を付けて進んでいても、倒木が降り注いで来たら、もう終わりですもんね。
自分も含めて、どんなリスクがあるかを改めて考えた上で山行に臨む必要がありそう。
heheさんも慎重に。
アケボノソウはどこかで見られるんじゃないですか?
暑い日が続いたせいか、まだ咲き始めぐらいっぽいですし。
センブリはまだ見た事がないので、何とかと思っているけど、どうなりますか。
少しずつでも山が以前の姿に戻って行くのを実感できるよう、今の姿をきっちりと見ておきたいと思います。
安全第一を忘れないように、ですが。
聞いていたより川久保渓谷ルートは被害が大きいんですね。
西尾根は、そこそこ大丈夫でしたけど、いろんな方のご尽力があるものかと。ポンポン山でお逢いした方もノコギリをお持ちでした。
これだけ丁寧に詳しくアップして下さると、ここへのプランニングされている方の大きな情報ですね。
PS タブレットをお使いとのこと。何インチの持って行かれているんですか?確か以前書いておられた記憶があるんですけど…
7インチのタブレットで試してみたことがあるんです。凄く見やすかったですけどやっぱり重いな〜って。みちびきも対応していたんですがGPS機能は、もう一歩でした。
遠出をしていたせいで、返信が遅れてしまいました。
ごめんなさい。
川久保渓谷の被害は甚大ですね。
それなりに通行する人がいるせいか、少しずつ踏み跡が形成されつつあるようです。
邪魔な枝などもある程度は処理されており、悪路を歩いた経験がそれなりにあれば、十分に対処可能だと思います。
ただ、レコにも書きましたが、二次的な崩壊の可能性はまだ十分にありそうなので、その辺りを承知した上で歩くかどうかの判断になりそう。
林道分岐から上、水声の道方面は確認しておらず、同程度の荒れ具合を覚悟しておく必要がありそう。
これを見ている全ての人に対してのコメントになりますが、少しでも不安を感じるようであれば、当分はこのルートを歩くのは避けるべきでしょう。
大杉から大沢へ下るルートはさらにひどく、かなり進みにくい状況です。
あの台風後に歩いてみて、通行しやすいように処理がなされているのを各所で目にして、本当にありがたいと感じます。
僕は所々で思いつき程度に邪魔な枝を脇に放り投げるぐらいしかしておらず、レコの情報で少しでも貢献できていれば幸いです。
自然の力によるものなので、どうしようもないのかも知れないけど、植林帯での被害の度合いが明らかに高いのを見ると、日本の山の姿がどうあるべきかというのを改めて考えさせられたように思います。
タブレットは『iPad mini』を使用しています。
何インチなのかは完全に忘れていたけど、調べてみると、7.9インチのようです。
持ち運びを考えると、もう少し小さい方が良いけど、総合的に判断すると、これぐらいが丁度良いのかな。
慣れの部分もあるのかなと思いますが、どうでしょう?
スマホだと適当にポケットに入れれば良いのだろうけど、タブレットだとどこに収納するのかが問題で、僕の場合はウエストポーチを使っています。
これがあるせいで、ザックのウエストベルトが締めにくく、肩に疲れを感じる時以外は締めていません。
なので、負担が分散せず、良くない状態で歩いているはず。
以前はしんどいなと感じたけど、それにももう慣れちゃった感じです。
長い目で見ると、やはり改善しておきたいので、何か良い方法を考えたいですね。
遠征されてたんですね。いいな〜
山歩きのサブバッグについて。いろいろなものを使ってきましたが、最近はこの二つになっています。
1.サコッシュ
これは、貴重品、おやつ、行動食、スマホなどなど入れて使っています。
ザックをデポするときにも役立ちますし、ロープウェイや登山バスなどのチケットを買うときなんかは便利です。
色々見ていて、価格と内容を検討するとカリマーのものが良かったです。主に日帰りで使っています。小屋泊まりの時なんかでも、軽いのでザックの雨蓋に入れといたりとか。
2.チェストバッグ
小屋泊まりなど遠征の時に使っています。上記のもの以外に、コンデジも入るんでいいです。私は、mountaindax アルパインチェストバッグ(M)を改造して使っています。ザックのショルダーに取り付けるところをバックルに交換して外しやすくしたり、歩いているときにぶらぶらしないようにウエストベルトに小さなバックルとベルトで固定したりと。
ショルダーバッグにできるベルトが付属していますので、デポ時に取り外して使えるんでいいです。
難点は、岩場などの降下時に足元が見にくいときがあることでしょうか。
パゴワークスのは良いですが高すぎるし、ノースのはチョット小さい。
山レコで知り合った方は、バーグハウスのを使っておられました。
個人的意見ですが、いろいろと使っての現在のスタイルなので、ご参考になれば幸いです。
参考URL
http://www.karrimor.jp/products/detail.php?product_id=801
https://kurashi-no.jp/I0016755
今回も家族での遠征で、体の具合に不安のある父を考慮しての行程となっており、普段のようにしっかりと歩く感じではなく、半ば観光に近い雰囲気を漂わせた人達に混ざっての山行でした。
とは言え、普段とは全く違う雄大な風景に改めて圧倒されてしまいましたが。
実際の山行は1日だけで、それ以外の写真をどうするかとかを考えた上で近いうちにレコをアップできればと思っています。
丁寧な情報、ありがとうございます。
どのような物が良いのかの取っ掛かりから考える必要がありそうだったので、気にすべき点など、実際に使用しての意見はありがたいです。
自分に必要な要素が何なのかとかを洗い出すのに参考になるはずで、色々と検討させてもらいます。
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