-季節外れの暑さ-ハセツネ2018
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- GPS
- 16:19
- 距離
- 63.4km
- 登り
- 4,852m
- 下り
- 4,842m
コースタイム
- 山行
- 10:30
- 休憩
- 0:29
- 合計
- 10:59
- 山行
- 4:54
- 休憩
- 0:08
- 合計
- 5:02
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2018年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
・台風による崩落箇所があり、迂回路が設置されていました。 |
写真
装備
個人装備 |
キャップ 2
メガネ 1
アンダーウェア(スキンメッシュT) 1
Tシャツ 1
ショーツ 1
ハーフタイツ 1
ゲイター 1
指ぬきグローブ 1
ソックス 1
靴 1 HOKA ONEONE CHALLENGER ATR 4
レインジャケット 1
ザック 1 ULTIMATE DIRECTION HARDROCKER LIMITED EDITION VEST 2017
ヘッドライト(ぺツルNEO+) 1
ヘッドライト(ペツルMYO) 1
予備電池(ぺツルNEO+) 1
ファーストエイドキット 1
レイングローブ 1
パワーメッシュ インナーグローブ 1
トレッキングポール(ウルトラディスタンス) 1
ソフトフラスク(500ml) 2
ハイドレーション(2l) 1
Mag-on 18
ランチパック 1
芍薬甘草湯 1
ムサシ・NI 8
ミニクリームパン 3
コーラ(280ml) 1
塩熱サプリ 1
ベスパハイパー 4
gopro6 1
携帯電話(iphone7) 1
時計(エプソン U-350) 1
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感想
10月7日、ハセツネ当日、季節外れの30度を超える暑さ、ハセツネに参加するのは3回目だが、何気に涼しかったためしがない。
台風などでレースが中止になっている大会もある中、大会が開催されることは幸せなことであるが、今年も厳しいレースになりそうである。
装備品
ハセツネは、食料、装備一切を背負わなければいけない大会である。なので、携行品の良し悪しで、完走の明暗が分かれる時もある。それがまた奥深くて面白い。そういう意味では準備の段階で大会が密かに始まっていると言えるだろう。毎回毎回新しい発見をがあるのがまた楽しい。
今年は暑いので、水分は3リットル以上持つことにした。うーん、水3リットルはやっぱり重い。
スタートから第1関門 浅間峠
13時スタート、最近、トレッドミルばかりで、外を走っていなかったので、重い荷物を背負って走れるか不安だったが、意外と走れるものだ。ひとまず広徳寺付近までは歩かず進めた。
まあ、今年も先が長いので、第1関門・浅間峠までの序盤は無理しないように心がける。渋滞箇所については2箇所あった。広徳寺付近の林道と今熊山から先の崩落箇所だった。いつもより渋滞時間は少なかった印象であったがどうだろう?
崩落箇所では"ミスターハセツネ" 奥宮俊祐さんと"しんどい時には、魔法の言葉「きっと気のせい」と思えと言ってくれる"の北島良子さんがボランティアとして声援を送っていた。奥宮さんはエントリーリストには載っていたけど、今年は走らないみたいだ。奥宮さんとハイタッチして元気をもらう。
その先、入山峠、市道山分岐と順調に進み、15km地点醍醐丸の登り、しんどかったけど、何とか登る。いつもながら、醍醐丸では多くの人が声援を送っている。ここの人出はコース上で一番すごいと思う。
ここで、少し早いがヘッドランプを頭に装備、腰にはスタート時からヘッドランプをつけているので、今回は頭だけでも良いのだ。
醍醐丸から先、連行峰、生藤山やらと、小ピークが続く、徐々に疲労が出てきた。登りに差し掛かると、時折、立ち止まることも多くなった。2年前のハセツネで意識が朦朧としたことが頭をよぎる。それでも、ジェル、クリームパンや水分を取りつつ、何とか一歩一歩前に進む。
自分が選手の列の先頭でボトルネックになると精神的にしんどいので、後続選手が来る度に先に行かせ、マイペースを堅持。その後、何とか、第一関門の浅間峠(22.66km)に到着した。
浅間峠では、早くも補給食のランチパック(タマゴ)とコーラを補給。
いつもは三頭山登頂後にコーラは飲んでいたのだが、これから向かう三頭山の登りに向け、矢も盾もたまらず、飲んでしまった。コーラはもう一本持ってくればと後悔した。ランチパックは意外と食べれ、次回はもう一つ持とうかと思ったくらい美味しかった。
コース最高峰 三頭山
浅間峠からストックが使用できる。登坂力に劣る自分にとってはなくてはならない装備だ。ストックを両手に持ち、ボラの人の声援を受けながら、第1関門を出発し、漆黒の闇の中を分け入って行く。今年の夜も長くなりそうだ…。
毎年、三頭山の登り手前までは、闇の中、景色もわからず進むので、心が折れそうになる。ただ、マイペースを貫くことこそ、ここでは重要で、列の最後尾をひたすら進むのみである。
そうこうしてるうちに、道端に選手たちが屍のように横たわる様を頻繁に目撃するようになる。今年は例年になく、ゲーゲー、気持ち悪そうに吐いている人が多かった。
また、西原峠(32km)のボラの人に、この時点で水が切れた旨を深刻に相談している選手もいた。第2関門(42km)までは約10km、この選手は果たして辿り着けたのだろうか…。
それだけ今年は過酷な大会なんだなと感じた。みんな我慢比べだ。
三頭山への登り、自分が先頭で登る感じ、誰も抜こうとしない。みんな辛いのは一緒なんだと思った。
上を見るとその登りの長さにガッカリするので、浅間峠から先の登りは常に近場を見る感じで下を見ながら黙々と登った。
21時31分 コース最高地点 三頭山山頂(36.32km)に到着。ここからはゴールまで下り基調になる。ミニクリームパンを一個食べて、休憩もそこそこに先を急ぐ。
しかし、下りは楽になるはずなのに、三頭山の登りで相当消耗したらしく、思うように力が出ない。ヤバイ、第2関門の月夜見山第2駐車場(42km)まではあと5km以上ある。
下りながらいろいろなことが頭に浮かぶ、「このままで完走できるだろうか?」、「ジェルが18個で足りるだろうか?」、「リタイアするとなるとどう帰るんだろうか?」など、「いかんいかん」、気持ちを奮い立たせ、前に進む気持ちだけは切らさないよう心がけた。
ロングレースでは耐え忍んでいると、途中で復活することは多々あるので、それを信じて進み続ける。
三頭山(標高1527m)から比較的急な登山道を下るわ下る、387m下り、鞘口峠(1140m)へ到着。
ここでも応援してくれる人が多くいる。普通ならここで気持ちにスイッチが入り、次のピークへ向かうのだが、自分はストックを頼りに今にも止まりそうな速度で登りに差し掛かる。
しんどい、とてもしんどい。後から来た人にはどんどん抜いてもらう。もうヘトヘトだ。
鞘口峠から第2関門までの約4km、コース的にそれほど厳しい行程ではないのだが、疲れていることもあり細いトラバース道も続くため、気を抜くと谷側に落ちるのではと思い、注意して進んだ。
トレイルから奥多摩周遊道路に出ると、第2関門は間近だ。ロードに出ると平坦なので走れる、ちょっと調子が出てきた。
しばらくすると、真っ暗な山の中、ロードの遥か先に煌々とした灯りに照らされた第2関門 月見野第2駐車場(42km)が見えてきた。スピードを上げる、元気が出てきた。
第2関門 月見野第2駐車場
ハセツネはコース上に、他者から補給を受けれるエイドステーションは存在しないが、第2関門だけは、唯一、飲物(水又はポカリ1.5L)がもらえる。
スタート時、フラスコ(2個)に1L(麦茶500mL、ポカリ500mL)、ハイドレーションパック2L(ポカリ)の水を持っていたが、フラスコの水はすでになくなっていた。
ハイドレはまだ1.5Lはあったので、フラスコに水を1Lだけもらうことにした。甘いジェルを食べ続けて味覚がおかしくなっていたので、ここからは水が非常に美味く感じた。また、この先はコース上に湧水も2箇所あるので、それを飲むのも楽しみになった。
休憩用に用意されたブルーシートの上に座り込み、最後のミニクリームパンを食べ、第2関門を出発した。
御前山の登り
前半のボスキャラが三頭山(標高1527m)だとすると、後半のボスキャラは御前山(標高1405m)である。御前山へは4km弱のだらだらと長い登りが続き、いつもはヘトヘトになって登るのだが、今年は補給した水とジェルを摂りながら、前を行く選手に続き、途中も立ち止まらずいいペースで登り切れた。第2関門で補給した水が美味しく、俄然、元気が出てきんだと思う。今思えば、これまでの不調の理由は脱水症状だったのかもしれない。すでにハイドレのポカリは不味く、ほぼ重りと化していた。
後半は走れるコース設定
御前山からは大ダワまでは、下り基調、ほぼ問題なく進めた。
大ダワ(49.77km)には01:27に到着。ここまで来れば、ほぼ完走は見えてきた。
最後の大きなピーク 大岳山(標高1266.4m)までは比較的走れるコースである。去年は人が多く、あまり走れなかったので、今年はできるだけ走ってここで時間を短縮したいと思った。
大ダワを出てしばらくは、前に4、5人の人が前にいたが、早々に先に行かせてもらい、そこからはほぼ単独で闇の中を気持ちよく走れた。ここのトレイルはほぼフラットなので好きなコースだ。ここはレース中、唯一、最後の下り金比羅尾根より楽しく走れたと思う。
大岳山への登りは意外とあっけなく登頂。ここになるとほぼ完走できることが計算できたので、あとは去年の自己ベストを更新できるか気になってきた。
大ダワ-大岳山区間で結構走れたので、時間的に短縮できたかなと思ったけど、残念ながら去年のコースタイムは上回っていなかった。それでも、今年のこの過酷なコンディションの中、この程度の遅れで完走できるなら、御の字であると気持ちを切り替え、大岳山を後にする。
大岳山からの下りは岩場が多いので、注意を要する場所だ。怪我しないことも一つの目標なので、下り基調だが無理はしなかった。結構な10人以上の集団が大岳山から降ってきたので、先に行かせる。
今年から大岳山荘付近に新たに水場ができたようで、ここでは10人くらい水を組むのに行列ができていた。ここはあまり「水質的にどうなんだろう?」というボラの人の話があったので、いつもの綾広の滝の付近の水場で水を汲んだ。
綾広の滝は安定の水量、水の美味しさで、行列もしていなかったので快適であった。水をその場で500mL以上飲み、さらに顔、手を洗い、リフレッシュ。生き返った〜。毎年ハセツネになると水のありがたみを実感する。ほんと水って美味しい。
靴の相性
大岳山からは本格的な下りになったので、長いレースならではトラブルも出てくる。
STY(距離92km)からHOKA ONE ONEのチャレンジャー ATR4を履いている。ロングレースでは、クッション性もあり、脚には優しいのであるが、どうやら自分の脚にやや合っていないらしく、下りでは足先が靴の中で動いて、親指の外側に豆ができやすいのが悩みだ。今回は三頭山の下りと大岳山の下りが急でそこでの発症かと思っている。他の人はどうしているんだろうか。HOKAはクッション性は良くて、下りでの突き上げ感がなくいい靴なんだけど。
チャレンジャーはハセツネコースでも十分通用する靴ではあるが、レース途中でHOKA関係者の方からの話を聞いたところによると、新商品の「トレント」はグリップ力があり、コース設定にあっているとのこと(宣伝も半分あると思うが…。)。そういえば、HOKAの「スピードゴート」を履いている人もいたなぁ。物欲が止まらない。
後は下るだけ-第3関門 長尾平〜ゴール-
話が脱線してしまったが、いよいよ第3関門 長尾平を経て御岳山へ向かう、下り切ると林道ぽい道になる。過去2回は第3関門まで気合いを入れて終始走ったけど、今回はほどほどにというか、のんびり走って行った。
第3関門は、安定のなんか癖のある応援である。元気をもらい先を急ごう。
58km地点通過、残り約14km。旅の終わりも近づいている。すぐに御岳神社を横切り、御岳商店街へ向かう。途中、萌え系の謎の美女に応援され、戸惑う。商店街直線でいつものオールスポーツの記念撮影、日の出山に向かう。ちなみに今年は商店街からのコースが一部変更になっていた。
いつも、日の出山の登り手前まで走れるんだが、今年はここが走れなかった。傾斜が出てきたところで、パワーウォークなり、走るなりでガツガツ登れるとタイムを短縮できるんだろうなと思う。ここが次回への改善点と感じた。
登りに弱いなぁと思いながら、ヘトヘトになりながら、日の出山に到着。相変わらず、夜景が綺麗だ。
ここからは、正真正銘、後はゴールまで約11km下るだけ。
今年は金比羅尾根を下る前にストックをしまうという愚を犯さず下る。
後は下りとは言いつつ、金比羅尾根は長く、時折、ストックの推進力がないと緩やかな登りを乗り切れないことがあるからだ。
今回は、金比羅尾根で走れるように足を残しておいたから、軽やかとまでは言わないが、終始走れた。
それにしても、下りが長〜い、なかなか麓にたどり着かない。かれこれ1時間は走っているだろうか、やっと残り2km付近の目印、コンクリート橋にたどり着いた時は、とても嬉しかった。
ここからは本当に下りだけなので、ペースアップ、今までにはない速度で下る。ハセツネは最後は下りで終わるので、全速力でゴールまで行けるのが嬉しい。
そしてゴール、タイムは16時間19分34秒、昨年より13分遅いが、順位(男子)は637位から439位にアップした。終わってみれば、完走率は66.7%、リタイアが787人とそれだけ今年は厳しいコンデションだったということだ。
こんなコンディションで完走できたので、自分にとっては非常に自信になった。
また、来年も自己ベストを短縮できるよう気長に楽しみたいと思う。アドベンチャーグリーン(10回完走)を目指して。
大会結果
エントリー総数2,611名 出走者2,364名
フィニッシュ1,577名 完走率66.7%
男子 総合優勝 三浦 裕一 Finish time 7:52:06
女子 総合優勝 高村 貴子 Finish time 9:29:09
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