■登り初めは鳳凰山<薬師岳>夜叉神峠よりピストン
- GPS
- 11:34
- 距離
- 20.5km
- 登り
- 1,804m
- 下り
- 1,807m
コースタイム
天候 | 粉雪後くもり時々晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年01月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
登山はやや厳しいですがww |
コース状況/ 危険箇所等 |
危険なところは特にありません。 積雪がまだ例年に比べて少ないようです。 登山ポストは登山口東屋にあります。 トイレは、駐車場、南御室小屋、薬師岳小屋に確認済み。 両小屋のは冬期用トイレがありましたが、雪が積もった場合はどうなるかはわかりません。 |
写真
感想
山に登りたくなって、
9日まで実家にいる予定を切り上げて7日に帰ってきました。
一週間以上も上げ膳据え膳で身体が鈍りに鈍ってしまったし。。。
そろそろ登り初めしなくてはね。
どのお山に登ろう。。。
今年初だしなぁ。
去年は吹雪の北横岳だったっけ。
う〜ん。。。
と色々悩んだり調べたりした結果、
南アルプスの鳳凰山に決定。
とは言っても最高峰の観音岳までは時間的に無理なので
今回は薬師岳(標高2,780m)に登ります。
本当は観音岳を目指したいけれど日帰りではちょっと時間的にも体力的にも難しい。
地蔵岳への最短ルートは冬期は通行止めになっているので無理だし。
かと言って薬師岳へも辿りつけるかどうかもわからない。
だって標準タイムが11時間40分って。。。
今までにそんなの歩いたことないぞ。。。
もしかして途中敗退になるかも。
いや、その可能性大大大。
登り初めで途中敗退なんて、、、なんだか今年の運勢を占ってるみたいですごーく嫌じゃんっ。
過去、途中敗退したのは2010年の富士登山のみ。
(荒天で泣く泣く登頂断念。翌月にリベンジ成功。)
2011年夏の北岳も途中敗退覚悟で登ったけれどなんとかクリアできた。。。
でも今回はそれよりも厳しい。。。
冬で行動できる時間も限られているし、正月休み過ぎて脚力も落ちている。
どうしよ〜っ。
でも登りたい〜。
途中敗退してもいいから登りたい〜。
何がそんな気持ちにさせるのかわからないけれど、もう登らないと気がおさまらない。
いろんな人のコースタイムを参考にスケジュールをしっかりと組む。
レンタカーを19時に返すことも考慮して15時半頃までには下山できるよう。
そして事前調査。
雪は例年に比べてほとんど無いとのこと。
今回も12本爪は出番なしのようだ。
゜・:,。゜・:,。★゜・:,。゜・:,。☆゜・:,。゜・:,。★゜・:,。゜・:,。☆゜・:,。゜・:,。★゜・:,。゜・:,。☆
8日午前1時。
眠れないので予定より早く起き出して出発する。
まーた寝ないで登ることになりそう。
首都高を走る。
ああ、今年から距離別になったので料金が高くて財布が寒い。。。
途中の藤野PAのコンビニに寄って朝食を買う。
今回は行動食を大きく変えてみた。
いつものおにぎりはやめて、パン等に変更。
小さめのあんパン5個、プチドーナツ数個(個別包装)、ミニオレオ。
あとはいつものウィダーインゼリー、フィナンシェやチョコブラウニー。
ロングコースなのでシャリバテしないようにこまめに食べるようにする。
とりあえず出発前の朝食はしっかりと米を食べますw
甲府昭和ICで高速をおり、午前3時半頃、夜叉神峠駐車場に到着。
高速下りてからもコンビニが数箇所あります。
駐車場にもトイレ有り。
去年の記憶だと比較的新しくてキレイなトイレです。
今回は使用しませんでした。
当然のことながらまだ外は真っ暗。
駐車場に数台車が止めてありましたが、おそらくすべて無人。
山泊まりされている車でしょう。
仮眠せずに出発準備。
車外に出ましたが、思ったほど寒くない。
年末に登った甲武信ヶ岳の時よりずっとマシです。
ヘッデン(ヘッドランプ)を久々に装着。
富士登山以来かな。
予定より1時間も早く出発することにしました。
暗いのは同じだから早い方が山頂にたどり着ける確率がぐんと上がる。
ハンディGPSの調子が悪くて出発したのがこの5分後。
真っ暗な道を進むので写真撮影は明るくなるまで無し。
暗闇の中、知らない山道をヘッデンで登ることは不本意なのですが、
事前にネットの情報などで安全であることを確認済みなので
ただただ黙々と登山道を登っていきます。
ヘッデンだけでは心もとないので、私はハンディミニLEDライトも持参。
小さいけどすごーく明るくて頼もしい♪
夜叉神峠到着。
ここまでの道はなだらかで歩きやすい登りでした。
晴天で明るければ、ここから白峰三山が見えるらしい。
日の出は7時前だからまだまだ真っ暗闇です。
さてさてここからがつらい道でした。
特に旦那さま。
正月、休みでダラダラと過ごしたこと&私の母にたらふく食べさせられたせいもあって身体が重い。
夜叉神を過ぎると傾斜も少しキツくなるので、足が思うように前に進まないみたいです。
しんどいしんどいと言いながら私のずっと後ろを歩いてきます。
うーーーん。。。
これは体力的にやはり途中敗退になる可能性大だな。。。
と思いながらも励まし続けて歩きます。
真っ暗でテンションも上がらないし。
夜が明ければ気分も変わるんだろうけど。。。
途中ベンチのあるところで休憩。
旦那さまは地面に倒れ込んでました。
体重3キロ落としたら楽だろうな。。。とぶつぶつボヤいてます。
荷物が重いとも言うので、非常用の水(1ℓ)を捨てることを提案しましたが却下。
(※南御室小屋に水場があるので捨てることを提案しました。)
5分程休んだだけで、先を急ぎます。
しばらくするとゆるやかな道になり、歩きやすくなってきましたが、
空からチラチラと粉雪が降ってきました。
もしかして今日はずっと雪雲の下とか?
上空では風の音がビュービューと聴こえます。
うぅ。。風強そう。。。
歓迎されてないのかな。
やっぱり無謀だった?
今日はどこまで登れるんだろう。
いろいろモヤモヤと考えながら黙々と登っていきます。
杖立峠。
出発して2時間20分経過。
だいぶ空が明るくなってきて周囲がわかるようになってきました。
もうヘッデンは要らないな。
7時56分日の出。
けれど雪雲のせいでよくわかりませんでした。
景色も何も見えません。
晴れていれば北岳とかも見えただろうに。。。
やっぱり歓迎されてないっぽい。。。
テンション上がらないなぁ。。。
焼け跡というところ。
昔、山火事で焼けた場所で視界が開けているが雪雲のせいで何も見えない。
次の苺平へ向かう。
雪はまだ少ないのでアイゼンをつけていないけれど、
アイゼン無しでも歩きにくそうな道だなぁ。。。
ツルっと滑りそう。。。
そして苺平。
出発して3時間55分。
早めに出たおかげでまだまだ時間的には撤退は免れている。
旦那さまもヘトヘトながらも頑張っている。
私もここからは雪で滑らないようにWストック使用。
ここからしばらくなだらかな下りになります。
苺平の次は南御室小屋へ。
緩やかな道が続く。
そろそろ軽アイゼンした方がいいかなぁ〜と思うけれどまだ装着しなくても歩ける。
下山してくる人たちとすれ違う。昨日は小屋に泊まったらしい。
30分余りで南御室小屋に到着。
テン場もあり、2張りだけテントがありました。
ここで冬期用のトイレを拝借する。
チップ制。紙は無し。
汲み取り式で使用後の紙は箱に入れること。
汚されててあんまりキレイじゃ無かったですけど、無いよりマシです。感謝です。
小屋の裏側の道から薬師岳へ向かいます。
ここから少し登り坂になります。
無雪期登山道と書かれた案内があり、
まだまだ雪が少なくてうっすらと地面が見えている状態なのでそちらを歩きました。
どっさりと雪がつもるとこの登山道は埋もれてしまうんだなぁ。
不思議とここからの記憶がほとんどないww
楽でも辛くも無くただ登頂することだけ考えて淡々と登ってたのかなぁ。
なんせ雪雲で眺望がゼロなのでご褒美は登頂できることだけで満足でした。
ひたすら歩いていると木々の隙間から何か目を惹くものが見えます。
あれ何ぃ〜?????
ちらっと見えた岩峰が気になって自然と足早になります。
ちょっとだけテンション上がってきました。
視界がぱっと開けて青い空が広がってるっ!
山頂??
まだ薬師岳小屋も通過していないのに、そんなわけがないww
手前の砂払岳でした。
さっき見えたのはここじゃなかった。。。
ここからはうっすらと富士山も見えます。
粉雪が降っているものの、晴れて明るい空。
景色が見えるようになってきて、気分も上々。
そして目の前にさきほどちらっと見えていた岩峰が。。。
あれが目指す山頂だったんだ。。。
山頂までは一度砂払岳を下った後にまた登らねば。。。
まだ遠い山頂。。。
とりあえず手前の鞍部にある薬師岳小屋まで下りてきました。
ここも冬期閉鎖中。
今年はまだ雪が少ないので小屋とわかりますが、
いつもはこの屋根の先しか見えないぐらい雪が積もるそうです。
使用はしませんでしたが、ここにも冬期用のトイレがありました。
小屋の近くの木の下にザックをデポして身軽になって山頂へ行きます。
もちろん大事なものは必携。
敗退する覚悟で登った薬師岳。
10時56分やっとやっと山頂に到着。
砂払岳では風が強かったものの、薬師岳では風もそれほどでもなく、
気持ちよく晴れていました。
ただどーーんと見えるはずの北岳は雪雲(?)に覆われて姿がはっきりせず。。。
観音岳はその稜線の向こうに見えました。
すぐ行けそうですが、片道30分はかかるそうです。
往復で1時間。。。
日が暮れるまでに下山できなくなってしまうので今回はやっぱり眺めるだけです。
そしてすぐに下山開始。
薬師岳小屋にデポしたザックを回収して帰ります。
砂払岳から北岳を再び見るけれどやはり見えず。
北岳機嫌悪いのかな。
去年北岳に登って感動したこと、
そして家から北岳が見えること気づいてからというもの
北岳がすごーく好きになってしまった私w
せっかく会いに来たのになぁ。残念。。。
軽アイゼンでギュッギュッと雪の上を歩きます。
そして南御室小屋。
小屋前にはかわいい雪だるま。
午前中には小屋の人らしき人がいたので帰りに寄ってバッジを買おうかと思いましたが、
もう誰もいなくなっていました。
苺平。
ここで軽アイゼンを外します。
ここから先は石がゴロゴロなので。。。
歩きにくい道〜。Wストックで滑らないように歩きます。
焼き跡へと歩いていると、木々合間から何かが見える。。。
おっ???????
なにあれ???
白いよ???
もしかしてもしかして。。。。
見える場所まで急ぐ。
きゃーーー♪
かっこいいよーーー♪
農鳥岳。
そして間ノ岳も見えます。
もっとちゃんと見える焼け跡まで急ぎますwww
疲れていても歩ける歩けるっ。
そして目の前に白峰三山が現れた♪
やったぁ♪
嬉しいご褒美もらえた〜♪
朝ここを通った時は雪雲で何にも見えなかったから諦めてたけど
こんなに見えるなんて〜♪
でもね〜、やっぱり北岳には雲がかかってる。
アフロヘアみたいな、いやリーゼント頭みたいな雲www
今日の北岳はグレてるなw
今年初の山行。
天候が思わしくなくて登頂さえできればいいと思ってたけれど、
お天気も良くなってきて素敵なご褒美もいただけた♪
大満足♪
あとは無事に下山するのみ。
気分上々で鼻歌歌いながら歩いてましたw
焼け跡から嫌〜に長く感じた杖立峠。
やっと到着。
砂払岳ですれ違った4人のパーティにここで追いつくが、
私たちは5分ほど休憩。
さすがの私も疲れてきました。
歩き始めて10時間経過。
ってほとんど寝ないまま10時間も歩いている私って。。。自分でもコワイ。。。
夜叉神峠まで40分。。。
そしてそこから駐車場まで40分。。。
がんばれがんばれ。
往きは真っ暗だったのでどんな道だったのかもわからないまま歩いてました。
富士山も見える道だったんだなぁ。。。
真っ暗だから本当に何もわからないまま登ってた。
夜叉神峠にほど近くなってくると
傾斜もあり、段差の大きい道になり歩きにくい。
登りは真っ暗だったからあまり考えずに登ったけど、
よくこんな道登ってきたよなぁ〜。
旦那さまが登りで弱音を吐いた理由にこの時やっと気付く。
私もヘトヘトになってきました。
でも最後に期待していることが一つあるから、夜叉神峠まで急いで下る。
そして夜叉神峠。
見えたっ。再び白峰三山。
北岳のご機嫌直ってきた????
グレてた北岳がばっちり見えた〜♪
焼け跡では輝いていた間ノ岳と農鳥岳は西日で逆光気味。
北岳には陽があたっています。
俺様だけを見ろとな?wwww
北岳、ありがとー♪
もう嬉しくって何枚も撮っちゃいました。
大満足で帰ります。
あと40分の辛抱だ。
がんばれがんばれ。
膝が痛くなってきました。
Wストックが無かったらもっと痛くてガクガクなんだろうな。。。
黙々と下ります。
時間がとても長く感じる。
まだ着かないの?まだ?って。
そしてやっと駐車場の車が見えてきた。
15時47分無事駐車場に到着。
急いで車に乗込んで横浜に向けて帰る。
もう16時前。
車の返却は19時。
ナビの到着予定時刻は18時半頃になってるけど、
三連休最終日だから高速絶対渋滞してるに違いないっ!!
あ〜あ、着くの19時過ぎちゃうよなぁ。。。
と思いきや、なぜか渋滞もなくスムーズに帰れてしまう。
年初め、ついてるっ♪
18時40分頃、無事レンタカー返却。
めでたしめでたし♪
■目安
体力度 ★★★★★
危険度 なし
整備度 ★★
眺望度 ★★★ (晴れならばもっと良い)
山スカ度 ★★★★
ダメージ度 ★
※上記は、2012年1月9日時点での個人的な評価です。季節や天候によって大きく変化します。
■今回の装備
・マムート長Tシャツ(保温・速乾性有)
・マムートフリース
・マムートダウンジャケット
・マムートレインウェア(帰りは脱ぎました)
・マムート冬用トレッキングパンツ
・ミズノサーモブレススパッツ
・泥よけスパッツ
・手袋+防寒手袋
・マムートバイザービーニー(ニット帽)
・ネックウォーマー
・厚手靴下
粉雪が降ってきたので今回は途中からレインウェアも着用。
直接風を受けることが少なかったため、それほど寒さは感じませんでした。
風を受けたのは、焼け跡と砂払岳と山頂のみ。
欲を言えば足の先がたまに冷たくなることがあるのでどうにかしたい。
靴下用のカイロを持参したものの面倒で使用しませんでした。
■まとめ
2012年登り初めは敗退も覚悟していたものの、無事登頂することができました。
日帰りで所要時間11時間半は過去最長記録。
年頭からハードな山行やっちゃいましたw
その分山からいただいたご褒美は素晴らしかった〜。
この達成感もその1つ。
これからももっともっと登れる山が増えていったらいいなぁと夢が膨らみます。
鳳凰三山はあと観音岳と地蔵岳。
地蔵岳は夏になれば広河原から楽に登れるだろうけど、観音岳はちょっと悩むところです。
夏季に青木鉱泉からなら日帰りで行けそうかなぁ。
今回は予定より1時間ほど早く出発したことが大きな勝因。
もし予定通りに出ていたらタイムアウトで敗退してました。
しんどいしんどいと言いつつも、やはり標準タイムにほぼ近いタイムで歩くことはできるようです。
(※ここで言う標準タイムとは山と渓谷社の日本百名山地図帳に掲載されているタイムです。)
もっと身軽になればタイムアップも夢ではない。。。
鍛えねばw
今回は前回の甲武信ヶ岳ほど寒くは無かったのですが、
途中でハイドレーションはやはり凍ってしまいました。
けれど持って来ていたお湯を吸い口にかけると融けて元通り。
できるだけ吸い口はポケット等に突っ込んで凍らないようにしてはいますが、
常にポケットというのも難しいところです。
行動食もパンやお菓子に変更。
今回は凍ることなく美味しくいただけました。
小さい一口サイズというのがミソ。
おにぎり1つにしても食べ切るのが億劫でシャリバテするまで食べないことが多かったのですが、
一口サイズのパンやミニドーナツ等なら短時間に食べ切ることができて楽でした。
おにぎりもゴルフボールぐらいの大きさならいいかもしれないとも思ったけれど、
当分はパンやお菓子など山で楽に食べれるものを色々試してみようと思います。
mizutamari様へ
私も、1/9薬師にトライ致しました。
出発したのは登山口を0:30デス。(笑)
真っ暗い中、両ストックにクマ避けを付けて・・・
途中、眺望が良ければ白根三山がピンク色に染まるかナー
と期待して、ズームレンズ2本を携帯しておりました。
重かったし、ザックから出すこともありませんでした。
天候に期待出来ないことが判ったとたん力が抜けて、
薬師の山頂は9:30ごろでした。
50の半ばを過ぎており筋力負けの長いルートでしたが、
帰りの夜叉神からの景色で疲れも取れました。
お疲れ様でした。
コメントありがとうございます。^^
同じ日に薬師岳トライされたんですね。
0:30にスタートってすごいっ!
あの日は午前中天候が悪くてテンション下げ下げでしたね。せっかく来たのに〜と思ってましたが、午後近くから晴れてきて万万歳♪
本当にお疲れ様でした。
ip-isobeさんの記録もぜひ拝見したいので楽しみにしていますね。^^
白峰三山、北岳まで見ることができてよかったですね、私も先日はじめて行って見ましたが、白峰三山の大きさに圧倒されました。
ホントにお疲れさまでした〜。
これからの時期はおむすび凍りますよ。
(それも山の味 ?)
コメントありがとうございます。^^
やはり白峰三山と言われるだけあって三山とも素敵でしたね。北岳も見えて良かったです。
欲を言えば薬師岳山頂でどーーんて見たかったんですが。。。w
また行けばいいですね。
この季節の冷たいおにぎりは美味しくないですよね。
しかも飽きたしw
それが山の味だー!と言われても我慢できないですw
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