記録ID: 1639735
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アルパインクライミング
日光・那須・筑波
ゆるふわバリエーション@那須・朝日岳東南稜
2018年10月28日(日) [日帰り]
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- GPS
- --:--
- 距離
- 8.5km
- 登り
- 785m
- 下り
- 775m
コースタイム
ワンデイで一緒に行ける人がいないか探していたところ、Kさんが今週は相方とは別行動で空いていたため、一緒に山に行きましょうと誘い、久々にKさんと山へ。
せっかくなので、Dさん、Iさんも誘った。
沢おさめに毒水沢でもいいかなと思ったが、縦走で行こうと思って行かず仕舞いだった那須岳の東南稜が以前から気になっていて、たまたまKさんも興味ありとのことだったので、那須岳東南稜へ行くこととした。
無雪期に行っても簡単なルートだが、冬のネタ探しである。
前夜、新小岩で待ち合わせて峠の茶屋駐車場へ。
夜は星がたくさん出ていて夜空がきれいだったが、駐車場の時点で標高が1450mはあるので、明け方に冷え込んであまりよく寝れなかった。
駐車場到着時点で車が10台ほど駐車していたが、前夜泊している感じでもないので、三斗小屋温泉にでも泊まりに行っているのだろうか。
翌朝、5時過ぎに起床。
紅葉のピークは過ぎたものの、続々と駐車場が埋まっていく。
日帰りでコースタイムも短い山なのに7時くらいには満車になってしまった。
恐るべし。どこかの道の駅とかじゃなくて、駐車場に前夜泊して正解であった。
取り付きへは、登山道を途中まで進んで行く。
峰の茶屋跡の避難小屋が見えると登る朝日岳東南稜がよく見える。
朝日岳の左下へと延びるスカイラインが目指す東南稜だ。
一般登山道を外れて地形図1678mの手前の比較的緩やかな斜面の踏み跡を辿って、適当に明礬沢へ下降する。
本来は、「こんなところに『高山植物』が?」という看板のところから下降するらしいが、あんまり下調べしても簡単なルートだから楽しみ減るだろうと思って調べてこなかったから、本来のルートよりもちょっと下流に出てしまった。
若干の藪漕ぎを強いられたが、取り付き近くの明礬沢左俣の堰堤まで出て堰堤の上を渡り、明礬沢取り付きには迷わずに到着できた。
取り付きでハーネス、ヘルメットつけていざ出発。
下部はザレていて、岩も寝ているがスラブでその上に砂が乗っかっていて、非常に滑りやすい。
取り付きから東南稜の左側面を巻き気味に急なガレ場を登ると、右手のリッジに上がった。
稜上に出ると、通称「門」と呼ばれる第一の核心の岩場が聳え立つ。
左右に岩場があるが、左手の岩場に取りつき、急斜面を登り、登りきるとすぐ先はギャップ。
岩場では、登山靴だとスタンスが小さく体を持ち上げるのが怖い。
半分ハイキングだからアプローチシューズ使いたくないと登山靴できたことを後悔。
ギャップは、そのままクライムダウンしようと思えばできなくなくもなさそうだったが、脆い岩質なので、懸垂下降で降りることとした。
ギャップの高さは7〜8mくらいかと思われる。
支点は誰が整備してくれたのかわからないが、しっかりとぺツルが打ってあった。
さらにその下にはリングボルト。
支点がしっかりしていたため、8mm30mのロープをセットして、不安なく体重を預けて下降することができた。
ギャップからの登り返しは、一見、かぶり気味で難儀しそうに思えたが、ギャップの底から見るとそんなに難しくはなさそうだ。
ここでロープを出すパーティもあるようだが、普段から沢やら岩をやっていて慣れているパーティならロープ不要。
卦蕕隆箴譴如▲好織鵐垢呂△襪里播仍碍い任皸多瓦靴禿个譴拭
ただ、冬のバリエーションとなるとそう簡単には登れないだろうなと思った。
手袋をした状態で雪の付いた垂壁を登るのは大変だし、那須岳は風が強いことで有名なのもあり、気象条件が悪いとグレードが上がりそうだ。
第一の核心部の門を越えると、再度岩稜帯。
目前には朝日岳がそびえ、山頂はたくさんの登山者で賑わっている。
山頂や一般登山道には登山者がたくさんいるが距離的にもとても近いところにそれぞれいるのに、他に誰もいない稜線を登っているのは、何だか違和感がある。
一般登山道の喧騒とは無関係の静かな稜線の景色は非日常的だ。
山をはじめて、今の山岳会で仲間もできて、こうして単独ではできないことを一緒にやれていて、よかったなと改めて思った。
山頂直下には、第二の核心部の岩場。
左のルンゼから行けば簡単に山頂に出られそうだったが、それでは簡単すぎてつまらないので、ここはロープを出して遊ぶこととする。
岩場には、ボルト、ハーケンが打たれているが、上半分はほぼ垂直で登山靴では無理。
というわけで、今回、行きたいと自分から言ったのもありリードする気でいたが、靴の選択をミスったので、リードはKさんにお譲り。
フィックスを張って登る。
出だしからボルダ―ムーブで、まさかこんなところでそんなムーブするとは思わず、苦戦。
自分だけすんなり登れなくて恥ずかしかったが、登山靴+ロープ+カムを背負っているのだからそりゃ、ボルダ―ムーブでハイステップで登れるわけがない。
どうにか頑張って登るも、今度は左上してから右にトラバース気味に登らないといけず、高度感ある上にスタンスが小さくて登山靴では怖い。
登りきったところはちょっとしたテラスになっていて、もう山頂は目前。
ひと登りして、朝日岳の山頂に到着。
最後の岩場でのんびりしたものの、休憩含めて3時間ほどで、あっという間だった。
しかし、山の世界は本当に狭いもので、山岳会でお世話になっている方の知り合いの方に山頂で会った。
こんなところでハーネス、ヘルメットをつけているなんて浮いて目立つし、モノ好きがバリエーションで登ってくるとしか考えられないので、1人の女性が私に「どちらを登ってきたんですか?」と声をかけてきた。
「この東南稜と呼ばれている尾根を登ってきました」
「山岳会に所属しているんですか?どちらですか?」
みたいな会話で所属している山岳会の会名を言ったら、知人がいるというので、よく聞いてみたらベテランクライマーのSさんとYさんの知り合いとのことだった。
Sさんとは何回か山も一緒に行っているとのことだったので、Sさんと行けるということはその方もかなりのレベルのアルパインクライマーなのだろう。
お名前を聞くを忘れてしまったが、バーバリアンクラブという山岳会に所属しているとのことだった。
山頂から少し下ったところで、休憩をとり、時間もまだたっぷりあるので、茶臼岳にも足を運ぶことにした。
茶臼岳からさらにロープウェイ山頂駅、牛ヶ首、避難小屋とぐるっと周回して下山。
ロープウェイ山頂駅周辺は、客層が全く違っていて、観光で来ましたみたいな人が多く、逆に登山者が浮くような感じであった。
牛ヶ首周辺は、硫黄臭のする白い噴煙がごーごーと音を立てながらもくもくと上がり、山が生きていること=大自然そのものを感じられて、意外とよかった。
下山後は、鹿の湯で汗を流し、お腹もぺこぺこなので、南ヶ丘牧場のレストランへハンバーグを食べに行った。
鹿の湯の温泉がなかなかよかった。
鄙びた木造の建物で昔ながらの湯治といった感じで、温度別に浴槽が6つくらいある。
もちろん、そういうところなので、石鹸、シャンプーは禁止。
お財布にやさしい入浴料(¥400)でこんないい温泉に入れるのだから、満足。
気になっていたところをまたひとつ消化できてよかった。
せっかくなので、Dさん、Iさんも誘った。
沢おさめに毒水沢でもいいかなと思ったが、縦走で行こうと思って行かず仕舞いだった那須岳の東南稜が以前から気になっていて、たまたまKさんも興味ありとのことだったので、那須岳東南稜へ行くこととした。
無雪期に行っても簡単なルートだが、冬のネタ探しである。
前夜、新小岩で待ち合わせて峠の茶屋駐車場へ。
夜は星がたくさん出ていて夜空がきれいだったが、駐車場の時点で標高が1450mはあるので、明け方に冷え込んであまりよく寝れなかった。
駐車場到着時点で車が10台ほど駐車していたが、前夜泊している感じでもないので、三斗小屋温泉にでも泊まりに行っているのだろうか。
翌朝、5時過ぎに起床。
紅葉のピークは過ぎたものの、続々と駐車場が埋まっていく。
日帰りでコースタイムも短い山なのに7時くらいには満車になってしまった。
恐るべし。どこかの道の駅とかじゃなくて、駐車場に前夜泊して正解であった。
取り付きへは、登山道を途中まで進んで行く。
峰の茶屋跡の避難小屋が見えると登る朝日岳東南稜がよく見える。
朝日岳の左下へと延びるスカイラインが目指す東南稜だ。
一般登山道を外れて地形図1678mの手前の比較的緩やかな斜面の踏み跡を辿って、適当に明礬沢へ下降する。
本来は、「こんなところに『高山植物』が?」という看板のところから下降するらしいが、あんまり下調べしても簡単なルートだから楽しみ減るだろうと思って調べてこなかったから、本来のルートよりもちょっと下流に出てしまった。
若干の藪漕ぎを強いられたが、取り付き近くの明礬沢左俣の堰堤まで出て堰堤の上を渡り、明礬沢取り付きには迷わずに到着できた。
取り付きでハーネス、ヘルメットつけていざ出発。
下部はザレていて、岩も寝ているがスラブでその上に砂が乗っかっていて、非常に滑りやすい。
取り付きから東南稜の左側面を巻き気味に急なガレ場を登ると、右手のリッジに上がった。
稜上に出ると、通称「門」と呼ばれる第一の核心の岩場が聳え立つ。
左右に岩場があるが、左手の岩場に取りつき、急斜面を登り、登りきるとすぐ先はギャップ。
岩場では、登山靴だとスタンスが小さく体を持ち上げるのが怖い。
半分ハイキングだからアプローチシューズ使いたくないと登山靴できたことを後悔。
ギャップは、そのままクライムダウンしようと思えばできなくなくもなさそうだったが、脆い岩質なので、懸垂下降で降りることとした。
ギャップの高さは7〜8mくらいかと思われる。
支点は誰が整備してくれたのかわからないが、しっかりとぺツルが打ってあった。
さらにその下にはリングボルト。
支点がしっかりしていたため、8mm30mのロープをセットして、不安なく体重を預けて下降することができた。
ギャップからの登り返しは、一見、かぶり気味で難儀しそうに思えたが、ギャップの底から見るとそんなに難しくはなさそうだ。
ここでロープを出すパーティもあるようだが、普段から沢やら岩をやっていて慣れているパーティならロープ不要。
卦蕕隆箴譴如▲好織鵐垢呂△襪里播仍碍い任皸多瓦靴禿个譴拭
ただ、冬のバリエーションとなるとそう簡単には登れないだろうなと思った。
手袋をした状態で雪の付いた垂壁を登るのは大変だし、那須岳は風が強いことで有名なのもあり、気象条件が悪いとグレードが上がりそうだ。
第一の核心部の門を越えると、再度岩稜帯。
目前には朝日岳がそびえ、山頂はたくさんの登山者で賑わっている。
山頂や一般登山道には登山者がたくさんいるが距離的にもとても近いところにそれぞれいるのに、他に誰もいない稜線を登っているのは、何だか違和感がある。
一般登山道の喧騒とは無関係の静かな稜線の景色は非日常的だ。
山をはじめて、今の山岳会で仲間もできて、こうして単独ではできないことを一緒にやれていて、よかったなと改めて思った。
山頂直下には、第二の核心部の岩場。
左のルンゼから行けば簡単に山頂に出られそうだったが、それでは簡単すぎてつまらないので、ここはロープを出して遊ぶこととする。
岩場には、ボルト、ハーケンが打たれているが、上半分はほぼ垂直で登山靴では無理。
というわけで、今回、行きたいと自分から言ったのもありリードする気でいたが、靴の選択をミスったので、リードはKさんにお譲り。
フィックスを張って登る。
出だしからボルダ―ムーブで、まさかこんなところでそんなムーブするとは思わず、苦戦。
自分だけすんなり登れなくて恥ずかしかったが、登山靴+ロープ+カムを背負っているのだからそりゃ、ボルダ―ムーブでハイステップで登れるわけがない。
どうにか頑張って登るも、今度は左上してから右にトラバース気味に登らないといけず、高度感ある上にスタンスが小さくて登山靴では怖い。
登りきったところはちょっとしたテラスになっていて、もう山頂は目前。
ひと登りして、朝日岳の山頂に到着。
最後の岩場でのんびりしたものの、休憩含めて3時間ほどで、あっという間だった。
しかし、山の世界は本当に狭いもので、山岳会でお世話になっている方の知り合いの方に山頂で会った。
こんなところでハーネス、ヘルメットをつけているなんて浮いて目立つし、モノ好きがバリエーションで登ってくるとしか考えられないので、1人の女性が私に「どちらを登ってきたんですか?」と声をかけてきた。
「この東南稜と呼ばれている尾根を登ってきました」
「山岳会に所属しているんですか?どちらですか?」
みたいな会話で所属している山岳会の会名を言ったら、知人がいるというので、よく聞いてみたらベテランクライマーのSさんとYさんの知り合いとのことだった。
Sさんとは何回か山も一緒に行っているとのことだったので、Sさんと行けるということはその方もかなりのレベルのアルパインクライマーなのだろう。
お名前を聞くを忘れてしまったが、バーバリアンクラブという山岳会に所属しているとのことだった。
山頂から少し下ったところで、休憩をとり、時間もまだたっぷりあるので、茶臼岳にも足を運ぶことにした。
茶臼岳からさらにロープウェイ山頂駅、牛ヶ首、避難小屋とぐるっと周回して下山。
ロープウェイ山頂駅周辺は、客層が全く違っていて、観光で来ましたみたいな人が多く、逆に登山者が浮くような感じであった。
牛ヶ首周辺は、硫黄臭のする白い噴煙がごーごーと音を立てながらもくもくと上がり、山が生きていること=大自然そのものを感じられて、意外とよかった。
下山後は、鹿の湯で汗を流し、お腹もぺこぺこなので、南ヶ丘牧場のレストランへハンバーグを食べに行った。
鹿の湯の温泉がなかなかよかった。
鄙びた木造の建物で昔ながらの湯治といった感じで、温度別に浴槽が6つくらいある。
もちろん、そういうところなので、石鹸、シャンプーは禁止。
お財布にやさしい入浴料(¥400)でこんないい温泉に入れるのだから、満足。
気になっていたところをまたひとつ消化できてよかった。
天候 | 晴れのち曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2018年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
峠の茶屋駐車場を利用 朝7時くらいにはすでに満車。紅葉シーズンは前夜泊前提でインした方がいいです。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
■東南稜〜朝日岳 下部〜中盤にかけて脆い。 少し力を入れただけでぽろっと崩れる茶褐色の岩が多いので、手をかけるときにはきちんとした岩なのか判断する必要がある。 また、岩の脆さに加えて、浮石も多いため、落石を起こさないように注意も必要。 ■朝日岳〜茶臼岳〜峠の茶屋 特に危険個所はなし。 ただ、茶臼岳の牛ヶ首周辺はところどころ白い噴煙が出ており火山であることを思い知らされる。 火山という認識を持って登りたい。 |
その他周辺情報 | ■日帰り温泉 鹿の湯 大人 平日 ¥400 / 土日祝 ¥500 THE 湯治といった感じの鄙びた木造建築の建物で趣がありとてもよい。 http://www.shikanoyu.jp/ ■食事 南ヶ丘牧場 お食事処 庄屋 自社産の牛肉を使ったハンバーグが美味しいお店。 公式:http://www.minamigaoka.co.jp/food/ 食べログ:https://tabelog.com/tochigi/A0905/A090501/9002926/ |
写真
装備
共同装備 |
・ダブルロープ30m×2本(万が一の時のため30m2本とした)<br />・カム #3以下 ⇒ 使用せず<br />・捨て縄 ⇒ 使用せず
|
---|
感想
東南稜は、無雪期に行くにはプチバリエーションといった感じで、気軽に行けていい。
冬に行くにしろ、展望がいい上にコースタイムも適度に短いため、日帰りで行くにはなかなか楽しめるルートなのではないかと思える。
靴の選択をミスったのは反省。
計画書作成してくれたKさんの装備に不足があったので、念のため捨て縄とカム持って行ったのはよし。
那須の山はまだ
・紅葉シーズンの縦走
・三斗小屋温泉
が残っているので、来年また訪れたい。
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日光・那須・筑波 [日帰り]
峠の茶屋駐車場 峰の茶屋 朝日の肩 朝日岳 峰の茶屋 牛ヶ首 日の出平 南月山 峰の茶屋 峠の茶屋駐車場
利用交通機関:
車・バイク
技術レベル
2/5
体力レベル
3/5
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