【三浦半島縦貫作戦】三浦富士・砲台山(大塚山)・武山・大楠山・三浦アルプス(畠山・乳頭山・二子山・阿部倉山)・衣張山・鎌倉アルプス(天園峠(六国峠)・大平山)・六国見山【己47.4*】
- GPS
- 10:27
- 距離
- 40.9km
- 登り
- 1,616m
- 下り
- 1,614m
コースタイム
- 山行
- 9:54
- 休憩
- 0:33
- 合計
- 10:27
天候 | 晴れ後曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年01月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車
復:JR大船駅 |
コース状況/ 危険箇所等 |
道の状況: 三浦富士〜武山:歩きやすい 山崎山・扇山:道が無い。 大楠山:歩きやすい。 三浦アルプス:アルプスというだけあって比較的歩きにくい。 鎌倉周辺:天園コースは岩が連なる箇所あり。他は歩きやすい。 |
写真
感想
Q.なんでこんなに長い距離を歩くの?
A.行きたい所を繋いで行くと長距離になるんだよ。
【序説】
1月は寒い。それだけで外出が億劫になるものだが、それに加えて今年は雪が多いようだ。内陸部は1000m以下でも結構積雪があるのではないか。最近テレビ等で雪山をプロモートしているようだが、雪山というのはかなり腹を据えねばならぬ。
というわけで注目したのが、冬でも安心、房総・三浦両半島である。
しかし、1月半ばに千葉の鋸山と富山を軽く歩いたところ、ふくらはぎが軽く筋肉痛に。
こんなことでは今年山行を軽快に進められるか不安なので、もう少し歩き慣れておこうと、以前から関心を寄せていた三浦アルプスと鎌倉アルプスに着目。今年は南アルプスを歩くかもしれないので、その前に南のアルプスをそつなくこなしておこうという算段だ。
今まで山の名前も浮かばないほどの漠然としていた鎌倉〜三浦ルートを直前に具体化。
まず、鎌倉アルプスと三浦アルプスを繋ぐことを考える。北鎌倉の六国見山というのは名前からして良さそうだ。そして「鎌倉アルプス」で検索すると上位に出てくる天園コースも入れよう。そして鎌倉から衣張山コースを南下して逗子に出、三浦アルプスを横断、ついでに去年行った三浦富士・砲台山・武山も入れとくか。ん?途中に扇山と山崎山とかいうのがあるからそれも入れよう。
という感じでルートを設定し、0615時大船発と決したのだが、天園コースは建長寺を通らねばならない。そして建長寺が開くのは0830時からだ。これでは日が暮れてしまう。
無理かとも思ったが、いざとなれば途中で切り上げることとして、逆打ち、京急長沢駅0700時出発と決した。
【三浦富士〜武山】
山行者の朝は早い。品川駅は朝早くから人でいっぱいだ。京急に乗ると、結構ハイカーも乗っていることに気づく。それも久里浜までで、それまで耳障りなほどがやがやしていた車内が一気に静かになる。それとともに車窓からの風景も寂しくなっていく。久里浜辺りで降りた人々はフェリーに乗って鋸山にでも登るのだろう。
人気の無い駅に降りたち、現在地をガーミンに読ませるが、例のごとく時間がかかる。駅の近くは電波が強くてだめなのかもしれない。
最初は前回と同様、津久井浜小学校脇を通る予定だったが、団地の中を歩いていると、「三浦富士→」という標識が目に入ったので、距離も短縮できそうだとルート変更。その先にあったのが解放戦士の碑である。
どうも共産党系のものらしいが、それにしても左翼系諸派は「斗争」とか「勝利」とかいった文言を好む。本当に平和を願っているのであろうか。何時だったか、九条の会メンバーが議論に負けた腹いせに相手を刺したこともあった。目的は手段を正当化するのであろうか。それならば平和のために戦うという論理も成り立つ。誤解が無いように言っておけば、私は、平和は不断の努力によって守られるという意味で「平和のために戦う」という考えは正しいと考えている。憲法9条を唱えるのみで、ロシア・南朝鮮・中共の侵犯事案に目を瞑るのは怠惰である。
閑話休題
やや急な傾斜を登るとフェンス沿いの緩やかなのぼりになり、しばらくすると早くも三浦冨士に到達する。相変わらずここからの眺めは良い。
砲台山へは車も通れそうな広い砂利道歩き。展望も無いのでさくっと通過。展望の良い武山へ至る。ここから横須賀方面・三崎方面と幅広く眺め渡すことができる。
祭礼日だったのか出店がたくさん出ていたが、名残惜しくも先を急ぐので一気に市街地へと降りる。
【山崎山・扇山】
武山を降りて住宅街と高速道路を抜けると栄林寺の前に出る。その寺の奥にある小高い山が山崎山であろうことは位置から容易に想像ができた。何でも神奈川県で最も低い山だそうである。
早速寺の右側に伸びている道に入るが、どうも行き先は民家で終わりのようである。あまり長居して怪しまれても困るので山崎山は諦めて扇山を目指すこととする。
「ああ、あれが山崎山だなあ」と恨めしく眺めながら道を巻き、扇山と思しき方面へ歩いていくと、これまた道が心もとない。山間の田畑の奥の方に民家があって、今度はそこでどん詰まりなんじゃないかと不安になる。それこそ、今歩いている道を通るのは奥の方にある家に用がある人だけなんじゃないかと。ただ、農作業をしている家人と思われる人から声をかけられることもなかったので、まあ大丈夫だろうと歩を進める。
民家の直前まで来て、「やっぱりここまでか」と諦めかけたが、もう少し歩いてみると上の方へ伸びる山道のような道があることに気づく。恐らくこれが扇山に至る道だと確信し上っていくと、その先は展望が開けたものの、やはり畑だった。後でネットで調べたところでは、その畑の先が扇山の山頂だということだったが、その先に進むには畑の中に足を踏み入れるか、道など無い草叢を分け入って進むしかない。そんなことをするわけにもいかないので扇山も断念した。
いずれにせよ、この辺りは私有地のようなので無闇に立ち入らない方が良さそうだ。
【大楠山】
失意の内に大楠山方面へ転進する。といってもしばらくは平地歩きだ。やけに広々とした霊園の道路を入っていくと奥の方に古道入口がある。展望は無いが静かで落ち着いた道だ。気持ちの良い里山道で傷心も十分慰められたところで大楠山が見えてきた。
ゴルフ場の脇を延々と歩いた先に大楠山の頂上がある。他にも家族連れと思しきグループが来ていた。ここもまた、横須賀から相模湾まで幅広く見渡せる。また、周囲が海でひとつ飛びぬけた地点ということもあり風がよく通り心地よい。
【三浦アルプス】
先ほどのゴルフ場沿いに戻り、来たときと反対方向に下れば、三浦アルプスとの境界をなす道路に出る。その交差点角のコンビニで食料調達。さすがにこの頃になると疲れがみえてくる上に、三浦アルプスを称する割りに道が若干わかりにくいところがあり、小さな標識を頼りに歩いていく。畠山、乳頭山を経て開けた所が上二子山で展望台もあり、ハイカーも結構休んでいた。しかし、上二子から先、二子の片割れである下二子、阿部倉は歩く人が少ないのか、藪の山といった感あり。
【鎌倉・衣張山ハイキングコース】
二子山・阿部倉山を降りてからはしばらく逗子駅を挟んで南北に市街地歩きとなる。しかし、山間に街があるような土地柄でもある(阿部倉からおりて逗子駅へ向かう途中にもトンネルがある)ので、線路を過ぎると再度山が迫ってくる。
日蓮宗法性寺から衣張山に入るのだが、最初から山の岩肌に変な穴が空いていたりと面白い。後半の山行にも期待を持たせてくれる。ハイキングコースからは三浦半島と鎌倉の山と海に挟まれた狭い平地に住宅が密集しているのが見て取れる。「よくもまあ密集しているもんだ」と思ってしまうが、もとからこんなに密集していたわけでもないし、やはりこの地域では最も住みやすい所に変わりは無い。
【鎌倉・天園ハイキングコース】
衣張山から下りてくると、そこはもう武士の都、鎌倉である。空襲の被害が比較的軽微だったこともあり、昔ながらの街並みが残っており、それが落ち着いた雰囲気を街に与えている。
武士と言えば、最近はクールジャパン戦略の一環なのかわからないが、やたらと「武士道」だとか「サムライジャパン」とか使いまくる傾向がある。その一方で「武士道」とは何かと問われたら多くの人は答えられないのだろう。何か答えることができたとしても、そのまた多くは「武士道とは死ぬことと見つけたり」と書物に書いてある字面をなぞるようなことしか言えないのだろう。これが現在の日本の武士道の現状である。仮に武士道を理解していたとして、日本人の9割は農工商その他である。1割の道を残り9割にも強要するのは道に外れた行いであるように思う。
それはともかく、ここで街歩きとしゃれ込むこともできるのだが、鎌倉宮の前を通り、天園コースへ。天園コースに限らず、鎌倉周辺の山は今回初めて歩いてみたのだが、実際歩いてみないとわからないものだ。建長寺の裏手にこんなに面白い岩の峰々があるとは。天園峠には茶店があり休むこともできる。天園峠から建長寺へ至る岩峰は一種のアスレチックのようで楽しい。建長寺の敷地内に入ると再び鎌倉の市街地を眺めることができる。
【六国見山】
もう夕暮れも近くなってきてはいたが、北鎌倉の鎮めたる六国見山で山行を締めようと住宅地を抜け、小さな標識を確認しつつ、最後の山行。山頂は本来三角点のある所が山頂なのだろうが、そちらの方は展望が無く、もう少し先に行ったところの展望台ピークに六国見山標柱がある。昔は六国見えたのだろうが、現在は北側が木々となっている。それでも本日最後の鎌倉展望ができた。
六国見山を降りた後も切通しがあったり奇岩があったりと面白い道が続いた。鎌倉周辺にはまだ見ぬ面白い道がたくさんあるのかもしれない。今回は終始好天と好展望に恵まれ、非常に楽しい一日を過ごすことができたが、他のハイキングコースでも楽しく歩けることだろう。近いうちに歩いてみようと思う。
〜おしまい〜
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