蓬莱山〜打見山


- GPS
- 08:38
- 距離
- 12.8km
- 登り
- 1,191m
- 下り
- 1,184m
コースタイム
- 山行
- 7:10
- 休憩
- 1:28
- 合計
- 8:38
天候 | 晴れ間/薄曇り/曇り/雨/雪 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2018年12月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車
復路 - JR湖西線の志賀駅にて乗車 |
コース状況/ 危険箇所等 |
■登山口〜小女郎谷〜小女郎峠 蓬莱駅から登山口への道中に東屋があるので、登山の準備などに利用可能。 堰堤に出合って右に進むと、登山口です。 沢沿いの道を何度か渡渉しつつ進みます。 渡渉ポイントには目印があり、ほぼ分かるはず。 水量が多くなると、通りにくくなりそうな箇所があります。 道幅がやや狭くなっているトラバース道やガレた道など、下りで利用する際には気を付けたいですね。 最後はやや急な斜面を直登気味に進むと、小女郎峠に到着。 ■小女郎峠〜蓬莱山〜打見山 人気の縦走路でもあり、道ははっきりとしています。 所々に注意すべき点があるかも知れないけど、特に問題なし。 ■打見山〜キタダカ道〜木戸登山口 キタダカ道を通っての下山になります。 下り始めはやや急な斜面で、少し注意が必要でしょうか。 その後のトラバース道は道がやや狭く、転倒や転落しないように確実に進みたいですね。 クロトノハゲの手前はえぐられたような道になっており、やや歩きにくい。 クロトノハゲは少し滑りやすいかな。 広葉樹の樹林帯を抜けると、植林帯のつづら折れの道になります。 分岐地点で左折して橋を渡り、道なりに進み続けると木戸登山口で、ここからは舗装路歩きです。 以上は無雪期について。 積雪期には別の難しさが加わるので、注意が必要でしょう。 天候、積雪量、トレースの有無などで難易度は大きく変化するはずなので、その辺りをきっちりと見込んだ上で歩くようにしたいですね。 この山行の時点での状況については、写真のコメント欄や感想にいくらか書いているので、そちらを見て下さい。 |
写真
しかし、デジカメの液晶画面のバックライトの具合が悪く、どの辺りを写しているのかがはっきりしないままの撮影で、この写真では目が覚めませんね。
感想
昨年から比良山系の山を歩くようになり、踏破したピークが多くなって来ました。
標高の高い主要なピークで未踏なのはシャクシコバの頭ぐらいのはず。
ここを踏む場合、この時期だと坊村への下山も視野に入れておきたく、京都バスの運行期間中にと思っていました。
本当は前の週に行く予定だったのだけど、この週になり、どうなりましたか。
蓬莱駅からのスタートですが、あいにくの雨模様で、どんより気分です。
途中の東屋にて雨対応の装備にしますが、中途半端だったせいで、後で後悔する事に。
すぐに周りに積雪が見られるようになり、山は予想以上の積雪になっていそう。
登山口で傘をしまい、入山です。
薬師ノ滝を通過し、沢の中を進む辺りを過ぎて行くと、次第に積雪量が増して来ます。
トレースはなく、新雪を踏みしめる感触が心地良い。
道幅が狭い箇所はちょっと危なそうで、慎重に通過します。
ロープ場がいくつかあり、最初の箇所だったと思われるけど、無雪期に通った時の印象通りに嫌な感じなので、ここも慎重に進みます。
さらに積雪量が増すと、ロープが隠れてしまいそうだし、雪が氷結するような条件下だと難易度は高くなるはずで、注意しておく必要のあるルートでしょうね。
沢を離れ、急斜面区間に入ると、さらに積雪量が増して来て、なかなか前に進まなくなってしまいます。
終盤の道幅が狭まった辺りではスパッツの範囲を超えて足が埋まるし、斜面の状態が不規則で足場の確保に苦労したりで、とにかく大変。
ここを脱出できないのではという気がして来ます。
雪まみれになりながらも凹部を脱出し、左の斜面上へ。
一気に視界が開け、晴れ間が覗きつつあるので、キラキラと輝いていて美しく、感動の風景に思わず息を飲んでしまいます。
でも、デジカメの調子が悪く、液晶画面が暗くて、うまく撮影できない。
ここからも何だかんだで進みにくくて苦労しますが、何とか小女郎峠に到着です。
疲れました。
強風が吹き抜けて寒く、まずは息を整えつつ、風景を堪能です。
レインウェアのズボンを穿き、軽アイゼンを装着。
小女郎ヶ池へ進みかけたけど、雪深そうなので、早々に断念。
いつものやる気はどこに行ってしまったのか?
蓬莱山へ向けて歩を進めますが、こちらも雪深く、やはり大変そう。
少し進んだ辺りで道は見えなくなり、本当にこのまま進んでも良いのかと思い、少しうろうろしたけど、意を決して前へ。
この辺りで80cm以上は積もっていたはずで、トレースなしの中を歩いて蓬莱山の山頂に本当に辿り着くのかが、かなり心配でした。
霧氷が見られるのだけど、愛でる余裕はなし。
苦労しつつ歩いていると、青空が少しだけ覗く時間があり、白い雪との対比が美しい。
息を整えるために止まっている際にデジカメをチェックし、バックライトの不具合を何とか除去、故障ではなかったようで、ホッとしました。
さらに進んで行き、ふと振り返ると、後ろから歩いて来ている方が小さいながらも見え、一安心。
もし倒れたままになってしまっても、見つけてもらえそう。
などと思っていると、この日の最も雪深い場所に行き当たったようで、へそ上ぐらいまで体は埋もれてしまいます。
しかも周りはガスで見通しが悪くなり、程なくして完全にホワイトアウト。
右の斜面に近い位置にいたので、下手に動かない方が良いと判断し、そのまま待機。
足元を少し掘り返してみますが、地面は見えず、雪のみ。
120cm以上は積雪していそう。
この間、うっすらとした視界の中にクマらしきものが動いているように見え、注意して観察しようとするのだけど、もどかしいぐらいに姿ははっきりとせず。
木とかではなく、確実に何かが動いていて、どっしりとした動物に見えたのです。
ガスが薄まり、こっちかなという辺りへ進んでみるも、トレースは見当たらず。
何だったのだろう?
少し歩くと、蓬莱山の山頂への最後の登りになります。
傾斜は程々なんだけど、無雪期はザレた溝状の道で、ちょっと歩きにくいのです。
ここまでの疲労もあってか、この日は罰ゲームかと思うぐらいに感じられ、途中からは道の横の笹原を歩かせてもらいました。
ふらふらになりながらも、何とか蓬莱山山頂に到着です。
山頂は寒々しい風景で、誰もいません。
近くの小屋で昼食をと思っていたけど、中に入るのは無理っぽい。
山頂を後にし、リフト沿いを下って行きます。
稜線を歩いている間、比良岳までピストンして下山で良いかなと思っていたのだけど、昼食を食べ損ない、それすらも億劫な気がして来ます。
とぼとぼと歩いていると、ゲレンデで稼働中の降雪機が冷たい雪を浴びせて来て、ここで心が決まったのかな?
トイレに寄ってから歩いていると、びわ湖バレイの作業者さんがスノーモービルで颯爽と登場し、「圧雪作業車から歩行者は見えないので、近寄って来たら、早く逃げるように」との注意をいただきました。
幸い、圧雪作業車には出合わず、打見山山頂に到着です。
空腹なのかが定かではないけど、エネルギー補給が必要なはずなので、パンを食べます。
天候も良くなく、疲労も顕著なので、比良岳までのピストンも取り止めとし、キタダカ道で下山する事にします。
予定変更を自宅にメールし、辺りの写真を撮影。
下り口へ近づくと、キタダカ道から登られて来た人がいます。
トレースがあるのが確実となり、安心しつつロープの向こうへ。
さらに男女のペアが登って来られ、少しお話し。
キタダカ道もたっぷりの積雪で、真っ白。
まずは急な斜面なのだけど、はっきりとしたトレースがあるし、問題なし。
トレースがないと少しややこしそうな所があるとの印象。
ロープ場は特に問題がないように見えるけど、道は岩で凸凹しているはずなので、ロープにきっちりと手を添えて進みます。
順調に下って行くと、青空が見えるようになり、離れた位置の斜面は日が射していて、白く輝いています。
比良岳まで行けば良かったかなと思いかけるけど、無理は禁物と言い聞かせます。
植林帯に入ると、以前よりも倒木が増えており、9月の台風による被害なんでしょうね。
標高500mぐらいで軽アイゼンを外し、ダラダラと下り続け、木戸登山口に到着。
振り返りで比良の山並みを見たりしつつ進み、琵琶湖畔へ。
公園にて遅い昼食を食べた後、波打ち際へ。
心休まる風景で、近くに住んでいる人が羨ましくなります。
頃合を見て志賀駅に向かい、今回も何とか無事にゴールです。
思わぬ大雪の中の山行となり、当初の予定は木端微塵に吹き飛んでしまいました。
稜線上で多くても30cmぐらいの積雪と考えていたのだけど、最深部では120cm以上はあったと思われ、予期せぬ雪山歩きとなりました。
雪山の経験はまだ少なく、これほどの積雪量でトレースのない中を歩くのは何とも不安だったし、かなり大変でした。
自分の力量不足を実感したし、想定の甘さも認識できました。
無事に歩き終えられたので、良い勉強をさせてもらったと思う事にします。
そんな感じで大変だったのだけど、小女郎峠に到着する寸前に視界が広がった時の光景の素晴らしさは筆舌に尽くし難く、本当に息を飲むような美しさでした。
こういうのがあるから、また挑戦したくなるんでしょうね。
village-greenさん お早う御座います。
ラッセルお疲れ様でした、そして有り難うございました。
次の日に小女郎の尾根に出て、予想外の雪の深さに戸惑いました。
カンジキもスノーシューも持参してないので、壺足では無理かも?と思う。でもしっかり道が出来たいました。
village-greenさんが率先して歩かれたので、後続の人も次々と歩かれた。お陰で日曜日は快適な雪道歩きとなりました。小女郎ヶ池も道が出来ていました。
3日前の釈迦岳は5儖未任靴燭、高度の高い所だけしっかり降った様です。
日曜日は小女郎道(village-greenさんが登られた道)からも、権現山からの入山者も、蓬莱山まで行かれてたみたいです。
トレースが有ると無いとでは大違いです。最後にもう一度「感謝」を・・・・
はい、今回は疲れてしまいました。
まだ雪山歩きの経験は少なく、これほどの積雪量は初めてで不安だったせいもあってか、精神的な疲労も加わっていたのだと思います。
体が半分以上も埋まってしまう中でのラッセルがどんなものなのか、なかなか想像できなかったのだけど、実際に経験してみて、こんなに大変なのかと思い知りました。
幸い、そこまでの雪深さの区間は長くなかったのだけど、あれが続くようだと、今の僕では対処できないでしょう。
自分がトレースを残す立場になると、その後に歩く人の事も考えに入れておかねばならず、ちょっと緊張しつつ進路を選んで歩きました。
kol-yosiokaさんが辿られる事になるとは、全く思いもしませんでした。
所々で変な進み方をしていたかも知れないけど、役目を果たす事ができていたなら、幸いです。
実際に体験してみると、色々と難しさがあるのが分かり、良い経験になったと思います。
それにしても、これだけの大雪になっているとは、全く予想していませんでした。
kol-yosiokaさんでも予想外との事なので、きっちりと想定するのは難しいのを見越した上で準備しておくのが良いのでしょうか。
またレコを参考にさせてもらって、歩いてみたいと思います。
v−gさん、おはようございます。
すごい雪でしたねー、大変そうでしたが無事だったのでギリギリいいい思い出になったのではないでしょうか。
kol-yosiokaさんの翌日のレコ見ていたら、天気もまあまあで、前日のトレースで助かったとありました、ノートレースで天候が悪い中お疲れ様でした。
私は2年前に小女郎谷を途中で敗退しました、その時「写真9」辺りだと思うのですが、地元の学生(多分中学生)グループがかまくらを作って遊んでいました。その先でもう一度徒渉すると思うのですが、その手前で正午になりご飯を食べて、引き返したのを思い出しました。
さすがにv−gさんは行ってしまいますねー。
しかし一週間前とは大違い、翌日の環境ともかなりの違いみたいで、日によって時間によってこんなに違うものですねー、山の怖さとか楽しさというのは表裏一体なんでしょうね。
ではでは、くれぐれも無理しないようにね。
そうなんですよ。
そこまで様変わりするかというぐらいに、どっぷりと雪山になっていました。
さすがにあれだけの積雪になっているとは予想できず、心の準備が整わないままに歩く事になり、不安でした。
でも、積雪期にあの稜線を歩いてみたいと思っていたので、予想外の展開ながらも、その望みは叶ったし、無事に最後まで歩いたので、良しとしておきましょう。
滋賀県は日曜日の方が天気が良さそうとの予報だったはずだけど、山行の翌日はゆっくりしたいなと思い、土曜日に行く事にしました。
結果としては、やはり日曜日の方が好天だったようで、ちょっと判断を誤ったかなという感じ。
でも、貴重な体験をする事ができたので、これはこれで記憶に残る山行になったはず。
引き返すという判断、これは重要ですよね。
判断に迷った場合、どちらかと言うと進んでしまいがちのような気がするけど、先月の山行での出来事もあるし、慎重に行動できるよう、もう少し心を入れ替える必要がありそうです。
また次がある、そう考えられるような心の余裕を持ちたいですね。
これがまた難しいのだけど。
MtMrSsさんも安全な山行を続けて、レコを届けて下さいね。
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