上高地スノーシュー
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- GPS
- 53:11
- 距離
- 37.8km
- 登り
- 1,076m
- 下り
- 1,079m
コースタイム
釜トンネル9:00-10:20大正池10:30-11:45上高地バスターミナル12:05-12:15河童橋12:17-13:25明神13:30-15:00徳澤園
13日
徳澤園8:50-9:18新村橋9:18-10:30横尾10:45-11:35槍見台11:50-12:15横尾12:25-13:50徳澤園
14日
徳澤園8:15-9:55明神池10:20-11:42河童橋12:15-12:25上高地バスターミナル12:30-13:30大正池13:35-14:28釜トンネル
天候 | 12日 曇りのち晴れ 13日 曇りのち雪 14日 晴れのち曇りのち雪 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年02月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
沢渡から釜トンネルまでガイドツアーのため送迎 |
コース状況/ 危険箇所等 |
特にありませんが、大正池あたりで雪崩跡が多数あり 明神より奥の河原は、雪が少なく歩きにくい部分も多くあった |
写真
感想
3度目の冬の上高地。
昨年と同じく徳澤園に泊り、条件が良ければ横尾まで行けるというツアーに参加しました。
このツアーの4日前から、風邪かなにかで38℃を超える発熱で3日ほど、ダウン気味。
ツアーに参加するかどうかさんざん悩みましたが、前日にはほぼ平熱に戻り、喉が痛いのを除けば、何とか普通の状態に。
体力的には少々落ちているとは思いましたが、参加することに決定。
前日、松本市内に宿泊。
翌朝沢渡のペンションに集合し、送迎車で釜トンネルの入り口に向かいます。
スノーシューをザックにしばり、いよいよスタートです。
釜トンネルは、かなり斜度のある道を1,300mほどたんたんと歩きます。
ほぼ真っ暗なトンネル内ですが、ところどころのライトで、ヘッドライトなしでも歩けました。
釜トンネルを抜けると、一気に雪景色。
スノーシューを装着し、バス道を進みます。
いくらか歩きカーブを曲がると、待ちに待った穂高連峰が見えるはずですが、この日は雲が多く、焼岳も穂高連峰の上部は見えません。
そこからしばらく進むと大正池に到着です。
ここでトイレ休憩ということで冬季トイレをかりますが、長蛇の列。
この日は日曜日ということもあり入山者が本当に多かった(^_^;)
大正池でも雲が多く、お決まりの大正池のバックに焼岳という写真もかないませんでした。
大正池からは、夏の遊歩道を歩き田代湿原に。
そこからまた車道に出てバスターミナルを目指します。
日曜日ということで、入山しているパーティーも多く河童橋はかなりの賑わいだろうということで、バスターミナルで昼休憩。
日差しが少ないので寒さも感じますが、座って食事ができるだけで満足です。
あたたかい飲み物で温まり、トイレをかりて河童橋に向かって再出発。
河童橋は、予想通りにぎわってはいましたが、穂高連峰の上部は雲に覆われ楽しみにしていた景色は見ることができませんでした。
この日の行程、徳澤園までは、河童橋からまだ7Kmほどあり、夏道なら2時間を切るコースタイムですが、雪の中ではそうはいきません。
明神までは、ほぼ夏道を進み1時間半ほど。
かっこいい明神岳を横目で見ながら進みます。
進むにつれいろんな角度の明神岳を見ることができす。
この辺りから青空が見え始め、青い空に映える明神岳がとてもきれいです。
明神橋を渡り対岸を進みます。
しばらく進んだところで、梓川の河原におります。
しばらくは川の流れに沿って歩いていくのですが、本来なら河原に積もった雪で歩きやすいところというはずが、この時積雪が少なくゴロゴロと石の出たところを歩かないといけないところも…。
それでも、徳澤までは、梓川の河原を進みます。
夏では考えることができない、梓川の川の中を歩くことで、夏では見ることができない景色が見ることができたり、夏とは違う距離感で見える山々が本当に素晴らしかったです。
遠くには白い常念岳、大天井岳も見ることができました。
ここは、ほとんど人の入っていない大自然の中で、絶景を望み、踏跡をつけて歩くスノーシューは、本当に贅沢な楽しみだと改めて感じられる場所でした。
そうこうしていると、川から対岸に上がり森の中を進むと本日の宿、徳澤園冬季小屋が見えてきました。
そして、徳澤園に到着。
冬季小屋とは思えない快適であたたかい小屋でのんびりと過ごしました。
2日目。
やはり予報通りの天気でくもり空です。
ただ、朝の時点では、特に風が強いわけではなく、ガスっているわけではないので、遠望は難しいですがあたりはある程度見える天気なのでそう悪くはありません。
この日の天気次第で、どこまで行けるかどうかはガイドの判断なので、あまり悪くならないことを祈りつつ出発です。
徳澤から、また樹林帯を抜け梓川の河原に出ます。
そこからやはり今日も夏では考えられない梓川の中を進みます。
昨日見ていた山々の絶景はさすがにくもり空で見ることはできませんが、水墨画の世界のような景色は見ることができます。
淡々と河原を進み、撮影ポイントでは立ち止まり写真を撮影します。
川の中を歩くことで、夏では渡ることしかできない新村橋の下をくぐります。
橋の裏を撮影したり、テンションはあがります。
そこからも河原を淡々と進み、横尾に到着です。
夏には何度か訪れていますが、あの賑わいとは想像もつかない、静寂の大自然の中にやってきたという感じです。
記念撮影を終え、軽く休憩。
今回、淡々と進んだこともあり時間的な余裕もあり、参加者の体力もそこそこということで、槍見台まで進むことになりました。
これで槍ヶ岳が見えたら本当に最高!!という思いで、ガイドについて進みます。
さすがに槍見台までということになれば、そこそこの急坂を登ります。
ほぼ夏道をジグザグに登りながら高度を稼いでいきます。
ところどころ足が滑りなかなか上に進めないという状況もありつつ、槍ヶ岳の景色を励みに登っていきますが、なんとなく雲行きはあやしいばかり。
何とか登り、槍見台に到着。
と、期待を込めて振り返ってみましたが、やはり槍ヶ岳は雲の中。
白い世界が広がっていました。
残念。
ともかくここまで上がってきたので、ここで昼食にします。
あわよくば一瞬でも顔をのぞかせないかなと淡い期待を抱きながら食事をしますが、やはり無理でした。
残念ではありますが、仕方ないのでまた来ようと心に誓い、下山開始。
かなりの急坂もあり半分滑るように下り、あっという間に横尾まで戻りました。
人の足でしか入ってこれない大自然の中で、自分たちだけという状況に、しばらくここでゆっくりしていたいと思ってしまいましたが、そういうわけにはいかず後ろ髪をひかれる思いで横尾を後にしました。
徳澤から横尾というのは、標高差がそうあるわけではなくほぼ平らという感覚ですが、いざ横尾から徳澤に向けて歩くと往路に比べ明らかに楽に歩けます。
少し風が出てきていますが、行動時間にしても明らかに短かったような気がします。
あっという間に新村橋に到着です。
そして、そのまま川の中を進み、14時前、無事徳澤園に到着しました。
今回は、ツアー参加ということもあり、夜は夜で参加者みんなでいろんなことを語ったり、お酒を飲んだりと、楽しい時間を過ごせました。
3日目
この日の予報は曇りのち雪といった感じ。
ただ、朝起きると予想以上に天気も良く、朝食前に徳沢のテン場から見える明神岳の写真を撮りに出ました。
予想以上に朝日を浴びて、きれいな明神岳をのぞむごとができ大満足な朝の景色でした。
しかし、出発するころには曇り空。
徳澤園を出発し歩き始めましたが、前日の降雪で初日よりは少し雪が増えているよう。
しかし、気温は少し高めのようでそう寒くは感じず、どちらかというと、顔以外は汗ばんでくる感じです。
空も曇っているものの雲が薄いためか、太陽の薄明かりが見え、大木のバックに幻想的に見えます。
帰りは、本当に気分的に早く感じます。
あっという間に明神です。
明神では、明神池、穂高本宮に立ち寄りました。
神社にお参りをし、荷物をデポし、明神池へ向かいます。
朝の時間ということもあり、踏み跡もなく幻想的な池の景色を独り占めです。
誰も踏んでいない雪に人型をつけてみたい衝動もありましたが、今回はあきらめました。
前回ほどのふかふか感がない気がしたり、まぁその場にいたのが一人だけで、一人でやるのもちょっとというのもあり…。
帰りも、行きと同じ道を戻りますが、気温が高く、前日降った雪は水分が多く、スノーシューの裏にいっぱいくっつきます。
たくさんくっつく雪でとても歩きにくく、足も重く、歩くのが嫌になってきます。それでもひたすら、時々足裏の雪を落としながら進みます。
すると、前方の上方に子ザルが。
よく見るとこの辺りのいくつかの木にサルがくっついていました。
人を怖がる様子もなく、こちらを観察しているようです。
そしてさらに進み、ついに河童橋に到着です。
くもり空ではありますが、2日前に見た時よりは山の様子は見えています。
景色全体が水墨画のようですが、初日より見える山容を写真におさめます。
そしてここでランチタイム。
そう寒さは感じず、景色を眺めながら昼食となりました。
平日ということもあり、そう人はいません。
バスターミナルでトイレだけかり、改めて釜トンネルに向けて出発です。
ここからは、バス道を進みます。
トレースもしっかりしており、歩くのは苦ではありませんが、やはりこの雪質。
スノーシューにたくさんの雪がくっつき歩くのが一苦労でした。
雪の積もる樹林帯を歩き、北欧をイメージさせる世界にひたります。
この辺りで雪も降り始め、景色はだんだん白くなってしまいましたが、大正池を過ぎひたすら進み、ようやく釜トンネルに到着。
スノーシューを脱ぎ、最後の真っ暗な釜トンネルを下り、再び明るい世界に出てゴールです。
今回の3日間は、飛び切りの晴天はありませんでしたが、さまざまな天気、景色の上高地の姿を見ることができ、満喫できたツアーでした。
奥上高地の静寂な世界を訪れた今回の体験も貴重な思い出になると思います。
そして、今回も人の足でしか行けない自然の中にお邪魔させてもらい、楽しい経験ができましたが、これからもその世界を楽しむために自然の中にお邪魔させてもっているという気持ちを忘れずにいたいと思いました。
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