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Yamareco

記録ID: 172674
全員に公開
積雪期ピークハント/縦走
奥多摩・高尾

川苔山・本仁田山(川乗橋〜奥多摩駅)

2012年03月03日(土) [日帰り]
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GPS
00:38
距離
15.4km
登り
1,564m
下り
1,662m

コースタイム

7:41 川乗橋バス停
8:18 細倉橋(登山道入口)
9:05 百尋ノ滝
10:56 川苔山
11:25 舟井戸
11:44 大ダワ方面分岐
 (桟橋崩落箇所で引き返す)
12:19 大ダワ方面分岐
12:43 舟井戸
13:30 大ダワ
13:59 コブタカ山
14:22 本仁田山
14:58 大休場
15:25 安寺沢
16:01 JR奥多摩駅
天候 曇一時晴
過去天気図(気象庁) 2012年03月の天気図
アクセス
利用交通機関:
電車 バス
【行き】JR奥多摩駅〜(西東京バス)〜川乗橋バス停
コース状況/
危険箇所等
■ JR奥多摩駅に登山届提出箱あり(駅舎を出てすぐ横)。川乗橋バス停、細倉橋たもとの登山口には登山ポストはないようだ。
■ 細倉橋〜百尋ノ滝の登山道は、残雪はあるが多くの踏み跡が付いており、軽アイゼンの必要は感じなかった。ただ、急斜面に沿って登山道が付けられていて、中には崖っぷちのようなところもあるので、下手に足を滑らせると谷底まで転落(数m〜数十m)する恐れもあり要注意。なお、途中で何度も桟橋を渡るが、この日は橋の上の凍結や積雪はなかった。
■ 百尋ノ滝から川苔山までは、標高1000mを超えるあたりからほぼ100%雪道になる(積雪は10cm前後)。山頂直下の稜線では、トレースを外れると踏み抜くところがあった。
■ 川苔山から舟井戸方面の下りは、雪と泥のミックスや一部凍結箇所もあり滑りやすい。軽アイゼンの必要性は人によって判断が異なるだろう。
■ 鋸尾根(舟井戸〜大ダワ)も、溶けかけた雪や泥で滑りやすい箇所あり。ただ、途中に岩場があるので、軽アイゼンを着けてしまうとそこで難渋する。
■ 本仁田山から安寺沢方面の下り(大休場尾根)も泥の急斜面で滑りやすい。

※舟井戸から鳩ノ巣駅方面へ20分ほど下ったところにある分岐から大ダワまでのルートは、途中に桟橋崩落箇所があり通行禁止。実際に崩落箇所まで行ってみたが、かなり危険を冒さないと通過できそうにない状態だった(写真を参照)。
川乗橋バス停からスタート。まずはしばらく車道を歩く。
川乗橋バス停からスタート。まずはしばらく車道を歩く。
周囲の山々には低い雲が垂れこめている。写真には写っていないが、道路上にはところどころ落石があった。
周囲の山々には低い雲が垂れこめている。写真には写っていないが、道路上にはところどころ落石があった。
きれいに植林された杉林。
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きれいに植林された杉林。
40分ほど歩いて細倉橋を渡ると、登山道入口がある。
40分ほど歩いて細倉橋を渡ると、登山道入口がある。
最初のうちは、雪のあるところとないところが半々くらい。特に歩きにくくはなかった。
最初のうちは、雪のあるところとないところが半々くらい。特に歩きにくくはなかった。
川乗谷沿いを行く。
川乗谷沿いを行く。
途中にいくつか滝がある。夏なら涼しげなのかもしれないが、今の時季はこれといって感想が思い浮かばない。
途中にいくつか滝がある。夏なら涼しげなのかもしれないが、今の時季はこれといって感想が思い浮かばない。
桟橋で何度も川乗谷を渡る。
桟橋で何度も川乗谷を渡る。
百尋ノ滝に到着。ここまでの登山道はなだらかだった。
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百尋ノ滝に到着。ここまでの登山道はなだらかだった。
百尋ノ滝を過ぎると日が差してきた。
百尋ノ滝を過ぎると日が差してきた。
標高を上げるにつれて残雪も増えてくる。
標高を上げるにつれて残雪も増えてくる。
谷に入ったあたりから登山道が判然としなくなる。とにかく先行者の足跡を追っていくと、直進方向が川苔山という道標があるところで前方から先行者が引き返してきた。この先へ進んでみたがトレースがなく、違うんじゃないかとのこと。谷の左手(右岸側)へ登る方向に登山道や鳥の巣箱が見えたので、そちらへ進むことにした(おそらくここで、本来のルートを外れてしまったと思われる)。
谷に入ったあたりから登山道が判然としなくなる。とにかく先行者の足跡を追っていくと、直進方向が川苔山という道標があるところで前方から先行者が引き返してきた。この先へ進んでみたがトレースがなく、違うんじゃないかとのこと。谷の左手(右岸側)へ登る方向に登山道や鳥の巣箱が見えたので、そちらへ進むことにした(おそらくここで、本来のルートを外れてしまったと思われる)。
やがてほかの登山道と合流し、この道標に辿り着いた。自分たちが来たのは「日向沢の峰 蕎麦粒山」の方向から。どうやらさっきの道間違いで、1本北側の登山道に移ってしまったようだ。通ってきたルートはガイドブックの地図にも地形図にも描かれていない。こういうところが奥多摩の難しさだ。
やがてほかの登山道と合流し、この道標に辿り着いた。自分たちが来たのは「日向沢の峰 蕎麦粒山」の方向から。どうやらさっきの道間違いで、1本北側の登山道に移ってしまったようだ。通ってきたルートはガイドブックの地図にも地形図にも描かれていない。こういうところが奥多摩の難しさだ。
とにかく川苔山へ向かう。周囲の木々には樹氷というか、霜が凍りついている。
とにかく川苔山へ向かう。周囲の木々には樹氷というか、霜が凍りついている。
霜の芸術・その1。
霜の芸術・その1。
霜の芸術・その2。
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霜の芸術・その2。
三角点が現れた。ここが曲ヶ谷北峰ではないかと思われる。川苔山に登ったついでに寄ろうと思っていたが、先に通ってしまうとは。
三角点が現れた。ここが曲ヶ谷北峰ではないかと思われる。川苔山に登ったついでに寄ろうと思っていたが、先に通ってしまうとは。
目指す川苔山がようやく見えた。
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目指す川苔山がようやく見えた。
川苔山山頂に到着。今朝、同じバスで降りた人たちも相前後して到着していた。なお、道標と案内板には「足毛岩の肩〜大ダワは崩落のため通行できません」と書かれていた。
川苔山山頂に到着。今朝、同じバスで降りた人たちも相前後して到着していた。なお、道標と案内板には「足毛岩の肩〜大ダワは崩落のため通行できません」と書かれていた。
一応、記念撮影。こうして見ると、ショルダーハーネスからいろいろぶら下げているのが目障りだな。
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一応、記念撮影。こうして見ると、ショルダーハーネスからいろいろぶら下げているのが目障りだな。
晴れていれば北・西・南の3方向の景色が望めるそうだが、この日は西側だけが見えた。ここで全部の山の名前がわかるほど、奥多摩に詳しくなれればいいのだが・・・。(カシミールによると)中央にある雲取山は、山頂が雲に隠れてしまっている。
晴れていれば北・西・南の3方向の景色が望めるそうだが、この日は西側だけが見えた。ここで全部の山の名前がわかるほど、奥多摩に詳しくなれればいいのだが・・・。(カシミールによると)中央にある雲取山は、山頂が雲に隠れてしまっている。
休憩もそこそこに、鳩ノ巣駅方面へ下る。雪と泥がミックスした嫌な状態。
休憩もそこそこに、鳩ノ巣駅方面へ下る。雪と泥がミックスした嫌な状態。
踏み跡が凍ってアイスバーンになっているところも。最近は雪の日や雨の日、気温の低い日などいろんな日が続いたからなあ。
踏み跡が凍ってアイスバーンになっているところも。最近は雪の日や雨の日、気温の低い日などいろんな日が続いたからなあ。
舟井戸の分岐を過ぎ、次の分岐で本仁田山へ向かおうとしたところ、「桟橋崩落のため通行禁止」の表示が。ここを通れないと予定が狂ってしまうので、とにかく崩落箇所まで行ってみることにする(内心は、大したことがなけれが通ってしまおうと思っていた)。
舟井戸の分岐を過ぎ、次の分岐で本仁田山へ向かおうとしたところ、「桟橋崩落のため通行禁止」の表示が。ここを通れないと予定が狂ってしまうので、とにかく崩落箇所まで行ってみることにする(内心は、大したことがなけれが通ってしまおうと思っていた)。
15分ほど歩くと、崩落箇所があった。先のほう(写真左上)に道は見えるのだが、そこへ至る山の斜面が大きく崩れて、あったはずの桟橋が跡形もなくなっている。
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15分ほど歩くと、崩落箇所があった。先のほう(写真左上)に道は見えるのだが、そこへ至る山の斜面が大きく崩れて、あったはずの桟橋が跡形もなくなっている。
わずかな足掛かりはあるので無理をすれば行けないこともなさそうだが、かなり危険。これは「自己責任」で許されるレベルではないと思い、引き返すことにした(「通行禁止箇所を通りました」とヤマレコに書かずにすんで、ほっとした思いも)。
 そうかといって、本仁田山を登り残すのも嫌なので、舟井戸の分岐まで戻って鋸尾根を行くことにした。一度下った道を登り返すのは精神的に辛いが、これも経験のうちだ。
わずかな足掛かりはあるので無理をすれば行けないこともなさそうだが、かなり危険。これは「自己責任」で許されるレベルではないと思い、引き返すことにした(「通行禁止箇所を通りました」とヤマレコに書かずにすんで、ほっとした思いも)。
 そうかといって、本仁田山を登り残すのも嫌なので、舟井戸の分岐まで戻って鋸尾根を行くことにした。一度下った道を登り返すのは精神的に辛いが、これも経験のうちだ。
舟井戸の分岐に戻る。こちらは「通行禁止」ではなく「通行注意」となっていて、踏み跡もたくさんある。
舟井戸の分岐に戻る。こちらは「通行禁止」ではなく「通行注意」となっていて、踏み跡もたくさんある。
踏み跡は尾根のやや下(東側)に付いている。
踏み跡は尾根のやや下(東側)に付いている。
溶けかけた雪と泥がミックスして、かなり滑りやすい状態。せっかく持ってきたのだから・・・と途中で軽アイゼンを着ける。
 しかし案の定というか、着けて間もなく急な岩場の下りが現れ、軽アイゼンなんか着けているとかえって危ない状態に。でも、今着けたばかりのものをまた外すのも面倒なので、何とか着けたままそこを通過。
溶けかけた雪と泥がミックスして、かなり滑りやすい状態。せっかく持ってきたのだから・・・と途中で軽アイゼンを着ける。
 しかし案の定というか、着けて間もなく急な岩場の下りが現れ、軽アイゼンなんか着けているとかえって危ない状態に。でも、今着けたばかりのものをまた外すのも面倒なので、何とか着けたままそこを通過。
前方にコブタカ山と本仁田山(たぶん)が見えてきた。
前方にコブタカ山と本仁田山(たぶん)が見えてきた。
鋸尾根を何とか通過。通行禁止だった分岐からのルートと合流する。雪や泥がなければまだ楽だったのだが、この日の鋸尾根は結構な難場だった。
鋸尾根を何とか通過。通行禁止だった分岐からのルートと合流する。雪や泥がなければまだ楽だったのだが、この日の鋸尾根は結構な難場だった。
大ダワに到着。ここで泥まみれになった軽アイゼンを外す。
大ダワに到着。ここで泥まみれになった軽アイゼンを外す。
大ダワからコブタカ山までは、尾根上のルート。最初のうちはなだらかだったが、やがて急斜面をひたすら登るようになる。
大ダワからコブタカ山までは、尾根上のルート。最初のうちはなだらかだったが、やがて急斜面をひたすら登るようになる。
再び雲取山方面を望む。
再び雲取山方面を望む。
コブタカ山に到着。道標が1本あるだけだった。
コブタカ山に到着。道標が1本あるだけだった。
コブタカ山から本仁田山へも尾根上の道。
コブタカ山から本仁田山へも尾根上の道。
本仁田山に到着。屋根付きの小さな休憩所があったが、先客のお2人に占有されていたので利用せず。
本仁田山に到着。屋根付きの小さな休憩所があったが、先客のお2人に占有されていたので利用せず。
山頂からは東側遠方の街並みが望めた。
山頂からは東側遠方の街並みが望めた。
本仁田山からは、急坂の大休場尾根をひたすら下る。乾いていればタッタカ下れるところだが、やはり雪と泥のミックスで非常に滑りやすく、何度か尻もちをつきそうになったが危うくこらえた。こういう道こそ軽アイゼンが役立ちそうだが、泥だらけになった軽アイゼンをまた着けるのもイヤ。
本仁田山からは、急坂の大休場尾根をひたすら下る。乾いていればタッタカ下れるところだが、やはり雪と泥のミックスで非常に滑りやすく、何度か尻もちをつきそうになったが危うくこらえた。こういう道こそ軽アイゼンが役立ちそうだが、泥だらけになった軽アイゼンをまた着けるのもイヤ。
大休場という一度だけ平らになるところで尾根を外れ、そこからはうっそうとした斜面を下っていく。急なのは相変わらず。
大休場という一度だけ平らになるところで尾根を外れ、そこからはうっそうとした斜面を下っていく。急なのは相変わらず。
途中で西に見えた山は、石尾根上にある狩倉山と三ノ木戸山のようだ。
途中で西に見えた山は、石尾根上にある狩倉山と三ノ木戸山のようだ。
標高差700mを一気に下って、ようやく安寺沢へ。乳房観音に寄り道する(登山道から50m)。
標高差700mを一気に下って、ようやく安寺沢へ。乳房観音に寄り道する(登山道から50m)。
16時に奥多摩駅に帰着。予定外の引き返しなどがあったが、1時間程度のオーバーですんだ。
16時に奥多摩駅に帰着。予定外の引き返しなどがあったが、1時間程度のオーバーですんだ。

感想

■ 凍傷のため雪山へ行くことはできないので、いろいろ物色して奥多摩でまだ登ったことのない川苔山へ行くことにした。本仁田(ほにた)山との縦走だとコースタイムも累計標高差も増え、それなりのトレーニングにもなりそうだ。

■ 八ヶ岳のような雪山と、奥多摩の低山とどっちが難しいか? 単純に考えれば八ヶ岳のほうが難しそうだが、低山には低山なりの難しさがある。

 ひとつは道迷い・道間違い。分岐がたくさんあったり、ガイドブックや地形図に載っていない道があったりして、ルートを誤らないようにする緊張感は低山のほうが上だ(雪山も、トレースがなかったりホワイトアウトに遭えばルートがわからなくなるが・・・)。

 もうひとつは難しいというか嫌なところだが、ぬかるんだ泥道があること。歩きにくいのはもちろん、足元が汚れるので帰ってからの後始末がとても面倒。その点、雪山は行く前より帰ってきた後のほうが靴がきれいになっているくらいだ(これも「残雪期」になるとどうなのか未経験だが・・・)。

■ 今回は天候もイマイチで、どちらかといえばマイナーな山ということもあって、あまり印象に残らない山行だった。でもこれは、奥多摩についてまだまだよく知らないせいもあると思う。周囲の景色を見て「あれは○○山だ」とすぐにわかったり、「あの山はあのとき登ったなあ」とか「同じルートだけど季節によって違うなあ」とか感じることができれば、面白さも違ってくるだろう。

 せっかく身近にある奥多摩、そして奥秩父や丹沢ともじっくり付き合っていきたい。八ヶ岳や日本アルプスなど誰もが「すごい」と思う山にも登りたいけど、そう頻繁に行けるところではないし、低山に登ることがそうした山へのトレーニングになるだろう。

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