鳥海山
- GPS
- --:--
- 距離
- 13.5km
- 登り
- 1,277m
- 下り
- 1,271m
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2007年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
初めて鳥海山に登ってきました。
五合目登山口から6時20分に出発となりました。
この時、我々はとんでもないミスを犯していたのですが…それはまた後ほど。
登山口から白糸の滝展望台までは、コンクリートで舗装された階段が続いています。
いわば、この区間は観光客がサンダルやヒールでも入って来ることができる散歩道です。しかし、散歩道と言えどもいきなり景色いいですよ!
昨日宿泊した仁賀保高原や延々と続く海岸線。
そんな素晴らしい景色が目の前に広がります。
雨で登れないと思っていた私は、なんかもうこの景色だけで満足しちゃいそうです。
白糸の滝展望台からの眺め。大きくえぐれた谷筋、巨大にそそり立つ火口壁…なんともスケールの大きな景色です。
鳥海山は遠くから見ると優美でスマートな佇まいですが、近くから見るとなかなか荒々しいんですね〜。
展望台を過ぎると、道は少しずつ登山道らしい姿に変わっていきます。
とはいえ、岩を砕いたものを階段上に配置してあるため、まだまだ遊歩道然としています。これなら多少の雨でも大丈夫そうです。
えっちらほーえっちらほーと歩いて、1時間くらいで「賽の河原」に着きました。
登山口から約2辧「登り初めはゆっくりと」に忠実に従ってのタイムなのでまぁまぁなのではないでしょうか。
賽の河原では不思議な事が起こりました。
私達の前に何人か居た登山者が忽然と姿を消してしまったのです。
ところが、姿は見えずとも人の話し声やクマ鈴の音がどこからともなく聞こえてきます…。神隠し???
などと、しょーもない事を考えていると、「前を歩いていたはず」の登山者が突然道の脇の笹藪をばさーっと掻き分け這いだしてきました。
どうやら道に迷っていた様子(^^;
どうも登山道と沢を誤認したようです。
確かに登山道から、ほぼ真っ直ぐに沢の中へ続いている場所がありました。
話をしながら漫然と歩いていると知らないうちに沢の方に進んでしまうかも…。
賽の河原を過ぎると、登山道周辺の樹木の背が低くなり視界が開けてきます。
…うーん、なんかこう、際限ない風景だなぁ…。
いくつかのピークが列なり、その一番奥に目指す山頂があるわけですが、なんだかものすごく遠く感じます。
ホントにあそこまで行けるんだべか?
登山開始から2時間で御浜に到着しました。
ここまではいいペースで進んできています。
御浜には避難小屋があり、二百円の休憩料を払えば屋内で休憩できます。
ガスや発電器を備えた有人小屋は初めて見るので物珍しいですが、こんな良い天気の日に、お金払って屋内に入る意味もないのでここはスルー。
だって、小屋の裏手にはほら…こんな景色が広がっているのですから。
青々とした水をたたえる鳥海湖が我々を出迎えてくれました。
ここでしばし休憩です。
休憩中に「どうも腹が減ったな…。まだ出発から二時間なのに…」と思い、よ〜く思い返してみると…朝飯食べてませんでしたぁΣ(゜д゜lll)
…はっはっは。ん〜、今朝はバタバタしていたからねぇ…。
早速昼食用の食料に手を出してしまいましたが…、最後までもつんでしょうか?(笑
御浜を出発。
ゴツゴツした岩を縫うようにしてしばらく歩くと御田ヶ原に出ます。
目指す鳥海山がだいぶ近くに感じられるようになってきました。
…近くに感じられるようにはなってきたんですが相変わらず果てしない風景というか、どうにも先が長〜く感じられます。
八丁坂の石段なんて万里の長城を彷彿とさせませんか?
…あ、しない?(^^;
大げさですか? 失礼しました〜。
八丁坂のダラダラとしたアップダウンを通過すると七五三掛に着きます。
どうでもいいですが七五三掛ってかいて「しめかけ」って読むんですね。
現地ではそう読めずに「しちごさん、しちごさん」って連呼してました(^^;
知ってる人が聞いていたら
「( ´,_ゝ`)プッ、しちごさんだって…」
とかって思っただろうなぁ〜。
七五三掛から先はいよいよ本格的な登山道らしくなってきます。
千蛇谷方面へは大きく張り出したがけの上を高巻きしてアプローチ。
ちょっとした物ですが鉄梯子なんかもあり緊張感が高まります。
残雪の残る千蛇谷を越え、岩だらけの急斜面をえっちらおっちら登り…
…の、登るほどに急になっていく…
ふと振り返ると、下の方からもくもくとガスが湧いてきています。
これは急がないと頂上からの展望が無くなるのでは…。
途中、すれ違ったおばさんに
「避難小屋まであと10分。そこから頂上まで15分だからがんばって〜」
と励まされました。
…そんなにやられてるように見えたかな?(^^;
しかし、そのくらいの時間で頂上に立てるなら!と奮起したのもまた事実。
あの岩塊を越えれば避難小屋があるわけだな!
よぉし、もう立ち止まらないで歩き通してやろうじゃぁないか!
そして11時20分、登山開始からおよそ5時間で各方面からの登山者で賑わう御室小屋に到着しました。
ぴったりビギナーズタイム(笑
しゃりバテ気味ながらもよく頑張った、俺(笑
御室小屋前で昼食をとりました。
足りない食料をカバーするために粉末スープやら非常食やらの総動員です。
でも、いれたてのスープとコーヒーは美味しかったなぁ。
昼食後、頂上へのファイナルアタック開始です。
途中ですれ違ったおばさんの言が正しければ、ここから頂上までは15分ということ。あと少し、あと少し。
…近くから見ると、けっこう険しい岩登りだなぁ…。
実際登り始めてみると、岩と岩の間に大きく隙間が空いていたり自分の身長よりも大きな岩が足を載せた瞬間ぐらぐら動いたり…結構怖い場所です。
そんな場所でも可憐な花が咲いてました。
こんな岩ばかりの場所で…いじらしいですな。
それにしても、頂上へのファイナルアタックを開始して以来どうもツートンさんの様子がおかしい…。
いつもならこんな急傾斜は身の軽さを最大限活かして、私より数倍速く登って行くはずなのですが、どうにも動きが鈍い…。
なにか不具合でもあったかと心配になり声をかけてみると…
「足が届かない!」
…なるほど(^^;
それですっかりビビリーになってるんですな。
へっぴり腰のツートンさんを最初は笑ってみていたのですが
すれ違う人全員に「この先もこんなですか? 頂上はまだですか?」
と訪ねまくる姿を見ているうちに、だんだん気の毒になってきました(笑
あそこが頂上です。
この角度から見ると、おいおいどうやって登るんだ?ってな感じです(^^;
で、やっとこさ頂上に這い上がったわけですが、頂上狭っ!
写真を撮ろうにも人が二、三人もいれば立つ場所が無くなるような場所です。
今まで登ったことのある山では岩手山山頂が最高所だったのですが鳥海山登頂成功によって、この記録を更新することができました♪
私は飛行機に乗ったことがないので、正真正銘、生涯で一番高い場所にいるということになります。
頂上に立ててほっとしたのもつかの間、登ったからには下りないといけません。下りの方が高度感があって、私も何か股ぐらがスースーするような気分を味わいました。御室小屋まで帰ってきたときには、ツートンさんはすっかりヤラレきっていて
「鳥海は二度と来ない!」
とまで言い切っていました(^^;
御室小屋ではビールやコーラが売られています。暑くて暑くて予想以上に水を消費していたので、お一つ買おうかなとも思ったのですがコーラ500円、ビール600円…。…そりゃそうだよな…、輸送コスト考えたらこんな値段になるよね…。
貧乏なヘロヘロ登山隊は、購入を断念したのでした(苦笑
下りは登りと同じコースを辿りましたが、登り以上にきつい行程となりました。
まず、千蛇谷あたりで食料が底をつきました(笑
そして御浜小屋で水が底をつきました(笑
今回は完全に持っていく水・食料の量の判断を誤りました。
最近、飲食物を大量に余して下山してくることが多かったので少し軽量化しようかなと持っていく物を絞ったのが裏目に…。
それでもまぁ、どうにかこうにか無事に下山できました。
そして、疲れ切った私にさらなる悲劇が襲いかかります。
…
…
…
カメラ、落として壊しました orz
三年間連れ添ったカメラは、鳥海でその生涯に幕を閉じました。
4378カットの思い出をありがとう(TдT)
なんだか色々と反省点の多い山行となってしまいました。
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する