女峰山スノトレ(行者堂in/out)
- GPS
- 13:50
- 距離
- 17.9km
- 登り
- 1,885m
- 下り
- 1,890m
コースタイム
- 山行
- 14:10
- 休憩
- 0:23
- 合計
- 14:33
天候 | 曇り(山頂では暴風) |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2019年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
【滝尾神社駐車場〜行者堂】夜明け前に歩くと、舗装路からの入山ポイントの道標がなく、わかりにくい。実際、迷いました。。。 【行者堂〜白樺金剛】夏道で、危ない箇所はないが、車道出合〜殺生禁断碑までの林道は道標やマーキング、テープがなく、わかりにくい。往路共に、夜明け前/日没後に利用したためなおのこと。 【白樺金剛〜八風】徐々に雪が増えてゆく。八風手前から稜線に出るので、往路は樹林帯の中で、アイゼンや電熱ゴーグルへ装換。復路はそれらを外す。雪は固まっておらず、アイゼンだと踏み抜き多発。 【八風〜遥拝石】トラバース道となるため、平衡感覚を保ちながら進む必要あり。 【遥拝石〜唐沢避難小屋】アイゼンだと、とにかく踏み抜き地獄(ワカンなら少しマシだったかも)。竜巻山を巻いた後、往路は左側(復路は右側)に男体山等が見える開けた場所に出て、往路は右側に(私が行った時は)トレースのある急斜面があったが、直進が正解(間違って右側の急登をトレースを頼って登ってしまい、恐る恐る急斜面を下る羽目に)。 【唐沢避難小屋→女峰山】(私が行った時は)トレースがなく、踏み抜き地獄のラッセル状態。正規ルートを示す木の看板を見失い、山頂への直登ルートへ出てしまい、激急登をピッケルとアイゼン前爪だけを頼りに、コースタイムの2倍以上かけて一歩一歩着実に登った。10分で10m位しか進まないペース。山頂直下は急すぎて、ハイマツや岩(浮石要注意)につかまらないと進めない。急斜面過ぎて戻るに戻れず、進退窮まる。これまでの雪山挑戦の中で、最も怖かった。生きて戻れて本当によかった。 【女峰山→唐沢避難小屋】山頂直下は暴風で視界が悪く、正規ルートのマーキングなどは何も見つけられず。タブレットのGPS(ヤマレコMAP)やEPSONウォッチに取り込んだ平面トレースを頼りにしたルートファインディングで乗り切る。雪側(斜面側)を向いて、ピッケル片手に、アイゼン前爪を蹴りこむキックステップで、一歩一歩相当な時間をかけ、死ぬ思いでゆっくり下る。樹林に入ると、木に看板が時折あるが、間隔が遠く、もちろんトレースは皆無で、正しいルートは不明。GPSを頼りに、同じやり方で下っていく。男体山や前女峰が見える急斜面に出ると、往路に使った直登が左に見え、現在地がわかるので、着実に下る。唐沢避難小屋〜女峰山間は、往復でコースタイムの2倍以上かかりました。 |
その他周辺情報 | ほの香(日光市所野1550-38:0288-53-0500) 無人のため、券売機で600円の入浴券を買い、入湯 |
写真
感想
冬季の女峰山に日帰りで登頂!
と誇らしげに言いたい所だが、反省だらけの山行となりました。
【反省1】前夜時点で、日中帯はほぼ曇り、夕方から晴れ、風は終日強い(10m超/秒)予報で、実際にその通りの天候となりました。雪山で、かつ10時間近く要するロングコースでは、基本が晴天予報でない限り、入山を控えるべきと反省。
【反省2】ワカンを持参するか迷いましたが、ロングコースとなるため、重量を重視し、ワカンは車中に残しました。もしワカンを持って行き、適宜装換してれば、踏み抜き地獄が大分緩和されたかもしれません。
【反省3】石に腰掛け、軽食休憩の際、手袋を斜面に落としてしまい、取りに下りる際に転倒して、2m程滑落し、脇腹を木の幹に強打。注意力散漫でした。
(翌日に整形外科でレントゲン撮ってもらい、骨には異常ないことを確認)
【反省4】唐沢避難小屋以降はトレースがなく、踏み抜き・ラッセル地獄の中を黙々と進み、正規ルートからはずれ、冬季限定とも言える山頂への直登ルートへ。めちゃくちゃな急勾配で、登り始めてからも、何度か「引き返そうか・・・」と悩むも、時刻は正午過ぎで、「まだ明るいし、ゆっくり登れば大丈夫」と思い、登るうちに、急傾斜過ぎて、もはや下りれない(戻れない)状況に。一度滑落しかけたものの、アイゼンがハイマツに絡んで事なきを得ました。雪山での判断ミス・遅れは、生死に直結することを体感しました。→この経験は2日後の安達太良山スノーハイクで活きることに!
元々、コースタイム×0.9で計画し、5時入山、16時下山の予定でした。遥拝石までは計画通りの時間で達しましたが、遥拝石⇔女峰山間の実績は、コースタイム×2.0もかかり、結果、5時入山、19時半下山という過酷なソロハイクとなりました。ちなみに、入山〜下山までの間、シカに出会っただけで、人間とは誰とも出会いませんでした。
普段は、たくさん写真を撮りながら登下山するのですが、今回は山頂直下で生命の危機に瀕しながら、必死で登り下りしたので、あまり写真が残っていませんでした。これまで、名だたる雪山には20以上登っていますが、暴風吹き荒れる霞沢岳(北アルプス)を遥かに凌駕し、女峰山は間違いなくこれまでの雪山での苦戦度No.1になりました。
とにかく、苦しい登山でした。復路は夏道に戻った白樺金剛以降も、疲労が頂点に達し、全くスピードが出ず(コースタイム×1.2位)、真っ暗闇の中、ヘッドライトだけを頼りに黙々と進みました。ウォーキングデッド、って気分。
(※それでも、翌日は茨城県の八溝山等を15kmほどトレランしたんですが!)
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-1764833.html
冬季の女峰山は、晴れた日に、トレースがあり、雪が引き締まっていれば、それほど難易度は高くないと思いますが、今日のように雲って、強風が吹きすさび、トレースがない日は、己の実力で本当に登頂できるか否か、早めに決断し、撤退するなら、早いほうがよいです。
このレポが、冬季の女峰山を目指す方にとって、良くも悪くも「他山の石」となることを願って止みません。
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