天城山縦走(備忘録)
- GPS
- --:--
- 距離
- 17.3km
- 登り
- 816m
- 下り
- 1,258m
コースタイム
天候 | 晴れのちくもり |
---|---|
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
伊東駅から天城高原ゴルフ場までバス (帰り) 天城峠から修善寺駅までバス |
コース状況/ 危険箇所等 |
明瞭 |
感想
1989年3月の備忘録。
その時の記録を忠実に再現します。
九州への山旅から4日後、またまた百名山の一座である天城山に出かける。
気がはやっている様だ。
山行前日、転職する会社の先輩の送迎会で1時ころまで飲んでいた。
3時間そこそこの睡眠で山に出発する。
酒が残っていて気分が悪い。
小田原、熱海と乗り換えて伊東に到着。
伊東からバスに乗って、天城高原に入る。
南国の伊豆は、まだ早春なのにぽかぽかと暖かい。
天気は良好で、バスの中では海から照り返る春の光が眩しい。
天城高原から登山道に入る。
よく整備されていたが、ぬかるんだ道で、二日酔いの足取りでは何度も足をとられた。
なかなか調子が出ない。
ぽかぽかと暖かく気持ちの良いはずの春の陽気は、私にとっては気だるいだけであった。
いくらか高度を稼ぐと、出発した天城高原のゴルフ場のコースが見えホット一息をつく。
万二郎岳は、木立に囲まれた地味なピークであった。
眼前に万三郎岳の大きな山容が横たわっている。
草の茂みの中で、10分休憩する。
万二郎岳からは、馬酔木のトンネルが続く平坦な道となった。
いかにも南国ムードが漂っていた。
一度、石楠立へ下り、万三郎岳の急な登りになった。
しかし、このころになると昨日の酒も抜け、いつもの歩行ペースに戻っていた。
万三郎岳も木立に囲まれた平凡なピーク。
昼食を兼ねた大休止を取る。
20名ほどの中高年パーティーが頂上の中心部を占領して、大声で談笑をしていた。
単独行の私は、頂上の片隅に行って小さくなって食事をとった。
集団の中の孤独感を味わい、もっと静かな場所で昼食をとればよかったと後悔をした。
万三郎岳から一歩踏み出すと、再び静かな登山道となった。
ブナ林の広い尾根で気分が晴れる。
一度、片瀬峠に大きく下り、その後平坦な道となった。
平坦な道をどんどん進むが、景色はどこまで行っても同じで飽き飽きとしてくる。
八丁池は、開放的な明るい池だ。
今までずっと鬱蒼とした山道だったため、その明るい開放的な光景はなおさら目に焼き付いた。
芝生の上に寝転び、コーヒーを沸かす。
時々、雲から洩れてくる春の陽射しが心地よい。
八丁池から天城峠へは、ダラダラと下り続ける長い道のりであった。
空はすっかり厚い雲で覆われていた。
遠くに佇む遠くの山里をぼんやりと見ながら下って行くと、ひょっこり旧天城峠に出た。
旧天城峠。
今ではすっかりさびれてしまった感じで、天城越えの道標が寂しそうに立っていた。
物悲しい気分になって、かつての天城越えの山道を下って行った。
天城峠のバス停に辿り着いたのは、バスが来る3分前という間の良さだった。
帰りの電車の中では、今山行と昨夜の飲み会の疲れからか、ぐっすりと眠ってしまった。
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