大明神山から毛勝山スキー縦走 ダイレクトルンゼ滑降のおまけ付き
- GPS
- 09:05
- 距離
- 13.7km
- 登り
- 1,858m
- 下り
- 1,834m
コースタイム
- 山行
- 8:22
- 休憩
- 0:44
- 合計
- 9:06
天候 | 晴れのち所々曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2019年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
阿部木谷の雪が繋がるのは1050m辺り 大明神沢、毛勝谷ともにデブリあるが歩行に支障なし 大明神山ー毛勝山南峰までの稜線は雪庇注意 |
写真
感想
みんな板納めをしてしまったようだ。今日はスキー納めの目安となる毛勝に親父とサシで出かけた。親父はここの雪が縦溝バリバリになって楽しめなかったらよく板納めをしていたそうだ。ただ毛勝谷を詰めても面白くないので大明神山ー毛勝山のスキー縦走とした。大明神山は積雪期はルート上リスクが高く、夏も道がないため所謂レアマウンテン、この時期限定の山になる。親父は過去に大明神山に積雪期も残雪期も経験があるそうだが僕は初。
前夜仕事が長引き一時間布団に入っただけ。眠い、、。それでも親父を迎えにいき、自分の車一台で行く。舗装道と砂利道の林道をグングン奥まで進め最終ゲートから出発。登山口最初から板を担ぐ、所々雪を繋いで林道をショートカットして阿部木谷1050mくらいで完璧に雪が繋がった。毛勝谷との出合で大明神沢に入った。そこからはどういうルートで稜線に上がるかは決めていない、現地判断だ。大明神山の稜線上は遠目からでも雪庇が確認できる。おまけに今日は出だしから気温が高く、大明神沢は早々に日差しを浴びていいる。快晴で振り返れば僧ケ岳ー駒ヶ岳稜線が望めるが、反面、沢にはポロポロ雪が落ちて危険度が増す、スピーディに標高を上げなければいけなかった。なので一番右の沢を選び早々に尾根に出ることにし、難なくスキーで登り上げることができた。尾根上は雪が少なく少々藪を漕いだ。雪に圧力がかかっていたのか笹は寝ていたので最近まで雪の下だったのだろう、おけげで藪漕ぎは楽勝だった。大明神山では展望がすこぶる良い。大日岳ー剱岳まで、立山もよく見える。昨日の雨はアルプスの標高では雪だったようで真っ白だった。ここの稜線上は劔の展望台として申し分なかった、荒々しい早月尾根がはっきりと見えた。貸切なのがお得だ。
毛勝山北峰まではるか遠くに見える。中々遠い。山頂から最低鞍部の1984まで一旦スキーで下る。雪庇とアップダウンがあるので慎重に。1984からの登りはまだ十分に日が当たらず堅い。地形図以上に急なので、万一、滑落すれば大明神沢に真っ逆さま。滑落したら死ぬところはアイゼンに変えた。一筋縄ではいかない。登り上げ2249あたりで雲、ガスが湧いてきた。あまりに晴天すぎて空気が暑くなり上昇気流が起きたようだ。ダイレクトルンゼを滑るのならば視界があるうち着きたい、急がねばいけないが自分の相変わらずのヘタレ足はいうことをきかない。南峰までくれば北峰まであっという間であった。残念ながら毛勝山頂ではあまり展望がパッとしなかった。毛勝谷を黙々と歩いても展望がきかないので今回のルートは稜線散歩は楽しかった。
ダイレクトルンゼは中々日当たりが悪いが、気温が高いので大丈夫でしょう。やはりグサグサで快適に滑った。お互いカッコ良い写真を撮ろう。思ったほど急斜面じゃないので問題なかった。残雪期は急斜面滑降欲が生まれる。山スキーをやっている以上、一生に一度は滑りたい斜面というのがある奥穂ダイレクトだったり白馬鑓もそう。まだ自分も若いな。三又上から大明神沢出合までスベスベでデブリなし。メローな斜面が続き快適だった。途中で二人のスキーヤーとすれ違ったのでラインを外した。下部はデブっていたけれどもまあ親父が当たり年だと言うほどあって大したことはなかった。親父に毛勝のルート説明を受けながら降りてきた。川で板選択して担いでトボトボ、午前中には帰ってきました。寝ている場合ではなかった。充実山行。
というわけで、親父は元気です。
すでにスキーシーズンを終えた人も多いだろうが自分は違う、残雪期の終盤にしか行けない山がある。先日の大明神山もその一つである。この山は厳冬期も行けるが残雪期のアプローチは難しい、すでに下部は藪が出ており沢を詰めるしかないが、稜線に雪庇が残ると大規模な雪崩の危険がある。今頃なら雪庇をかなり落ちて気温の低い夜明け前なら安全性は高まる。
問題はどの沢を詰めるかである。地図を見れば大明神山を目指す谷はいくつかあるのはわかる。ただどれが一番安全かは現地で判断しなければわからない。大明神から毛勝へ至る稜線はアップダウンや変化に満ちてとても展望が楽しめる稜線である。ぜひこの時期毛勝へ行くなら歩いてみたい稜線である。
殆ど寝てない兄ちゃんに寝てる場合じゃないと連れ出した。このチャンスを逃すと一生行けない可能性もあるからだ。自分もいつまでも若くはない。深夜3時前に片貝山荘付近を歩きだして暗闇の板菱に立った。積雪はゆうに10mは超えてるだろう。眼前には稜線まで続く大明神沢が一直線に見える。あそこを詰める手もあるがやはり下りしか使うのは怖い。気温も高めなのでなるべく緩い沢を詰めて早めに稜線に立つ作戦としてスピードを上げた。
1750mで稜線に立つと大明神山がドーン、一部雪切れもあったが問題なくピークに立った。ここから毛勝まではアップダウンの連続で崩壊雪庇や雪壁もあったが一つ一つ攻略していくその過程が楽しい。見せ場と広がる景色には飽きなかった。
苦労して毛勝北峰に立っと南峰の直登ルンゼが見えた。ここから見るとそそり立つ壁だ。ガスらないうちに急いで南峰に立ち急峻なルンゼを兄ちゃんと一気に滑り込んだ。ここはこの時期限定だろう。落ちた阿部木谷も今年はデブリも少なく快適だった。雪面を荒らす一番の原因は雨である。今年はまだ雨が少なく雪面の凹凸は少ない。デブリも少なく毛勝は当たり年と読んだ。
コメント
この記録に関連する登山ルート
この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。
ルートを登録する
わたくしは閲覧を始めたのは200少し前でパジェロでしたね。
確か200の人に記念品贈呈をしていましたね。
本記録も気持良く凄いですが、何よりも父息子が最前線に立っていることです。
すばらしい。
メール有難うございます。
20数年続けてこられたのも読者の方々のおかげだと思っています。
HPを通じて多くの人との出会いがあり人生が豊かなものになりました。
今後とも宜しくお願い致します。
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する