番匠谷下降・面河中沢遡行(石鎚山東稜下山)



- GPS
- 12:27
- 距離
- 13.3km
- 登り
- 1,545m
- 下り
- 1,538m
コースタイム
天候 | 快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2019年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
面河番匠谷土小屋谷下降・本谷中沢遡行記録
作成者:丸山
■日程 2019/5/4(土)
■山域 石鎚山
■天候 快晴
■メンバー(2人)
L丸山(35/OB)、迫野(35/D1)
■総評
土小屋谷、番匠谷、本谷、中沢、石鎚山頂、東稜それぞれに良さがあり、今年一番
の素晴らしい山行だった。特に中沢の見渡す限り続くスラブ滝は景色も登攀も楽し
め、本山行の白眉であった。
■ヤマレコ記録
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-1850167.html
■時間
6:13 出発
7:51 土小屋谷(仮称)出合
9:50-56 番匠谷出合
11:55 御来光の滝下
12:29 中沢出合
15:18南尖峰の南東のコルに詰め上がる
15:57-16:10 石鎚山 弥山
16:44 南尖峰の南東のコルに戻る
17:43 東稜分岐
18:39 帰着
■ルート概況
※滝の落差等は自作遡行図に基づく。
○土小屋谷(仮称)
・土小屋谷の入渓までは草丈の高い笹藪。
・土小屋谷にある、右岸にケヤキの生える2段9m幅広滝は特徴的。それなりに綺
麗。
・土小屋谷の下降で特に難所はない。
○番匠谷
・番匠谷は勾配の緩い谷で、すいすい下れる。
・3段15m堰堤は左岸から容易に下れる。水は伏流しているが、穴が空いていてなか
なか迫力のある堰堤。
・ゴルジュになって現れる2段9m滝は、右岸から巻いていくと立ち木に残置ロープ
があり、それに沿って下ればよい。
・美しいナメを経て、2段30m「ねじれ滝」が現れる。右岸から巻き下れるワンポイ
ント(残置ロープ有)があるが、見つけるのがやや難しい。見つけられなければ立
木から懸垂下降すればよい。
・ねじれ滝の下は美しいナメの多い癒し系が出合まで続く。
○面河本谷
・本谷の勾配は緩く、ナメと釜が織りなす美渓と、平凡なゴーロが交互に現れる。
・旧登山道が並行しているので、ゴーロはそれで巻けばよい。ただしうっかりする
と巻き上がりすぎて沢に戻れなくなり、魚止滝や七ツ釜などを巻いてしまうので注
意が必要。(今回は巻いてしまった)
・それらを巻いた場合、特に難所はなく徐々に傾斜が強まり、巨岩ゴーロとなる。
右岸にある旧登山道を交えつつ適当に登っていくと、御来光の滝の下に至る。
・御来光の滝の巻きはテーピングが豊富で分かりやすいが、急登なので大変。
・道標のある平坦地から沢へと下り、少し下流へ行くと中沢出合。
○面河本谷中沢
・ゴーロ状の全然パッとしない出合だが、入渓して多段15m滝と10×15mナメ滝を右
からまとめて巻いた辺りからはずっとナメのようなスラブのような岩床が続き、素
晴らしい。
・殆ど水のない1:1二俣は右に入り、暫くすると現れる10m程度の滝は難しいので注
意。残置ハーケンもあるので、ロープを出した方が良い。(今回は出さずに怖い思
いをした)
・次の二俣は水の多い右へ入り、直後にある最後の二俣は左へ入れば笹藪にならな
い。(今回は最後も右へ入り、藪に巻かれて左へ移行)
・次第に笹藪となるが、草丈はそれほどではなく、景色もずっといいのでそれほど
辛くない(迫野は辛かったらしいが)。南尖峰の僅か30m下に詰め上がる。
○石鎚山東稜
・南尖峰から下る部分が分かりにくい。
・踏み跡はかなりはっきりしているが、枝尾根にも踏み跡があり、下りの場合は枝
尾根に入り込むリスクがある。
・景色はそれなりに良いが、弥山〜南尖峰の方が良い。
○東稜分岐〜土小屋
・東稜分岐〜土小屋の登山道はよく整備されており、アップダウンも殆どなく歩き
やすい。桟橋が多いので、もし管理が中止された場合には危険になりそう。
■備考
・土小屋谷(仮称)は情報のない沢だったが、悪くない。適度にナメや小滝があっ
て、そこそこ綺麗。ただし、遡行した場合は詰めの笹藪がきつそう。
・面河本谷は白い岩が非常に美しいが、ゴーロも少なくない。ただし、旧登山道で
巻くことができる。巻きすぎると良い部分も巻いてしまうので注意。御来光の滝も
極めて素晴らしい。御来光の滝で遡行を終えるなら1級上程度。
・中沢は水が少ないが、中上部の標高差400mに及ぶスラブが圧巻。
・ヤマビルなし。四国では、徳島県において少数が確認されているのみ。熊も徳島
県のみ。
・番匠谷はねじれ滝の巻きが核心。特に下降の場合はRFが難しい。
・中沢を登るならラバーソールを強く推奨する。
・土小屋で前泊する場合、石鎚スカイラインは夜間閉鎖されるが、瓶ヶ森林道から
なら夜になってからでも行ける。ただし、駐車場が埋まっている可能性がある。
・天気の良いGW中日ということもあって山頂では非常に多くの登山者と出会った。
・土小屋谷下降中にイシヅチサンショウウオ幼生を発見。迫野歓喜。
■感想
・夏に面河本谷下部を泳ぎ中心で遡行してみたい。
・今年一番の素晴らしい山行だった。石鎚山は確かに名山である。
■反省
−連瀑帯の中で最も難しい滝を登る前に気付けず、ロープを出さなかった。
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