黒川鶏冠山〜倉掛山〜雁坂峠〜甲武信ヶ岳〜武信白岩山〜三国山(上州最南端)
![情報量の目安: S](https://yamareco.org/themes/bootstrap3/img/detail_level_S2.png)
![都道府県](/modules/yamainfo/images/icon_japan_white.png)
- GPS
- 34:01
- 距離
- 67.5km
- 登り
- 4,062m
- 下り
- 3,704m
コースタイム
1日目 2日目 3日目 4日目
[/b]
08:00 裂石 05:47 東屋 05:50 避難小屋 06:12 三国峠
09:40 丸川峠 06:26 板橋峠 07:05 木賊山 06:27 三国山
10:41 六本木峠 07:41 倉掛山 07:23 甲武信小屋 06:45 三国峠
11:40 黒川山 08:33 白沢峠 07:54 甲武信ヶ岳 08:14 日本基橋
11:49 鶏冠山 10:31 笠取小屋 10:37 武信白岩山岩峰 08:43 梓山バス停
12:06 黒川山 (11:15まで休憩) 12:02 十文字峠 (09:04まで休憩)
13:03 六本木峠 11:59 燕山 (13:13まで休憩) 10:01 居倉集荷場前バス停
13:41 柳沢峠 12:43 古礼山 14:27 弁慶岩
(15:12まで昼食) 13:16 水晶山 15:16 梓白岩
15:38 柳沢ノ頭 13:50 雁坂峠 16:18 悪石
15:52 ハンゼノ頭 14:33 雁坂嶺 16:45 三国峠
15:57 幕営した東屋 15:46 東破風山
16:17 西破風山
16:53 破風山避難小屋
天候 | 5/2 ![]() 5/3 ![]() ![]() 5/4 ![]() ![]() ![]() 5/5 ![]() |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
高尾(6:14)-塩山(7:22) 塩山駅(7:28)-裂石(8:00) 帰り:梓山から信濃川上駅まで[url=http://www.vill.kawakami.nagano.jp/kanko/04_access.html]川上村営バス[/url] 居倉集荷場前(10:01)-信濃川上駅(10:20) 信濃川上(11:36)-(12:24)小淵沢(12:29)-高尾(14:48) |
コース状況/ 危険箇所等 |
武信白岩山の岩峰は一般登山者は登頂禁止です。 破風山避難小屋は夏になると幽霊が出るらしいです。 [b]水場[/b] 柳沢峠に自販機あり 笠取小屋に水場あり 甲武信小屋の水場は凍結 十文字小屋の水場は出ていました。 三国峠は水場なし [b]積雪について[/b] 2日目の古礼山まで残雪なし 木賊山付近は50センチ以上あり 三宝山から先は多くても30センチ程度 十文字峠から先は残雪なし |
写真
感想
今回は奥多摩湖の南北にそれぞれ繋いである稜線をひとつに繋ぐことを主な目標として歩いてきました。
また、それだけでは物足りないと思い、群馬県の最南端の山、三国山(二本木ノ頭)まで足を伸ばすことにしました。
[b]【1日目】[/b]
まず塩山駅から裂石までバスでむかい、そこから丸川峠まであがった。
バスには他に1名の登山者が乗車していた。
また、この日は東京の学校の強歩大会が開催されていたために、大型バスが4台ほど停車していた。
丸川峠まで他の登山者に会うこともなく登りきり、ここから大菩薩嶺には向かわずに黒川鶏冠山方面へ向かうことにした。
寺尾峠、天庭峠と通過していったが、途中の沢には大きな岩がゴロゴロとしていて、岩ににびっしりと生えた苔がいい雰囲気をだしていた。
六本木峠から一旦、東へむかい、黒川鶏冠山を目指す。
林道を横断し、横手山峠から黒川山までむかい、今度はそこから鶏冠神社を目指した。
黒川山までは普通のハイキングコースだが、ここからは少し進むと岩が出てきて登り甲斐のある道になった。
根っこの多い滑りやすい箇所を過ぎると鶏冠神社が建っていた。
鶏冠神社の裏側は話に聞いていたとおりに崖になっていた。
しばらく休憩した後、六本木峠まで戻り、柳沢峠まで下った。
柳沢峠に到着したのは14時前だったので、ドライブインに入り、昼食をとることにした。
ドライブインは地元の方が働いているようだったので、大菩薩嶺付近の話や、2日目に歩く予定だった笠取小屋までの道のりについて教えてもらうことができた。
従業員の方によると柳沢峠から黒川鶏冠山や倉掛山まで行く登山者はよくいるらしいが倉掛山より先に行く人はめったにないらしい。
話が一段落ついたところでドライブインを出て、柳沢ノ頭にあがり、ハンゼノ頭を過ぎたところにある東屋のなかにテントを張り、そこで1泊目の夜を過ごした。
東屋は屋根があり、テントは濡れないだろと思いたが、夜中の風が強く結局は翌朝にフライを見てみるとビショビショだった。
[b]【2日目】[/b]
朝食を済ませビショビショのテントをたたみ、出発した。
しばらく細かいアップダウンを進み、板橋峠から防火帯を歩いた。
防火帯は東斜面が刈り込まれており、たまに雲の切れ目から将監峠付近の山並みが望めた。
倉掛山まであがり、そこから少しㄑだると一旦防火帯がおわりました。
尾根上には笹を踏み分けたような道があったので尾根を外さずに歩いて行くと、笠取林道へ合流したので迷うことなく白沢峠まで進むことができた。
白沢峠には半ばモニュメントと化した古いトラックが置かれていた。
下調べの際に写真で確認していたが、実際見てみると「よくここまで運転してきたものだなぁ」なんて思った。
笠取小屋までの道中にも、もう一台似た車種が放置されていた。
笠取小屋につくと小屋のおじさんが大雨の中で作業をしていたが、小屋の中に招き入れてくださり、コーヒーをいただいた。
おまけに暖房の前に座らせていただき、衣服も乾かさせてもらった。
色々と話をしていると今夜はどこへ泊まるかという話になり、「コースタイム的には破風山避難小屋まで行けそうなので行きたい。」と伝えたところ、「あの小屋の下の方にある水場で心中した人がいるから気味が悪いぞ」と言われました。
雁坂小屋で泊まろうか悩んだが、とりあえず身体が温まったので先に進むことにした。
雁峠をすぎ、燕山まで急斜面をつづら折りであがり、薄暗い登山道を進んだ。
古礼山には巻き道があったが、巻き道は嫌いなのでしっかりとピークを踏んだ。
水晶山あたりまでくると20センチほどの残雪が所々出始めてきました。
雁坂峠には14時前についてしまったので、雁坂小屋には泊まらずに破風山避難小屋へ向かうことにした。
雁坂嶺までの登りは傾斜があり、登り応えがあった。
その次のピークの東破風山までの登りはさらに傾斜がきつくなり、雪が深くなったために登るのに苦労した。
ここから大きな花崗岩が積み重なっているエリアを抜け西破風山へ到着しました。
今度は花崗岩のたくさんある斜面をくだると破風山避難小屋に到着しました。
避難小屋は扉が閉じておらず、室内がびしょ濡れだった。
笠取小屋のおじさんに怖い話を聞いていたので、小屋の下にある水場には行かなかった。
ここの小屋にはガラスの窓が10センチ角程度の物が天井近くにひとつしかなく、扉を開けて置かなければかなり暗くなってしまいました。
笠取小屋のおじさんの話を聞いていたせいか、室内の床の湿り具合などが不気味に感じてしまった。
また、供え物なのかわからないが、未開封のインスタント麺や菓子類が置いてあった。
[b]【3日目】[/b]
不気味な小屋で寝付けないかな…なんて思いきやグッスリと寝てしまい、翌日はすっきりと目覚めた。
甲武信小屋の巻き道分岐をすぎ、戸渡尾根の合流点までくると一気にトレースが増えた。
木賊山まであがる途中で山中では初めての登山者とすれ違った。
山頂をすぎ、甲武信小屋まで下りてくると小屋には大勢の登山者が出発の準備をしていた。
ここで甲武信ヶ岳のバッジを買い、出発の準備をしていた団体をやり過ごしてからアイゼンを取り付けた。
甲武信小屋から甲武信ヶ岳まではあっという間に登ることができた。
残念ながら山頂では天候には恵まれず展望は利かなかった。
小屋から山頂までに追い越したグループの中に十文字峠方面へ向かう方たちがいたので、声を掛けてから北側の尾根を下ることにした。
三宝山まで向かう途中たまに青空が見えていたが、すぐに曇ってしまった。
山頂からくだりだすと、巨木の多い奥秩父らしい森になった。
ガスが立ちこめているコケがいっぱい生えている道はとても気持ちがいい。
武信白岩山付近までくると積雪量はだいぶ減った。
山頂付近は岩峰で一般登山者は登頂禁止だそうですが、ザックを岩の下に下ろして登ってしまった。
山頂には三角点が設置されているのみで標識などはなかった。
岩峰を詰めた後は大山へ向かった。
途中、反対方向から登山者の方とすれ違った。
その方曰く今日は初めてあった登山者だそうだ。どうやらこのルートはあまり人気がないようだ。
大山へあがるのはさほど苦労しなかったが、くだりは鎖場で凍結気味で滑りそうになった。
鎖場を過ぎた後も凍結した登山道で滑りそうになりながらくだり、少し進むと雪は全くなかった。
十文字小屋に到着すると誰もおらず、天気も好転してきたので、濡れていた衣服を干し、水場まで行って水を補給した。
残念ながらこの日は十文字小屋のおばさんは山を下りていたので、ここにはテントを張らずに三国峠まで向かうことにした。
十文字峠から十文字山までさほど距離はなかった。
そこからいくつかピークを越えていくと稜線上にボコっとした岩稜が見えてきた。
あれに登るのかな〜なんて期待しながら向かうと、登山道は残念ながら、その岩峰にはあがらずに長野県側を巻いてしまった。
巻いた先には弁慶岩という標識が建っていた。
弁慶岩の北斜面はピークまで木が生えているので登ろうと思えば登れそうだ。
この辺りにくると天気はだいぶ良くなり、振り返ると甲武信ヶ岳以西の奥秩父主脈がよく望めた。
次の岩稜の梓白岩も長野県側を巻いた。
ここの岩はロッククライミングができそうな岩壁だった。
梓白岩を過ぎると岩の道はおわり、細かいアップダウンが続き、しばらく進むと悪石だった。
手持ちの地図には長野県側の尾根に迷い込まないようにと記載されていたが、そちらの方面への道は枝や棒で遮っていたので間違えて入ることはなさそうだ。
しばらく休憩した後、電波塔の横を通り過ぎ、三国峠まで出た。
ここにはトイレがあった。
三国峠は切通しになっており、峠の北側にテントを張ることにした。
テントを張り終え、のんびりとしていると峠道を何台か通過していく音が聞こえた。
意外と三国峠は利用されているようだ。
[b]【3日目】[/b]
前夜は風が強く、夜中にフライがバタバタと鳴り、月が眩しく深く眠ることはできなかった。
しかし、夜中の風のおかげでフライはカサカサに乾いてくれた。
荷物をすべてザックに詰め込み、三国山を目指した。
三国山までは岩が出ている箇所が多少ありましたが、らくらく進めた。
山頂から少し北へ進むと尾根は2つに分かれていた。
御巣鷹山方面へのルートは目印のテープが取り付けてあり、比較的踏み跡があった。
しかし、北東方面の尾根は踏み跡が薄そうだった。
三国山から北側の踏み跡を確認した後、三国峠まで戻り、そこから川上村方面へ舗装された道をくだった。
数台の車に追い越されながらくだっていくと畑の中の道に出た。
ちょうどこの時期は作付の時期らしく、農家の人達が忙しなく動き回っている。
梓山のバス停まで下りてきたが、次のバスは一時間後だったのでバス通りをバスに追いつかれるまで歩くことにした。
結局、居倉の集落まで歩いてしまった。
バスには村民の方がそこそこ乗っていた。
信濃川上駅まで到着して、電車の時刻を確認してみると、小淵沢方面は1時間後まで電車がない。
駅周辺には特に施設がないので、日向ぼっこをしてから電車に乗った。
電車はゴールデンウィークとだけあって席はかなり埋まっていた。
小淵沢からは高尾行きの電車が待っていたのでそれに乗り、帰宅した。
[b]【まとめ】[/b]
無事に三国山まで歩きとおすことができました。
第一の目標の大菩薩嶺から笠取まで線を繋ぐことができ、奥武蔵から高尾、御坂山塊まで線がつながりました。
また、奥秩父主脈から群馬県最南端の山である三国山までも線を伸ばすことができました。
そして、三国山から御巣鷹山方面への道も確認できたので、今回の山行は満足のいくものでした。
また、単独行でテントを張ったのは今回が初めてだったのですが、特に支障はなく行動できたので安心しました。
・破風山の心中の話についてですが、笠取小屋のおじさんも甲武信小屋のおじさんも口が重たそうでした。
詳しいことをご存知のかたはコメントからでも教えてくださるとうれしいです。
・三国山から北側のルートについてもおしえてくださるとうれしいです。
コメント
この記録に関連する登山ルート
この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。
ルートを登録する
はじめまして。
三宝岩の事を調べていたらこのレポに辿り着きました。
破風山の避難小屋の話、初めて聞きました…
そこを通るルートを考えていたので、なんかちょっと怖気づいちゃった(=_=;)
まだまだ残雪がたくさんあるようですが、
笠取小屋から甲武信ヶ岳の間は6本アイゼンでは不足でしょうか?
もしよければ教えていただけるとありがたいです。
自分は6本アイゼンで行きましたよー
積雪は水晶山あたりからありました。
破風山から甲武信小屋までは凍結箇所があるので装着したほうが無難です。
甲武信小屋泊の方たちは小屋から甲武信ヶ岳まで登るのに皆さん6本アイゼンつけてました。
また、甲武信ヶ岳から三宝山方面は雪が腐り、踏み抜きながら進むという感じでした。
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する