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Yamareco

記録ID: 188966
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積雪期ピークハント/縦走
甲斐駒・北岳

2泊3日 南アルプス(北岳・鳳凰山)

2012年05月05日(土) ~ 2012年05月07日(月)
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GPS
57:00
距離
27.8km
登り
4,504m
下り
4,504m

コースタイム

5日  06:51御座石鉱泉〜09:08燕頭山〜11:26鳳凰小屋〜12:49地蔵岳〜14:34高嶺〜15:02白鳳峠〜17:20広河原(冬季小屋)

6日  07:09広河原〜09:31御池小屋〜11:55樹林限界地点少し上〜12:23御池小屋〜14:04広河原

7日  05:45広河原〜08:57白鳳峠〜10:17高嶺〜11:22地蔵岳〜11:45鳳凰小屋〜12:52燕頭山〜14:43御座石鉱泉
天候 5日 晴れ 風等も良好 夜中に荒れた
6日 午前中早くから厚い雲に覆われ カミナリ・ヒョウ・ホワイトアウト 惨劇
7日 天気は良好
過去天気図(気象庁) 2012年05月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
御座石鉱泉に駐車。 5日の朝6時ぐらいに着いたが駐車場は車が多い! こんなに多いの初めて見た。
7日下山の際は私の車以外一台も無かった。
コース状況/
危険箇所等
鳳凰小屋手前の夏道についてはすでに開通している。冬道は使用せず。雪の量は少なめ。鳳凰小屋まで雪を溶かして水を作ったりはできない。(不適、ろ過すればOK)鳳凰小屋の水場は使用可能。
雪の降った後は地蔵岳〜高嶺〜白鳳峠に難度の高い場所が出現するので注意。

広河原は暖かです。冬小屋最低気温1度でした。(頻繁に見たわけではないです)

御池小屋までの道は急登終わるまでは雪なし。終わって小屋に向かって横移動に移ってから雪との戦い。御池小屋付近は結構な雪。そこから上は言うまでも無く。
樹林限界から上は止まれる場所が無い。一気に稜線肩ノ小屋あたりまで上がらないといけないかも(?)
御座石鉱泉裏手。 良く見ていなかったが何らかの花畑。
御座石鉱泉裏手。 良く見ていなかったが何らかの花畑。
鳳凰小屋手前から地蔵岳を見上げる。
鳳凰小屋手前から地蔵岳を見上げる。
鳳凰小屋幕営場。 他にもいくつもテントがあり人も多かった。
鳳凰小屋幕営場。 他にもいくつもテントがあり人も多かった。
小屋から地蔵岳の直登ルート。急登です。もうすぐ雪はなくなりそうです。
小屋から地蔵岳の直登ルート。急登です。もうすぐ雪はなくなりそうです。
稜線に出て甲斐駒を背に。
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稜線に出て甲斐駒を背に。
地蔵岳のシンボル
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地蔵岳のシンボル
北岳。そう、鳳凰が目的ではなくこの山が目的地。まだ1/3しか終わって無い!!
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北岳。そう、鳳凰が目的ではなくこの山が目的地。まだ1/3しか終わって無い!!
導かれるように目指す。
導かれるように目指す。
その向こうの頂きは孤高。
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その向こうの頂きは孤高。
高嶺方向。もう誰もいない。
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高嶺方向。もう誰もいない。
やっつ(笑)
おや、後ろの方は。
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おや、後ろの方は。
深い雪が、切り立った斜面が、来るものを拒む。
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深い雪が、切り立った斜面が、来るものを拒む。
白鳳峠より広河原方向。雪なし。帰りの日と比べると同じ場所とは・・・・。
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白鳳峠より広河原方向。雪なし。帰りの日と比べると同じ場所とは・・・・。
広河原。雪や障害等一切なし。
広河原。雪や障害等一切なし。
アタック開始。ちょっと雲が厚くときどき晴れ間。
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アタック開始。ちょっと雲が厚くときどき晴れ間。
御池小屋に到着。この辺でヒョウが降り始める。とにかく音がすごい。叩かれる様だ。
御池小屋に到着。この辺でヒョウが降り始める。とにかく音がすごい。叩かれる様だ。
小屋が埋まっているのが分かる。厳冬期は小屋に入ることができるのだろうか?
小屋が埋まっているのが分かる。厳冬期は小屋に入ることができるのだろうか?
ゲレンデの様な草スベリ(右側斜面)ここを登ります。北岳頂上はその少し左手。頂上は見えない。
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ゲレンデの様な草スベリ(右側斜面)ここを登ります。北岳頂上はその少し左手。頂上は見えない。
途中カミナリやヒョウの嵐。夏道の印も発見し自分の方向間隔は大丈夫。しかし、進めない!
途中カミナリやヒョウの嵐。夏道の印も発見し自分の方向間隔は大丈夫。しかし、進めない!
まだ軽いときのホワイトアウト。この後もっとひどくなる。樹林限界後は草木もなく岩等何も見えない。目標物が無いので方向感覚に頼るしかなく、撤退。
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まだ軽いときのホワイトアウト。この後もっとひどくなる。樹林限界後は草木もなく岩等何も見えない。目標物が無いので方向感覚に頼るしかなく、撤退。
ちょっと飛んで広河原の夜。満月が美しく夜空に。当然晴れ渡った空。
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ちょっと飛んで広河原の夜。満月が美しく夜空に。当然晴れ渡った空。
朝。写真は駒ケ岳方面ですがどの方向も晴天。
一日予定がずれていればアタックできただろう。
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朝。写真は駒ケ岳方面ですがどの方向も晴天。
一日予定がずれていればアタックできただろう。
広河原〜白鳳峠途中振り返り。雲ひとつない北岳。悔しくて悔しくて。
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広河原〜白鳳峠途中振り返り。雲ひとつない北岳。悔しくて悔しくて。
この表情である。してやられた。
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この表情である。してやられた。
標高が上がって。雪が増えてきた。
標高が上がって。雪が増えてきた。
森林地点との境目付近から。
森林地点との境目付近から。
私しか歩いていない新雪のトレースライン。
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私しか歩いていない新雪のトレースライン。
岩場が雪で覆われている。歩きやすい。植物が多く歩くのに支障が無かったので。アイゼンは履いていない。
岩場が雪で覆われている。歩きやすい。植物が多く歩くのに支障が無かったので。アイゼンは履いていない。
クイズ:夏道はどこでしょう?ヒントは写真の中の・・ん?あれは?

と思ったんですが写真にうまく写って無くて難しいかも。
クイズ:夏道はどこでしょう?ヒントは写真の中の・・ん?あれは?

と思ったんですが写真にうまく写って無くて難しいかも。
5日とは全然違う稜線。左手斜面は草木が少なく落ちたらそのままどこかに行きそう。
5日とは全然違う稜線。左手斜面は草木が少なく落ちたらそのままどこかに行きそう。
写真中央に注目。白っぽくなっているのは強風と巻きあがった雪。竜巻みたいのが何本も走ってます。
白鳳峠〜高嶺間は季節問わず歩行注意ですが、雪と相まって怖い怖い。
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写真中央に注目。白っぽくなっているのは強風と巻きあがった雪。竜巻みたいのが何本も走ってます。
白鳳峠〜高嶺間は季節問わず歩行注意ですが、雪と相まって怖い怖い。
すごく分かりにくいですが超急斜面。雪は表面が凍っていてピッケルで削りその隙間にアイゼンを刺して上がる。滑ったら真っ逆さまです。
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すごく分かりにくいですが超急斜面。雪は表面が凍っていてピッケルで削りその隙間にアイゼンを刺して上がる。滑ったら真っ逆さまです。
無事に登り切り一息。北岳方面薄く広い雲が伸びてきた。
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無事に登り切り一息。北岳方面薄く広い雲が伸びてきた。
鳳凰小屋にて。「そして誰もいなくなった」
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鳳凰小屋にて。「そして誰もいなくなった」
途中の燕頭山4月9日に来たときはここら辺も全部深い雪でした。
途中の燕頭山4月9日に来たときはここら辺も全部深い雪でした。
おー綺麗だなーとか脱力しながら(笑)
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おー綺麗だなーとか脱力しながら(笑)
帰ってきたー!

感想

無念と言うほかない。北岳は途中で撤退。天候さえよければ何の問題無く行けただけに悔しい。
割と良い記録が取れたので久しぶりに記載。

コースは去年の記録と同じ日程が3日に伸びている。また時期が違う。今回は少しでも雪のあるうちに登頂したいと思い決行。

初日は人の多さにびっくり。人気なんだなと思った。鳳凰小屋30分ぐらい手前から帰りの方と会うようになり「北岳の様子」をきいて回った。
が、誰も行ってなかった(笑) また行った人も高嶺までの様子で先に人影は無かった。(見えてなかっただけかも?)
高嶺以降は完全な一人旅でゆったりまったり。小屋に到着後清掃や夕飯作りや散策を満喫した。

*思えばこのコースは1回鳳凰を登り次に北岳、帰りに鳳凰と手ごたえ抜群のコースでわざわざ北岳行くのに鳳凰経由の人は少ないのだ。恐らく広河原からそのままアタックなのだろう。

問題の2日目
深夜からアタックのつもりが大雨。時間をずらす。明るくなってしまったが登頂開始。御池小屋までは余裕。小屋に不要な荷物を残置しアイゼンを装着。
短期決戦としアタック。御池小屋ではときおり晴れ間も見えた。
が、あっという間に荒天に。
まずは「カミナリ」。すさまじく頭を上げられず斜面を這うように前進。割と直ぐ止んだがそのなかで「ヒョウ」全身を叩きつけるように5mm程の粒が襲う。木の根元の隙間に入り込んでやり過ごしたりと行く手を阻まれる。

そして一番の強敵が「ホワイトアウト」
樹林限界地点までなんとか上がり肩ノ小屋まであと30分ぐらいというところで視界が一気に真っ白に。とにかく何も見えない。自分の足跡も10歩から先は怪しい。木や岩肌もまったく見えず、真っ白い空間にただ一人いるだけ。
進もうと思えば進んできた方向、北岳の方向から算出可能だがとにかく怖い。何も見えないことがこれほど怖いと思ったのは初めてだった。
もし、予想してた地点と別の地点に到着してしまったら?見えない状況で戻れるか?頭の中で色々とめぐらせた結論は「撤退」

下山中鳳凰山方面を見るもすっかり視界は閉ざされていた。御池小屋の荷物を取り広河原へずぶぬれで戻る。装備を干しひとまず一睡。おきると夕方。なんということか快晴に。だがあの状況で上には留まれなかった。日程の都合もある。やむを得ない。本当に残念だ。

3日目
広河原を出て白鳳峠へ。昨日の荒天はこの辺りも例外でなく。初日通過した道が嘘の様だ。雪によって嫌いな岩場がすっかり覆われていた。
白鳳峠〜高嶺だが、雪の後のこの辺りはときどき難所があった。超急勾配でつるつるの雪。滑ったら落下は相当だろう。慎重に進んだ。
鳳凰小屋方面は誰もいなかった。一人二人ぐらいと思っていたが結局下山しても誰にも会わなかった。車も私の車1台だけだった。

北岳リベンジを近く行いたい。これほど悔しいことは無かった。鳳凰経由ではなく夜叉神峠からのアタックでいけないだろうかと検討中。
なお広河原冬季小屋の日誌に5月1日に登頂したという記録があった。うらやましい!!

なお写真にも詳細コメントをつけた。わかりにくい写真もあるが核心部分は余裕が無かったので仕方ないかな。

5月8日昼過ぎ:時間の記載が無かったので修正

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