残雪の北穂高岳
- GPS
- 49:00
- 距離
- 33.3km
- 登り
- 1,778m
- 下り
- 1,773m
コースタイム
5/5 6:10涸沢-9:20-10:00北穂高岳-11:40-12:30涸沢-15:50徳沢(泊)
5/6 7:00徳沢-9:30上高地
天候 | 5/4 晴れのち曇り 5/5 晴れ 5/6 晴れのち薄曇り |
---|---|
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス タクシー
(帰り)上高地ー(タクシー)-松本ー(JR)-新居浜 |
コース状況/ 危険箇所等 |
・上高地〜横尾;結構雪が残っていた。アイゼン未着用。 ・横尾〜涸沢;積雪は50cm程度、アイゼン未着用。 ・涸沢〜北穂高岳;アイゼン、ピッケル使用。朝はがちがちに凍っていたが、 昼前にはかなり雪はザクザクに緩んでいた。 |
写真
感想
【山行No 160】
※ゴールデンウイークだが、前半は出勤が続き、ようやく後半に4日の休みが取れた。
久々に本格的な春山として、穂高を目指してみることにした。
5月3日(金)
・今日は移動日。昼前に新居浜を出発してのんびりと松本へと向かう。
今日はもったいないほどの良い天気で、
木曽谷の車窓からは澄んだ青空と新緑を存分に眺めることができた。
・19時過ぎに松本着。駅前のホテルに泊まる。
5月4日(土)
・朝起きると、今日も上天気で、ホテルの窓からは常念岳の白い姿も眺められた。
6:38 松本発
・新島々からのバスは、朝早いというのに満員だった。
8:30-9:00 上高地
・上高地付近は、一昨日、昨日は雪模様だったとのことで、新雪が積もっていた。
カチカチに凍っているが、アイゼンを出すのも億劫なので、そのまま出発する。が、結構歩きにくかった。
・明神、徳沢とのんびりと足を進める。
12:20-30 横尾
・ここから雪が多くなり、積雪量は20〜50cm程度。
しかし、お昼どきで気温も上がったため、雪もゆるんで来て、出発時点よりは歩きにくくはない。
14:30-40 横尾本谷分岐
・冬道は横尾の谷をそのまま進み、横尾本谷との分岐に出た。
・ここから涸沢への道を進むが、雪は緩んでいるのでアイゼンは不要。
ポクポクとマイペースで進んでゆくが、そろそろ疲れが出てきた。
空も午前中は良く晴れていたのに、いつのまにか雲が多くなり、さらには小雪さえ舞いだした。
目指す穂高の稜線も雲に隠れており、疲れた雰囲気の午後の山だ。
16:10 涸沢ヒュッテ 着
・ようやく到着したが、予想通りの超満員の状態。
部屋に案内されたが、8畳の部屋に11人詰め込まれた。まあGWなのでしょうがないが...
・夜は、隣に寝ているオジサンの、天地を揺るがすような大いびきに参った!
あまり寝られずに夜を過ごす。
5月5日(日)
・今日もまた上天気の朝が明けた。
5時に起きて外に出ると、すでに日がのぼっており、稜線に日が当たってまぶしい景色。
自分としては珍しく、小屋で朝食を取ってから出発とした。
6:10 涸沢 発(気温=0℃)
・北穂高の方を見上げると、すでに北穂に続く長い雪道には、登山者の姿がパラパラと見える。
しかし奥穂高のほうがもっとすごく、登路のアズキ沢には、
まるで夏の富士登山のように、アリの行列のような登山者が見えた。
・北穂高への登りは、のっけから急登で始まる。
息がすぐ上がるが、トレースが階段状についているので、それなりに登りやすい。
・途中、ぼんやりしていて、足元から雪玉を下に落としてしまった。
コールするのを怠り、ぼーっとしていたので、下の人に怒られてしまった。注意しなくては!。反省する。
・途中のインゼル部で一休みする。
東の方を見ると、北穂高の東稜にも人が取りついており、雪稜の眺めはまるで本場のアルプスのようだ。
・冬道は夏道とは違い、南陵には取りつかず、そのまま北穂沢を登ってゆく。
途中、斜度はいったん緩やかになったが、その先はさらに傾斜がきつくなり、
斜度は40°くらいあるのではないだろうか?
一歩一歩、ピッケルを頼りに登高してゆく。
・自分としてはそうペースが遅いつもりではなかったが、
急斜面であえいでいるうちに、20人くらい追い越されたようだった。
9:20-10:00 北穂高岳山頂(気温=+2℃)
・3時間かけてようやく山頂に到着!
6年前に初めて来たときには霧で視界が全くなかったが、今回は青空のもと、
視界も良くひらけている。
奥穂高、前穂高、屏風岩、常念岳、槍ヶ岳など、四周は雪をまとった高山がぐるりと囲んでいる。山の世界。
・北穂高の東稜や、滝谷上部の岩場にクライマーたちが取りついているのを
眺めていると、本当にヨーロッパアルプスに来たような錯覚さえする。
・本当に気持ちの良い山頂で、山頂部の雪の上に横になって上空を流れてゆく雲を眺めたりして、
のんびりと山頂のひと時を楽しんだ。
・さて、下りにかかる。早くも雪はくされ気味でグサグサの状態。
アイゼンを着けて下り始めるも、雪がダンゴ状にアイゼンについて歩きにくい。
・途中、前を行く人が転んで3〜4mほど滑り落ちた。
何をやってるんだろう、などと思いながら進むと、
なんと、自分も同じ場所で足を雪にとられて、同じように転んでしまった。
あっと、思ったが、一瞬のうちに5mほど滑落した。
一応、滑落停止の姿勢をとり、ピッケルを雪面に突き刺して停まることができたが、
後から考えると、冷や汗ものだった。雪がズルズルでスピードが出なかったのが幸いだった。
・北穂沢の上部はこんな感じで傾斜も強く、滑落の危険があるので慎重に下ったが、
下半分は傾斜も緩くなっているので、ほかの人のまねをしてシリセードで一気に下り、スッキリした気分。
11:40-12:30 涸沢(気温=12℃)
・山を降りて飲むビールのうまさよ!
昼食は小屋のラーメンにしてみた。
小屋の屋根では、イワヒバリが、春山の賛歌を唄ってくれていた。
・下りは横尾まで、ポクポクとのんびり下る。
14:30-14:50 横尾
・昨日はテントがたくさんあったのに、一日でだいぶ少なくなっており、
連休ももう終わりか、とちょっと感傷的になる。
15:50 徳沢着
・今日は徳沢の、徳沢園に泊まることにした。
大広間状のところに目いっぱい詰め込まれたが、
この山小屋には風呂があり、汗を流すことができて良かった。夕食もまずまず美味しかった。
5月6日(月)
・4日連続で今日も良い天気の朝だ。
7:00 徳沢発(気温=-3℃)
・鳥の声を聴きながら、のんびりと歩いてゆく。
見聞きした鳥は、アカハラ、シジュウカラ、ヒガラ、コガラ、エナガ、ゴジュウカラ、ミソサザイ、
アオジ、アカゲラ、ルリビタキ、オシドリ、マガモ、キセキレイ、ウグイス、エゾムシクイ。
だいぶ夏鳥がやってきていて、明るい鳥のコーラスを聞くことができた。
9:30 上高地着
・実は、上高地が混んでいることを予想して、昨晩、
宿からタクシーを予約していたが、上高地に着いてみると
客待ちのタクシーがたくさん待っており、拍子抜けした。
タクシーの運ちゃんに勧められたので、5人集めて相乗りで松本まで行くことにした。
料金は合計13000円なので、一人当たり2900円で済んだ。
・あとは、松本12時発のシナノ号に乗り、名古屋、岡山経由で四国に帰る。
四国(新居浜)に着いたのは、7時過ぎ。こちらは小雨が降っていた。
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