【百名山・過去レコ】九州・阿蘇山縦走(教え子クンとの師弟珍道中Part.2)
- GPS
- --:--
- 距離
- 5.9km
- 登り
- 403m
- 下り
- 747m
コースタイム
天候 | 終日晴れ |
---|---|
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
(復路)仙酔峡(阿蘇山東)よりバスにて宮地駅へ |
コース状況/ 危険箇所等 |
稜線上及び高岳から仙酔峡への下り、ガラガラの岩場斜面多く、スリップ・落石注意。 |
その他周辺情報 | 山麓カルデラ内に天然温泉多数。 |
写真
感想
〈以下、大学サークル会誌の教え子Sクン手記より抜粋・編集〉
前日、飛び込み宿泊した豊後竹田のビジネスホテルで、2日ぶりに十分睡眠を取った我々は、気力・体力を十二分に回復。朝6時頃、satonao1が低血圧の教え子Sクンをたたき起こし、慌ただしく駅へ向かう。阿蘇駅でパンをかじり、KIOSK(懐かしい響き…)の牛乳を飲んでクイック朝食を済ませ、時間を潰してバスに乗車。暫く走ると、バスは噴煙を上げる眼前の阿蘇山と正対するように直進し、阿蘇山西に到着。ここから観光客向けのロープウェイが出ており、我々二人もどちらからともなく、この便利な乗り物に足を運び、僅か4分の安楽を享受して火口西に到着。この日は春休み、好天の日曜とあって、ここは原宿並みの観光客が押しかけ、山とは思えぬ雑踏状態。土産物を売る露店も多数出ており、S君は練達の売り子さんとsatonao1の手管にかかり、¥500の瓶詰め「天然石」を購入。(後から聞けば何のことはない、外国からの輸入品の由。観光地ど真ん中で安易に土産物など買うものではない、と反省するも後の祭り…。)
モクモクと噴煙あげる火口付近で暫く眺めを楽しんだ後、登山靴を履き、ニッカホースを着用し70lのザックを背負う。周囲の観光客や家族連れから好奇の視線を浴びたことは言うまでもない…。因みに、satonao1はこの日は駅に荷物を預けており、かなりの軽装であった。火口西を出てほんの数分歩くと、一転して全く人影はなくなり、「砂千里浜田」なる砂地の平地に出る。更に数分歩くと、左側に活火山特有のガラガラした岩の壁が出現。ここをゆっくり登っていくとやがて稜線に出るが、急登はここまで。その先は比較的緩やかな稜線に沿って歩き、程なく中岳山頂着。ここからの眺めはすこぶる良く、爽快そのもの。出発点の火口西の雑踏も、ここから見ると蟻のようにゴソゴソ蠢いているのは愉快であった。更に眼を遠方に転ずると、いわゆる外輪山が中央火口をグルリと取り巻いているのがよく分かり、かなりのスケール感。阿蘇の内輪山が噴火で沈まず、そのまま外輪山に乗っかっていたら、間違いなく標高6〜7,000m級の高山となり、「百名山」攻略の最大の難所となっていたものと思われる。
閑話休題、我々は中岳を後にして、最後で最高のピーク・高岳へと歩を進める。こちらもなだらかな稜線を辿るうち、30分余で着いてしまい、三角点がないこともあり、あまり頂上という気がしない。高岳の標高は1,592m、まさしく「ひごのくに」と読めるが、山が受けを狙って高さを調整したとも思えず、偶然とは思わぬところに現れるもの、と改めて感慨しきり。帰りの時間も迫り、あまりノンビリもしておられないため、やや急いでパン・ビスケットなど余った食料の昼食を取り、下山に取りかかった。
暫く稜線を歩いた後、道が左へそれると視野いっぱいに赤銅色のガラガラした岩の斜面が広がる。これを下るのか、と少々辟易するが、そうも言っておられず、ガラガラ斜面を下っていく。目的地の仙酔峡までは何も遮るものがなく、滑ったら怖い。下から登ってきた家族連れの視線を感じながら、後半は下りに強いsatonao1のペースでガンガン進む。左側にはずっと仙酔峡ロープウェイの無残な姿が見えているが、こちらは火山活動で休止中。これを横目にリズミカルに岩場を駆け下っていく。
高岳山頂から1時間半、ようやく仙酔峡到着。すぐ近くにちょっとした丘のようなピークがあり、高いところ大好き!のsatonao1が引っ張る形で早速よじ登ると、そこには多数の慰霊碑が林立。近くの鷲ヶ峰の遭難者のものもあり、ガラガラ斜面でガスに巻かれると、この山の表情も一変するのかも、と暫し戦慄…。仙酔峡の建物も、ロープウェイ休止後ほとんど廃墟と化しており、冬山登山の基地として使われるのみとのこと。我々はバスに乗って宮地駅へ。阿蘇駅で教え子S君は親戚を訪ねるべく大村へ向かい、satonao1は九州名山ツアー最後のターゲット・九重連山へと単身移動するのであった…(第2部完)。
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