毛勝三山
- GPS
- 36:08
- 距離
- 22.9km
- 登り
- 2,504m
- 下り
- 2,515m
コースタイム
10/9 二重山稜内(6:40)→(6:55)釜谷山(7:00)→(8:30)毛勝山(8:45)→(10:05)釜谷山(10:10)→(10:15)二重山稜内(11:45)→(12:45)猫又山(13:10)→(14:35)ブナクラ峠(14:50)→
(15:40)二俣(15:45)→(17:00)取水口堰(17:05)→(17:35)ブナクラ谷林道ゲート
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2011年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
登山ポストは馬場島。 猫又山〜毛勝山は部分的にルートが解りにくい。 稜線上に水場なし。 トイレは馬場島のみ。 |
写真
感想
8日
前日、夜に出発。安房峠を越え馬場島に向かう。雪の心配もあったので車にはいろいろと装備を載せ最終判断は登山口で行うことに。空は所々星が見え、天気は大丈夫そうだ。馬場島まではかなり遠かった。夜ひとりで運転するにはキツイ。到着した時には日付が変わっていた。とりあえず寝て朝に備える。
朝は早めに起き出し朝食を取って準備をする。そして登山口を目指し林道を走るがすぐゲートが閉まりそこから歩くことに…林道入り口で閉めてくれればまだいいものを。まだ薄暗いのでヘッドランプを付けて歩きだす。林道は沢に沿って進む。正面の谷の先には高い山並みが。6リットルの水が重い。急がずゆっくり進む。橋を渡り分岐があり進むと取水口にでる。取水口の前には広場があり駐車場になっている。ここまで車でこられれば楽だったのにな…。その広場のわきに大猫山の登山口がある。ブナクラ谷の登山口は堰の左側にロープがあるところだ。
大猫山の登山口から登りだすとすぐに急登になる。急登は1400mのピークまで続いている。木の根が大きく張り出していたりするので歩きにくいところもある。所々ロープがあったりするが、頼らず歩ける。荷物も多いせいですぐに汗が吹き出してきた。木が多く展望はあまり望めないがわずかな隙間からはいくつかの頂が見える。
1400mのピーク付近で一息いれる。あまり広い場所はないのでのんびり休憩する気分にはならない。そこからは少し斜度が緩み展望も出てくる。だんだんと水気が多くなってくると大猫平も近い。右手には劔岳の勇姿も見える。大猫平は池が点在するところだがちょっとした台地にはテン場に最適なところがいくつかある。ちょうどいいところで再び休む。この辺は無理せず進もう。しばらく小さなアップダウンを繰り返して大猫平を過ぎると急登が待っている。ほぼ正面に大猫山が見えているのでまだまだだと実感するが意外と近かったりもする。大猫山の西側から山頂に登り着くルートになっている。山頂の展望台からハイマツの間を進んだところに標識はあるが、それほどしっかりしたものではない。
展望はよく劔岳などよく見える。山頂からは稜線歩きになり緩やかなアップダウンを続けながら時々岩のある草付きを進む。展望もいいので晴れていれば気持ちいいところである。この稜線上はチングルマが多いようだ。この時期はもう綿毛だったが十分楽しめた。登山道はしっかりしているので迷うことはなく猫又山直下に続いている。猫又山直下の開けたところでブナクラ峠からの道と合流する。合流してからハイマツの中をちょっとだけ歩くと山頂に立つ。山頂は細長く開けているが広いわけではない。人が多いときにはゆっくりできないのでハイマツの下の広場で休むとよい。
猫又山からハイマツを掻き分けるように進む道に入り釜谷山を目指す。ハイマツの中には時々雪が残っているが多くないので特に問題はなかった。ハイマツの藪こぎと開けた草付きの山腹を交互に繰り返しながら進む。草付きはうっすらした踏み跡のみで分かりにくい。藪の入り口と出口には布で目印があるので見落とさないように歩きたい。間違えると濃い藪や急な岩場に出てしまう。藪の中以外は展望よく東に後立山、南に剣、北に毛勝山を見ながら歩ける。しかし徐々にガスが出てきて視界も悪くなってきた。ルートを見失わないように慎重になる。釜谷山の手前で稜線は二重山陵になる。その基部の二重山稜の合間にテントを張り泊まることにする。釜谷山山頂まで行くことも考えたがこれだけの平地がないと面倒だし明日の帰りを考えるとこの辺かとも思ってのことだ。今回、テントはツェルトのみで挑戦してみた。ストックを利用し平地に建ててみた。意外といい環境が出来上がった。
時間も早いのでゆっくりと過ごせた。なんと携帯も通じた。ツェルトなので結露の心配が大きいのでなるべく作業は外でして寝るときも入り口は開けたままにしておいた。猫又山山頂付近にもテントを張っているパーティーが居るようだ。この辺は雷鳥の住処が多いようで夕方に多くの雷鳥が帰ってきた。若い雄の雷鳥だろうか?そうしてゆっくりと眠りについたのである。夜はだいぶ寒くなってきた。
9日
朝、起きると結露が多く凍っていた。やはり通気性は低いようだ。朝食を食べたあとはサブザックに必要な荷物を詰め準備する。ストックを使ってツェルトを立てたので毛勝山往復をする間はストック無しである。藪こぎするのにストックは要らないが。準備ができたら早速出発。歩き出しから登り。二重山稜の中を登って行き、ハイマツの中を抜けると釜谷山の山頂につく。山頂からの眺めはなかなかのものである。
釜谷山からの道はだいぶ薄くなるがところどころに目印があるので見つけながら歩きたい。大きく下り登り返す感じになるが危険なところは少ない。ただ、間違えた踏跡に入るとキツイかもしれない。草付きと藪を繰り返し、割と背丈の高い気に囲まれてくると毛勝も近くなる。まず到着するのが南毛勝岳だが木に囲われていて展望はなく気づかず通り過ぎてしまうかもしれない。そこから割と広い草付きを登ると登山道ぽい道に出て毛勝岳までの稜線歩きとなる。山頂からは360度の眺めを楽しめる。時間が許せばゆっくりしたいものである。北西の尾根から登ってくる人は多いようで10人くらい山頂にいた。こちらから釜谷山を往復する人もいるようだ。
ゆっくりした後、来た道を引き返す。ルートから外れないように歩き釜谷山を越えてキャンプ地に戻る。日が出ていると暖かく気持ちいい。戻ってきたらまずは昼食。ゆっくりと食べ、重い思いをして持ってきた大きな梨を食べる。白馬岳を中心に後立山などきれいに見ながら食べるとまた格別である。食事後は撤収作業。下山時間を考えると意外ときつい。昨日歩いた道を猫又山まで戻るが猫山手前で迂回路を下の方に取り過ぎたためチョットきついルートに。突き上がるように猫又山に出た。
猫又山で一息入れたらあとは下るだけ。最初は気持ちいい草付きの中に作られた道を下るが次第に急になり木々も増えてくる。道はあまり良くないのでスリップには注意しよう。斜度はブナクラ峠まで結構きつい。向かいの赤谷山からの尾根が近づき岩の陰を通るような下りになるとブナクラ峠も近い。キツイ下りが続くのでブナクラ峠は狭いがどうしても休憩したくなる。赤谷山からの道も同じようで休憩する人が多い。
ブナクラ峠から下ると展望は狭くなり山成は見えにくくなる。斜度は相変わらだがだいぶ歩きやすくなってくる。斜度が緩み沢を渡るあたりが二俣だ。距離もだいぶ歩いているので結構疲れが溜まっている。沢で涼みながら休み先へ進む。暗くなる前には下山したいので時間的にはギリギリになってきた。沢沿いの道は小さな沢を渡ったり水の中を歩いたりしながら進む。増水時はしっかりと判断したい。薄暗くなり出す頃、林道終点の取水口についた。登山道から取水口堰の下りは急なところでロープを頼りにあるか無くてはならない。ここまで来れば一安心。あとは林道を歩いてゲートまでを30分ほどで歩き下山。車に戻る頃には陽もほとんど落ちていた。
隣に止めた車のおじさんは夕食をとって明日登ると言っていた。2人組で楽しそうにお酒を飲んでいた。楽しい登山だろう。ゆっくりと荷物を片づけ温泉目指して車を走らせた。入浴後は日本海側を糸魚川に抜けもう一つ山に行ったのである。
ずっと行きたいと思い続けた毛勝三山についに行けて素直に嬉しい。コース図には載っていないが行けると判断し続けた山でもあり、行ってみたら意外と人もいることに驚かされた。静かな山だし展望はいいしいいところだと思うが稜線付近で水場がないので担ぎあげなきゃいけないのだけは残念なところだ。また来たいと思う山だし、毛勝山からの北西尾根、ブナクラ峠からの劔北方稜線も歩いてみたいと思った。ただ、交通の便が悪いことだけはネックである。
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