記録ID: 2013904
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沢登り
日高山脈
ヤオロマップ川1599峰南東面直登スラブ〜サッシビチャリ川1839峰南面直登沢右股
2019年09月04日(水) ~
2019年09月09日(月)
北海道
- GPS
- 128:00
- 距離
- 38.8km
- 登り
- 3,042m
- 下り
- 2,801m
コースタイム
9/4 晴 林道終点(7:20)入渓(10:20)キムクシュ出合(11:20)1599南東面出合(16:30)=C1
札内ヒュッテに車回収用のチャリをデポ。ヤオロマップ川の林道は左岸に移る橋が落ちておりそこまで車で入れた。本流を渡渉し所々崩壊した林道を歩く。入山5分で羆に遭遇。霧沢出合付近で踏み跡不快調となったので入渓。函状の美しい河原。キムクシュ出合から所々函。Lがしょうもないところで膝をぶつけ以後痛みに苦しみながら行く。U字屈曲の函は右岸リッジ状から木に移りしばらくトラバースして捲いた。一ヵ所ルンゼを横切るところのcdがやや緊張。側壁の傾斜が緩くなったところをcdで沢身に戻る。その後また函を行くが再び突破が難しそうになったので右岸捲いた。後は河原を歩いて1599南東面出合いでC1。Lは膝の痛みで遅れる。
9/5 晴 C1(6:20)直登スラブ取り付き(8:45-9:15)ピーク(16:45-17:00)Co1250付近(18:00)=C2
出合いから函状。しばらく行くと函滝いくつか。捲いたり直登したり。捲くと沢に戻るのが面倒な物が多い。最後の屈曲を曲がると沢は開けるが函状が続く。このあたりは普段は雪渓で埋まっているのだろう、デブリが多い。どん詰まりに雪渓。正面の主稜線に突き上げる沢には興味深い滝が連なっている。左岸岩壁を登り捲いてそのまま1599南東面のスラブに取り付く。スラブはほとんど水が流れていない。右寄りにノーザイルで数十メートル登ると少し難しくなったのでナッツ×2で支点作りALにシュリンゲ垂らした。そこからはザイル出して登る。1p目L、35m検中間はナッツ・トライカム、終了点は木。2p目AL、50m掘中間はナッツ・ハーケン、終了点はハーケン。傾斜落ちたのでここでザイルしまいひたすらスラブを登る。難しくはないが簡単でもないので気が抜けず疲れる。100m程登るとハングがあったので右から回り込む。更に正面にΔ状の壁があったので右から垂直の木登りで回り込んで越えると更に傾斜のついたスラブが。ハーケン打ちザイルを出す。L空身リードで6級の登り。後続ゴボウプルージック?だが時間かかった。もうスラブはこりごりとリッジに移り木登り。しかしこのリッジの木登りが中々急でしんどい。しかもしばらく登るとこのリッジは細い岩稜となり再びスラブ壁に吸収されていた。結局Δ状の壁は左から回り込んで大人しくスラブをひたすら登るのが正解だったようだ。しょうがないので再びスラブを少し登り、傾斜がきつくなってきたところで左にトラバースし木を掴んでリッジに乗る。後は藪を漕ぐだけと思っていたがかなり急な藪&木登りで消耗した。最後はほぼ垂直の草付き&木登りで叫びながらピーク。日暮れまでにC2にたどり着くのはまず無理な時間だが水を持っていないのでとりあえず水を求めてサッシビチャリを下る。滑滝はcdか捲き。Co1250付近で何とか横になれそうなスペースを発見したので木にセルフとってビバーク。ジャンに勝利したALは快適スペースで快眠、敗者のLは微妙な岩の窪みに尻の一部を乗せて全身フリクションでずり落ちないように耐えながら眠る。
9/6 晴 C2(7:10)ルベツネ北面出合(9:00-10:00)39南面出合(12:00)=C3
引き続き滑滝のcdと巻きをしてCo1140からガレ。・825から美しい岩盤状になる。函や岩盤をへつったり捲いたりして通過していく。ルベツネ北面に少し入ってすごい滝を見学。ヤオロ南面出合い付近に雪渓の残りカスがあった。ここから河原が多くなる。ルベツネ西面出合い手前の滝を捲き下り、河原を歩いて39南面出合いの左岸でC3。釣りを期待したが魚影なし。
9/7 雨 C3=C4
雨により停滞。Lは膝を治す。テンバに羆出没。
9/8 晴 C4(5:30)Co680二股(6:00)稜線(12:15)1839峰(12:40-13:15)ヤオロ少し下のテンバ(15:20)=C5
出合から河原をしばらくいくと次第に岩盤状になり、函滝いくつか。浸かったりして全て中を行く。気温高く水も温かいので濡れるのも辛くない。Co680を右に行き段差をいくつか越えると7mツルツルF、L空身で左岸登りALゴボウ。その次の5m釜持ちFは左岸から浸かって取り付き水流をもろに被って左岸に抜ける。その後普段は雪渓で埋まっていそうなガレを行く。Co810二股の右股15mオーバーハングFは右岸ルンゼを使って容易に捲く。その上は一旦開けていて、雪渓がなければ泊まれそうな雰囲気。Co870二股の右股のニセヤオロ直登沢の滝を見ながらガレを歩いていくと次第に両岸切り立った函状となる。ここはよく雪渓で埋まっている所だが、今回は皆無。10mぐらいのチムニー状の滝が連続しており直登したり右岸側壁を登ったりして通過。Co1040二股の右股はこの両岸切り立った函状の左岸岩壁から注ぐ滝。下からではわからなかったが7,8段ぐらいになっており全て直登。Co1140二股の右股の広いスラブは水がほとんど流れていなかった。本流の左股は25m位の上部チムニー状の滝で、下部は右股との中間の岩を登り、上部は足はつっぱり、手は流芯のクラックのガバやジャミングで越える。そのすぐ先に10m2条の滝はL空身でトライするが中間部が体勢がつらい上にホールド乏しく中々厳しい。右岸側壁を捲けそうということでcdして捲くことに。右岸側壁はとりあえずLが15m程登って潅木まで行くが意外と細かい上に落ちたらまずいのでALにザイル垂らして確保。潅木に残置シュリンゲあった。ここから草付きを15m程トラバースして沢身に戻る。Co1280三股(?)は右股が完全に涸れているらしく二股にしか見えなかった。進む左股は5mの垂壁でその後も傾斜が強そうなので、中股の7mチムニーFと続く滑滝を少し登ってから小尾根をのっこして左股に戻る。滝をいくつか越え、後はひたすら岩盤状の登り。背後には厳ついルベツネ北面が見える。やがて藪となりハイマツを漕ぎ分け稜線に飛び出ると、なんとそこは去年の39北面の時のビバーク地点であった。ピークを空身でポンして、時間があるので稜線を進むことにする。ヤオロピーク直下に風を避けられるテンバがあったので日和って泊。
9/9 ガス→晴 C5(6:15)コイカク夏尾根頭(8:00)札内ヒュッテ(10:30)
ガスガスビュービューの中稜線歩きをして後は通学路で下山。Lのズボンの左足が消滅。ジャン弱のLはチャリ40kmこいで車回収に行った…。はげ天は定休日でAL2連敗。
札内ヒュッテに車回収用のチャリをデポ。ヤオロマップ川の林道は左岸に移る橋が落ちておりそこまで車で入れた。本流を渡渉し所々崩壊した林道を歩く。入山5分で羆に遭遇。霧沢出合付近で踏み跡不快調となったので入渓。函状の美しい河原。キムクシュ出合から所々函。Lがしょうもないところで膝をぶつけ以後痛みに苦しみながら行く。U字屈曲の函は右岸リッジ状から木に移りしばらくトラバースして捲いた。一ヵ所ルンゼを横切るところのcdがやや緊張。側壁の傾斜が緩くなったところをcdで沢身に戻る。その後また函を行くが再び突破が難しそうになったので右岸捲いた。後は河原を歩いて1599南東面出合いでC1。Lは膝の痛みで遅れる。
9/5 晴 C1(6:20)直登スラブ取り付き(8:45-9:15)ピーク(16:45-17:00)Co1250付近(18:00)=C2
出合いから函状。しばらく行くと函滝いくつか。捲いたり直登したり。捲くと沢に戻るのが面倒な物が多い。最後の屈曲を曲がると沢は開けるが函状が続く。このあたりは普段は雪渓で埋まっているのだろう、デブリが多い。どん詰まりに雪渓。正面の主稜線に突き上げる沢には興味深い滝が連なっている。左岸岩壁を登り捲いてそのまま1599南東面のスラブに取り付く。スラブはほとんど水が流れていない。右寄りにノーザイルで数十メートル登ると少し難しくなったのでナッツ×2で支点作りALにシュリンゲ垂らした。そこからはザイル出して登る。1p目L、35m検中間はナッツ・トライカム、終了点は木。2p目AL、50m掘中間はナッツ・ハーケン、終了点はハーケン。傾斜落ちたのでここでザイルしまいひたすらスラブを登る。難しくはないが簡単でもないので気が抜けず疲れる。100m程登るとハングがあったので右から回り込む。更に正面にΔ状の壁があったので右から垂直の木登りで回り込んで越えると更に傾斜のついたスラブが。ハーケン打ちザイルを出す。L空身リードで6級の登り。後続ゴボウプルージック?だが時間かかった。もうスラブはこりごりとリッジに移り木登り。しかしこのリッジの木登りが中々急でしんどい。しかもしばらく登るとこのリッジは細い岩稜となり再びスラブ壁に吸収されていた。結局Δ状の壁は左から回り込んで大人しくスラブをひたすら登るのが正解だったようだ。しょうがないので再びスラブを少し登り、傾斜がきつくなってきたところで左にトラバースし木を掴んでリッジに乗る。後は藪を漕ぐだけと思っていたがかなり急な藪&木登りで消耗した。最後はほぼ垂直の草付き&木登りで叫びながらピーク。日暮れまでにC2にたどり着くのはまず無理な時間だが水を持っていないのでとりあえず水を求めてサッシビチャリを下る。滑滝はcdか捲き。Co1250付近で何とか横になれそうなスペースを発見したので木にセルフとってビバーク。ジャンに勝利したALは快適スペースで快眠、敗者のLは微妙な岩の窪みに尻の一部を乗せて全身フリクションでずり落ちないように耐えながら眠る。
9/6 晴 C2(7:10)ルベツネ北面出合(9:00-10:00)39南面出合(12:00)=C3
引き続き滑滝のcdと巻きをしてCo1140からガレ。・825から美しい岩盤状になる。函や岩盤をへつったり捲いたりして通過していく。ルベツネ北面に少し入ってすごい滝を見学。ヤオロ南面出合い付近に雪渓の残りカスがあった。ここから河原が多くなる。ルベツネ西面出合い手前の滝を捲き下り、河原を歩いて39南面出合いの左岸でC3。釣りを期待したが魚影なし。
9/7 雨 C3=C4
雨により停滞。Lは膝を治す。テンバに羆出没。
9/8 晴 C4(5:30)Co680二股(6:00)稜線(12:15)1839峰(12:40-13:15)ヤオロ少し下のテンバ(15:20)=C5
出合から河原をしばらくいくと次第に岩盤状になり、函滝いくつか。浸かったりして全て中を行く。気温高く水も温かいので濡れるのも辛くない。Co680を右に行き段差をいくつか越えると7mツルツルF、L空身で左岸登りALゴボウ。その次の5m釜持ちFは左岸から浸かって取り付き水流をもろに被って左岸に抜ける。その後普段は雪渓で埋まっていそうなガレを行く。Co810二股の右股15mオーバーハングFは右岸ルンゼを使って容易に捲く。その上は一旦開けていて、雪渓がなければ泊まれそうな雰囲気。Co870二股の右股のニセヤオロ直登沢の滝を見ながらガレを歩いていくと次第に両岸切り立った函状となる。ここはよく雪渓で埋まっている所だが、今回は皆無。10mぐらいのチムニー状の滝が連続しており直登したり右岸側壁を登ったりして通過。Co1040二股の右股はこの両岸切り立った函状の左岸岩壁から注ぐ滝。下からではわからなかったが7,8段ぐらいになっており全て直登。Co1140二股の右股の広いスラブは水がほとんど流れていなかった。本流の左股は25m位の上部チムニー状の滝で、下部は右股との中間の岩を登り、上部は足はつっぱり、手は流芯のクラックのガバやジャミングで越える。そのすぐ先に10m2条の滝はL空身でトライするが中間部が体勢がつらい上にホールド乏しく中々厳しい。右岸側壁を捲けそうということでcdして捲くことに。右岸側壁はとりあえずLが15m程登って潅木まで行くが意外と細かい上に落ちたらまずいのでALにザイル垂らして確保。潅木に残置シュリンゲあった。ここから草付きを15m程トラバースして沢身に戻る。Co1280三股(?)は右股が完全に涸れているらしく二股にしか見えなかった。進む左股は5mの垂壁でその後も傾斜が強そうなので、中股の7mチムニーFと続く滑滝を少し登ってから小尾根をのっこして左股に戻る。滝をいくつか越え、後はひたすら岩盤状の登り。背後には厳ついルベツネ北面が見える。やがて藪となりハイマツを漕ぎ分け稜線に飛び出ると、なんとそこは去年の39北面の時のビバーク地点であった。ピークを空身でポンして、時間があるので稜線を進むことにする。ヤオロピーク直下に風を避けられるテンバがあったので日和って泊。
9/9 ガス→晴 C5(6:15)コイカク夏尾根頭(8:00)札内ヒュッテ(10:30)
ガスガスビュービューの中稜線歩きをして後は通学路で下山。Lのズボンの左足が消滅。ジャン弱のLはチャリ40kmこいで車回収に行った…。はげ天は定休日でAL2連敗。
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ヤオロマップ川もサッシビチャリ川も初めて入った川だったが、とても美しかった。
他人の気配を感じずにどっぷりと山に浸れる日高はやはり素晴らしい所だ。
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