唐松岳 〜好天の二日間を楽しむ
- GPS
- 25:13
- 距離
- 10.5km
- 登り
- 1,006m
- 下り
- 990m
コースタイム
24日: 山荘7:20 - 8:00丸山 - 9:50八方池山荘
天候 | 23日: 晴れ 24日: 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
八方の駐車場情報は分かりやすいものがあまりない。冬季と夏季では使える駐車場が変わるのかも知れない。 第3駐車場には日帰り専用と書いてあったが真偽は不明。 ■ゴンドラは往復2,600円(3日間有効) 15kgを越える荷物は別に200円(片道)取られる |
コース状況/ 危険箇所等 |
■登山ポスト: ゴンドラの麓駅にあり ■登山道の状況: 下の樺より上はずっと尾根道を歩くようになっている。 上の樺からは数箇所の雪渓が残る。 丸山の一つ前のピーク直下の雪渓はやや急で長いが、登下降ともアイゼンなしで何とか通過できた。 ■入浴: 倉下の湯を利用。八方中心部から少し離れるが、探して一度行ってみて欲しい。山が好きなら絶対好きになる。 |
写真
感想
ある写真展で残雪の五竜岳の写真を見て、この季節に唐松岳へ行ってみようと思っていた。
梅雨の晴れ間、少し時期は遅いかもと思いながら金曜日の深夜に家を出発。
8時始発のゴンドラを待つ間に、カメラ、レンズ、三脚を入れたザックの重さを測ると14kg。
何とか追加料金は免れる。
麓から見ると上空は雲が垂れ込めるが、あの雲を抜けるときっと青空と分かっている。
期待通り、兎平でリフトに乗り換える頃には雲海を抜けて山々の姿が見えてきた。
八方池山荘からは木道がまだ使えないので尾根筋の岩の道を登る。
白馬三山の景色が良いが、この道は最初から筋力を消耗するので好きではない。
案の定、八方池に登り着いた時点でかなり足に来ていて先を思いやる。
下の樺の後半からは夏道がまだ使えず、歩いたことのない尾根の上を通って行く。
上の樺に入るとだんだん雪の残る場所が現れてくる。
特に丸山手前の2361mピークに登る急登の雪渓は長く、ゆっくり登るもののかなり堪える。
ピークで一旦休んでからさらに丸山を目指す。
丸山手前にも緩やかな雪渓の登りが残り、じわじわと体力を奪われる。
丸山には八方池から1時間半もかかって到着し、周りにいた人達はみんな先を行っている。
天気が良いこともあるが、ずっと尾根の上を歩くので展望が素晴らしい。
白馬三山をずっと横に見ながら歩けるだけでなく、これまではあまり気のつかなかった不帰ノ瞼の全容や、この先の唐松岳に至る経路が見通せる。
あとどれくらい歩けばよいかが分かるのはやはり励みになる。
頂上山荘裏のピークの手前は痩せ尾根と岩場が続いて、若干緊張する。
八方池山荘前を出発して3時間半でやっと頂上山荘に到着。
宿泊の受付けは1時半からというので、お昼を食べた後に唐松岳頂上へ行ってみる。
天気は素晴らしく良くて、剱・立山から裏銀座への稜線、不帰ノ瞼から白馬三山に至る稜線、妙高山系などがクリアに見渡せて幸福感に包まれる。
この時期、まだ宿泊客は少なくてこの日は40人くらいだったろうか。
ゆったりと過ごせてとても良かった。
早い夕食の後、撮影のために牛首の突端まで行ってみる。
五竜岳には夕方の斜光線が当り、なかなか美しかったがもう少し雲が欲しい。
暫く待ったが変化がなく、そのうち剱岳正面の黒部の谷方面に雲が流れ始めたので、小屋前に移動して微速度撮影を行う。
日没が近づいたところで今度は山荘裏のピークへ移動して撮影。
西方の遠くに雲が厚かったようで最高の焼け方とはならなかったが、部屋が一緒だった人と日没を最後まで楽しんだ。
翌朝、2時過ぎに起き出して山荘前で星の撮影を試みるが、意外と町の灯りの影響が大きく、沢山の星を見ることはできなかった。
一旦部屋へ戻って30分ほど休んでから、日の出前に再び唐松岳頂上へ登る。
微速度撮影を仕掛けて日の出を待つと、高妻山と妙高の丁度真ん中から日が昇って来た。
振り返ると剱・立山連峰にも光が射し、裏銀座や後立山の峰々もしだいに染まっていく。
残雪を抱く山々が長く連なる光景は日本ではないようなスケール感で感動的だった。
当初は2連泊のつもりだったが、翌日の天候が良くなさそうなのと、準備のミスでカメラの電池の残量が少なくなってきたのでこのまま下山することに変更。
撮影しながら下り始めると40分で丸山を通過。
懸念した長い雪渓の下りも雪が緩んでいて、アイゼンなしで問題なく通過。
道端の花はまだ少ないが、下の樺まで下りてくると岳樺の新緑が素晴らしい。
白馬三山や妙高山系を背景に新緑の木々の写真を撮りながらゆっくり八方池まで下りる。
ここからは日曜日とあって人の数が激増する。
見下ろすとリフトの乗り場まで登ってくる人の列がずっと続いている。
ツアー客が20人ほども連なって登ってくるのを時折りやり過ごしながら、頂上から2時間半で八方池山荘に戻る。
車に戻り、いつものように倉下の湯へ寄ってから帰宅。
天候に恵まれ、今までで最も幸福な唐松岳山行だった。
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する