記録ID: 21135
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沢登り
中央アルプス
恵那山(2190m)本谷川から
1993年09月27日(月) ~
1993年09月28日(火)
- GPS
- 32:00
- 距離
- 16.5km
- 登り
- 1,431m
- 下り
- 1,420m
コースタイム
9月27日長野(8:00)→本谷川林道標高1300発(12:00)→山頂(15:00)→小屋泊
9月28日小屋(7:00)→神坂峠(10:30)→本谷川林道
9月28日小屋(7:00)→神坂峠(10:30)→本谷川林道
天候 | 晴れ |
---|---|
アクセス | |
コース状況/ 危険箇所等 |
爽やかな秋晴れの日だ。先週登った木曾駒ケ岳から南の果てに見えた恵那山が忘れられなかった。単調な夏道から初登りを狙う気になれず、北東面の阿智川支流本谷川から三角点に直登する沢に見当を付けた。休みの2日間たっぷり高気圧に覆われそうなので、この未知のルートをゆくことにした。木の多い沢だ、もし難しい滝があっても捲けるだろう、しかし長いシュリンゲは持っていこう、と未知の単独行にはハードボイルドな期待がみなぎる。 戸沢からの林道は、古代史にも名の出る神坂峠に通じるが、舗装もされず、人通りもほとんどない。沢に取り付こうと計画していたコンタ1300ではちょうど舗装の道路工事をしていた。沢は恵那山から来るこちらがむしろ本流だろう。水は澄んで、気持のよい沢だ。ほとんど疲労を感じないままコンタ1700付近のナメ滝地帯を進む。快適な滝ばかりで危険な奴は無い。コンタ1850の二股は30メートルほどの滝になって合流しているが右側をかんたんに捲いて上にでる。木が多く、保水力のある沢だ。コンタ2100まで来ているのに足元で水の音が聞こえる。ここらからの小タンネの薮漕ぎが一苦労だった。だが勘はピタリと当たり、三角点の真横にでた。山頂もタンネや潅木に覆われている。大展望のはずだが、よく見えない。木に登って初めて中央アルプスや南アルプス、御岳北アルプスを確認する。 源流で水も汲んできた。ひとつ見晴らしのいい場所にツエルトでも張って、山を見ながら酒でも飲もうと思っていたのだが、あの細長い頂稜の端から端まで、満足に展望できる場所は一つもなかった。仕方なく真新しい小屋に泊まる。この小屋の裏にある岩の上がかろうじて南アルプスだけ展望できた。薄暮、星空、朝焼けとうつろう南アルプスを一人見届けて、下山。深田久弥の随筆にあった富士見台の草原が見たくて長い夏道を歩いた。神坂峠手前のポコの上が、見晴らしのよい丘で、ここで1時間あまり景色を眺めていた。番組であんなに撮れず苦労した御嶽山の遠景も素晴らしい。正面に見えていた南アルプスの光岳以南の深く永遠の山並み、あれを深南部(ディープサウス)というらしい。ソウル、ブルースの世界にちなんでか。心惹かれる山並みだ。深く印象に残った。 |
写真
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