大城山-鶴ヶ峰 〜日本中心への旅〜
- GPS
- 04:36
- 距離
- 14.1km
- 登り
- 717m
- 下り
- 570m
コースタイム
天候 | 晴れのち曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2019年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
高尾住宅団地BS発15:01(岡谷市シルキーバス、150円)川岸駅着15:15、発15:54(JR飯田線、中央本線、200円)下諏訪駅着16:03 |
コース状況/ 危険箇所等 |
大城山登山口は山頂の南西部にある。登山道は大きく西側を迂回してゆく。 大城山からはゼロポイントへの標識に従い進む。分岐からはトラバース。倒木多く、今回のコースではルートファインディングに気を遣うところ。 車道に飛び出てからは、「日本の中心(辰野町認定)」のある鶴ヶ峰まで少し。 鶴ヶ峰からはひたすら林道。未舗装、下り基調なので足に優しい。小野峠前の展望台を抜けてからほんの僅か登山道。そしてまた林道。 |
その他周辺情報 | 旅館おくむら(下諏訪温泉) 旅行サイトで高評価の旅館。残念ながら素泊まりプランだったので食事はわからないが、部屋も共用部も清潔で、温泉も良かった。6畳の次の間3畳にはダブルベッドが置かれており、さながらスイート、それで6,200円。 |
写真
感想
岡谷駅で特急列車から降り、飯田線直通普通列車に乗り換える。雲は多いが、青空は見えている。およそ10分後、初めて下りた辰野駅から登山口を目指した。道はわかりやすかったが、地図上の位置を調べられなかったため、些かまごつく。
大城山山頂からは、伊那平の街並みが見渡せた。中央アルプスには雲がかかり、山頂部のみが見える。予報どおりいま一つすっきりとしない空だった。次なる目的地、鶴ヶ峰までの道のりを確認し、出発した。
今日の行程は、そのほとんどが林道歩きである。十分覚悟はしていたが、大城山を発ってからしばらくすると登山道を行くようになった。気持ちの良い林間の道、ほどなくゼロポイントへの分岐に到達した。立ち止まることなく小ピークを捲いてゆく。次第に道は不明瞭になった。
お互い気づくのが遅れ、かなり接近していたことは間違いなかった。倒木越えや枝掃いに集中しているとき、突然の唸り声に固まった。鐘を強く振り、祈っていると、前方の薮から姿を現し、吠えながら下りて行った。人を恐れるクマで良かった。安堵しながら後姿を見送った。
遭遇地点は、林道出合のほんの少し手前だった。その甲高い声を耳に残しながら舗装路を進む。左手に大きなクマ棚が見えた。彼のものだろうか。改めて逃げてくれたことに感謝した。
鶴ヶ峰には立派な展望台が設けられている。事前の調べでは、四周絶景が得られるとあったが、山並みのほとんどを動かない雲が覆っていた。どちらを向いて食事をとるか迷ったが、翌日訪れる予定の入笠山を望みながらバーナーに火を点した。
辰野町認定の「日本中心の標」は、そこから200歩ほどの距離に在る。石碑の横に、中心の証明が謳われた何かが欲しいところだが、定かかどうかはどうでも良いことだった。この低山歩きに必要な目的地であればそれで良い。
そして、いよいよ長い林道歩きが始まる。ほとんど起伏なく下り基調の道のりゆえ、のんびり考え事をしながら歩くには良いかもしれない。晩秋の暖かい陽射しを背にして、近頃ひんぱんに現れる35年前の幻影を見つめていた。
小野峠の手前には、先刻の展望台とほぼ同形状のものが建っていた。すっかり曇り空になっていたから、当然のように通過する。三郡の辻と書かれた標識に導かれながら、歩道を下った。5分ほどで切通しの場所に辿り着いた。東進し、岡谷市街を目指す。
車の通れなくなった林道は、蛇行しながら緩やかに下ってゆく。まだまだ歩きたいなあ、そう思っていると前方に団地とバス停が現れた。残念ながら今日の山歩きはおしまい。バス停前のベンチに腰掛けながら、真っ黒な彼を思い出していた。
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