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Yamareco

記録ID: 21470
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積雪期ピークハント/縦走
白馬・鹿島槍・五竜

五竜岳、唐松岳

1989年04月04日(火) ~ 1989年04月06日(木)
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GPS
56:00
距離
19.4km
登り
1,643m
下り
2,511m

コースタイム

4月4日晴れ:地蔵の頭(10:20)→西遠見山の手前の台地(14:20)イグルーC1
4月5日晴れ:C1(6:00)→白岳(7:00)→五竜小屋(7:30)→五竜岳(8:30ー9:00)→五竜小屋(9:50)→唐松小屋(13:30ー45)→唐松岳(14:00)→八方尾根標高2480イグルーC2
4月6日快晴:C2(8:00)→八方尾根スキー場へ下山
アクセス
コース状況/
危険箇所等
遠見尾根→五竜岳→唐松岳→八方尾根


遠見尾根から八方尾根へ抜ける計画。前の週、常念岳に登ってそのまま数日、松本の僕の実家でみな天気待ちをして、入山。お母さんは一升炊いてもご飯が足りないので電気炊飯器をもう一つ近所から借りてきた。

唐松岳へシートラのっこしして八方尾根を下る計画だ。遠見尾根から鹿島槍北壁が一番カッコ良く見えるあたりでイグルーを作る。5人用のしっかりした奴ができた。白岳への斜面はこの年、大きな亀裂が走り、なだれの予兆を示していた。大きなクレバスの様な亀裂を跨いで白岳へ。そのまま五竜まで登る。2年前の春に一緒に登ったがその後飯豊川で死んだ渡辺ロクのことを何度も思い出した。

ひとまず五竜を踏む。白岳に引き返して北へ向かった。最初大黒岳周辺のやたらでかい雪庇にびっくりしたが、判断が楽なので気楽に進んだ。4月の陽気はこんな日本海の近くにまではり出した高気圧のおかげだ。唐松岳が近づくと、岩稜が細く、段差なども目立つようになったが鎖を掘り出せればそう難しくはない。シートラもそれほど苦にならない。途中懸垂下降一回。真白い雷鳥も現われた。唐松の小屋にザックをデポして、唐松岳を往復。富山の町がすぐ近くだったのにはびっくりした。剱岳のガガたる山並みにみなボーゼン。唐松小屋からは目の前の八方尾根の、ヨダレの垂れそうなスロープを目の前にして重かったスキーを降ろす。いざ滑降!というとき、ヤンケがスキーを片方流して、あっというまに大黒沢の中へ吸い込まれてしまった。一同ガクゼン。その場にイグルーを作って一晩泊まる。

翌朝、見晴らしの良い稜線上で糞をして滑降始める。ヤンケには気の毒だが、八方尾根を満喫する。下のゲレンデで一人の老スキーヤーが僕のカンダハー付きの一枚板オールドスキーを見て、懐かしそうに話しかけてきた。「この板は当時憧れの的だった白いライン入りのおしゃれなモデルだ」。しかし一枚板スキーは春の陽気のために、プロペラの様にねじくれてしまって、滑るのに苦労した。華やかなゲレンデに僕らの臭い格好は似合わなかった。

学生時代の山はこれで最後。1989年は卒論研究に明け暮れた。

遠見尾根から鹿島槍北壁
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遠見尾根から鹿島槍北壁
遠見尾根から五竜岳
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遠見尾根から五竜岳
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無雪期ピークハント/縦走 白馬・鹿島槍・五竜 [2日]
唐松岳&五竜岳(八方尾根⇒遠見尾根)
利用交通機関: 電車・バス
技術レベル
2/5
体力レベル
3/5

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