北岳
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- GPS
- 12:10
- 距離
- 9.7km
- 登り
- 1,670m
- 下り
- 1,661m
コースタイム
二俣9:05/9:30〜昼食11:15/12:10〜八本歯ノコル12:35〜
北岳13:50/14:15〜肩の小屋14:40/15:05〜白根御池小屋16:55(泊)
8/12 起床4:30朝食〜撤収5:35〜大樺沢分岐7:05〜広河原7:35/8:00
−バス−夜叉神駐車場8:40
天候 | 8/11 晴れのち雨 最低気温8℃、最高気温18℃ 8/12 晴れ 最低気温12℃、最高気温15℃ |
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過去天気図(気象庁) | 2012年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
二俣手前からの雪渓は、右岸に道ができています。 雪の縁を数m歩くところが2箇所、二俣直後に対岸まで10mほどの渡りがあります。 アイゼンは無くても大丈夫です。 |
写真
感想
以前から息子と行こうと言っていた、北岳山行が実現した。天気予報が二転三転するため、必要ない物まで持っての苦行となったが、結果的には無事山を楽しめた。
8/11 前夜時間通りに出発。車の中では、いろいろな話で退屈せずに夜叉神までたどり着いた。車内での仮眠にはやや物足りなさがあったが、予定のバスで広河原へ移動した。息子はバスの中でも熟睡していた。
広河原でザックを背負わせると、体形に合っていないためやや背負いにくそうに見えたが、体と密着だけさせておいた。靴のサイズが合っていないのも不安だったが、なかなかいいペースで歩いている。ガレ道で歩幅が合わないのが不満のようだ。自分はといえば、流れ落ちる汗を拭き拭き、牛の歩み。先頭を代わると、置いて行かれる始末。やはり登りで若さには敵わない。
二俣には1時間早く到着し、大休憩をとった。大勢の人が集う場所だが、雪渓のせいで例年より狭く、早めに移動する人が多い。また八本歯へ登りつめる人も少な目に見える。雪渓の脇に夏道があると登山口で指導していた通り、ほとんど雪の上を歩くことはない。足跡を辿ればアイゼンも必要なく、背中の重荷が恨めしくある。雪渓が大きく口を開けている箇所で、雪解け水を飲んだ。思ったより冷たくなかったが、得難い経験だろう。
雪渓を過ぎるとハシゴ地帯だ。息子にも疲れが見えだしたので、八本歯ノコルに上がる手前のスペースで昼食にした。そばを茹でたが、水を汲むのを忘れていたため、涼を得ることはできなかった。息子から、ここまでの道程で思ったほど疲れが無いことから、今日登頂して御池小屋まで下り、明日の日程を縮める提案があった。明日の天気の懸念もあって、その行程に変更することにした。
北岳山荘との分岐から山頂方面には、去年の池山吊尾根の時も歩いているはずだが、さっぱり記憶にない。その池山吊尾根もガスに包まれてなかなか見えない。丸木を並べた斜面を上がると、山頂まで20分と道標にある。しかしそれは、片側が切れ落ちている、今までにない道。最初恐怖感があった息子だが、バランスのとり方を教えると、どんどん先へ行く。そして登頂。ガスで遠望はないが、雨でないだけまだ救われる。シャッターをお願いして、二人で記念写真に収まった。ちょっとベンチに腰掛けると、さすがに疲れてか昼寝をしている。体が冷えてはまずいので、20分ほどで起こして出発した。
肩の小屋へはけっこう急な岩場の下りだ。ここで予想通り、足の痛みを訴えてきた。だが、つま先だ。靴のサイズがここから災いする。御池小屋までの急坂下り2時間半に耐えられるだろうか。肩の小屋で水を補給し、いったん靴を脱がせてみた。しかし、あまり良くはならないらしい。今度は自分の方が昼寝してしまった。
辺りがガスに包まれてきた。小太郎山分岐への道を何かが横切った。猿だ。もう一匹。けっこう大きい。登ってきた人が言うには、子供を抱えた猿が30匹くらい通ったそうだ。こんな標高で猿を見るのは初めてだ。
「草滑り」という名前から、草の上を歩くと息子は思っていたようだが、そんなわけはなく、これまでと同じ岩の多い道に辛さを隠せない。自分のペースでは遠く離れてしまうため、姿が見える範囲で待ちながら進んだ。去年転んだ場所に来ても、天場はガスで見えない。そのうち、草滑りに入る前から降ったり止んだりしていた小雨が本降りになった。息子は冷え対策で合羽を着ていたが、今回自分の合羽は山用ではないので、着ると蒸れてしかたがない。そのまま歩いて、二人で小屋へ入った。
御池小屋の素泊まりは¥5100。やはり麓寄りの小屋は安い。部屋へ行ってザックを降ろし、食材を持って外へ行くと、満員だった。ラウンジで食べているグループがいたので、スタッフに断り、外で作って中で食べることにした。ビールで祝杯といきたかったが、嫌いだと言うことで一口だけ、後は自分が飲んだ。食べ終わると、明日のバス時間を確認し、起きる時間と出発の時間を決めた。あとはもうすることが無く、息子は寝てしまった。テントの時の癖で、ザックの中身を出しっぱなしにして、記録を書いているうち自分も眠ってしまった。
8/12 未明、雲はあるものの晴れている。明るくなるにつれ、昨日と同じくらいの上天気になった。こうとわかっていたら、間ノ岳からの日の出を見せたかった。簡単に朝食を済ませ、30分早く出発した。今日も下り2時間。余裕を持ちたかった。小屋の前で写真を撮る。残念ながら北岳山頂は雲がかかっていた。小屋を離れてすぐ樹林帯に入り、陽射しは和らぐが暑くてしょうがない。息子は合羽を羽織って涼しい顔をしている。この差はいったい?
岩と木の根の急坂にハシゴが連続する。ゆっくり目に下りて行ったが、息子も昨日ほどは遅れない。ベンチの道標に時間が書いてあるのが目安になり、気は楽だった。2/3ほど下りると今日の登山者が続々と上がってきた。道を譲りつつ、昨日の雨や雪渓の様子などを話した。今日の好天にみんな嬉しそうだった。
休憩なしで一気に下り、一番バスには余裕で間に合った。せっかく乾いた服が汗まみれだ。駐車場に戻ると、金山沢温泉へ向い、汗を流した。
天気予報は良いほうに外れて、いい思い出づくりができた。息子には、間に合わせの靴で辛い思いをさせてしまったが、よく耐えてくれて嬉しかった。また機会があれば、どこかへ登りたいものだ。
こんばんは。
ご子息との北岳。誠に勝手ながらシミジミ拝読いたしました。
山ブームの昨今、ファミリー登山もよくみかけるようになりましたが、
子供というより青年となったご子息とのオトコ同士の山歩き。
素敵ですね。ホントに。
親子のつながりと共に、オンナコドモの立ち入れない、
大人のオトコの緊張感や情のようなものが
伝わってきます。
是非、ご子息にも感想を頂けたら、と思う欲ばりな一読者より。
>オンナコドモの立ち入れない、大人のオトコの緊張感や情のようなものが伝わってきます。
そんな格好いいものではなかったですが、なかなかいい時間を共有できました。
これで酒が入るとまた面白いんですが、まだ未成年なので無理強いできません。
残念だったのは、間ノ岳で日の出を見せてやれなかったことですが、あの時点ではベストな選択と思っていますので、しかたないです。
いつになるかわかりませんが、日本一、二と一緒に登ってきたので、次回は奥穂と言ってあります
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