木曽御嶽山
- GPS
- 104:00
- 距離
- 12.1km
- 登り
- 1,328m
- 下り
- 1,310m
アクセス |
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写真
感想
小さな旅で20日間、御岳山周辺の撮影。長野初のハイビジョン。
この夏は8月いっぱい梅雨前線がとれないエルニーニョで、ほとんど雨。山の全景は一瞬の晴れ間ねらい的に撮った映像でどうにか終了できた。御岳山は遠くの山からはよく見えるのに山麓からはなかなか見えない。山麓は山あい、谷あいのところばかりだから。
ほとんどの小屋は信仰登山者のための飾らない作りで、今も7月には中部一円から白装束の信仰者たちがやってくる。それを迎える山麓の昔からの街道の旅籠(今は車が素通りなので廃れている)、御嶽の火山岩で石屋を営む人、1983年の大噴火と大地震と大崖崩れを間近に体験した、大滝集落最奥の麓のおじさん、それから信者たちの六根清浄の登山や炎の祭りと、あちこち訪ねた。
タノハラから頂上への最短の登山道の更に奥に、御嶽山は懐深い山域を残している。四の池までの奥行きにも変化があり、最高点だけで帰ってはもったいない山だ。信仰の偶像が多く一見人臭い印象があるけれど、深田久弥が書いたように意外にも、一歩参道をはずせばかなり原始が残っているという印象だった。四の池の大湿原は人もまばらな自由な場所だ。天然の円形劇場のようなところ、延々の花畑。
この仕事で知り合った信大農学部中原寮の学生は、いい若者ばかりだった。学生の時僕の回りにたくさんいた、夢いっぱいのいい顔を久しぶりに思い出した。そういえば新宮や宇野を山のバイトで紹介したとき、阿部さんが、米山の友達は皆いい顔をしていると言っていたのを思い出した。
開発初期のハイビジョンカメラはカメラ重量10キロ、VTR25キロ、両者を繋ぐ直径5センチはあるケーブルがまた重く、重くてすぐ切れる漬物石電池が多数。昔の映画の撮影はかくあらめという動きなので人も時間も倍かかった。巨匠の沢辺さんがつき合ってくれて、未熟なくせに高慢な僕をいろいろ助けてくれたと今になって気がつく。
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